映画鑑賞感想文

濫観っていうか、乱観っていうか・・・ポリシーないですけど(^^;

『劔岳 点の記』

2010-05-02 11:59:53 | Weblog
2009年 日本
監督:木村大作
出演:浅野忠信、香川照之、松田龍平、仲村トオル、宮崎あおい、井川比佐志、夏八木勲、役所広司、小市慢太郎、モロ師岡、螢雪次朗、仁科貴、蟹江一平、安藤彰則、橋本一郎、本田大輔、笹野高史、國村隼、小澤征悦、田中要次、鈴木砂羽、タモト清嵐、石橋蓮司、新井浩文、井川比佐志

物語自体は、いたってシンプルですね。明治の末期、日本地図を完成させるために陸軍参謀本部陸地測量部(現・国土地理院)が行った北アルプス・立山連峰での山岳測量プロジェクトのうち、特に未踏峰とされてきた剱岳への登頂と測量作業を扱った作品です。

日本山岳会との初登頂競争がアクセントというか、ちょっとしたドラマの盛り上げ役なんですが・・・そういう設定にしておきながら、あまりそこに拘って撮っていない感じはありました。それは、主人公の柴崎芳太郎の気持ちと一致していますね。

じゃあ、自然との闘いの物語なのかといわれれば・・・それはまあそうなんでしょうか・・・でも、なんだか、実はそこにも拘っていない感じはするんですよね。少なくても、自然に対立する気持ちは皆無みたいなんですよね。たとえ厳しいシーンでも、なんだか美しく撮れているし・・・基本的には、自然に寄り添っていますよね。だから・・・行者さんが、一番、この映画の精神を反映した人物なのかも。

とにかくね・・・あまり煽ってこない映画なんですよ。淡々とした記録映画ってイメージでもなく・・・なんていうのかなぁ~、すごく厳しい画だとかシーンが続いても、どこか根っこに明るさとか大らかさを感じるんですよね・・・どうしてだか分からないんですが。

役者さんは・・・浅野さんは、相変わらず下手うまっていうか・・・何が良いんだか分かりませんが、不思議な味わいがある人なんですよね(^^;。香川さんは・・・最近は、ドラマ見ても映画見ても、どこででも香川さんに出会いますが・・・消耗してしまわないようにしてくださいね。決して器用な方ではないと思うので・・・でも、末永く頑張って欲しい役者さんではあるので・・・。あっ、わたしは、ボクシングファンの顔の香川さんが、一番好きです(爆)。松田龍平さんは・・・お洒落だとか、カッコいいだとか、そっち方面にいない松田さんは大好きですよ(爆)。雪に埋められて・・・ご苦労様でした(^^)。で・・・やっぱり、すごい存在感だなって思ったのは、役所さんと夏八木さんですよね。圧倒的な自然の映像の前で・・・お二人の存在がなければ、完全に人間たちは押されっぱなしだったと思いますもの、はい(^^)。

それから・・・宮崎あおいさんの役が、わたしにとっては残念の極みでした。ほんと、はぁ~・・・いつまで、こういう日本女性像にシガミ付くつもりなのかな、日本男子たちはっ!!

『OBERON日記』
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『青の炎』

2010-05-02 11:30:57 | Weblog
2003年 日本
監督:蜷川幸雄
出演:二宮和也、松浦亜弥、鈴木杏、秋吉久美子、中村梅雀、山本寛斎

主人公の秀一は、母と妹の三人暮らし。家族はみな仲良く、とても幸せな毎日。でも、ある日、すったもんだの末やっと離婚したはずの母親の前夫(再婚同士だったため秀一の父親ではない)が、突然やってきて居ついてしまう。すごく迷惑そうにしているのに、何故か前夫を追い出そうとはしない母親。幸せだった三人の生活が音をたてて崩壊していく様を目の前にして、秀一は自分が何とかして母と妹を守らなければと思いつめる。そして彼はある完全犯罪を計画し、実行に移した・・・

けっこう話題になっていたけど、蜷川さんと相性が悪いので興味が沸かなかったんですよね。それに、もうその頃から演技派だと言われていたとはいえ、主演が二宮くんでしょ。しかも、相手役があややでしょ。で、タイトルは『青の炎』。蜷川さんの嗜好が前面に出てるなぁ~って、敬遠してしまったわけです(^^;。

でも、なんとなく、今になって見ちゃった(爆)。そしたら、いろいろと誤解してたなって・・・そう気づきました。わたし、主人公の秀一くん、きっともっと面倒くさい少年だろうと思っていたわけです。なんていうか・・・感性は並外れて豊かなんだけど、そのせいで自分だけを特別だと思っている超ナルシスティックな少年で・・・必然的に、そういう未成熟な天才少年がず陥る深い穴に落ち込んでいくと・・・どうせ、そういうことでしょと。でもね・・・意外と、秀一くんって、普通の子で・・・むしろ家族思いの好青年で・・・まっ、随所に面倒くさい設定や描写はなくはなかったけど(^^;・・・それも許せるくらい、好い子でしたよ。

で、主演二人がアイドルなんだから、脇は演技の出来る人で固めればいいのに、なんで台詞に癖のある秋吉さんと、芝居ができるとは思えない寛斎さんなのって、キャストを見たときに少し苦々しく思ったのだけど・・・それもねぇ、なんだか全然わるくなかったですよ。鈴木杏ちゃんと雀梅さんは、期待通り好かったですしね。

あややもね・・・悪くはないんだけど・・・ラストは、ちょっとイタダケナイな。もちろん、あややは悪くなくって、みぃ~んな監督のせいだけど・・・あのラストは、さすがに違いますよね(爆)。それから・・・あういう時、あややちゃん、口元、動かさない方が良いと、おばさんは思います、はい(^^;。

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