ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

夕陽の先

2013-09-19 15:05:48 | Weblog
ここ数日、上海は美しい夕陽。
会社から見える西の空。



この夕陽が沈む先には広大なユーラシア大陸が広がる。
上海は東の端だ。
こことノルマンディーが地続きだなんて、
日本人の尺度では実感がわかない。
もしかしたら、中国人も実感していないかもしれない。
外灘を作ったフランスと地続きだなんて。

それくらいに、この大陸は広い。

日本は満洲国をつくって、初めて国境線を守る真の難しさを知った。
昨日は、9月18日。満州事変の日。
去年の騒ぎがウソなくらいに今年は平穏で、
私は外で日本語の本を読み、同僚とも大声で日本語で話した。

だからと言って、中国共産党が全部悪い。
中国政府が先導しなければ、中国人は日本人に対して
それほど悪い感情をもっていないか、というと、それもまた違うと思う。

中国人の同僚たちの顔を思い浮かべてみる。
日本人が好き、という人もいれば、それほど好きではない人もいる。
私よりもずっと日本のドラマに詳しくて、
半沢直樹をほぼリアルタイムでネット動画から見ている人もいる。
もちろん中国語字幕付きでだ。
それに、日本食が好きで銀杏最高!と言う人もいれば、
お刺身は大嫌いという日本大好きな女子もいる。

そもそも人の好みなんて、そんなもんだろうと思う。
私もそんなもんだ。

昨晩、石けんがなくなったので、スーパーで買い物をした。
中国製は、中に何が入っているかわからず、
中国人ですら、なるべく買わないものだから、
もちろん私も日本製を探す。

しかし、純日本製は関税のため高い。
そんななか、比較的リーズナブルな花王の石けんがあった。
裏を見ると「マレーシア製」とのこと。
マレーシア製なら、いいだろう。

中国ではよく、ウソのパッケージでごまかした、劣悪な海賊版が出回っているけど、
そこそこのスーパーだったので、まあ、信じようと思って買ってみた。
使った感じは普通だったので、たぶん本物。

日本企業はこれから、こうした生き残り方があると思った。

中国には大きな市場がある。
しかし、この財力を支えているのは土地バブルと、
一部の本当に強い中国系グローバル企業のネットワークだ。
裏に人民解放軍がついているとか、中共直轄だと言われたりする、あれらだ。
この仕組みの中には、なかなか日本企業は入り込めないだろう。

だから、ASEANでモノとお金をまわす発想に、早く日本人は慣れなければならない。
華僑ネットワークと上手く付き合う方法に近い。
これは何かと言うと、大東亜共栄圏の発想にも通じる。

日本の位置づけは、100年前からあまり変化していないと思う。


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