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ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

理想

2013-06-28 02:17:41 | Weblog
最近、私の下に、中国人の新卒が入った。
日本語はまったくできない。
でも、上海の有名大学の中文科卒業なので、中国語力は人並み以上でエリート。
しかもその人は、両親の仕事の関係上、東トルキスタンに住んだことがある。
東トルキスタン、つまりは、現在の中華人民共和国のウイグル自治区。
そんな人と知り合う機会は、そうそうない。

だから、まったく日本語ができないながらも、
部下として受け入れることにした。

それでもやはり、少し日本語を話す努力をしてもらわないと、
他の日本人の受けが悪い。
ということで今日は、少し日本語を教えた。

とはいえ、私が教える日本語なわけなので、
教科書とはまったく違う日本語。もちろんだ。

私はまず、音読みと訓読みの話をし、
音読みの中でも呉音と漢音がある話をした。

そして、「え~、あなたが唐時代の人ならすぐわかったはず。
古代漢語の要領で見てごらん。日本語が読めるはず」と言ったら、
さすが中文科卒業、すぐにわかった。
「漢字の意味では、そうだ!」と。

で、納得したところで話した。
中華人民共和国のうち、「人民」「共和国」は、日本人が作った新しい言葉だと。

「人民」を表す言葉として、古くから使われていたのは「百姓」だ。
しかし、近代化を果たそうとしている国家にとって「百姓」は概念が違う。

だから「人民」という言葉、「共産主義」「資本主義」という言葉、
そして「共和国」という言葉を作った。

それは、日本人が中国から学んだ漢字の概念をもとに、
それをヨーロッパの近代化に合わせるための言葉として作り上げた
新しい言葉なんだ、と言ったら、
「なるほど~」と納得した。

結局のところ、学がある人は、日本と中国の真の交流関係を
すんなりと納得することができる。
だからこそ、中共は、知識人と日本人が接触するのを嫌がる。

なぜなら、中華民国も中華人民共和国も、
その土台を作った人のほとんどは、日本留学経験があるから。

今日、『パール博士の日本無罪論』を読み終わった。
日本の大東亜共栄圏に対する思いは、本当に素晴らしかったと思う。
しかし時に、やり方を間違った部分もある。
それは、戦争という形態をまとったとき、不可避となる。

それをふまえ、真の意味での大東亜共栄圏の理想は、
いまだにアジアにとって、価値があるものだと思う。

だからこそ、中国という地において、
私個人の力では本当にたった1人としか話ができないかもしれないけど、
日本近代化の黎明期における真の理想を、
一緒に共有できる仲間を中国で見つけたいと思う。

新卒の彼女が子どもを産んだとき、
日本人の上司と一緒に働いた経験を必ず語るだろう。
そのときに、真の日本、
アジアの独立の真の概念を少しでも共有できたなら、
私が日本人として生まれてきた価値が出てくると思う。

それは、暗黒の歴史を凌駕する日本の理想。
東京裁判の茶番に負けない、真の理想だ。

それは、虐げられ、危機に瀕したアジアの民の理想。
アヘン戦争以降の暗黒の歴史は、いまだにアジアが背負っている負債。

だからこそ、日本はかくあった。

それで、いいじゃないか。そう思う。


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