ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

遠い道のり

2013-02-19 22:01:43 | Weblog
すっかりノドをやられ、またもや声が出ない状態。
それでも会社に行くと、いろいろと話さなければならない。
中国人の同僚に「どうしたの?」と聞かれたので、
ガラガラ声で「あなたのために歌ってたからよ」と言ったら、
「わっほー。セクシー!」と返ってきた。

中国人は、元来こういう話が好きである。
が、最近の若者は、こう言われて切り返すだけの度胸や頭の回転力がないことも多い。
これは学歴にあんまり関係なくて、オタク度に関係してるんだろうと思う。

中国のオタク度は、基本、一人っ子で育ったという環境に大きく関係している。
年齢が離れた兄弟がたくさんいるような、
国の政策をまったく無視した両親から生まれ、育った子どもたちは、
若くても、いろんな意味でコミュニケーション能力が高い。

結局のところ、社会に出てからぐーんと伸びるのは、
コミュニケーション能力が高い人だと思う。
特に中国では。

さて、今日、会社が入っているオフィスビルのエレベーターでこんなことがあった。
お昼休みが終わる時間でエレベーターは混んでおり、
中では中国人が北京語で、大声で、会話をしていた。

女性A「午後は何やるの?」
女性B「ほら、あの小日本のだよ」と言って舌打ちをし、(小日本は、日本人に対する蔑称)
周囲にいた同僚全員で、「ふん」と鼻をならした。

オフィスビルには、日系企業も数社入っている。
日本人も結構多いし、日本語がわかる中国人も多い。
でも、そのときエレベーターに乗っていた中で、
日本人はたぶん私ひとりで、私は日本人だと思われてなかった。

そしてエレベーターには、他の会社の人もいたのに、聞いてた全員が、
「あ~小日本かあ。やつらか~。そんなら存分に悪口ゆうたれ!」という雰囲気になった。

まあ、日本でも逆のケースはよくあると思うので、まったくもってお互い様。

でも、この「抗日」という括りで、一気に連帯感ができる感じ、本当に怖いよなあ。
今日は身の危険を感じなかったけど、あまりいい気分はしない。

一人っ子でコミュニケーション能力を極端に欠いた子たちが、
家で繰り返し流される抗日のドラマを見ていると思うと、そりゃーもう、恐ろしい。
日中友好は、まだまだ遠いなあと感じる。


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2 コメント

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反日感情を感じない、、、 (コーヒー好き)
2013-02-20 07:46:59
いつも深い内容、楽しみに読んでいます。
デモ以来、中国にいる日本人のブログを見るようになったのですが、
たまに「私は反日の人をみたことがない」と書かれている人がいて
なかには「あれはマスコミが煽っているだけ」と書かれている人もいて
私と違う国に住んでいるの?とつっこみたくなります。もう年です、私。
そんな事にカリカリしてしまって。

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いろいろですよね ( りょう)
2013-02-20 22:23:43
コーヒー好きさん
コメントありがとうございます。
中国人でも、表面を取り繕うのが上手な人もいるし、結構本音ってわからないですよね。
それに、日本人は「中国人に恨まれてないといいな。少なくても私はセーフなはず」と思いたがるため、中国人のおべんちゃらを真に受けてしまう人も多いような気がします。
日本人も中国人もいろいろですね。
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