映画鑑賞感想文

濫観っていうか、乱観っていうか・・・ポリシーないですけど(^^;

『ザ・バンク 堕ちた巨像』

2010-05-30 14:10:28 | Weblog
2008年 米
監督:トム・ティクヴァ
出演:クライヴ・オーウェン、ナオミ・ワッツ、アーミン・ミューラー=スタール、ブライアン・F・オバーン

国際メガバンクIBBC銀行の不正を暴こうと捜査する、インターポール捜査官のサリンジャーとニューヨーク検事局のエレノア。しかし、彼らが接触した内部告発者や関係者は、次々に不審な死をとげる。はたして、彼らは、核心に迫ることができるのか・・・というようなお話。

個人的にクライヴ・オーウェンの濃い容姿が苦手で(^^;、困ったなぁ~と思っていたのですが・・・見ているうちに慣れました。ナオミ・ワッツ、可愛いし(^^)。

及第点はある映画だと思うんですが・・・巨悪を追求しているわりには、なにか浅い感があるんですよね。特に、まとめ方が思いのほかアッサリしていて・・・えっ?ってなります(^^;。

建物がでかいとか、部屋が広いとか、天井が高いとか・・・そういう部分で巨像のスケールは感じるんですが、それを支配している人物に重みは感じられないし・・・捜査していく中で、調べても調べても、暴いても暴いても、むしろ核心から遠ざけられていくような気がする空しさとか、にもかかわらず増していく底なし沼にズブズブと沈んでいくような圧迫感とか・・・そういうものが描かれてなくて・・・

きっと、単純ではあるけど、はっきりと分かる存在感のある悪役キャラを登場させていれば、観客は安心できるんでしょうけど・・・そういう人物を設定しなかった難しさが見えちゃいましたかね。きっと、わざとそうしたんだと思うんですけどね。

というわけで、悪くはないんですが、今一歩って感じでありました。


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『ベルベット・レイン』

2010-05-30 13:29:17 | Weblog
2004年 香港
監督:黄精甫(ウォン・ジンポー)
劉徳華(アンディ・ラウ)、張學友(ジャッキー・チュン)、陳冠希(エディソン・チャン)、余文樂(ショーン・ユー)、曾志偉(エリック・ツァン)、杜汶澤(チャップマン・トウ)、林苑(リン・ユアン)、呉倩蓮(ン・シンリン)

製作総指揮が華仔で、製作が曾志偉。そして出演がこの面子。いいじゃん!と思ってみたら『江湖』だったのね(^^;。

華仔、學ちゃん、呉倩蓮という、黒社会で伸し上ったお兄さんお姉さん世代の物語と、エディソン、ショーン・ユー、リン・ユアンの、これから黒社会で伸していこうとしている若手世代の物語が同時進行して、最後に結びつく構成ですな。

ネタばれしないように詳しくは言いませんが・・・まっ、敏い人は、すぐに分かるでしょうが(^^;・・・これは、ラストを知ってて見た方が、絶対に面白いと、わたしは思います・・・と言ってしまうと、この構成の全否定になりますが。

かくいうワタシ、以前に見たときには、のんびりと作り手の誘導どおりに見ました。で、今回は、ラストを知った上で見ました。完全に今回の方が面白かったです(^^)。

というのも、この構成のせいで、いろいろガチャガチャしちゃっているところがあって気が散るんですよね。画面は、今風のスタイリッシュってやつなんですが・・・どうも整理整頓が美しくなくて、無駄があるかと思えば足りないものがあるみたいな、そんな感じに思えちゃうんですが・・・話を知ってて見れば、好きな俳優さんに集中して楽しめるんですよね(笑)。

ちなみに、わたしが好きなのは、もちろんオッサン組の方ですが・・・學ちゃん、こういう役、似合わないよねぇ~(^^;。たぶん『いますぐ抱きしめたい』ファンを喜ばしてあげよう的な興行的サービス精神の表れかとも思うんですが・・・學ちゃんといえば善い人っていうイメージが頭にこびり付いてしまっている身にとっては、學ちゃんが頑張れば頑張るほど違和感ありになっちゃうぅ~・・・ごめんね、學ちゃん。

エディソン&ショーンも頑張ってるんだけど・・・ちょっと芝居がクドイよね(爆)。エディソン、バカ過ぎ。ショーン、暗過ぎ。リン・ユアンは、可愛かった(^^)。

ままっ、絶賛はしかねますが・・・面子が良いので、それだけで平均点まで到達しちゃいます、はい。

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『すずめの唄』

2010-05-30 13:26:05 | Weblog
2008年 イラン
監督:マジッド・マジディ
出演:レザ・ナジ、マルヤム・アクバリ、カムラン・デーグハン、ハメド・アガジ

レザ・ナジ演じるオヤジはラクダ牧場に勤めている。耳の不自由な娘の補聴器が壊れてお金が必要なのに、ラクダを一羽逃がしてしまい牧場をクビになってしまう。しかたなく都会に出て、もぐりのバイクタクシーの運ちゃんをしたり、バイク便の運転手をしたりもするが・・・そんな感じに展開していきます。

単純に見れば、田舎賛歌なのだと思います。テヘランの街の喧騒と、そこに馴染みきれないでオロオロするオヤジの姿は、見ているこちらにまで「田舎の家にに帰りたい」って思わせますから。

けど、声高に都会の拝金主義的風潮を非難しているわけでもなくて・・・それはそれで良いんだけど、どっちかっていうとやっぱり田舎の方が性に合うなぁ~くらいのニュワンスなのが居心地良いです。

田舎の風景も、田舎の人たちも、ゆったりのんびりしてるんだけど・・・オヤジだけは、田舎に居るときからガサガサ騒がしい男なんです。でも、そんなオヤジが、もっとガサガサしている都会に出ると、子どもみたいにどうしていいか分からなくなっちゃう。その戸惑っている様子が可笑し可愛いです。

このオヤジのストーリーに平行して、息子たちの古井戸で金魚を飼うんだ大作戦も進行していて・・・それがまた可愛いです。

特に善い人とか、素晴らしい人とか、凄い人とかは出てこないんですが・・・なんだか人が愛おしくなる映画ですよ(^^)。

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