趣味の日記

観劇・歴史・小説・漫画などなど、思いつくままの語り日記

ガーン・・・

2007-12-02 23:55:48 | Weblog
今日本屋さんで、超ショックな出来事がっ!
最新刊の「吸血鬼ハンターD」を見つけ、おお~ひさしぶり!と思い手に取ってみたら、過去巻のタイトルに、読んだ覚えのないものが1冊。
何ですと~!?と、帰宅して持っているものと比べても、やはり足りない。
ネット検索で調べると、どうやら今年の初めに1冊発売されたものが、出版元の朝日ソノラマが6月に解散した時点で、すでに絶版になっている・・・。
菊地秀行さんの「D」「魔界都市ブルース」「メフィスト」のシリーズは、本屋さんへ行く時には極力チェックを欠かさないようにしてきたはず。それなのに「D」を逃してたとは~かえすがえすも不覚だった!!(泣)
最新刊は、‘朝日文庫’として新たに出版されてるので、人気シリーズの「D」でもあることだし、過去シリーズも復刻版として新たに発売されるのを祈るのみです。
それにしても半年弱だぞ~・・・ちゃんと出回る前に消えたとしか思えない。
図書館で検索しても、入ってないし~・・・(嘆)。
私は「D」の世界観の、どこかもの哀しい、荒涼とした切なさと、そこに残るかすかな救い、そんなものが大好きなんですね。それは「魔界都市ブルース」にもあることなんですが。
宝塚の「夜明けの天使たち」とか、大野先生作品にも、通じる情感かと。
‘こうするよりほかにどうすることもできない’、その結果の悲劇であっても、残された者は何かに救いを見出し、先へと進んでいく。
「D」で一番好きなのは、初期作品の「妖殺行」。ヴァンパイアが人間の娘を攫ったため、ハンターのDがそれを追うのですが、実はそのヴァンパイアと娘は恋仲。吸血鬼と人間がともに暮らせる世界を捜して逃亡する2人を、Dとそのライバルのハンター達が互いに死闘を繰り広げながらも、追い詰めた時に起こる悲劇。娘は恋人と同じヴァンパイアになることを選び、恋人が娘の喉に手を掛けようとした瞬間にほとばしった、娘の恐怖の絶叫。人の本能に刻まれたヴァンパイアへの恐怖は、愛でさえ越えることができないという、普通のおとぎ話ではありえない展開で、そのどうしようもない切なさと哀しみの瞬間が、たまらなく好きでした。
結局、ヴァンパイアはハンターの前に滅ぼされ、娘はあとを追って自害してしまいます。
ライバルのハンターたちもことごとく死に絶え、Dと、もう一人の女ハンターのみが生き残ります。そして彼女は、ハンターである哀しみを捨て、新しい生き方を捜すために去っていきます。
そのエピローグ。新しい生き方を見つけ、幸せに暮らし、年老いて死んだ、その彼女の墓の前に、Dが姿を見せます(Dは吸血鬼と人間のハーフなので不老不死)。そして無言のまま、再びどこかへと消えていくのです。
実はこの巻をもとに、アニメ映画版が作られたんですがね~・・・。肝心の、娘が恋人を拒絶してしまうシーンが、やはりおとぎ話らしくなくなっていて、ガッカリしたんですよね。あの物語の真実は、あの瞬間にあるというのに。

すっかり「D」で語ってしまいましたが(爆)。
今日は、星組の「エル・アルコン」をもう一回観てきました。
でもやっぱり、齋藤先生の、かゆいところに手が届かないもどかしい脚本に、ジタバタと暴れたい気分になりました(苦笑)。
権謀術数が大好きな身には、その辺り、もっと整理して効果的に使って欲しい。海戦の迫力も、見た目はともかく、戦術の詳細がスピード台詞で流れてしまって、ティリアンとギルダの何がすごいのか、伝わってきにくいんじゃない?
船同士の海戦というと、つい北方謙三さんの小説のド迫力の臨場感を思い出しちゃいます。
そのためなのか、帰りに寄った本屋さんで、ついつい、北方さんの「楊家将」文庫版、買ってしまいました・・・(爆)。北方小説は、まず太平記シリーズから買うんだ~と思ってたのに(汗)。
そろそろ腹をくくって、やはり太平記シリーズ、一気に揃えるか・・・。


コメント
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