ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

そんな塩梅

2011-07-31 20:38:06 | Weblog
昼食に、近くの食堂まで刀削麺を食べに行った。
醤油ベースで、牛筋を煮込んだいい味。
そして、その足で公安に行った。
別に自首しに行ったのではなくて、
居留証をもらったので、住んでます登録の期限をのばしに行ったのだけど、
今回は手続き不要と言われた。

確かに、区役所や市役所ではなく、公安だと、
土日もやっているから便利だ。
それに窓口の人は、めずらしく丁寧ないい人だった。

曇っていて風があり、あまり暑くなかったので、
足をのばして、電器屋さんへ。
外付けのハードディスクを探しているのだけど、見つからない。
サービスを勘違いしている店員さんが、
足を止めるとピッタリ寄ってきて、
そのままついてまわって、あれこれ話しかけてくる。
そして相手をするのが面倒なので、いつも逃げてしまう。

家の近くの電気屋さんをいくつか回ったけれど、
どこもパソコンアクセサリ系が少ない。
きっと、ネットショップにならあるのだろうけど、
どのサイトを信じてもいいのか、いまひとつわからない。

それにしても、昨日買ったお腹の薬、結構効いている。
さすが漢方の国。
と思って油断すると、「中国をなめるな」と言われてるような
お腹具合になる。
まあ、そんな塩梅だ。

ダライ・ラマの「中論」講義 第18・24・26章

2011-07-31 13:18:43 | Weblog
ダライ・ラマ14世テンジンギャツォ著、マリア・リンチェン訳、大蔵出版

龍樹(ナーガルジュナ)の『中論』の中核を、ダライ・ラマ法王が説かれ、それをまとめた本。
「空」というものを、とてもわかりやすく教えてくださる。
そして、言葉としては「空」をわかったような気になるけれど、
これが心の底までしみこむには、果てしない自己研鑽が必要だとも
改めて気づかせてくれる。

そして、ダライ・ラマ法王がいつも心にかけてくださる仏教の「初心者たち」。
私のような人間にもわかるよう、仏教の入り口から誘導してくださる話の構成力は、
仏教が理論に基づくものであることを、自然と納得させてくれる。

とにかく信じなさい。信じれば救われる、とは言わない。
信じるだけでは救われないでしょ、から始まる。
だから、惹かれる。

上海の自宅で、この本読んでいても、別に公安に踏み込まれたりはしない。
ちなみに、仏教を歴史、ひとつの宗教史、チベット自治区にひとつの文化としてとらえる本なら、
中国語でもちゃんと出版されている。
ダライ・ラマの研究書もある。
「ないもの」とするには、存在が大き過ぎる。
でも、公然とダライ・ラマ法王の賛美につながる行動をおこすと、怒られる。

日本人に生まれてよかったと思う瞬間は、
ダライ・ラマ法王による仏教の教えに触れることができること。
でもこれはひとえに、チベット語から日本語に訳してくださるマリア・リンチェンさんのおかげによる。
日本語は、世界の中でも使用している人数が少ない言葉。
自分の知りたいことを知るため、そして自分のことを相手に伝えるためには、
ダライ・ラマ法王がおっしゃるように、外国語、特に英語を積極的に学ぶ必要がある。

とはいえ、日本語でもままならない会話を、外国語でできるわけがないから、
やっぱり、一番大切なのは、母語の力だよなあ。