ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

連想

2011-04-02 01:34:17 | Weblog
今日というか昨日、仕事で、ある作家さんにメールをした。
非常に事務的な内容だったのだけれど、
偶然にもその人の本を読み始めようとしていたところだったので、
勢いで「これこれの本を、今日から読み始めます!」とメールの追伸に書いた。

私はその人のナルシストっぷりと、
それを文章にしちゃうセンスが大好きなのだけれど、
帰り道に読み始めて、ふと思った。
きっとシャイな作家さんとしては、
私のコメントを見て、「僕の本を読んでくれるんだ」という喜びより、
「やばい。読まれちゃうんだ」が先に立ったのではないかと思う。
そしてまた、勝手にファンになった。

こんなもん垂れ流してていいんだろうか、
でも、僕、自分が嫌いでやっぱり好きなんです、くらいの人のほうが、
面白いものを出す。
ねえねえ見て見て、僕ってスゴいでしょ、と言われると、
反射的に「どこが?」と冷たく言い放ちたくなる。
この意地悪な気持ちは、どこから来るのだろう。
嫉妬のようなものではない。
それは、その無邪気さに対する怒りのようなものだ。

震災の影響とか、まあ、自分を甘やかしたい気持ちなどがあって、
ここのところ、読書が進んでいなかった。
久しぶりに読み終わった一冊。『ブッダとそのダンマ』光文社新書(アンベードカル著)

一言で言うと、こりゃすげえ、という本だった。
お釈迦様のお言葉はありがたい、仏教に帰依しなさい、ではなくて、
人間ゴータマはこんな人、という内容。比較的、客観的。
そして、人間だからこそ、この人すごい、と、ひしひしと感じる。

リトル・ブッダのキアヌ・リーブスは美しかったけれど、
本物は、もっとスゴくて美しかったに違いない!と、確信をもちつつ、
今日、とても久しぶりに会った友人は、ネパールにも行ってみたい、と言っていた。
リトル・ブッダのロケ地になったあそこ、地名を忘れたけど、あそこ行ってくれ。
というか、私もまた行きたい。

ネパールのバスに乗って、
カタコトの英語で運転手さんに、着いたら教えて、とお願いしたら、そこが終点だった。

ネパールで、初めてその土地の火葬を見た。
薪を積み上げ、その上に遺体を安置し、最後灰になると、前の川にさっと掃いて流した。
そしてそんな火葬を、白とオレンジに顔を塗った、見知らぬ現地のおじさんと並んで眺めた。
いろんなことが思い出される。

そして、何年かぶりに会って、普通に話が再開できる友人。
歳をとったせいか、最近、そんな友人だけがのこってきた。


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