どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

どうぶつ・ティータイム(149) 『富岡製糸場』世界文化遺産推薦へ

2012-07-18 01:31:04 | 歴史散歩

     (『富岡製糸場』と絹産業遺産群を世界文化遺産推薦へ)



     


 文化審議会の特別委員会は7月12日、2014年の世界文化遺産登録を目指し、国連教育科学文化機関(ユネスコ)に「富岡製糸場と絹産業遺産群」(群馬県)を推薦することを決めた。富岡製糸場を中心に開発された技術が世界に広まり、絹織物の大衆化に貢献したことを評価した。政府の関係省庁連絡会議で正式決定し、9月末までにユネスコに暫定推薦書を提出。来年2月1日までに正式推薦する。

 現在、ユネスコで13年の登録分が審議されており、日本からは昨年推薦した「富士山」と「武家の古都・鎌倉」の2件(いずれも文化遺産)が対象となっている。14年の登録分から推薦は1国当たり1年に1件とされた。


     


 富岡製糸場(富岡市)は日本初の官営製糸工場で1872(明治5)年に開業。フランス人技師の指導で建築された2階建て木骨レンガ造りで、民間に払い下げられ1987年まで稼働した。


     


 絹産業遺産群は富岡製糸場のほか▽養蚕に使われた「田島弥平旧宅」(伊勢崎市)▽夏期に蚕の卵を保存した「荒船風穴(あらふねふうけつ)」(下仁田町)▽全国標準となった養蚕法を創設した「高山社(たかやましゃ)発祥の地」(藤岡市)の3施設で構成する。

 選考理由について、特別委員長の西村幸夫東京大副学長は「技術革新と残存する建築物がすばらしい。保存管理計画ができているなど推薦準備もされていた」と話した。(7月13日東京新聞朝刊より)


 上の三枚の画像は、「富岡製糸場と絹産業遺産群」という見学ガイドから採ったものである。

 ぼくが実際に見学した際(5年ほど前)には、まだこのPRパンフレットはできていなかったと思う。

 一昨年ぐらいに六合村の食堂で手に入れたものだから、その間地道に努力を重ねついに推薦までこぎつけたわけだ。

 推薦が決まった12日のテレビでは、近隣の農家の協力を得て繭玉を生産し、製糸場まで運びこむ工程を報道していた。

 桑の葉を食む蚕を見たり触ったりすることで、繭玉から絹糸につらなる工程にリアリティーが生じる。

 当時の絹産業の場面を再現することで、製糸場という遺産に生命を吹き込む効果があった。

 ここまでやったからこそ推薦されたのだろうと、あらためて感服した次第である。

 
 
 機会があったら、記事中にある関連の施設や輸送施設なども取り上げてみたい。

 なお、当ブログの短編小説『瞼の秘密』(2007年9月1日)は、富岡製糸場を見学した際に思いついて書いた作品である。

 出来具合はわからないが、忘れているようであったらアーカイブを探してみていただきたい。



      (おわり)




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