『国策捜査-暴走する特捜検察と餌食にされた人たち-』
青木理・著/金曜日2008年
タイトルについて。下「」引用。
「本書のタイトルともなった「国策捜査」は、特捜検察が政治や世論に背を押されるかのように突き進んだ結果から生まれた歪んだ捜査の一形態である。こうした捜査が蔓延するようになったことにより、検察捜査のターゲットとされた人々の多くが最近、こんな台詞を口にするようになった。
「はじめに筋書きありきの捜査だった。事実と異なることについていくら反論しても、まったく聞く耳を持ってくれず、検察の描く筋書き通りに事件がつくられてしまった」
所詮は被疑者となった連中の言い分に過ぎない、と突き話してしまうのはたやすい。だが、検察捜査のターゲットとなった人の多くが、何故にかくにも同じように憤懣(ふんまん)を口にするに至ったのか。その実相に分け入っていくと、検察捜査を蝕んでいる深刻な病理に気づかれさる。-略-」
顔ぶれもいろいろだという……。下「」引用。
「目次をご覧いただければわかる通り、その顔ぶれは実に多彩だ。政治家、弁護士、公認会計士、元検事元新聞記者、編集者、外交官、県議……。いずれの人々も各分野で突出した経歴を持ちながら、ある日突然に検察・警察による捜査のターゲットとされ、メディアと世論のバッシングに晒された。また、いずれの人々も今もなお無罪を訴え、捜査の不当に強い憤懣を抱いている。」
経験・技術なし……。下「」引用。
「犯罪捜査は、もちろん人格的にすぐれた、そして十分な経験を積んだものが行なうべき仕事だと思われるが、現実にはそうでない。経験も浅く、人を説得する十分な技術もない者が、ただ相手を怒鳴りつけて力で相手をねじ伏せるというようなケースも少なくないのである。参考人を調べる場合にも「あなたは被疑者だ。場合によっては逮捕もできるんだ」と相手を脅して、捜査官側の意向に沿う供述を求め、体験もしていない、記憶に反するような内容の調書が作成されたとの報告も最近しばしば聞くようになった。嘆かわしいことだ〉」
三井環(元大阪高検公安部長)。下「」引用。
「裏ガネ告発の口封じをねらった薄汚き検察の「庁益捜査」」
裏ガネを使えたのは……。下「」引用。
「裏ガネを使えるのは、地検であれば検事正。高検であれば検事長。法務省であれば事務次官や官房長、刑事局長。そういう幹部だけの“一身専属”だった」(三井氏)」
一晩に飲食費40万円、ゴルフなどにも使われたという……。
関連記事
鈴木宗男事件は、賄賂に領収書が出され政治資金収支報告書に載せられてたという……。
--こんなことはありえないという……。
その背景、小泉内閣……。下「」引用。
「一方でポスト小泉に名乗りを上げて政界の中枢を闊歩するのは世襲政治家の面々ばかりであり、-略-叩き上げとは無縁の世襲政治家であることには違いない。
そんな為政者の下で日本社会は今、「格差」が拡大し、浅薄なナショナリズムが跋扈(ばっこ)している。」
【一部のみ】
リークは裏さえとらない……。下「」引用。
「メディアは真実を書くべきだと思うけど、当局のリークなら裏を取らずに書きまくる。」
メディアともたれ合う……。下「」引用。
「司法の問題点をめぐっては、検察と裁判所がもたれあっているのではないかと言われるけれど、実はメディアももたれ合っているのが現実じゃないだろうか」
最大のタブーといわれた検察組織を追究した『噂の真相』。下「」引用。
「神林氏らが「『噂の真相』に対する私怨で報復捜査に繰り出した」と名指しするのは、事件当時(一九九五年)に東京地検特捜部長を務めていた宗像紀夫氏である。-略-」
『噂の真相』に情報を提供していた大手メディア。下「」引用。
「一般には理解しにくいかもしれないが、大手メディアにも容赦ない批判を浴びせていた『噂の真相』に対しては、当のメディアに賊する多くの記者や編集者が同誌に協力し、情報を提供していた。自身が賊するメディアでは書けない話やボツにされたネタ、あるいはメディアそのものが内部に孕む腐臭--そうした情報を同誌へと流し、辛うじて溜飲を下げた記者や編集者が多数存在したのである。」
サインをするようにしむける検察……。下「」引用。
「だが、ほとんどの被疑者は署名に応じる。いや、たとえ事実と異なる内容であっても、署名に応じざるを得ない状況に追い込まれていくのだ。ワークショップに参加したゲストの何人かも事実と異なる調書への署名を強いられ、やむなく署名に応じてしまったと振り返っている。」
--これが本当なら、ゾーとする……。
大手新聞はこんなこと無視していていいのだろうか?
もくじ
index
index
青木理・著/金曜日2008年
タイトルについて。下「」引用。
「本書のタイトルともなった「国策捜査」は、特捜検察が政治や世論に背を押されるかのように突き進んだ結果から生まれた歪んだ捜査の一形態である。こうした捜査が蔓延するようになったことにより、検察捜査のターゲットとされた人々の多くが最近、こんな台詞を口にするようになった。
「はじめに筋書きありきの捜査だった。事実と異なることについていくら反論しても、まったく聞く耳を持ってくれず、検察の描く筋書き通りに事件がつくられてしまった」
所詮は被疑者となった連中の言い分に過ぎない、と突き話してしまうのはたやすい。だが、検察捜査のターゲットとなった人の多くが、何故にかくにも同じように憤懣(ふんまん)を口にするに至ったのか。その実相に分け入っていくと、検察捜査を蝕んでいる深刻な病理に気づかれさる。-略-」
顔ぶれもいろいろだという……。下「」引用。
「目次をご覧いただければわかる通り、その顔ぶれは実に多彩だ。政治家、弁護士、公認会計士、元検事元新聞記者、編集者、外交官、県議……。いずれの人々も各分野で突出した経歴を持ちながら、ある日突然に検察・警察による捜査のターゲットとされ、メディアと世論のバッシングに晒された。また、いずれの人々も今もなお無罪を訴え、捜査の不当に強い憤懣を抱いている。」
経験・技術なし……。下「」引用。
「犯罪捜査は、もちろん人格的にすぐれた、そして十分な経験を積んだものが行なうべき仕事だと思われるが、現実にはそうでない。経験も浅く、人を説得する十分な技術もない者が、ただ相手を怒鳴りつけて力で相手をねじ伏せるというようなケースも少なくないのである。参考人を調べる場合にも「あなたは被疑者だ。場合によっては逮捕もできるんだ」と相手を脅して、捜査官側の意向に沿う供述を求め、体験もしていない、記憶に反するような内容の調書が作成されたとの報告も最近しばしば聞くようになった。嘆かわしいことだ〉」
三井環(元大阪高検公安部長)。下「」引用。
「裏ガネ告発の口封じをねらった薄汚き検察の「庁益捜査」」
裏ガネを使えたのは……。下「」引用。
「裏ガネを使えるのは、地検であれば検事正。高検であれば検事長。法務省であれば事務次官や官房長、刑事局長。そういう幹部だけの“一身専属”だった」(三井氏)」
一晩に飲食費40万円、ゴルフなどにも使われたという……。
関連記事
鈴木宗男事件は、賄賂に領収書が出され政治資金収支報告書に載せられてたという……。
--こんなことはありえないという……。
その背景、小泉内閣……。下「」引用。
「一方でポスト小泉に名乗りを上げて政界の中枢を闊歩するのは世襲政治家の面々ばかりであり、-略-叩き上げとは無縁の世襲政治家であることには違いない。
そんな為政者の下で日本社会は今、「格差」が拡大し、浅薄なナショナリズムが跋扈(ばっこ)している。」
【一部のみ】
リークは裏さえとらない……。下「」引用。
「メディアは真実を書くべきだと思うけど、当局のリークなら裏を取らずに書きまくる。」
メディアともたれ合う……。下「」引用。
「司法の問題点をめぐっては、検察と裁判所がもたれあっているのではないかと言われるけれど、実はメディアももたれ合っているのが現実じゃないだろうか」
最大のタブーといわれた検察組織を追究した『噂の真相』。下「」引用。
「神林氏らが「『噂の真相』に対する私怨で報復捜査に繰り出した」と名指しするのは、事件当時(一九九五年)に東京地検特捜部長を務めていた宗像紀夫氏である。-略-」
『噂の真相』に情報を提供していた大手メディア。下「」引用。
「一般には理解しにくいかもしれないが、大手メディアにも容赦ない批判を浴びせていた『噂の真相』に対しては、当のメディアに賊する多くの記者や編集者が同誌に協力し、情報を提供していた。自身が賊するメディアでは書けない話やボツにされたネタ、あるいはメディアそのものが内部に孕む腐臭--そうした情報を同誌へと流し、辛うじて溜飲を下げた記者や編集者が多数存在したのである。」
サインをするようにしむける検察……。下「」引用。
「だが、ほとんどの被疑者は署名に応じる。いや、たとえ事実と異なる内容であっても、署名に応じざるを得ない状況に追い込まれていくのだ。ワークショップに参加したゲストの何人かも事実と異なる調書への署名を強いられ、やむなく署名に応じてしまったと振り返っている。」
--これが本当なら、ゾーとする……。
大手新聞はこんなこと無視していていいのだろうか?
もくじ
index
index