さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

F沢さんが課題のルートを見事にリード! 一人前クライマーのスタート台に片足を載せました。これから快進撃の予感・・・・

2021-06-27 23:58:08 | 僕の自由時間
梅雨入り中の関東地方ですから、木曜日の岩トレも前週に引き続いて天気予報との睨めっこでした。
水曜日の夜までは日和田の岩場がある日高市は雨。
でも、木曜日の日の出前から雨はやみ、岩も少しずつ乾いてくれました。

今回も前の週に引き続き、F沢さんのリードトレーニング。
そして、目標は明確です。
男岩南面右側の3段フェースルートのリード。
4級+(カンテを使わない限定を加えてますから5級-かも)のルートの初リードを目指しているんです。
僕は誰に対しても言っているのですが、「4級+をリード出来るのが、クライマーとして一人前の基準」だと思っています。
しかも、オンサイト(初見でリード)能力を持たなければなりません。
本番の岩壁や岩稜に行って、どんな4級+のルートでも、初めて訪れる岩場をリード出来なくてはならないからです。
僕のこの基準は日本の1970~1980年代の古い基準だとは思います。
今はその基準ももっと上がっていますから、4級+のオンサイト能力は本当に最低限の基準なんでしょう。

そんな意識を静かに抱きながら、今回の日和田がスタートしました



▲11:00。1本目男岩南面の中央ルート。4級-くらいでしょうか? 出だしも真ん中からで、F沢さんのまだ登ったことのないところです。


▲11:03。最上部は中央の大きく開いたクラックですが、ここは何度も登っているF沢さんですから簡単に突破します。

続いて、僕がフォロウ。
ゴール地点でのF沢さんのザイルのセットはまずまずの合格点でした。
ちょっと可笑しな点もありましたけれど、安全には関係がなかったので、まあいいでしょう。
この日も、お互いザイルを結んだまま(アンザイレン)、まずは安全地帯まで移動し、ザイルを束ねて下まで歩いて降ります。
毎回懸垂下降をすると時間がかかりますから、数多くリードするためなんです。


▲11:34。2本目男岩南面左側のルート。西面との境のカンテのすぐ右の垂直なフェースから登り始めます。このフェース部分が難しく、4級くらいあると思われます。写真はそのフェースの終了点に左手がかかったところ。僕もフォロウして、このフェースはけっこう難しく感じました。と言うのも、まだかなり濡れていたからです。しかも僕は、2本目までは運動靴で登っていましたから。


▲11:36。最上部を越えていくF沢さん。最後は僅かにハングしていますが、簡単に越えて行きました。


さ~て、3本目!
ここからがこの日の本題!
男岩南面右側の3段フェースルート!


▲12:06。この写真の緩やかな出だしのフェースも4級-はあると思います。油断すると足を滑らせます。


▲12:14。F沢さんは見事に、そして軽やかに1段目も2段目も3段目もフェースを越えて行きました。大成功です! 初リードです!

続いて、僕がフォロウ。
岩の状態は前の週よりもいいと感じました。
ほんの少しの差ですけれど、濡れが少なかったと思います。

僕としてはここで昼食休憩を取りたかったのですが、燃えているF沢さんには通じません。
3段フェースを初めてリード出来た喜びに浸り、満足することなく、この今のリード出来た感覚を確実なものにしたいと言います。
続けてもう1回、リードさせて欲しい、とのこと。
僕はそんな熱意には抵抗できません。


▲12:39。4本目は再度の3段フェース。左手は頭の高さのまずまずしっかりとしたホールドを掴みます。右手はこの写真のようにアンダーで(手の平を上にして)岩を掴みます。F沢さんはもう1段下(30cmほど)の岩を同じくアンダーで掴んでいたのですが、それでは体を上に伸ばしにくかったようですね。


▲12:39。ひとつ前の写真から、まずは右足をこの写真の位置に移します。ほんの小さな引っ込みがあって、そこに右足を置くのですが、しっかりとかかるわけではなく、すぐに外れてしまうようなスタンス(足場)なんです。出来る限り、両足で体を支えるようにはするのですが、特に右足は頼りになりませんから、必然的に左手に負担がかかります。この写真のように右手を上に伸ばして、しっかりしたホールドを掴むまでの、僅か1、2秒間、落ちないように左手でホールドをしっかりと掴んでおかなければなりません。この写真のように右手でしっかりしたホールドを掴めれば、この1段目は乗っ越すことは容易です。F沢さんはこの一連の動作を問題なくスムーズにこなすことが出来るようになりました。


▲12:53。僕もフォロウして上でF沢さんに合流します。彼女はこの3段フェースを克服した充実感、満足感に満たされていました。本当に大したもんだと、僕も思います。ザイルセットもちゃんと出来ていましたが、セルフビレイを太いリングに取っていたのは減点ですね。と言うのも、日和田ではこの太いリングは懸垂下降用に設置されたものだからです。


▲12:59。これで、昼食タイムとなりますから、懸垂下降で降りることにしました。セットをすべて任せましたが、問題なく出来ていました。懸垂下降での失敗は大怪我や死に直結しますから、今後いつまでも怖さを忘れずに行なって欲しいと思います。

4級+(3段フェースは5級-かも)のリードがこの日初めて出来たF沢さん。
クライマーとして一人前のスタート台に片足を載せたと思います。
男岩西面のクラックルート4級+もリード出来たら、スタート台に両足載せたことになるのかな?

お昼を食べながら、僕はF沢さんに聞きました。
「家にいる時もイメージトレーニングしてたんじゃないの?」
すると、即答でした。
「ホールドもスタンスも全部頭の中に入ってますから。毎日登ってましたよ」

僕も若いころはそうでした。
頭の中だけではなくて、体も一緒に動いたりしてました。
距離感や力の入れ具合も含めて、イメージトレーニングしていましたね。

F沢さんはこの日を境に、絶対に躍進すると僕は確信しています。
まずは一人前のスタート台に立ち、多くのルートをリードして一人前となって欲しいですね。
そして、僕を抜くのは簡単でしょうから、そのさらに高みまで駆け上がって欲しいと思っています。


▲13:29。5本目は本当は男岩西面左側のクラックルート4級+にチャレンジしてもらいたかったのですが、他のパーティーがトップロープを掛けていました。で、女岩西面左側のチムニールート4級へ。このルートはF沢さんが初めて岩トレした日に登ったルートでもあります。もちろんトップロープで。そのルートを今回はリードで登ります。


▲13:30。チムニーとは煙突のことですが、岩登りでは体がすっぽりと入るような大きめの割れ目のことを言ったりします。体の向きや奥に入るか入らずに外気味に登るかなど、いろいろ考えさせられる課題が多いんです。F沢さんもブツブツ言いながら、それでもしっかりと正解を見つけて登って行きました。


▲13:41。女岩の頂上です。青空ものぞいて、陽も差していますね。

ここでザイルも外して、束ねて歩いて降りました。
この日のトレーニングは終了です。
前回、2時半くらいの下山になったので、今回は2時には下山スタートしなければと思っていました。
駐車場まで下りて、車に乗ってすぐ、雨粒が落ち始めました。
そして、激しく、猛烈な雨。
僕たちは用事がありますから早めの下山で助かりましたけれど、他のクライマーの方々はどうされたんでしょうね?
岩場がびしょ濡れになってしまったと思います。
天気に関してはこんな様子で僕たちは幸運でした。
雨に遭わず、ラッキーだったと思います。
帰宅して、この日はシャワーで体だけではなく、頭も洗う時間がありました。
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