さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

今日は昨日とはうって変わって、朝から一日中、不穏と言うか機嫌が悪かったですね

2020-08-20 23:48:37 | 今日一日の暮らしぶり
前日があれほど穏やかに心地よく過ごせたのに、翌朝目覚めた時からこんなに刺々しいさっちゃんになっているとは信じられませんね。

まず7時ころだったでしょうか、さっちゃんは目を覚まし、僕はトイレに連れって行ってみました。
さっちゃんはおしっこをし、まずは一日の好調な滑り出し。
なんですが、トレペで拭く際に協力的でなかったり、少々ギスギスした様子も見えました。

その後、また寝て、再度起きた際に、幸運にもさっちゃんの入れ歯を外すことが出来ました。
さっちゃんは口を開けてくれませんし、入れ歯も触らせてくれませんし、歯も磨かせてくれません。
ですから、とても久し振りに入れ歯を洗うことが出来ました。
洗った入れ歯を口の中に戻したいのですが、さっちゃんは自分では入れ歯を戻せなくなっていますし、僕にもさせてくれません。
ですから、パーシャルデントに浸けておくことにします。

僕が朝食の準備をしていると、さっちゃんは度々起きて来て、台所に来ます。
それも、タオルケットを引きずって持って来たり、僕の枕や寝巻きを持って来たりするのです。
放っておくと、水の溜まったシンクにあるタライに入れたりしますから、早めに気付いて元に戻さなければなりません。
僕は手を洗って拭いて、急いでさっちゃんのところへ行くのです。
そして、持っているタオルケットなどを受け取ってさっちゃんを布団へ連れて行き横にならせます。
僕は台所へ戻って、再び朝食の準備に取りかかりますが、しばらくするとまたさっちゃんが現れるんです。

朝食が出来て、さっちゃんには入れ歯を入れてもらおうとするのですが、全然協力してくれません。
ただ、スポンジブラシで少しだけ口腔内をなでることはさせてくれました。
これも本当に久し振り。
そんな最中に、さっちゃんは僕の手や腕を噛みつきます。
入れ歯が入っていないので痛くはないのですが、噛みつく理由が分かりません。
噛みついているさっちゃんからも感情が読み取れない(表情がない)ので、なおさら理由が分かりませんでした。

入れ歯なしでも、少しは食べられるはずなので、そのままテーブルに付いてもらいました。
四六時中そうなんですが、さっちゃんはずうっと何か喋っています。
朝食を前にしてのさっちゃんの喋りの雰囲気は、朝食なんか食べるもんか、といった感じでした。
でも、しばらくするとちょっとだけ口に含みました。
甘酒+牛乳の飲み物はまずまず飲んでくれました。

今朝のさっちゃんはどこかです。
食べないおかずをひとつまみ掴んでは僕の方へ投げつけます。
フォークでテーブルを何度も叩きます。
おかずやパンを全部投げ散らかしそうで冷や冷やしていました。
さっちゃんの手元から遠ざけると、そのことをさっちゃんは怒り始めます。
でも、さっちゃんが食べそうにありませんから、おかずもパンも下ろしてしまいました。

さっちゃんはずうっと怒り続けているようです。
そのまま布団へ戻って行きました。


2時にはケアマネジャーのT口さんが来られました。
さっちゃんは僕へ見せる顔とは別人の顔でT口さんの横の椅子に座って彼女と話し続けていました。
意味不明なんですが、T口さんは時々分かるさっちゃんの言葉はしを上手く拾って会話を成立させてくれます。
さっちゃんの言葉の中には時々僕のことを「こいつ」とか「この馬鹿」とか言っているように聞こえます。
僕を指差したりしますから、僕のことには違いないようですね。
毎回、T口さんには僕の悪口を語ってストレスを発散しているようですから、これはこれでいいんでしょうけどね。

T口さんには「どこか出かけよう」と何度もさっちゃんは言ってましたね。
T口さんは「外は本当に暑いから出ない方がいいよ~」などと言っていました。
T口さんが帰る段になって、さっちゃんに「じゃあ下まで送ってくれる?」と提案してくれます。
外に出たいさっちゃんの気持ちを上手に拾って下さるんですね。
T口さんの前でもそうでしたが、入れ歯を入れてない顔のままで、外に出て見送りしました。

その後も僕が布団の上で横になって新聞を読んだりしている時はまずまず和やかなんですが、それ以外では機嫌が悪かったですね。
4時とか5時ころになると、「外に出かけよう」とうるさくなります。
まだ暑いので「後でね」と言うんですが、僕の横で何かしらの不平不満をブツブツブツブツと喋り続けるんです。
さっちゃんの感情は確実に僕に伝わりますから、そうやって僕の真横で10分と言わず、30分、1時間も喋り続けられるのは本当に辛いんです。

5時50分ころになって「散歩に行くよ」とさっちゃんに言って、靴下とズボンを穿いてもらいました。
そして、出かけようと、さっちゃんの手を引くと、「私は行かない」と言うんです。
何度も「一緒に行こうよ」と言ったんですが、頑としてさっちゃんは頷きません。
僕は「じゃあ、僕ひとりで行ってくるからね」とダイニングから玄関へ行くドアと玄関とを開けられなくして、ひとりで出かけました。
散歩には行かなかったんですが、そのついでにコンビニで買いたいものがあったんです。
さっちゃんを一人にしておくと心配なので、コンビニで買い物だけして急いで帰って来ました。
部屋が滅茶苦茶になってるんじゃないかとか、悪い想像ばかりしていましたが、何の変りもなく、さっちゃんは寝ていました。

それからは夕食の準備です。
入れ歯を入れてくれていませんから、入れ歯なしでも食べられるメニューにしなければなりません。
お味噌汁はまだ残ってしまっていたので、それを食べなければなりません。
朝食のおかずもさっちゃんのはそのまま残っています。
コンビニでカボチャサラダを買って来ています。
ですから、あとひと品。
納豆を包丁で叩いて、ひきわり納豆のようにし、とろろ芋と玉子を加えました。
それをご飯に混ぜて、ズルズルズルと飲み込めるようにしたんです。
狙いは的中して、半分以上は食べてくれました。
でも、食事中も不機嫌そのもの。
途中で席を立つと、そのまま寝てしまいました。

いま、11時50分ですが、一度も起きずにずうっと寝ています。
一日中変わらずに不機嫌が続いたのは、ちょっと心配ですね。
普通は気分は一日の中でも2、3回は変化するものです。
ずうっと不機嫌なのには何かしら原因があるのかもしれません。
どこか体に不調な箇所があるのかもしれません。

それにしても、今日一日、僕は一度も大きな声を上げたりさっちゃんを怒ったりしませんでした。
それでストレスが溜まるようならば、あまり良いとは言えないでしょう。
でも、大きな声を上げたりしてもストレスは溜まりますから、どちらにせよ僕にはストレスがかかるんですね。
さっちゃんにはどっちがいいんだろう、ということだと思います。
常識的には大きな声で怒ったり、僕の感情を露わにしたりすることはあまり良くないんでしょうね。
だけど、本当にそうなのかな? という思いも僕にはあります。
さっちゃんに僕自身の感情をぶつけることが悪いことだとは僕には思えません。
ただ、その感情の表現の仕方にひと工夫が必要なんだろうなとは思いますね。

夜中の12時10分にさっちゃんが起き出して来ました。
散歩の準備をしたときから穿いたままだったズボンは脱がせることが出来ましたが、寝巻きには着替えてもらえませんでした。
布団の上に戻ったさっちゃんは、今度はシーツ、タオルケット、枕、全部を持って僕のところへ来ました。
僕は自分の感情を押さえて、シーツから敷き直そうとします。
でもさっちゃんは、布団の上に寝ようとします。
僕は力ずくでさっちゃんを布団から降ろしてしまいました。
これくらいは仕方ありませんよね。
さっちゃんを寝室の外へ連れ出したんですが、その時ちょっと揉み合いになって、僕の腕がさっちゃんの口に当たってしまいました。
さっちゃんの歯茎に血が滲んでいます。
口腔ケアがまったく出来ていませんから、歯茎の状態が本当に心配です。
やっぱり歯医者さんへ連れて行かねば。
でも、歯医者さんにも口を開けないんだよな。

そんなことがあったせいなのか、僕がシーツを敷くのをさっちゃんは大人しく見ていました。
そして今、12時30分、静かに寝ています。
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