風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

海を渡って内房総 index

2018-08-10 | 千葉
[2018.7.21-22]
◆ 木更津 1-1
 2年ぶりに夏の房総に向かいました。
 海上アクアラインを通って、木更津で途中下車。
 タヌキとキャッツアイと氣志團の色濃い町でした。
  ● prologue ● 渋谷マークシティ ● レインボーブリッジ経由
  ● アクアラインで海越え ● タヌキの町 ● 氣志團の町
  ● ぽんぽこぽん ● 鳳神ヤツルギ神社 ● ヤマトタケル伝説
  ● ササキスタジオ ● オジーたぬき ● 酒場でランチ



◆ 那古 1-2
 内房線に乗って、房総方面へ向かいます。
 お寺で巡礼結願印をいただき、町を練り歩く山車を眺めました。
 魚づくしの宿の食事。のんびり夜を過ごしました。
  ● 電車に乗り換え ● 那古船形駅 ● 坂東の結願印
  ● 観音堂のお坊さん ● 山車の練り歩き ● 海の家再訪 
  ● 魚料理づくし ● 部屋から花火 ● ミルク横丁



◆ 岩井 2-1
 宿からすぐのビーチで波を眺めました。
 電車に乗って隣駅のビーチも訪れます。
 雰囲気のいい桟橋が、先の方まで長く続いていました。
  ● 野ばらと魚の朝 ● 岩井海岸 ● 文京区の臨海学校
  ● 文京区の子どもたち ● ときん ● 内房線の駅
  ● じゅ・えむ ● 海続きの浜 ● 原岡桟橋



◆ 富浦 2-2
 川沿いで野鳥の観察。トンビやカワセミがいました。
 道の駅で足湯につかり、バスで一路横浜へ。
 ディープな居酒屋を出ると、真っ赤な夕焼けが広がっていました。
  ● トンビとカラス ● 川のセミ? ● MAX COFFEE
  ● 道の駅 とみうら枇杷倶楽部 ● 横浜行バス ● アクアライン 
  ● ベイブリッジ ● 横浜駅着 ● やきとり 鳥郎
  ● バンドファンのオフミ ● epilogue





海を渡って内房総 2-2

2018-08-10 | 千葉

その1からの続きです。

● トンビとカラス

ビーチから、海に注ぐ川沿いに上流に向かって歩いていきます。
頭のすぐ上をトンビが翼を広げて飛んでいき、弧を描いて河原に降り立ちました。



地表に降りたトンビって珍しいなと思って見ていると、カラスもやってきて、トンビの近くに降りました。
どうやらトンビとお近づきになりたい様子。
羽をたたみ、さりげなく距離を詰めていきます。



トンビは、カラスが接近しすぎると威嚇しますが、1mくらいの距離なら嫌がりません。
そうして2羽はしばらく一緒に歩いていました。
種族を超えた友情が生まれるかしら。
でも少ししたら、トンビはまた翼を広げてサーッと飛んで行ってしまいました。



川の中には、シロサギがおり、叢にはゴイサギのような鳥がいました。
もしかして、ゴイサギって、ここから近い「五井」の鳥っていう意味かしら?
と思いましたが、漢字は「五位鷺」だったので、違いましたね。



さらに、私たちの目の前を、水色の鳥がサーッとよぎっていきました。
「あれ、今のカワセミ・・・?」
「そうかも・・・」
「カワセミって、きれいな水にしか生息しないっていうけど?」
川の水は、汚いというほどではありませんが、特にきれいでもありません。
カワセミであってほしいなー。
 
● 川のセミ?

じきに、目ざす道の駅の建物が見えてきました。
その手前に観光案内所があったので、ベスが質問します。



「この辺りにカワセミっていますか?」
すると係の人は「え?なんてセミ?」と聞き返しました。

不意打ちを受けて動揺しながら「カワセミです」と繰り返すベス。
「うーん、わからないわ。平日なら市役所の人に聞けるけど、今日は休みなので、ごめんなさいね」と言われて、その場をあとにしました。

「まさか、カワセミをセミと言われるとはね」
「まさか、山のセミ・川のセミとか思われてないよね」
「聞き取れなかったのよね、きっと」

あとで調べてみたら、やはりあの川周辺にカワセミが生息しているようです。
さらにカワセミは、今ではそんなにきれいじゃない水辺にもいるのだそう。
環境に合わせて、タフになってきたのかもしれません。

それにしても、ほぼ同じ場所でトンビとカラスとシロサギとゴイサギとカワセミを見られるなんて、鳥好きにはステキすぎる川。
もはや、自然観察教室状態です。
臨海学校に自然観察教室と、千葉って本当に自然豊かだわ。

● MAX COFFEE

道の駅の向かいにある農産物直売所「わくわく広場」に、マックスコーヒー(MAX COFFEE)が売られていました。
思わず「あっこれ」と声を出すと、ベスに「どうしたの?」と聞かれました。
「これ、すっごく甘くて有名な、千葉で大人気のドリンク」
そういって手に取ると、コカ・コーラ製造と書いてありました。
「あれ、全国販売してるのかな?」
考えている横で、ベスも手を伸ばします。
「見たことないし、せっかくだから飲んでみる」
私も買って、さっそく飲みました。



うわさはかねがね聞いていましたが…めちゃめちゃ甘~い!
数ある缶コーヒーの中でも、1番甘いとみなされているそうです。
もうこれ、コーヒーというよりコーヒー牛乳、いえそれよりも甘い何かです!

千葉民のソウルドリンクとされていますが、実は茨城のドリンクなんだそう。
そして今では全国展開しているそうです。

● 道の駅 とみうら枇杷倶楽部



房総に来たのなら、名産のビワを心ゆくまで食べたいものです。
でも、びわの季節は6月で、収穫はすでに終わっていました。
食べたくても、もう加工品しかありません。残念!

「道の駅 とみうら枇杷倶楽部」で、びわソフトクリームを食べようと思っていましたが、激甘MAX COFFEEを飲んだため、スイーツを食べたい気持ちがなくなりました。



ここでランチにするつもりでしたが、宿でたっぷり食事を食べたので、まだおなかが空いていません。
そこでお土産タイムに。ビワのスイーツやビワの葉エキス、銚子電鉄のぬれ煎餅を買いました。



銚子電鉄は、8月に「うまい棒」ならぬ「まずい棒」を売り出し、2日間で初回入荷分を完売したそう。
まずい棒と聞いたら…確かに気になって食べてみたくなるー!
スイーツ業界への才覚がありますね。

● 横浜行バス

道の駅の前にある、とみうら元気倶楽部の足湯につかりました。
真夏なのでお湯の温度が高く感じますが、さっぱりします。
時間になり、やってきた横浜行のバスに乗りました。



帰りのバスは、京急と共同運航の館山日東バス。
「日東」というと、どうも日東紅茶を思い出します。
そういえばこの週末、紅茶飲んでないなあ。
今回は、乗客は8名。やっぱりのびのびと座れます。

● アクアライン

バスは木更津を通り、海の方に方向転換しました。
千葉からだと、道路のどこからアクアラインになるのかよくわからず、道路の両側が海になったところで気が付きます。
今度はベスもちゃんと起きて、景色を眺めています。



じきに、道の先に海ほたるが見えてきました。
海ほたるに入る車の長い列ができています。



「みんな、海ほたるに何をしに行くの?」と聞かれたので
「休憩とか、食事とか…海の中の景色を見に。
天気がいい日は富士山が見えるし、夕暮れ時はすごくロマンチックだし」と言いました。
「そうか、じゃあ今回も、もう少し遅い夕方便にすればよかったかな」
でも、房総から川崎方面に戻る日曜の夕方は、みんな同じことを考えるのか、アクアラインはいつも大混雑しています。

海ほたるを超えると、アクアラインは海中に入ります。
海底の涼しさを味わって、地表に出ると、羽田空港そばの工業地帯でした。

● ベイブリッジ

京浜工業地帯を抜け、高速道路は続きます。
鶴見つばさ橋を通ったので(もしかして、もしかしたら…)と期待していると、果たしてバスはベイブリッジも通りはじめました。



ベイブリッジを通るとは思わなかったので、テンションが上がります。
海の向こうにみなとみらいが見えます。いい天気。



たまたまでしたが、行きはレインボーブリッジ、帰りはベイブリッジを通るという、ステキなルートでした。

● 横浜駅着

アクアラインで多少混みましたが、その後バスが飛ばしたため、予定時間ピッタリに横浜駅に到着。
離れていたのは一日ぶりなのに、駅コンコースを歩く人の多さを見て圧倒されます。
いつもながらすごい人だわ。
カフェでお茶をして一息ついてから、東横線に乗りました。

● やきとり 鳥郎

居酒屋好きのベスは、吉田類が「酒場放浪記」で訪れたお店をチェックしています。
先月には連れ立って「大倉山もつ肉店」に行きました。
→日記ブログ「大倉山と吉田類」



時間は5時になったばかり。外はまだ明るく暑いです。
今回は、綱島にある「鳥郎」へ。
駅を降り、鶴見川を渡った線路沿いの住宅地の中にありました。
ディープ~!居酒屋マニアのベスがいなければ、足を踏み入れられなかった場所です。

お店の中もディープ~。座敷に通されると、団体様が盛り上がっていました。
30代から60代の男女が集っています。
どんなつながりでしょうか。町内会かな?
みんな、長い付き合いといった感じで、和気あいあいと楽しそう。

壁に貼られたメニューには「かえる唐揚」なんてありました。
かえるちゃーん!!



お店の人おすすめの白レバーをいただきます。
また鳥ではなく豚のナンコツが出てきました。
鳥よりも噛み応えがありました。うーん、なかなか噛み切れない。





開店したての5時だというのに、カウンターもお座敷も、ほとんど埋まっています。
じきに4人組が座敷に座り、満席になりました。
知っていなければたどり着けないような場所にある、ザ・昭和なお店に、欧米人がいます。
もうすぐアップル研究所が来る辺りだからかもしれません。

● バンドファンのオフミ

団体さんは盛り上がる一方。あとからどんどん人が増えていきます。
そのうち、お店にあったなつかしのCDコンポで、なにかの歌を流しだしました。
でも周りが騒がしいうえに、コンポが古いのか、音が割れており、どんな歌なのかよくわかりません。
日本語か英語かも聴き取れないほど。

すると、団体さんは今後はお店のTVをつけ始めました。
なにか番組を見るのかなと思ったら、一人の男性が私たちのテーブルの元へやってきました。
「すみません、僕たち、LiLiっていう横浜で活躍しているバンドのファンで、今回はファンの集いなんです。
 ライブのDVDを流してもいいでしょうか」

ああ、同じバンドのファンなんですか~。
なるほど、納得です。

「あ、どうぞ。LiLiっていうバンドなんですね」
「そうなんですよ。今は活動休止中なんですが」

もう一つの、アップル研究員(仮)のいるテーブルにも許可を取った彼らは、DVDを流し始めました。
「すみませんねえ」と、料理を持ってきたお店の人からも、フォローが入ります。
「前にこのバンドの人たちも、この店に来てくれたことがあるんですよ」
「綱島の人たちなんですか?」
「そうじゃないんですけどね」
ということは、ファンの集いがよくこのお店で開かれ、そこにバンドメンバーもやってきたということでしょう。



お座敷の様子。右のおじさんが、断りを入れてきた人ですが、その上に「かえる唐揚」のメニューが見えます。
ローテーブルの上に積んであるのは、彼らが持ち込んだLiLiのCDとDVDです。
もう、どこをとってもディープ!!異世界ですわ。

盛り上がるのはこれからといった感じでしたが、もうおなかっぱいになった私たち。
お店が満席でもあるので、サクッとお会計を済ませて外に出ました。



ちょうど日没タイムで、空はピンクオレンジ色に染まっていました。
ああ、今頃の原岡桟橋は、きれいでロマンチックだろうなあ。

そこからまた電車に乗り、ベスと別れて帰宅しました。

● epilogue

1泊2日の房総の旅。2年ぶりの海の家。
前回は、のこぎり山に登りましたが、今年は猛暑の中だったので、無理せずゆるゆるの予定を組みました。
やっぱり海岸っていいですね。夏の暑さも楽しめる場所。

1日目は祭囃子と山車の練り歩きを見て、夜は部屋から花火を見て。
2日目は近くの海岸をはしごして、桟橋の先まで歩いていって。
海の向こうの、日常から離れた内房総で、夏を満喫できました。


海を渡って内房総 2-1

2018-08-09 | 千葉

1日目からの続きです。

● 野ばらと魚の朝

ぐっすり眠って気持ちよく起床。
7時には、町内放送でシューベルトの「野ばら」のメロディが流れます。
サワヤカな朝~。



朝食もお魚です。この宿にいるとヘルシー一直線。
食べ過ぎちゃいますが!

● 岩井海岸

食後の腹ごなしに、歩いてすぐの海に向かいました。
ららら~海まで5分~♪ そんなにかからない~。



風に乗って磯の香りがしてきます。
道の向こうは、もう海。



視界が開けると、2年前と変わらない、青い海岸が広がっていました。



台風が接近中だった2年前は、波が高めで、サーファーが集まって波乗りしていました。
今回は、おそろいのスイミングキャップをかぶった子供たちが大勢海の中にいました。

● 臨海学校

浜辺までワーワーと楽しそうな声が聞こえてきます。
海中の子どもたちの周りには、監視台がいくつか据えられ、その上に監視員が立っていました。
そこから先には行っちゃだめということでしょう。



ここは波が穏やかな小さな浜。
普段は、子どもが遊べるにぎやかな海水浴場です。



浜辺に立つ「文京区臨海学校」ののぼりを見て、ベスが「臨海学校ってなに?」と聞きました。
「林間学校の海版だけど、知らない?」
「そんなのあるんだ…初めて聞いた!」

関西と九州で暮らした彼女ですが、西の方にはないのでしょうか?
林間学校にしか行ったことがない私も、子供の頃から臨海もあると知っていました。
場所によって、林間と臨海の両方あったり、逆に両方ないところもあるそうです。
日本は広いわ。あった方がだんぜん楽しいのに~。

● 文京区の子どもたち

のぼり旗に「文京区●●町」という文字が見えますが、風で裏返しになっており、うまく読めません。
「あれ、なんて読むんだろう?」と二人で首をひねりました。
「蒟蒻みたいだけど、ちがうよね」
「こんにゃく町って聞いたことないし」

後で調べてみたら、「駕籠(かご)町」でした。
わー、住所を手書きするのが大変そう。

海風が気持ちよく、宿のチェックアウト時間まで、浜辺で海を眺めて過ごしました。
宿に戻る途中、どこからか「ホーホケキョ♪」とさえずりが聞こえました。
滞在中、ずっと鳴き声が聴こえています。
「ウグイスって、夏にも鳴くんだっけ?」
「お嫁さんを探すのって、春なのにね?」

宿の人に聞いても「いっつも鳴いているわねえ」とのことでした。
「万年、彼女募集中なのかな?」
「ケキョケキョ♪」

● ときん

宿をチェックアウトして、ウグイスの鳴き声に見送られながら駅に向かいました。
車通りはありますが、歩いている人がいないので、なんとなくお店の看板に目がいきます。
将棋の駒が描かれ「ときん」と書かれたスナックがありました。



「ときん?」とつぶやくと、「と金は、裏が金将の駒」とベス。
「王将みたいなもの?強いの?」
「うん」
「そうかー」
ひらがなの「と」は「歩」よりも弱そうに思えますが…。
将棋がわからないので、そこで話は終了です。

● 内房線の駅

岩井駅に到着。オレンジ色の瓦屋根の、大きな家のような駅舎です。
2階に駅長が住んでいてもおかしくなさそう。



ひと駅乗って、隣の富浦駅で降りました。
内房線は単線なので、ホームも一つです。



駅を超えると、一本に重なる線路を眺めます。
この辺りの駅のホームや線路は、どこも雰囲気がそっくりです。



青緑色の煙突屋根を持つ富浦駅舎。
壁に書かれているのはビワの実。この辺りが産地なのです。



● じゅ・えむ

駅を背に、海に向かってまっすぐの道を歩いていきました。
「キッチン じゅ・えむ」というお店を発見。名前が気になります。



「"じゅ・える"(宝石)ならわかるんだけど」
「フランス語で"ジュ"って"私"って意味だから・・・"私はエム"ってことかな?」
「えむが集まるお店? "じゅ・えす"も必要でしょうに」
もしくは「寿限無寿限無(じゅ・げむ)」あるいは「ビリー・ジョエル」…。

結局わからなかったため、あとで調べてみました。

「"じゅ・えむ"は店主の家の家号"重衛門"(じゅうえもん)の短縮形」なのだそう。
家号って、歴史が見えてカッコいいですね。
でも説明されなければ、わかりませんね。

● 海続きの浜

じゅ・えむの横を通って歩いていくと、またもや海が開けました。



再び海岸に出ます。原岡海岸です。
ここの海もキレイ~。



先ほどの岩井海岸からずっと浜辺が繋がっているので、きれいさはほぼ一緒でしょう。



● 原岡桟橋

海に伸びる桟橋が見えます。
CMによく使われるここのシーンが見たくて、隣の浜辺から電車に乗ってやってきました。



海越しに富士山が見えるときもあるそうです。
この日は青空しか見えませんでしたが、この桟橋のバックに見えたらすてきでしょうね~。



こちらの浜には臨海学校の生徒たちはおらず、家族連れがぷかぷか浮いています。
桟橋を先まで歩いてみました。
暑いですが、海風が気持ちいい~!



赤いスイムウェアのライフセーバーの人たちがいました。
青い海によく映えていました。

その2に続きます。


海を渡って内房総 1-2

2018-08-08 | 千葉
その1からの続きです。

● 電車に乗り換え

駅に行き、今度は電車に乗ります。
キオスクをのぞいたら「銚子電鉄のぬれ煎餅」が売られていました。
でもここは、JRの駅。
他社グッズを売っていることになるけれど、そこは気にしないのね。



向かいのホームには、エスカレーター横を使った大々的な「新幹線に乗ろう!」の宣伝が。
木更津から一番近い新幹線の駅といったら…東京!?
(ここからだと、新幹線に乗ること自体が目的になるんだわ)と改めて思います。

木更津駅の発車メロディが「しょ・しょ・しょうじょうじ♪」だったので、ベスと一緒に口ずさみました。

● 那古船形駅

内房線に乗ること1時間。
暑い外からひんやりと涼しい車内に入り、うとうとしながら揺られていきます。
途中の浜金谷駅で少し停車しました。
2年前は、フェリーを金谷港で降り、この駅から電車に乗り替えました。
ホームに降りて見上げると、以前登ったノコギリ山は、変わらずギザギザでした。



電車が走り出すと、再びうとうと。
はっと目を覚ますと、ちょうど那古船形駅に着いたところでした。
隣で寝ているベスを起こして、ホームに降ります。



ペールブルーの屋根のノスタルジックな駅舎。
AKB48の「会いたかった」と乃木坂46の「会いたかったかもしれない」のPVに登場しています。

駅員さんに「那古寺に行きたいんですが」というと、「あの山だよ」と指さして教えてくれたので、道なりに目指していきました。
灼熱の真夏日の2時台。外を歩いている人は、ほかに誰もいません。

● 坂東の結願印

歩いていると、どこからかトントンチキチキという軽快な祭り囃子の音が聞こえてきます。
耳を澄ませると、一か所ではなく、あちこちから聞こえてくる様子。
山に反響して、ハウリングしているのかしら?
お寺でやっているのかなと思いながら、那古寺にたどり着いきました。



ここは私のリクエストで来た、坂東三十三観音巡礼の三十三番目、最後のお寺。
この巡礼を始めるとき、第一番目の杉本寺(鎌倉)のお坊さんに発願印を押していただきました。

その後、房総に来る機会があったので、一番最後にお参りするべき那古寺を、ほかのお寺の前に参拝したのです。
まだスカスカの御朱印帳を見て、お坊さんが
「全て回ったら、結願印を押しますね」と言われました。
その時は御朱印だけいただきましたが、なかなか簡単には来れない場所なので(再びこのお寺には来ないかも…結願印はもらえないかもしれない...)と思ったことを思い出します。



その後、少しずつ巡礼を重ねて、去年の夏に坂東の巡礼地を全てコンプリートしました。
そしてそれから1年後の今回、こうしてチャンスが訪れたのです。
暑い中をてくてく歩いて、一緒に付き合ってくれたベスには大感謝!

納経所にいるお坊さんに、持参した御朱印帳を手渡しました。
全ての御朱印をひとつひとつ確認したお坊さんは、最後の那古寺の御朱印を見て「ああ、4年前に参拝されていたんですね」と言われました。
「この時も、私が書いていますね。自分の字です」
「そうですか・・・!」

その時に交わした会話は覚えています。
同じ方だったのかと、改めて感慨もひとしおです。
「広範囲にわたる坂東の巡礼、さぞ大変だったことと思いますが、よく頑張られましたね。おめでとうございます」と、祝福の言葉をかけていただいたので、感激してお礼を言います。
実際初めてみると、本当に、予想以上に大変なチャレンジだったなあと、あらためてじわじわと実感が湧いてきました。


結願印は、那古寺の御朱印の左上の丸い印です。
この日の日付(7/21)も書いていただきました。


結願印だけ、ポンと押してもらうのかと思いましたが、この日の日付も書き加えてもらいました。
那古寺のところに結願印を押してもらい、ようやくここで、坂東のお寺をすべて巡礼し、願いが叶うことになりました。

感激しながら、寺務所の外に出ます。
そばにいたベスも「おめでとうございます!こんな素晴らしい場面に居合わせられるなんて、私も幸せ」と言ってくれました。
ありがとう、ベス~。こんな暑い中、私と一緒にお寺までやってきてくれて。
坂東巡礼する気になったら、応援するわ!

● 山車の練り歩き



観音堂で、結願のお礼参りをします。
すると、お堂の中にいた若いお坊さんに声をかけていただきました。
「今日は那古観音祭礼で、今日は町内の6つの地区の山車がそれぞれ練り歩く日なんですよ」
「それで、にぎやかな音が聞こえているんですね」



赤い大きな山車がゆっくりゆっくり動きながら、お寺のすぐそばまでやってきました。
その奥には、また別の山車が動いています。
お囃子は町中に響き渡っていることでしょう。



去年、開山1300年を迎えた那古寺。
山車についての詳しい情報は、こちらのサイトにありました。→「那古寺1300年祭」



● 観音堂のお坊さん

「山車は、ここの御前立観音様と同じ仏師の方が作りました」
「へえ!歴史が古いんですね」
「ええ。その人の師匠は、柴又の帝釈天の彫刻も手掛けた方です」
とても由緒正しいことを教えていただきました。

由来を知った、絶対秘仏のご本尊を、あらためて参拝します。
お坊さんが内陣の右側の方に案内してくれて「ここから見える、あのお蔵の中に安置されています」と教えてくれました。

その横には、真言宗の祖の空海像と開山した行基像がありました。



「千葉県内で、お祭りがあるお寺は、成田山新勝寺とここ那古寺の二つだけなんです」
なんと、それほどまでに由緒正しいんですね。
さすがは坂東巡礼の結願寺。すごいです。

8年前に、平成の大改修でこの観音堂が再建された時には、当時と同じ色にしたのだそう。

いろいろと教えてくれる親切なお坊さんに、聞いてみました。
「このお堂の屋根の下のところに、鍾馗様のような像がいますよね。あれは何ですか?」
普段見ないもので、前に訪れた時に珍しいなと思ったことを、思い出したのです。
「あれは魔除けの天邪鬼ですね。再建前の建物の時からあったので、詳しい由来はわからないのです」
そうなんですね。



お堂の横に回って、あらためて屋根の下に注目しました。
そのことを思い出せたので、改めて見てみることができた天邪鬼。
赤くて結構大きなものでした。



こんな風にお寺でお坊さんにいろいろと教えていただいたのは初めてというベス。
「貴重な体験だったわ」と、とても感激していました。
町内を行き来する山車の運航を、ずっと山の上から見守っていたくなりましたが、電車の時間があるので駅に戻ります。

予定よりも長い滞在となり、急ぎ足でホームに滑り込みました。

● 海の家再訪



岩井駅で下車。先ほどの那古船形駅と、駅やホームの雰囲気がほぼ一緒です。
2年前と同じ海の家に向かうので、なつかしさを感じますが、宿までの行き方を全く覚えておらず、地図を片手に歩きだします。
途中の店でお菓子とドリンクをたっぷり買って、海の家にチェックイン。



一軒家を使った1日2組限定の宿で、すでに到着していたもう一組の人たちと、あいさつしました。
一階に滞在する、小さいお子さん2人がいるご家族でした。

● 魚料理づくし

私たちは二階を二人占め。
離れのお風呂に入って部屋で涼んでいると、夕飯時間の6時になりました。



魚料理づくしのメニュー。レパートリーの多さに驚きます。
ただ、まだ早すぎる時間だし、昼に食べ過ぎておなかが空いていない私たち。



それでも工夫を凝らした魚料理は残す気になりません。
ゆっくりと時間をかけて、完食しました。



本当は、夕暮れ時の海岸に行ってサンセットを見たかったのですが、ご飯を食べているうちに日が沈んでしまい、見られずじまいでした。
そういえば2年前も同じパターンだったなあ。反省が活かせてない…。

● 部屋から花火

早い夕食を取った後は、部屋でゴロゴロ。
おなかがいっぱいになりすぎて、お菓子も入りませーん。

じきに、外でドンドンと花火が打ちあがる音が聞こえてきました。
「海岸で上げているのかな?」
窓からのぞくと、打ち上げ花火が何発も上がっていました。

わあ、すてき。
海岸まで歩いてすぐですが、お風呂も済ませておなかパンパンの私たちは、暑い外に行く気になれずに、冷房の効いた部屋から鑑賞。
海岸の花火が終わったころ、下を見ると、一階のファミリーが花火をつけていました。

部屋から打ち上げ花火を見たり、普通の花火を見たり。
なんだかとってもゼイタク~。
写真を撮るのを忘れて、見とれていました。

● ミルク横丁

そこからは長い夜。TVを見ながらおしゃべりします。
20畳くらいの部屋を二人で借り切っているため、広々としています。
部屋の半分に布団を敷いて、眠くなったら寝ることにして。

TVは深夜番組になり、司会者が視聴者と電話で話していました。
電話先では「今、八戸のみろく横丁にいます」と言っています。
近年話題の八戸の屋台村ですね。土曜日だし、盛り上がっていそう。
でも、スタジオの人はうまく聞き取れなかったのか「ミルク横丁ですか」と応えていました。

ミルク横丁!!

北の飲み屋街が、一気にファンシーな感じになったので、吹いてしまいました。
そんなこんなで1日目の夜は暮れていき、2日目に続きます。


海を渡って内房総 1-1

2018-08-07 | 千葉
● prologue

暑い暑い今年の夏。
都心のこもった熱気から逃れるように、仕事仲間のベスと房総半島に向かいました。

夏の内房総は2年ぶり。
一昨年は汗だくになってのこぎり山に登りましたが、今年は記録的な猛暑日が続くため、あまり動き回らないことにします。
泊まるのは海の家なので、ビーチパラソルの下でのんびりしたいものですが、さてどうなることでしょう。

● 渋谷マークシティ

神奈川県と千葉県は、地図上では隣同士ですが、つながっていません。
間に東京湾があります。
横浜から内房総へ行くときのルートは3つ。値段もあまり変わりません。

① 電車(東京経由、陸路でJR)
② フェリー(横須賀から海上を渡る)
③ 高速バス(海中トンネル・海ほたる経由)

2年前は、夏らしく海路でフェリーに乗っていきましたが、今回は便利さを優先して、高速バスを使いました。
マークシティでベスと待ち合わせて、10日前に運航を始めたばかりのニューライン、渋谷-木更津線に乗ります。



乗客は、全部で5名。
まだ知られていないのかもしれませんが、広々すぎる~。
ベスとは隣ではなく、前と後ろの座席にゆったり座りました。

ベスは初アクアライン。
「飛行機が羽田を飛び立った直後に、上から眺めて気になってたの」
羽田空港に近いので、うみほたるがよく見えますね。

● レインボーブリッジ経由

渋谷発のバスは、川崎方面にすぐ南下するかと思いきや、都心を通り抜け、ゆりかもめの方までぐるりと大周りしていきます。
気が付けば、レインボーブリッジを渡っていました。
ここを通るとは思わなかったわー。



反対側にはフジテレビが見えました。
高速道路を使う人なら、道路地図が頭に入っているでしょうけれど、私はちんぷんかんぷん。
それでも快適な車窓から東京のウォーターフロントを満喫できて、ごきげんです。

● アクアラインで海越え

そのままいつしか、バスは長いトンネルに入っていました。
(道路事情に疎いので、詳細ははしょります)
都心だから地下を走るのかな、それにしてもなかなか地表に出ないなあ、と思ったら、すでにアクアラインを走っていました。

車内の冷房だけでなく、外からも冷気を感じます。
「いま、海面から57m下にいるんですって」とベス。
普通のファンダイビングでは潜れないほど下にいるんですね。

ゴーーーッという音を聞きながら長いトンネルを通っているうちに、いつしかうとうとしていたようです。
ハッと気づいたときには、バスはもうさんさんと降り注ぐ日光を浴びながら、海の上を通っていました。
海ほたるの建物はもう見えません。すでに抜けたんですね。

ベスに伝えようと後ろを振り返ったら、気持ちよさそうに眠っていました。
うーん、声をかけるのはしのびない…。



「トンネルを抜けると、そこは海だった。昼の上が青くなった。」

アクアラインの、この解放感が好きです。
海の中の道を通っていく時には、海をパックリ割ったモーセの気分になります。(ちょっと違う?)

そうこうしているうちに、千葉側につきました。
さきほどまでの都心とはがらりと景色が変わり、ぐっと自然度が増します。
ベスは相変わらず、すやすやと眠っています。
まあ、帰りも同じ道を通るから、今回は起こさなくてもいいでしょう。

● タヌキの町

袖ヶ浦経由で木更津の町に入りました。
「袖ヶ浦」も「木更津」も「君津」も、きれいで詩的な地名ですね。
赤い大きな橋が見えてきました。
これは中の島大橋。高さ27メートル・長さ236メートルの日本一高い歩道橋です。



要所要所を通るたびに、後ろの席を振り返りますが、ベスは一向に起きる気配がありません。
撮った写真を、後で見せようっと…。

終点の木更津駅に到着しました。放送が入り、彼女も目を覚まします。
「あー、もう千葉に着いちゃった」
ええ、あなたが寝てる間にね…。



駅前には大きな狸と月のオブジェがあります。
「しょうじょうじのたぬきばやし」の歌詞が書かれていました。



足元のマンホールの蓋も、月とタヌキ。
歌詞もついています。カラー版を発見しました。



証城寺って漢字があるんですねー。
市内全域にこのマンホールがあるので、市民は全員、このお寺のことを知っているんですね。

● 氣志團の町

駅前には、「氣志團万博 2018~房総爆音爆勝宣言~」のポスターが。
そういえばここは彼らのシマ。避けては通れません。
出演者を見たら、かなり豪華なラインアップです。氣志團、お友達が多いんですねー。



景色を撮っていると、ちょくちょくパトカーが入ってきます。
多いですね~。
気になりますが、ここは家から見て海の向こう。
横浜で、クレイジーケンバンドあたりが夏フェスをやってくれないかな~。



● ぽんぽこぽん

外は30度超えの猛暑なので、あまりあちこちに歩き回らないことにしています。
それでも、まずは證誠寺(しょうじょうじ)に向かいました。
はい、たぬきばやしのモデルのお寺です。



子供の頃からなじんできた童謡の舞台は、木更津にあったんですねー。
タヌキが集まるというので、人里離れてうっそうとした山の奥にあるお寺かと思ったら、人里にありました。



「ほとけさまからねがわれている このわたくし」
きれいなおことばです。



お参りしてから境内を散策。
狸塚があり、歌碑もありました。
野口雨情と中山晋平といった超有名人のコラボ作品なんですね。



これまで「かちかち山」と「ぶんぶく茶釜」と「しょうじょうじ」がごっちゃになっていました。
今回お参りしたので、證誠寺は区別がつくと思います。



「かちかち山」と「ぶんぶく茶釜」もどこか舞台があるのか、調べてみました。
「ぶんぶく茶釜」は群馬県館林市の茂林寺、「かちかち山」は富士河口湖町だそうです。
そういえば、河口湖を訪れた時に、かちかち山トープウェーがありました。
この3つの昔話は、どれも関東地方の話だったんですね~。

● 鳳神ヤツルギ神社

木更津銀座通りの先に、歴史のありそうな古めかしい神社がありました。
八剱(やつるぎ)八幡神社。カッコイイ名前です。



スサノオノミコトとヤマトタケルノミコトを祀っています。
境内には立派な狛犬がいました。



境内には戦隊ものキャラクターのポスターやパネルが飾られ、絵馬もかかっていました。
普通の絵馬に参拝者が萌え系のイラストを描きこむ痛絵馬(いたえま)とは違って、神社がこうした絵馬を作るようになってきているんですね。



キャラクターは「鳳神ヤツルギ」という、八剱八幡神社の祭神の力で変身する特撮ヒーロー。
神社が生んだヒーローなんて、斬新だわ!

おもむろに、何台もの車が境内駐車場にやってきて、わらわらと大勢の男性たちが降りてきました。
みんな順番に、手水舎で手を清め始めます。



なんだろうと思ったら、境内の奥にある蔵へ行き、扉を開けていました。
そこに見えたのは、関東一と言われる大神輿。
きっと彼らは、夏祭りで神輿を担ぐ地区青年部の人たちでしょう。



● ヤマトタケル伝説

神社の由来が書いてありました。
"日本武尊御東征の折、相模国より此の地に渡らんとするとき、浦賀沖で暴風雨に遭遇し、御船が転覆寸前となった。
そのとき妃橘姫が、海の神の怒りを静めようとして御入水あそばれた。
尊は無事に此の地にお着きになったが、姫の死を悼んでしばらく此の地を去ることをなさらなかったので、
「君去らず」と呼ぶようになり、現在の「木更津」になったと伝えられる。"

なんと、「木更津」の地名は、ヤマトタケルからきていたんですか。
ちなみに「袖ヶ浦」も「君津」も同じ伝説に由来しているそうです。
それで風流なイメージなんですね~。

驚いたのは、神奈川サイドにも同じ伝説の由来の地があるからです。
横須賀にある「走水」という地名。
走水神社もあり、ヤマトタケルノミコトと弟橘媛命(オトタチバナヒメノミコト)が御祭神になっています。

この事件が起こったのは、西暦110年のことだそうですよ。
完全に伝説上の話かと思っていましたが、こうして千葉と神奈川の両方の地名に残っていることを考えると、かつてこの海で、本当にこうした悲しい事件が起こったのかもしれませんね。

● ササキスタジオ

八剱八幡神社の横に、ササキスタジオというレトロな写真館がありました。
創業100年以上の老舗で、店頭には木更津キャッツアイの写真がいろいろと飾られています。
岡田准一が演じたぶっさんの遺影までありました。
(ジャニーズの許可的なものは…?)



このお店も、ドラマに登場したそうです。
お店の前には、鳳神ヤツルギの自販機とタヌキ像がありました。



● オジーたぬき

通りを歩いていくと、タヌキの像がいくつもあります。
その中の一つが気になりました。
「これ・・・タヌキだよね?」
「っていうか、おじさん?」
「なんかモデルがいるのかな?」



その時はわからず、二人で首をひねるばかりでしたが、あとで木更津キャッツアイのオジーだと判明。
言われてみれば、古田新太に見えてきたー!

木更津といったら氣志團・キャッツアイ・タヌキ。
そのほかに、中尾彬の出身地でもあるそうな。
どれもすべて、キャラが濃いですね~。

● 酒場でランチ

点在しているタヌキの像をたどりながら、再び駅に戻ってきました。
ランチタイムになったので、居酒屋好きベスのリクエストで、駅前の「大衆酒場 木更津 せんべろ」に行きました。
名前からして、ザ・せんべろ。正午から開いています。



女性だけでは入りづらい雰囲気バリバリですが、ベスにとってはなんの障壁でもありません。
気にせずスイスイ入っていき、私はそのあとに続きます。
お店の中では競馬中継が流れていました。
昼からの開店ですが、すでにお客さんは数名おり、ビールをジョッキでごくごく飲んでいました。



昼飲みができるお店ですが、つぶれたら先に進めなくなるため、レモンサワーで軽めにおさえるベス。
海を見たからか、魚介類が食べたくなって、タコのから揚げをオーダー。



でも、夕方には宿でおいしいお魚を出してもらえるので、その他はお肉系にします。
揚げたてサクサクのハムカツ。

備長炭で焼いた焼き鳥もやってきました。
鶏肉は千葉県産の水郷鷄を使うこだわりだそうです。



ほかにもサラダやポテサラなどを頼んで、おなか一杯になりました。
外に出ると、お店の立て看板をなぎ倒すほどのすごい風が吹いています。
ベスの日傘があおられて、おちょこになってしまいました。
海沿いだからいつも風が吹いているのか、たまたま強風なのか、どっちなんでしょうね。

その2に続きます。