映画鑑賞感想文

濫観っていうか、乱観っていうか・・・ポリシーないですけど(^^;

『PARIS』

2010-10-09 15:04:20 | Weblog
2008年 仏
監督:セドリック・クラピッシュ
出演:ロマン・デュリス、ジュリエット・ビノシュ、アルベール・デュポンテル、ファブリス・ルキーニ、フランソワ・クルゼ、カリン・ヴィアール、ジル・ルルーシュ、オリヴィア・ボナミー、メラニー・ロラン

ダンサーのピエールは心臓病。心臓移植をしなければ、長くは生きられないだろうと宣告されている。ピエールから、そのことを聞かされた姉エリーズは、子どもたちを連れてピエールのアパートで同居することにする。というのを芯にして、ピエールが窓から見ていて好きなる向かいのアパートの女子大生や、その女子大生に惚れる教授とか・・・エリーズが気になる市場のジャンとか、ジャンの元妻とか・・・芋づる式人間関係を描く群像劇でしょうか(^^;。

実は、以前にも一度、見ているんですが・・・その時は、なんだか面倒くさいなって思ったような記憶があります。で・・・今回も、やっぱり面倒くさ買ったんですが(爆)・・・以前より、その度合いは軽くなった気がします。ということは、何年かに一回見続けていれば、いつか無性にハマっちゃう日もくるのかも(^^;。

基本的に群像劇とかオムニバスって、苦手なことが多いです。登場人物が多く、そのそれぞれの人に、ある程度の重要度があると・・・わたしの感性の容量をはみ出しちゃうのかもしれません。作品がなのか、見るわたしの側なのか、とにかく集中できなくなって散漫になって面倒くさくなっちゃうんですよね。

それから・・・ヨーロッパものに接していると、ときどき感じるんですが・・・個人主義の感じが、やっぱり日本人と違うなって思います。

わたし、ヨーロッパの個人主義が日本に入ってきたとき、思想の翻訳が上手くいかなくて、利己主義になっちゃったなって思っている人間なので、あまり日本的個人主義は評価していないんです。だから、むしろヨーロッパの個人主義賛美者だと、自分を評していたのですが・・・どうも、違うようですね。やっぱり、わたしも日本人、ヨーロッパ的個人主義には、根っこのところで感じる違和感があります。やっぱり、ヨーロッパの個人主義ではなく、かといって利己主義に置き換えられてしまった個人主義でもなく、日本らしい個人主義というりを確立していかなきゃいかんよなぁ~などとも思いました。ちょっと映画がらは離れましたけどね(^^;。

というわけで・・・今後に期待したい映画ってことで・・・今回は勘弁していただきましょう(^^;。

『OBERON日記』
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『生声日記』
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『ウルトラミラクルラブストーリー』

2010-10-07 14:25:06 | Weblog
2009年 日本
監督:横浜聡子
出演:松山ケンイチ、麻生久美子、渡辺美佐子、ノゾエ征爾、ARATA、藤田弓子、原田芳雄

知的障害のある陽人。祖母と農業をしながら暮らしている。ある日、東京からやってきた保育士の町子先生に一目ぼれ。不審がられても、ウザがられても、ひたすら町子先生に付きまとう。町子先生には事故で恋人を失った過去があり、青森に来たのも、青森の占い師に亡くなった恋人の未発見の首を探してもらうだった・・・なんていうサイドストーリーもあり。

となると、傷心の女性が天使のような青年の一途な気持ちに癒されて再生していく話だろうって思うわけですが・・・まっ、大きくとらえると、たしかにそうではあるんですが・・・そういう意味でのウルトラミラクルではなさそうですね。でも、だからといって、超常現象的なことかといわれると・・・それもあるだろうけど・・・って返事になっちゃう。つまりねぇ~・・・よく分からない(爆)。

もちろん、分からないけど納得しちゃうとか、分からないのが魅惑的だとか・・・そういうのもあるので、何もかもが分からなくちゃいけないことはないんですが・・・そういう良い意味での分からないではなく、マジで分からなくて、なんかちょっと疲れちゃいます。

ある種の波長が合う観客の方ならハマるのかも・・・でも、独特の世界かというよりは、テーマの未消化って感じにしか、わたしには見えなかったので・・・わたしはハマれなかったです、はい。

『ウルトラミラクルラブストーリー』公式サイト
http://www.umls.jp/



『OBERON日記』
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『飛ぶ教室』

2010-10-05 12:55:16 | Weblog
2003年 独
監督:トミー・ヴィガント
出演:ウルリヒ・ノエテン、ゼバスチャン・コッホ、ピート・クロッケ、アーニャ・クリング、ハウケ・ディーカンフ、テレザ・ウィルスマイヤー、フィリップ・ペータース・アーノルズ、ハンス・プロイヒ・ヴトケ、フランソワ・ゴシュケ、フレデリック・ラウ、ニコラス・カントール、ヤイメ・クルスト、ティルマン・ズース

いくつもの寄宿学校を追い出されている問題児のヨナタン。今度の学校は、少年合唱団で有名な聖トーマス校。どうせ今度も馴染めないだろうと、ヨナタンはかなり冷めた感じ。けれど合唱団の指導をしているベク先生は、いつも生徒の気持ちになって考えてくれる好い先生。個性的な仲間とも出会い、意外にも意気投合することになる。

いいねぇ~、いいねぇ~、いいねぇ~・・・大好きです、こういうお話(^^)。悪ガキどもの、いわゆる“少年時代”を描いたものとしては、かなり王道の設定なんですよ。五人の仲間の特徴の割り振りとか、子ども同士のグループ闘争とか、理解ある先生の存在とか・・・最後には、問題を乗り越えて、一つのこと(ここでは芝居)を皆でやり遂げるというクライマックスまで、とっても王道。でも、なんていうんだろう・・・その程が好いっていうのかな・・・とにかく、見ていて、とっても楽しかったし・・・なにより、親目線じゃなく、子ども目線になって、彼らと一緒に楽しめたのが嬉しかったです。

『観劇日記』
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『戦場の小さな天使たち』

2010-10-03 18:44:56 | Weblog
1987年 英
監督:ジョン・ブアマン
出演:サラ・マイルズ、セバスチャン・ライス・エドワーズ、デヴィッド・ヘーマン、イアン・バネン、サミ・デイヴィス、ジャン=マルク・バール、チャーリー・ブアマン、スーザン・ウールドリッジ

戦時下のイギリスが舞台。空襲で破壊されるロンドンで、意外に無邪気日々を過ごす子どもたちを描いています。監督の自伝的映画ということなので、子どもの視線からは、これがリアルな当時のロンドンの姿なのかもしれません。もちろん、いくつもの悲劇があったことは間違いないだろうし、戦争の引き起こす悲惨で無残なことっていうのも描かれなきゃいけないのだけれど・・・その時代、その場所に生きた人間として、自分の感じたリアルな体験を描きたかったのかもしれません。

ただね・・・見る側としては・・・やっぱり、中途半端に感じました。何が言いたいのかな、何が描きたいのかなって。戦争にフォーカスしていないことはたしかなんだけど、だからといって子どもたちの何に焦点を当てているのか・・・なんだか、ぼわっとしていて、受け取れるものがなかった気がします。そういう意味では、何かを描いて伝える際に、ディフォルメって大切なんだなって思いました(^^;。

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『シリアの花嫁』

2010-10-01 18:04:37 | Weblog
2004年 フランス&ドイツ&イスラエル
監督:エラン・リクリス
出演:ヒアム・アッバス、マクラム・J・フーリ、クララ・フーリ

67年の第3次中東戦争以降、イスラエル占領下におかれたシリア領ドルーズは、とても微妙な地域のようです。そこに住むイスラム少数派ドゥルーズの娘モナは、ドルーズを出てシリア側へ嫁いでいく決心をしました。けれどその結婚が意味するのは、ドルーズに住む家族との永遠の別れです。一度シリアに出てしまったら、イスラエルに占領されているドルーズに戻る許可は下りないことが決まっているからです。それでも彼女は、シリアに嫁ぐことを決心し、家族もまた彼女を見送ることを決意したのです。結婚式当日、勘当されていたモナの兄がロシア人の妻と子を連れて戻ってきました。長老たちは、民族&宗派の裏切り者である彼を許さず、結婚式に同席することを拒否します。父もまた、息子と距離をおいたままです。モナの姉は、そんな父に弟と和解するように言いますが、父はなかなか素直には振舞えません。そして、さあ、いよいよ、モナが境界線を越えていく時がきました・・・

ここからも、またまたトラブルがあり・・・日本人には分かりづらい、複雑な中東の情勢に翻弄される人々の姿が描かれていきます。映画を楽しむというよりは、パレスチナ×イスラエル問題だとか、そっちの世界情勢を、生活レベルで知るのに良い映画という感じです。

モナのお姉さんの葛藤は、ちょっと普遍的な要素ももっていて、女性の皆さんには共感できるところがあるのではと思います。文字で書くと、そうとうに厄介で難しい映画に感じられますが、意外に楽に見られますから、よかったらご覧くださいませ(^^)。

『シリアの花嫁』公式サイト
http://www.bitters.co.jp/hanayome/



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