ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

半分

2013-07-16 00:01:09 | Weblog
昼食に鉄板焼きを食べた。
カウンターのような席に座っていたら、隣に上海人のおばちゃんが1人で来た。

まず最初に上海語で店員さんに話しかけ、通じないとわかってから、
スゴい訛りの北京語を話し始めた。
ビジネスランチのメニューをいちいち確認していく。

日本人の場合、「全部書いてあるから、ちゃんと読んで」となるのだけど、
中国人の場合、そうではない。

メニューに書いてあるからと言って、今日それがあるとは限らない。
上海の地下鉄も、まだ工事すら始まっていない路線が、すでにあるかのように書かれている。
つまり、紙に書かれたものは「こうだったらいいな」という願望のかたちに過ぎないので、
それをそのまま信じるわけにはいかない。

ということで、中国人は必ず根掘り葉掘り確認する。
公共機関だろうが銀行だろうが、それがランチのメニューだろうが、とにかく全部聞く。
確かに公共機関でも、「うそ」というか「ホラ」を吹かれることがままある。
だから、中国ではこれが正しいのだろう。
が、うるさいし、非効率だと思う。
20元ランチくらい、もう少し譲っておけ。

ただ、私にとってやっかいなのは、
この「紙に書いてるものは半分くらい」という感覚は、
仕事上でも気をつけなければならないことだということ。
手順書を作っても、ちゃんと守らないし、
それで、そこを突っ込んでも「ちゃんとやってる」と言い張る。

そもそも紙に書かれていることは理想に過ぎず、
半分できていればいいじゃん、というお国柄なのだから、
自分に非があるとは認めないし、
「それは上が決めたことで、俺には関係ない。
 お前からうまく上に言っとけ。それがお前の役目だ」くらいなことを
平気なドヤ顔で言ってくる。

私は私腹を肥やしている中共の役人ではない。
賄賂取るぞ、まったく!と怒鳴りたくなることもしばしば。

上海人の場合、もう少しスマートなのだが、
田舎の長男(中国人がみんな一人っ子だというのは幻想だ)は、特にヒドい。

そうだよなあ。
一人っ子政策も、紙に書かれたことだから、半分くらい守られてればいいんだよな。
いま会社の同僚は、上海人は一人っ子が多いけど、
地方の人は、3人兄弟なんて普通だし、なかには7人なんて人もいる。
「もしかしてそのうち何人かは戸籍ないとか?」と失礼承知で聞いてみたけど、
「うちの辺りの政府はあまり厳しくないから大丈夫だったの」と。
まあ、あれやこれや、いろんな解決方法があるんだろう。

「書いてあることをちゃんと読んでやる」というのは、
たぶん日本の義務教育の高さとモラルの高さを証明しているのだと思う。

さて、中国のGDPが発表されたけど、これをどう読むかだよねえ。


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