磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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反転-闇社会の守護神と呼ばれて-

2010年02月04日 | 読書日記など
『反転-闇社会の守護神と呼ばれて-』
   田中森一・著/幻冬舎2007年5刷

元特捜検事が書いた本です。
検察なんて世界はまったく知らないと自覚した一冊です……。
--やたら驚いたという感じがする本……。
この著者自身にも驚いた……。



帯に書かれてあります。下「」引用。

「「田中はやりすぎた。捜査の邪魔だ。逮捕するしかない」
-略-検事になり、大阪・東京地検特捜部などで活躍。アングラ社会に通じ、海千山千の犯罪者から「落し屋」鬼検事として恐れられるようになる。しかし平和相互銀行不正融資事件、三菱重工CB事件など手塩にかけた事件が次々と上層部の方針とぶつかり潰され、嫌気が差して辞職。弁護士に転向してからは7億円のヘリコプターを購入して「空飛ぶ弁護士」と揶揄され、豪華マンションを棟ごと購入してバブルを享受する一方、安倍晋太郎、竹下登といった政治家やヤクザの組長、そして許永中、伊藤寿永光らの事件の主役たちと付き合い、やがて古巣の特捜部の手によって檻の中に落とされた。一審で懲役4年の実刑判決、二審で懲役3年の実刑判決、現在最高裁に上告中。」

政治家からの圧力、検察OBからの横やり。
--これは他の本にも書かれてあることですね。

1971年、東京地検へ。官官接待。下「」引用。

「仕事を始めてからも、県庁や県警の幹部からしょっちゅう飲みに誘われる。ひところマスコミで糾弾された、いわゆる官官接待というやつだ。宴席では、必ず上座が用意されている。上げ膳据え膳で接待されるのである。」

ビール券や商品券に不自由しなかったという。

裏経費……。下「」引用。

「それ以外にもいろいろある。たとば捜査予備費というのも、その一つだ。それは検察庁全体で二億円から三億円の年間予算があり、事件処理をする度に、そのななから特別の報償金が各地検に配られる。被疑者を一人起訴して公判請求すれば五万円、略式起訴なら三万円、起訴猶予でも一万円といったところだった。それらの大半が、地検の幹部の小遣いに化けるシステムである。」

人権なんぞあるかい! 下「」引用。

「彼らはよく人権問題を持ち出す。刑事や検事は、それを突っぱねる。
「何をねむたいことをぬかしとるんじゃ。お前らに人権なんぞあるかい」」

暴力……。下「」引用。

「彼らはよく、取り調べで暴行を受けた、と知り合いの医者に頼んで診断書を書かせ、それを持ってくる。それも「暴れたので取り押さえた」とか、「勝手に転んでできた傷だ」と、撥ねつける。そうして向こうが傷害事件で刑事告訴してくれば、不起訴にする。そういうことがしょっちゅうあった。」

国策、行政機関から独立しているが……。下「」引用。

「検察庁は、同じ司法界の組織であっても、行政機関から独立している裁判所とは、そもそも性格が違う。検察は法務省の一機関であって、日本の行政機関の一翼をになっている。だから、事実関係と証拠関係だけで判断できる裁判所と違って、検察は行政組織として国策のことも考えなければならない。しぜん、時の権力物と同じような発想をする。実際、検察エリートは国の政策に敏感だった。」

安倍晋太郎の祖母。下「」引用。

「安倍晋太郎の祖母は、私の故郷である平戸・松浦藩主の係累で、明治天皇の教育係をつとめたこともあったという。たしかに彼には殿様の子孫らしい鷹揚さがあった。」

悪と悪を比較しても、善になることはない……。

そういう言葉を思い出した……。

しかし、癒着体制の組織犯罪の人たちより、こちらの方が信用できるのでは?






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