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風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

4. 2011秋-京都(嵐山、岡崎)

2011-11-26 | 近畿(京都・滋賀)
今日も館内放送で早起きし、朝勤行と護摩供法要に参加しました。
連泊していても、きちんと毎朝参加するのが決まりです。
でも、昨日とはまたお経が違うことに気がつきました。
お坊さんも、たくさんお経を読まなくてはならないので、勉強し続けなくてはなりませんね。



この日、案内役となってくれたお坊さんは、小柄な女性の方でした。
子供のようなきれいなお肌で、(やっぱりお化粧しない方が、素肌はきれいなのかしら?)と思います。
でも声はハスキーでした。きっと毎日、声を張り上げて読経しているためでしょう。



法要のため、昨日まで戻っていなかった、東京藝大副学長・田渕俊夫画伯の、墨絵の襖絵が新たに設置されており、ため息をつきながら間近で拝観できました。
そこに存在しているだけで、場の全てが清らかになるような、数々の素晴らしい襖絵にうっとり。(画像は若沖の襖絵です)





朝食を済ませて、チェックアウトをし、この日は嵐山へと向かいます。
ハイシーズンには激混みの嵐山。覚悟はしていましたが、近づくにつれ、バスが全く動かなくなりました。
渡月橋では、橋の両側を渡る歩行者たちの多さに驚きました。
嵐山でも、中心は避けて、少し離れたところで降りました。



向かったのは、宝筐院です。夢窓国師の高弟が中興開山しました。
ここの紅葉は、身震いするほど美しいと聞いており、前々から気になっていました。
ただ、今年はやっぱり紅葉はまだ早くて、ちょっとがっかり。
期待しすぎるのがいけないんですけれどね。
室町幕府2代将軍・足利義詮と、楠木正成の長男、楠木正行(小楠公)の古びた石のお墓があり、時代を語っていました。



次に、嵯峨釈迦堂へ行きました。
ここは浄土宗のお寺で、母が好きな法然ゆかりの地です。
清凉寺ともいうこのお寺のたたずまいがとても好きで、いつも嵐山に来るたびに境内を散策していましたが、中に入るのは、初めてです。
なんと、ここの御本尊「三国伝来の釈迦像」は国宝でした。





様々な調度品も飾られ、奥の庭園も美しく心安らぎます。
国宝館には、釈迦像の胎内から見つかった、仏教版画などの納入品が展示されていました。
どれも国宝。絹で五臓六腑をかたどったものもあり、すばらしいものばかりです。
こんなにすばらしいお寺だとは知りませんでした。ますますお気に入りのお寺になりました。







それからバスに乗って、終点の大覚寺に行きました。
嵐山観光地の一番奥に来たつもりでしたが、観光客の数がかなり多く、入口がごった返していたので、驚きました。
去年、ライトアップには来ましたが、日中の拝観は初めてです。
ちょうどご住職の法話があったので、熱心に拝聴しました。

開基は嵯峨天皇と、彼の命を受けた空海で、嵯峨天皇の離宮をお寺した、雅な空気が漂う皇室ゆかりの寺院です。
「嵯峨御所」や「いけばな嵯峨御流」でも有名な場所です。
嵯峨天皇は、この辺りがとてもお好きだったから、嵯峨という名前になったという方だとのことでした。



今晩の『世界不思議発見』に、このお寺が出るそうです。また「今、大河ドラマでやっているお江の娘が、大覚寺の再興を図った後水尾天皇の后になりました。明日最終回ですよ。でも大阪ダブル選挙があるので、1時間遅れになりますよ」と、お坊さんが親切に皆に教えて下さいました。
旅の途中なので、どちらも見られずに残念。

宝物殿でも、詳しい解説をしてもらいました。ここの御本尊は五大明王というだけあって、迫力ある明王像が多く所蔵されていました。
お寺を出て、大沢池を散策します。ここの池の周りには、一切電線が通っていないため、時代劇の撮影によく使われるということでした。
池のほとりで、焼きまんじゅうや芋まんじゅうを食べました。





約1200年前に大沢池と同時期に空海によって造営された「弘法大師閼伽(あか)井」が一般初公開されていると知り、空海好きの父のために、場所を聞いて探し当てました。
湧水ですが、阪神大震災の影響で水量が減り、現在は電動ポンプで汲み上げているそうです。
震災の余波がこんなところに。
霊験あらたかな閼伽水で手を清めました。



素晴らしい寺院を巡り、大満足して嵐山をあとにしました。
ただ、帰りは行き以上にごった返し、道路は全く動きません。
じりじりとカタツムリのようにバスは進み、ようやく四条通りに辿り着きました。

そこからバスを乗り換えて、平安神宮へと向かいました。
巨大な朱鳥居を見て、父は「修学旅行を思い出した」と喜びます。
10代の気持ちを取り戻したようで、よかったよかった。
日差しが傾いてきて、朱色の神殿が美しく輝いていました。





そこから永観堂の前を通って、南禅寺へと向かいます。



去年も訪れましたが、もう夕暮れの薄暗さの中で、よく楽しめず、御朱印ももらえなかったためです。
今回は、三門にもまだ登れる時間だったため、下から見上げると、門の上に大勢の人たちがいるのが見えました。
うわ、あふれそうなくらいいっぱい!落ちてきそうでこわいっ!





夕方になるにつれ、道路は動かなくなるため、地下鉄で京都駅へと向かい、帰宅する両親とお別れしました。
私はもう1日、京都に残ります。

この日は、さほど歩いてはいませんが、人混みと道路混雑ですっかり疲れてしまい、親を見送った後、まっすぐ宿に戻り、早々に就寝しました。
京都の紅葉シーズンの休日の混雑は、おそろしいものがあります。
でも、天候にも恵まれ、両親に喜んでもらえた旅となったので、娘としてとても嬉しい思いができました。
日ごろ積み重ねている親不孝を、これでなんとか挽回できたかも!?


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