風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

夏の京王沿線・三古刹めぐり

2013-07-28 | 東京
◯ 思い立って高尾山
◯ ケーブルカーかリフト
◯ 薬王院
◯ お寺から神社へ
◯ ゲリラ豪雨
◯ 奥の院と山頂へ
◯ ゴマかけソフトクリーム
◯ 帰りもリフト
◯ 高幡不動
◯ 深大寺
◯ 玉川上水
◯ つけめんとWIRED Cafe
◯ epilogue

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◯ 思い立って高尾山

暑くなってくると、だんだん出不精になってきます。
それでもどこかに出かけたい気持ちもあります。
うーん、そんなジレンマを抱えながら週末になり、当日駅でJunとおちあって、「じゃあ、レッツゴー高尾山!」ということになりました。

たた、高尾山?
もう暑いし、登山はないだろうとたかをくくって、裏がつるつるの革サンダルにしてきてしまった私は慌てます。
でも欧米人は、夏になるとハーフパンツにビーサンで、山登りまでしてしまうことを思い出して、私も欧米人の気合を出すことにしました。

「高尾山は秋の紅葉を見たかったんだけどな~」
とブツブツ言う私を華麗にスルーするJunと、京王線に乗り込みます。
天狗伝説のある山ということで、大山や大雄山、そして鞍馬と比べてしまいますが、それよりずっとアクセス至便で、新宿から一本で高尾山口に到着しました。
近いのねー。

◯ ケーブルカーかリフト

少し歩いてケーブルカー口へと向かいます。
周りは、本格的な登山スタイルの人ばかり。
それを見て、また内心慌てます。
日傘をさしてみたけれど、なんだか場違いの気がしてたたんでみたり。

高尾山は初めての私。
ムササビのかわいいオブジェがありました。
あれ、右上の人はどんな格好をしているのかしら?



一度行ったことがあるというJunに「ケーブルカーにする?リフトにする?それともア・タ・シ?」と聞かれました。
「じゃあJunで!おぶって登って!」
じゃなくって、ケーブルカーとリフト、両方あるんですか!
選択肢があるっていいですね。三峯も愛宕も、かつてあったロープウェイが廃止になっているから。
最近、大山とか高野山とか、ケーブルカーに乗る機会が多かったので、リフトにしました。

スキー場のリフトそのままですが、下がベルトコンベア式に動く床になっていました。
おもしろーい。Junに「転ばないで」と注意されながら(どれだけ信用がないんだろう、危なかったけど)、無事に乗り込みます。
リフト大好き。しばらくご無沙汰しているスキーをしたくなりました。



12分かけて、結構な高さまで登っていきます。
気持ちいい風を受けながら、森林の上を通って行きました。

山麓から山上に着き、そこからは歩いていきます。
すでに参道なのでしょう。小さな祠や石像、石碑が両脇にあり、飽きません。
上に行くごとに、自販機の値段が10円ずつ高くなっていくようです。



◯ 薬王院

そのうちに、薬王院に着きました。
あれっ、ここですか?もう着いたの?
大山、大雄山、鞍馬への大変さを思い浮かべていただけに、想像していたよりもはるかにあっさり到着したことに驚きました。





大本堂前には、狛犬もいましたが、狛天狗が両脇に構えています。
ここは天狗の里。天狗づくしです。









◯ お寺から神社へ



旧階段を登っていったところには、本社(神社)がありました。
ここも、飯縄大権現が祀られています。神仏習合の名残ですね。
権現に詳しいJunに解説してもらおうとしましたが、「飯縄はよくわからないー」とするりと逃げられました。
狛犬が寛政期のもので、テンションがあがります。





立派な朱塗りの本殿。



これは、何組の寄進?



いろいろな寄進物があり、見ていて飽きません。
「懺悔懺悔 六根清浄」と書かれたマニ車があり、懺悔をしながら回して来ました。

◯ ゲリラ豪雨

そのうちに、ポツポツと雨が降って来ました。
前日も、ゲリラ豪雨に襲われたのに、また今日も降るのかしら。
そう思っていたら、やはりビンゴで、ザーッと大雨が降って来ました。
私は晴雨兼用の傘を持っていますが、Junは持っていません。
Junは奥の院と山頂まで行っていますが、私は行っていません。
ということで、Junが雨宿りをしている間、私は奥の院まで行ってくることにしました。



奥の院という看板はなく、扉が閉められた不動院がありました。
その裏にも祠がありましたが、数名の人がなにか作業中のようで、中には入りませんでした。
これが奥の院なのかしら?
よくわからないまま、他の人がどんどん歩いて行く道を自分も付いて行きましたが、行けども行けどももう何もありません。
先ほどのが、奥の院だったようです。

◯ 奥の院と山頂へ

みんな、山頂に向かう人々のよう。
でももうかなりの距離を来てしまったので、そのまま山頂まで行きました。



ミシュランに乗ったため、外国人の姿もちらほら見かけます。

かつては十三州を見下ろせたという見晴らし台。富士山もよく見えるそうです。



山頂には、大勢の登山者たちが座り込んで休憩をとっていましたが、人を待たせているため、きびすを返してすぐに今きた道を戻ります。
それでも、山頂に至る道は何本もあって、帰り道を間違えそうになりました。
急いで帰った時にはもう雨はすっかり上がり、日が照っていました。

◯ ゴマかけソフトクリーム

帰り道、途中の茶屋でソフトクリームを食べました。
八王子牧場のミルクだそうです。



ゴマをふりかけるそうで、4種類のゴマが置いてありました。
ミルキーでおいしく、食べている人は大勢いました。
冷やしキュウリも売っていて、(夏だわ~)と季節を感じました。



座って食べながら、行き来する登山客を眺めていたら、短パンにビーサン姿の外国人グループがいました。やっぱり~。
それを見ていたJunが「ああいう人達を見ると、日本って戦争で勝てないって思うよね」と言いました。
確かに。力比べてはかないません。
そもそも、指の皮がむけてしまうため、素足でビーチサンダルなんて履けません。
日本は繊細さを売りにしないとね。



◯ 帰りもリフト

雨が上がったので、帰りもまたリフトにしました。
だって、あまり乗る機会がないんですもの。
上りより下りの方が、のめりそうで少し怖さを感じました。

◯ 高幡不動



次に向かったのは高幡不動。
私は以前訪れたことがありますが、Junは初めてです。
以前、たまたまに参加した護摩焚きがとても印象的でしたが、Junは特に興味が無い様子。
時間も合わなかったので、今回は護摩焚きはナシでした。
その代わり、本堂に上がって、読経しました。



以前は、多摩動物園にも行ったし、新撰組ファンの子と一緒だったので、土方歳三のお墓参りもしましたが、Junの反応は「だってテロリストでしょう?」
気になるポイントは人それぞれです。
私は、多摩動物園にあったカンカン・ランランの剥製に一番心惹かれました。

下界に降りて暑さに負けそうになっていたこともあり、初めて訪れた時ほど念入りに境内をめぐることなく、駅に戻ります。
次に向かったのは、深大寺でした。

◯ 深大寺

今、京王では、「京王沿線・三古刹めぐり」と称して三寺巡りのスタンプラリーをやっているため、(せっかくだし、周ってみよう)ということになったのです。
あとは「調布駅が、地下になったので、行ってみたーい」というJunの希望もありました。
ホームの柱には、天狗が描かれていました。高尾方面のホームだからだそうです。



母はよく神代植物園に行っているようですが、私は初めて。
江戸情緒が残る境内は趣がありました。



浴衣姿の女の子がいたり、中国語を話すグループがいたり、参拝客はさまざま。
町の人々に愛されているお寺だというのが、よく伝わって来ました。



みずみずしい土地。高尾ではほぼ水を見ることがなかったため、なんだか気持ちがうるおいます。



深大寺といえばそば。お腹が減っていなかったので食べませんでしたが、近くには蕎麦の花が咲いていました。



水木しげるの第二の故郷ということで、鬼太郎グッズがたくさん売られていました。



行きは調布駅からバス、そして帰りはバスで三鷹に出ました。

◯ 玉川上水

三鷹駅に着き、「さあ、どこに行こう」と地図を見たら、玉川上水が流れていることに気が付きました。
先日、玉川上水駅で太宰の入水場所を探しましたが、実際の場所は三鷹の方だったことを思い出します。
じゃあこの辺ね。
川沿いの道は「風の散歩道」という名前がついており、川風で涼しげ。
散策していくと、太宰入水の碑がありました。
ここで金木の文士は沈んでいったんですね。
玉川上水駅よりもずっと都会でした。



道なりに歩いていたら、井の頭公園に行きあたり、ほどなくして吉祥寺に着きました。
気がついたらお昼抜きだったこの日。
ソフトクリームでお腹がいっぱいになっていましたが、(そろそろ涼みたいね)と、食事処に入ることに。

◯ つけめんとWIRED Cafe

北海海鮮屋に入ったつもりが、入口を間違えてラーメン屋に入りました。
生まれて初めて、つけめんを食べました。
女性に人気だそうですね~。(ヒトゴト?)



昼はソフトクリームしか食べていないのに、なんだかお腹がいっぱいの私たち。
なぜかしら?
「いつもより歩いてないからじゃない?」とJun。
でも、万歩計は2万5千歩を越えていました。
山ガールでもなく、むしろ海派なのに、気がつけばここのところ山ばっかり登っているから、体質が改造されているのかしら・・・?

でも大丈夫、甘い物は別腹です。
そのあとにWIRED Cafeでお茶をして、帰りました。



◯ epilogue

思ったよりも気軽に行ける高尾山、そして高幡不動。
最近、思い立って突発的に向かう山岳神社が多いのですが、三峯や大山といったハードな場所と違って、気軽にふらりと訪れることができる、いい日帰りルートだと思いました。
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秩父の奥の三峯へ

2013-07-15 | 埼玉
● prologue
● 西武池袋線
● 天下大将軍・地下女将軍
● はげ山の一夜
● 三峯神社線バス
● 秩父湖を越えて
● 山の上の三峯神社へ
● 境内参拝
● 下りもバス
● 秩父駅周辺散策
● 秩父神社と秋葉神社
● レッドアロー号で帰京

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● prologue

今年は、真夏になるのが早い、早い。
7月の段階で、もう35度超えしています。
これはたまりませんね。暑さに弱い仲間のJunと「どこか涼しいところに行こう」ということになりました。
日帰りとなると、関東近県に限られます。
あれこれ考えても、こう暑いと、関東で涼しい場所が思い当たりません。
富士山のあたりは、世界遺産フィーバーで混んでいそうですし。

そこで、三峯に行くことにしました。
秩父にある、山岳神社です。
秩父自体、足を踏み入れたことがなく、はてしなく遠い場所のように思えていました。

● 西武池袋線

当日は、池袋集合。そこから西武池袋線に乗り込みます。
なんだか最近、西武線で埼玉の方に行くことが多くなっています。
5月には川越に、今月頭には狭山に行って来たところ。
どこも馴染みがない場所ばかりで、毎回乗るたびに(次に西武線に乗る機会は、しばらくないだろうな)と思ってばかりいました。
なのに気がつけばこんなにひんぱんに乗っているなんて!このままいくと埼玉博士になれるんじゃないかしら!
いえいえ、今までが知らなすぎただけでした。

「秩父漫遊きっぷ」を購入して行きました。
「ロマンきっぷをください」と言ったJunに、駅員さんは、一瞬黙ってから「ああ、漫遊きっぷですね」と対応してくれました。
浪漫と漫遊。おしい!けど意味は重ならなーい。

ほかに「秩父フリーきっぷ」というものもあり、違いがよくわからないながら「バスにも乗れるしね!」ということで選んだ切符。
練馬を通ります。練馬は、今年になって電車一本で来れるようになりましたが、感覚的には横浜から見るとなかなか遠い場所。
所沢も通ります。この辺りには2週間前に来たばかり。また来ちゃった。
そして飯能で乗り換えました。
飯能は、私の中ではめちゃくちゃ遠い場所認定がされているので、駅名を見て(思えば遠くへ来たもんだ)と遠い目になります。
ひたりかけた私を「さあ、乗り換えしなくちゃ」とJunはずるずる引きずって行きました。
そう、まだ途中なんです。
乗り換えた電車は、西武秩父線。これまでと逆方向へ走っていきます。
あれ、戻っちゃうの?
不思議な線路です。

ここからはぐっと緑が広がります。車窓も青々として、都会を抜けたなあという感じ。
気持ちのよい車窓を楽しみながら、秩父へと近づいていきます。

● 天下大将軍・地下女将軍

電車に乗客は大勢乗っており、誰もが終点まで行くのかとおもいきや、途中の駅ですこしずつ降りていきます。
いかにもレジャーで訪れた風の人ばかりなので、(途中駅も楽しめるのかな)と気になりました。



高麗駅の前を通りました。高麗=こま駅なんて、知らなきゃ読めません。
駅前広場には「天下大将軍」「地下女将軍」と書かれた赤い柱が立っていました。
顔がコワイ・・・なんでしょう、あれは?
韓国色たっぷりでした。



あれは朝鮮半島の道祖神「将軍標」で、高麗神社にちなんでいるそうです。
高麗神社のことも知りませんでした。それが駅名の由来なんですね。

私たちは、終点の西武秩父駅で降りました。
外はさぞ暑いかと思いましたが、涼しくて「あら」という感じ。
高原に来たような感じです。
さすがは秩父。涼を求めてきた勘が当たりました。

● はげ山の一夜

駅に降りて周りを見回すと、ぐるりと山々に囲まれていました。
中でもひときわ大きいのが、武甲山ですが、山頂の岩肌が見えています。
「はげ山の一夜」ですね。
山林が立ち枯れしているのかしら?自然破壊?環境問題では?と思ったら、Junが
「あれはセメントを取っているから。わあ、ああいうの好き!」と、バシバシ写真を撮り始めたので、驚いて見守りました。
いいセメントの材料が採れるそうですが、変わったお好みね。
はげ山も、緑の山々に目もくれずに、自分にズームインするJunに驚いたことでしょう。
「えっ、自分でいいの?」って。



駅に隣接した商店街のあちこちに、アニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』のポスターが貼られています。
ここ秩父が舞台で、今年の夏に映画公開されるとのこと。
萌え起こしよりも、やっぱり気になるのは下の画像の方。
秩父巡礼です。私たち、趣味が渋すぎー!(泣笑)



お昼になったので、駅で食事をとりました。
秩父ってなにが名産かしら?
わらじのように大きな「わらじかつ」が名物のようですが、それはやめて、蕎麦にしました。
私はサラダうどんにします。
夏になると、そうめんや冷やし中華はよく食べますが、そういえば家でサラダうどんを作ったことってないわ~と思いながら、冷たいうどんをつるつるいただきました。



夜になるとビアガーデンになるステージスペースもありました。
大きなパネルに、秩父夜祭のイラストが描かれていました。



● 三峯神社線バス

それから神社行のバスに乗り込みます。
なんと、このバスは、「秩父漫遊きっぷ」が使えないとのこと。
えー、そのために買ったのにー。
でも、ここまで来たので前進あるのみ。乗り込みました。

途中、行列ができている小さなお店の前を通りました。
わらじかつ屋さんのようです。有名なんですね。
そういえば、ウィーンも「ウィーナーシュニッツェル」っていう大きなカツレツが名物だったなあ。ハンガリーにも「シェルテーシュボルダ」というカツレツがあったなあ・・・と思い、窓の外を眺めると、秩父の山々がアルプス山脈に見えなくもない・・・かな?
いえ、やっぱり見えませんでした。
日本色豊かな秩父です。



バスは、気がつけば山道に入っていました。
橋を通ると、川がかなり下に見えます。
バンジージャンプをやるによさそう。

しばらく進むと、駅がありました。
三峰口駅。よく京急に乗る身としては、つい「三崎口駅」に見え、何度も見直します。
「三峰口と三崎口で、姉妹駅みたいになればいいのに」とつぶやきましたが、ちょっと謎発言だったようで、Junに尖った声で「えっ?」と聞き返されました。
ここが神社に一番近い駅になります。ここからも人が乗り込みました。



ここからの道がすごかった!
山の際にそって、くねくねカーブを進んでいきます。
二車線なのに一車線の幅くらいしかない山間道路に、十津川村を思い出しました。

しばらく進んでいくと、洞窟のようにぽっかりと黒い口を開けた駒ヶ滝トンネルがありました。
これもほぼ一通分の幅。
しかも、分岐があって、90度曲がっています。きき、危険なトンネルだわ~。
自分ではこわくて運転できなーい!!
抜けたところには、秩父湖が広がっていました。

● 秩父湖を越えて

車は、次々と二瀬ダムの上を通っていきます。
十津川でも、ダムの上を車で走って、テンションが上がりましたが、ここでも大興奮。
ただ、これまでのクネクネカーブで、ちょっとぐったりぎみです。



ダムの上からは、ちらりと吊り橋が見えて、さらに浮き足立ちます。
渡ってみたいわ~。
バスは湖にそって山を上がっていき、途中チラリと橋のたもとが見えました。
人影がありました。ああうらやましーい。



ここから延々とバスは高度を上げていきます。
乗る前には「75分で900円」と聞いて、(往復だと倍)と一瞬ためらいましたが、乗ってみると、山道をぐいぐい登っていく運転手の大変さに同情して、高いなんて気持ちはどこかに飛んで行きました。

かつてはロープウェイがあったそうですが、今やもう廃止となっています。
京都の愛宕山もそうですが、ロープウェイがあるときに行きたかったー!
行くまで、どれだけ楽だったことか・・・!
そう考えると、かろうじて運営している山頂神社行きのロープウェイには、今のうちに早めに乗っておいた方がよさそうだなあと思います。

● 山の上の三峯神社へ

1時間以上バスに揺られて、ようやく終点の三峯神社前に到着しました。



降りるとひんやりした空気に包まれます。
わあ、涼しい!
関東でも、埼玉でも、こんなに涼しいんですね。
暑い都心を離れて涼しい場所に行きたいという目的が叶って、ほっとしました。



のんびりした気持ちで、参道へと向かいます。
三峯の特徴的な鳥居がありました。広々と広がっていく感じ。
まさに三峯です。
両脇を守っているのは、お犬様!
狛犬ではなくヤマイヌです。
秋葉神社本宮でも見ましたが、ここは山犬が神の使いとされている場所。
すらりとした狐のようなスタイルです。

● 境内参拝

冷気と霊気に包まれて、心地よさを味わいながら、境内を歩きます。
奥の院拝観口に行きました。
見渡す限り、山、山!
私が鳥だったら、羽を広げて思う存分飛び回りたいような場所でした。

参道にずらりと並ぶ石碑に圧倒されます。
大雄山にもありましたが、そこよりもはるかに大きな石碑ばかり。
みんな「三峰講」と銘打たれています。
三峰講、つまり三峰神社を信奉する人たちは、日本各地におり、熱心に参拝したとのこと。
Junの故郷のものもありました。
山中で石が採れなければ、この石碑は昔はかついでここまで運ばれてきたんだろうなあと思うと、人の信仰心の強さには改めて頭が下がります。

途中、さまざまな神様が祀られた祠があり、一つ一つお参りしました。
どれも、きちんと同じ大きさでまとめられていました。



それらはとてもシンプルな造りですが、三峯神社本殿はとても豪奢でカラフル。
標高1100mの高所に鎮座する壮麗な神殿が、意外でした。





手水舎を見ても、装飾たっぷり。



竜がたくさん顔を出しています。出し過ぎです。



参拝を済ませて、社務所に行きました。
この日はバタバタして、御朱印帳を持ってくるのを忘れてしまい、残念に思っていましたが、Junが「御朱印、いただこうかな」と言いました。
「え、だって御朱印帳持ってきていないでしょう・・・」と言いかけながら、見てみると、そこには模様付きの台紙の御朱印が飾られていました。
うわあ、すてきだわ。
これは、書き置きのものだけなんだそうです。お値段も倍近くしましたが、心惹かれたのでいただくことにしました。
狛犬好きの私はお犬様の柄、Junは菖蒲の柄のものを。
ニコニコです。



境内には、樹齢800年の神木がそびえたち、さわれるようになっていました。
おさわり推奨とは、珍しいなと思います。
人の手が届きやすいあたりは、木の皮もとれて、磨かれた木の家具のようにツヤツヤになっていました。



とても心落ち着く神社です。
それに涼しくて、いつまでもここにいたーい。
でも、バスの時間が近づいてきたので、あとを振り返りながら、神社を離れました。
行きも帰りも、バスはちょうど席が埋まるくらいに盛況。
それは、本数が限られているからでした。

● 下りもバス

帰りももちろん、75分間の行程。
帰りは酔ってしまいました。
ダムの上を通って、三峰口駅前に着く頃にはかなりぐったり。
「行きは平気だったのに、どうしてだろう?」とつぶやいたら、Junが「スピードが出るからじゃない?」と推測していました。



よろよろになって、終点の西武秩父駅に到着。
降りる時にSuicaの調子が変になり、バスの事務所そして西武電鉄の事務所へと、運ちゃんと一緒に歩きまわることになり、びっくりして車酔いも収まってしまいました。
まさにしゃっくりを止める時のショック療法ですね。

● 秩父駅周辺散策

涼しい秩父でも、三峯から降りてくると、蒸し暑さと日差しの強さを感じます。
駅周辺を散策してみることにしました。
駅のそばには、御花畑駅があります。
まあ、なんてファンシーなお名前なんでしょう。

そこを通りすぎて、秩父駅の方へ行きました。
古い町並みが続き、渋い古刹もあります。
ひなびた感がかなり好みのお寺もありました。
ここは、秩父三十四観音巡り第十三番のお寺、慈眼寺。
気になっていながらも、(遠いから)と二の足を踏んでいた秩父巡礼ですが、やってみようかしら。



実際にやってきて、やる気が湧いて来ました。
ここには経輪があり、二人がかりでぐるりと一周させました。
鎌倉の長谷寺のものは、決まった日しか回せなくなっており、この前は指を加えてみているだけだったので、これでスッキリ。
中には本当にぎっしりとお経が詰まっていました。

通り沿いには、古めかしいお屋敷が並びます。
いかにも昔ながらの医院という建物もありました。
すてき!居間には大きな柱時計と使い込まれたピアノ、そして猫脚ソファがありそうです。





更に歩いて行くと、また別の観音巡礼寺、第十五番の少林寺がありました。
そこには半僧坊もあり、Junが歓声を上げて喜んでいました。
あれー?この前大宮の半僧坊を見つけて教えた時には、「別に好きってわけじゃないんだけどね」って言っていたのに・・・
私が撮影しようとしたら、「だめだめっ!」と遮ろうともしました。
あれからいったいどんな心境の変化があったのかしら?Jun、ツンデレ疑惑浮上です。



さらに道を進んでいくと、突き当たりに秩父神社が見えて来ました。
おお、こちらは狛犬が守っています。まっすぐ前を向いた、護国系。



私がさっそく激写しはじめていると、Junは先に手水舎へ向かっていました。
もう撮り終わる私を待ってくれることもなく・・・まあ私も、気にせず撮れるのでいいんですが。
慣れってこういうことですね。

● 秩父神社と秋葉神社

秩父神社には立派な門があり、そこをくぐって行きました。
人はそう多くなく、落ち着いた雰囲気です。
ここにも摂社がいろいろとあり、一つ一つ巡って行きました。



神殿の裏側には、北辰の梟なる彫刻が施されていました。
梟サブレーというものが売られており、(鳩サブレーの方がかわいいな)と思っていましたが、きちんといわれがあったんですね。
素晴らしい彫刻に圧倒されます。



境内では、神主さんの姿を何人も見かけました。



それから駅の方へと戻ります。
次はどこに行こう・・・と地図を見ていたJunが「秋葉神社、発見!」と声を上げ、がぜん早足になりました。

秋葉神社研究家のJun。ここでも見つけたのです。
なぜ事前にチェックしていなかったのかというと、単に今回の三峯行きがドタバタと決まったからです。(当日の3時とかに、、)



秩父の秋葉神社は、大きくて立派でしたが、境内はひと気がなく、シーンとしていました。
どうやら、今しがた参拝したばかりの秩父神社の神主さんが兼任しているようです。
大きな天狗のお面が飾られていました。



半僧坊も秋葉神社もあるなんて、秩父、なかなか充実していますね。

● レッドアロー号で帰京

行きの西武線内が、かなりワサワサしていたため、帰りは特急レッドアロー号の指定席を買ったものの、チケットをどこに入れたかわからなくなり、改札前でじたばた。
ようやく滑り込みました。

快適な特急タイムを満喫して、帰りはあっという間に池袋へ。
さらにそこから埼京線で、スイスイ恵比寿まで帰りました。



遠くて縁がないと思っていた初めての秩父。
緑深い、落ち着いたいい場所でした。
やっぱりイメージだけでは、なにもはじまりませんね。
都心から向かう山岳地帯の中では、アクセスがいい場所なので、また行ってみたいなあと思います。
次は、来年の観音巡礼かな?(渋くてすみませ~ん)
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南海電車で高野山 index

2013-07-08 | 近畿(奈良・和歌山)
◆ 南海で高野山 1-(1)←日記へ

週末を使って高野山へ行って参りました。
和歌山の山の中で、行くまでのアクセスが大変だというイメージがありますが、南海を乗り継いでいけば、割とスムーズに行けることが判明。
前半は、電車を乗り継いでひたすら辿り着くまでの記録です。



◆ 南海で高野山 1-(2)

高野山に着いてから、二人の僧侶に寺院を案内して頂きました。
下界とは違う荘厳な雰囲気に圧倒されます。
精進料理講座では、みんなで力を合わせて胡麻豆腐を練り上げました。
翌日食べるのが楽しみ~♪



◆ 南海で高野山 2-(1)

山の朝は早く、寝ぼけ眼で勤行に参加。
奥の院で森林セラピーしてから、前日作ったプルプルの胡麻豆腐をいただきました。
マイ数珠も作りました!これでヴァンパイアも怖くない!(違うか)



◆ 南海で高野山 2-(2)

お坊さんと名残を惜しみつつ、下山の途につきます。
日常世界に戻っていくごとに、少しずつ気温が上がって行きました。
下界は暑かった・・・
今回の旅で、南海の特急を全制覇できました!



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南海電車で高野山 2-(2)

2013-07-07 | 近畿(奈良・和歌山)

2日目その1からの続きです。

◆ 高野山駅着 

宿坊で荷物を受け取り、宿の人とお坊さんたちに別れを告げて、バスに乗り込みました。
藪僧侶、永崎僧侶、お世話になりました。
高野山ビギナーの私たちに合わせて、優しく柔らかく応対してくださる、まさに宗教者の鏡のようなお二方でした。



昨日来た道を戻って、ケーブルカーに乗り込みます。
またもや一番前にかぶりつき。ああ、幸せ~。

この写真だと、上がっていくのか下っていくのか、わかりませんね。
下っていくのです。



今回は子供たちもいなかったので、場所を譲ることもなく、出発です。
発車から到着までの5分間の行程を、動画に撮りました。ぜいたく!
これでいつでも高野山気分!

高野山ケーブル(高野山~極楽橋)下り 2013.7.7

◆ 特急こうや

極楽橋駅まで降りると、気温が上がったなと感じます。
それから「特急こうや12号」に乗り込みました。
行きの「特急りんかん」とは、車体が変わります。
ホームで「こうや」を激写していた人につられて、私も撮ってみました。
新しい車両でしょうか。撮っている人たちはみんな、子供ようにキラキラした目をしています。



下山して、wi-fiがつながるようになりました。
日本橋の奈良まほろば館の社長と知り合いで、私と一日違いで高野山を訪れると聞いていましたが、メールをチェックしたところ、彼も到着後、藪僧侶に案内をしてもらっていると判明。
偶然にびっくりしました。藪僧侶は、私たちを見送ったあと、今度は社長応対をしていたんですね。
今年5月にまほろば館で講義を行ったご縁のようですが、休む暇がありませんね。それも修行のうちでしょうか!?
東京と高野山は、遠いようで近いんだなあと感じます。

アンケートを書こうとしても、揺れてなかなか文字が書けず、線路が蛇行しているんだなとわかります。
天空と同じ線路ですからね。クネクネ道が延々続くということは、昨日先頭車両から眺めて知っています。
そのうち、心地よい揺れに誘われて、眠ってしまいました。

◆ 特急ラピート

帰りは、九度山に寄らないため、途中下車もなく、あっという間になんば駅に到着。
そこからは、「特急ラピート67号」に乗りました。
昨日、乗りそこねたこの電車。
カッコイイですよね~。濃紺のガンダムみたいで。
大興奮です。かぶりつきで、バシバシ写真を撮りました。

正面顔。ホーム上部が、波波ー。



ガードも、波波ー。



斜めからも、かっこいい!



横顔もナーイス!

 



しかも今回は、最高級のスペシャルシート車両!
一列三席のゆったり仕様です。



窓は丸くてオシャレ。鏡もドアの嵌めこみガラスも、円形で、柔らかい印象です。
いいなあ。関東でもこういうデザイン性の高い電車が走っていれば楽しいのに。



座席はのびのびゆったり。テーブルも丸い感じでした。



途中、大阪にできたばかりの、高いビルが見えました。
アッコさんに「あのビルの名前、なんだっけ?アベノミクスじゃなくて、アベノサーカス?」と聞きましたが、二人とも出てきません。
正解は、あべのサカスでした。
浜っ子としては、ランドマークの記録が抜かされて悲しいわ。



電車はすぐ横を通り過ぎました。下から見上げると日本一納得の、空にも届く高さでした。



サザンプレミアム、りんかん、こうや、そしてラピートと、今回の旅で南海の特急全てに乗ることができました!
すごいわ!鉄子カンゲキ!
南海さん、どうもありがとうございます。

ラピートは、海の上を通って、関空へと近づいて行きました。
ベイブリッジみたいな橋が見えます。あれは何ブリッジかしら?
やっぱり橋が気になる私、鉄橋に視界が阻まれる中、行きも帰りも何度もトライして、ようやく撮影できました。


 
◆ スターフライヤー

快適なラピートはあっという間に空港に到着します。
ああ、このまま東京まで連れて行って貰いたいくらい!
関空に七夕飾りがあったので、「パイロットになりたい」とかほのぼのしたことが書いてあるのかなと思って見てみたら
「二度と飛行機に乗り遅れませんように」と書いてありました。
切実だわ!私も一度やりおったことがある(しかもヨーロッパ便!)ので、気持ちはよくわかりますが。

聖地からシャバに降りてきたので、お肉も解禁!Qとばかりに、551蓬莱の豚まんを食べようとしましたが、空港のレストランにはなかったので、残念。
帰りはスターフライヤー。初めて乗ります。
黒を基調としたシックな機内は、ビジネスマンが喜びそう。
シートは革張りで、ゆったりとしていました。


ドリンクがフタ付きで出てくるのもいいし、避難誘導ビデオがニンジャなのも面白かったです。
快適なフライトでした。

到着後に「東京はただ今26度です」とアナウンスが入り「夕方なのに?」と驚きましたが、実際に外に出ると、もわっと熱気がたちこめていました。
知らない間に関東地方は梅雨明け宣言していたんですね。
高野山から下ってきた身には、驚きの暑さ。
また山の上に戻りたくなりました。

◆ epilogue

一泊二日の高野山の旅。移動が大変でしたが、きちんと調べていけば、スムーズに行けるとわかりました。
首都圏から高野山に行く時には、一泊だと少し慌ただしいので、二泊くらいできればゆったり周れそうですね。
世界遺産の仏教の聖地、高野山。
ミシュランで紹介されたためか、外国人観光客の姿を多く見かけました。

平成27年に開かれる「高野山開創1200年記念大法会」に向けて、もうすでにカウントダウンは始まっているよう。
その時に、新しく生まれ変わった中門を見てみたいです。
まずは、9月に東京で開催される高野山カフェに参加したいわ。
非日常感たっぷりの場所で歴史と仏教に触れることのできた、印象深い旅でした。

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南海電車で高野山 2-(1)

2013-07-07 | 近畿(奈良・和歌山)
◆ 朝のお勤め
◆ 精進料理と芭蕉堂
◆ 大師教会での受戒
◆ 奥の院参道
◆ 御生身供(弘法大師のお食事)
◆ 燈籠堂
◆ 空海先生に読経
◆ 休憩所の福助茶釜
◆ さんぼうで昼食
◆ 山内フリータイム
◆ カフェで念珠つくり
◆ お坊さんドライブ
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1日目からの続きです。

◆ 朝のお勤め

朝6時に起床。みんなすぐには起きられず、布団の中でモゾモゾしていますが、部屋の外が騒がしくなってきたので、頑張って起き上がりました。
板張りの廊下の曲がり角に修行僧と南海の方々が立って「お早うございます」と爽やかに挨拶をしてくれます。
私たちは、半分しか開いていない目で挨拶をしながら、塗香を手にすりこみ、勤行に参加しました。



大勢の僧侶が朗々とお経を読み上げ、参加者は順々にお焼香します。

その後で、光明心殿に案内され、仏舎利を見せて頂きました。
仏舎利とはお釈迦様のお骨のこと。ネパールのシャカ族の元より招来した本当の仏舎利だそうです。
白く輝く御骨を、畏まって拝観しました。
周りをぐるりと取り囲むようにマニ車があり、ブッダゆかりの聖地の土が埋められている上を歩きながら、みんなでカラカラ鳴らして回ります。
自分が持っている簡易式のマニ車以外、中を開けてみたことがありりませんでしたが、ここでは中身が見えるようになったものが飾られていました。
本当に分厚い経典が入っていました。

部屋に戻る道すがら、古めかしい狛犬を発見。
その隣には南極の石もありました。



以前は、小堀遠州作の庭園のある「天徳院」に宿泊しました。
大勢の修行僧を抱えた大きな宿坊で、まだ寒かったため、部屋にはこたつが入っていました。
どちらも甲乙つけがたい感じ。高野山のどの宿坊もそれぞれに特徴があるものですね。

◆ 精進料理と芭蕉堂

勤行の後は朝食です。精進料理は目に鮮やか。
ヘルシーなロハス食をいただきます。
体にいいものばかりで作られているため、するりとおなかに入りました。
なんといっても美味しいのは豆腐。お味噌汁もだしがよくて、みんな口々に「目が覚めるわ~」と言いました。



食後に、庭を散策しました。昨日の到着時にはもう締まっていた祠の扉が開いています。
芭蕉堂がありました。ここには、虚子を始め、多くの俳人が訪れているそうです。
堂内には、歌をしたためるように、筆と句帳が置かれていました。



ああ、来る前からわかっていれば、ひねってきたのに。
この場で一句思いつけるようなセンスが無いのが悲しいわ。
大勢の人が歌を残していくようで、堂内には分厚い過去帳が綴じられて、塔のようになって置いてありました。

◆ 大師教会での受戒

宿から歩いて大師教会へと向かいます。
どうも「教会」というと、キリスト教のチャーチを連想してしますが、宗教の「教」ですから、仏教だっていいわけなんですね。
「赤地蔵ですって」「弁天橋がきれい」と、アッコさんとあちこちで足を止めながら(子供の帰り道のように真っすぐ歩けない)、教会の中に入りました。





これから、ここで受戒を受けます。
ところで「受戒」ってなんでしょう?
チャールトン・ヘストンの『十戒』しか思い出せません。(またもやキリスト教)



「私達、ここで真言宗信徒になるのかしら」とアッコさん。
えー、家族に相談していないのにー。
空海先生の弟子になれるのなら、それでもいいのですが!

受戒という名前の重さに緊張しましたが、どうも「仏様から戒を授与され、自分や他の人のために生きることを誓う儀式」なんだそうです。
授戒堂に通され、大勢の信者の方々に混じって座ると、後ろの扉を何重も閉められ、中は真っ暗になりました。
その中を、澄んだ鐘の音を響かせながら、ゆっくりと阿闍梨が登場し、私達にお言葉をくださいました。
阿闍梨様が目の前に!阿闍梨餅はよく食べますが(え)、本物の阿闍梨にお目にかかる機会は滅多にありません。

ほかの参加者は、グループで高野山に訪れた真言宗グループや結願のお遍路さんグループなどでした。
真言宗自体が密教ですが、この体験は暗闇の中で行われるため、かなり神秘的で秘密の儀式めいています。
本当に目の前の仏様との縁を結び、仏様と約束をした気になりました。

最後に「菩薩十善戒」のお授け印をいただきました。
「人は誰しも、秘められた仏性を持っており、このたびそのことを自覚されたため、これでみなさんも仏になったということです」と説明して頂きました。
えっ、私が仏様にですか?つまりアイアム即身仏?うそ~。
うろたえてしまいました。
まあ、そうした気持ちで日々過ごしていれば、道に背くことはないということなのでしょう。
「戒」と聞くと、なんだか構えてしまいますが、「良い心を育てていく」ということにつながるようです。

◆ 奥の院参道

受戒を済ませて気持ちも新たに、奥の院へと向かいました。
一の橋から歩き始めます。ここから奥の院までは2キロの道。
森林セラピールートとしても最近では注目されていますが、とても蚊が多いということで、めいめいに虫よけベールをたっぷりかけました。
(受戒を受けた直後なのに、煩悩はやっぱり尽きない...)



橋を渡るともうそこは別世界。
凛とした気に満ちていて、聖地に足を踏み入れたと実感します。
ここから奥の院まで、数えきれないほどのお墓が並んでいますが、杉の巨木の木立に囲まれ、時代を経て苔むしたお墓は、それ自体が芸術的。



お地蔵様がたくさんいるので、ほっこりします。
参加者に地蔵好きの人がおり、激写しまくっていました。



橋をわたってすぐのところに、伊達政宗のお墓がありました。
前に見た時には、もっと中にあったような気もしますが。行き方が違ったのかしら。
五輪塔の前に石鳥居が立っているというスタイルは、ほかのお墓でもよく見かけます。
神仏習合時代の名残だそうです。



一番高い場所にあるという、2代将軍徳川秀忠夫人崇源院(お江の方)のお墓をお参りしました。
息子が建立したそうです。五輪塔は10mもある巨大な石で、一番石といわれます。
墓石は高野山では取れず、瀬戸内海周辺で切り出され、海から海抜千mの山上まで運んでくるのは、途方もなく大変なこと。
昔の武将などのお墓を立てるまでには、数年間かかったそうです。



明智光秀のお墓は、何度変えても墓石が割れてしまうのだそう。
たしかに、真ん中にヒビが入っていました。
なぜでしょう。光秀は仏教に熱心だったはずなのに。
信長の墓石が割れるっていうのならわかるけどー。
光秀びいきの私としては、どうにも腑に落ちず、せめて自分にできることとして、お祈りを捧げてきました。



化粧地蔵の艶やかさに目を引かれます。
私もメイクしてあげたいなと思いましたが、私よりもはるかにフルメイクだったので、それ以上加えることはしませんでした。
(それより自分の顔をきちんとこさえなさい)とお地蔵さんに言われそうでしたし・・・。



仲良し地蔵もいました。双体道祖神のようですが、お地蔵様でした。

浄土宗開祖、法然聖人のお墓もありました。



こちらは市川團十郎のお墓。代々のものでしょうか。



南海創業者、松本重太郎氏のお墓もありました。
「西の松本、東の渋沢」と呼ばれながら、数寄者としても名を残し、事業を広げすぎて失敗するなど、なかなかドラマチックな一生を送った人のようです。

休日だったので、参拝客が大勢います。
お地蔵様を眺めていたら、ご年配のグループがダーッとやってきて、ひとつの袋から小銭を出してお賽銭を入れ、別の袋からお菓子を取り出してお供えしていました。
それを大勢で行うので、みるみるうちにお地蔵さんの周りは供物でいっぱいになりました。
旋風のようで、唖然として見守ります。
「道端のお坊さんのお賽銭は、お寺が管理しているんですか?」とお坊さんに聞いたら、「そうです。雨が降ると流れてしまったりするので」という答えでした。
ついでに、手が届かない大きな鳥居の上にいくつも乗っている石を指さして、「あれはどんなふうに皆さんのせているんでしょうか?」と聞きましたが、それはご存知無いようで、「脚立を持ってきているんでしょうかねえ」と言われました。
そこまでするのねー。

◆ 御生身供(弘法大師のお食事)

御廟の橋のたもとに着きました。ここから先は、撮影禁止、帽子も禁止です。
日傘もたたみました。



お辞儀をして、橋を渡りかけた所で、黄色い袈裟を着た僧侶が3名、こちらに向かってやってくるのが見えました。
御生身供(おしょうじんぐ)です。
毎朝6時と10時の2回行われるこの儀式。たまたま見られることができてラッキー。
「写真を撮りたいな」とアッコさん。「なら橋を戻りましょう」と永崎僧侶。

渡った橋を、また戻り、カメラを構えました。
白布で口を覆った3名の維那(いな)という仕侍僧が、目の前を通り過ぎて行きました。
白木の櫃を運んでいます。あの中に、空海先生の食事が入っているんですね。
早足で、あっという間でした。





「普段の食事は4品です。自分も作っていました」と永崎僧侶。
「でも、お正月などの特別な時には料理の数が増えるんです」と教えてくれました。
「ああ、刑務所と一緒ですね」と言ってから(例えが悪かったなあ)と反省しました。

御供所で作られたお食事は、嘗試(あじみ)地蔵にお味見してもらい、それから弘法大師御廟へと運ばれます。
「あじみ地蔵がNG出したことってありますか?」と聞いたら、「ええ、時々顔色が悪かったり、渋い顔したりしますよ」と。
ノリのいいお坊さんです。

◆ 燈籠堂

再び一礼をして、御廟の橋を渡ります。
高野山は寒いくらいかと思っていましたが、この日は日差しが強く、暑い日。
日傘も帽子もないとつらい~。でも空海先生に敬意を表して、我慢します。

燈籠堂では、加持祈祷が行われていました。
おりしもちょうど七夕の日。アッコさんと参詣帳にしたためてきました。

◆ 空海先生に読経

燈籠堂の裏側には、弘法大師御廟があります。
ここでお祈りすれば、お大師様は必ず応えて下さるとのこと。
特に今は、食事直後なので、ご機嫌麗しそう。お願いするなら今でしょう。
なーんて想像が消え去るほど、多くの人々が、お線香やろうそくをつけて熱心に祈りを捧げており、場の雰囲気に圧倒されていたところ、隣に立っていた人が、お経を唱え始めました。
ハッとして、般若心経を取り出し、アッコさんと「一緒に読もう」と声を上げて読みました。
はんにゃはらみた~
空海先生の御前で、読経ができるなんて、感無量です。いい体験ができました。

その隣にある一切経堂は、石田三成が1599年、関ヶ原の戦いの前に建てたお堂(重要文化財)だそうです。
たしかに、彼の名前が堂に掲げられていました。

 当輪蔵造営同
 一切経奉納之
 近江国坂田郡
 石田冶部少輔
 藤原朝臣三成
 慈悲母菩提也

光秀同様、三成びいきの私は、嬉しくなりました。大一大万大吉(だいいちだいまんだいきち)ー!
彼を徹底的に悪人扱いした徳川の力を持ってしても、奥之院のこの建物は潰せなかったんですね。
すばらしいわ、高野山。

アッコさんは、昨日入手した檜の御朱印帳に、さっそく御朱印をいただいていました。

◆ 休憩所の福助茶釜

参拝後、休憩所でお茶をいただきました。



水場にいた藪僧侶に「この茶釜は福助さんのですよ」と教えて頂きました。
よく見ると、たしかに福助がついています!まあかわいい。



その後、企業の墓所を通り、こちらの福助さんにもご挨拶をして来ました。



◆ さんぼうで昼食

昨日、胡麻豆腐を作ったさんぼうさんにあがり、昼食をいただきます。
一晩寝かせた胡麻豆腐が、器に盛られて登場しました。





うわあ、プルンプルン。
おいしいです!!ブランマンジェのようで、大満足の味でした。



◆ 山内フリータイム

昼食後はフリータイム。みんなで洋風のおしゃれなKasakuni cafeに入りました。



先に向かっていた永崎僧侶が、カフェの前で手招きをしてくれ、カフェとお坊さんとのギャップに楽しくなりました。
和の世界といったイメージの高野山にも、レトロモダンなお店があるんですね。



ケーキセットを頼みます。なんだか洋のものを食べるのは久しぶり。
(といってもたった1日ですが)



吹き抜けの、開放感のある内装で、他の場所とは違ってお茶をする若者率が高かったです。

◆ カフェで念珠つくり

お茶をしてから、希望者5名で、念珠つくりに挑戦しました。
今回は光木阿字館の先生に来ていただき、カフェの別室を借りて始めます。



はじめに、先生の読経を聞き、精神を落ち着けてから、作業開始。
まずは、母珠になる高野山奥の院の杉の玉をヤスリで磨きます。



ヤスリは青・黄・橙の三種類。
「過去・現在・未来に置き換えて、念入りに磨いてください」と言われると、磨く手に力も入ります。
「ヤスリがなんだか効きませーん」「過去が磨けない~」「そりゃムリだー」とか言いながら、ひたすら磨きました。
磨けば磨くほど、球形が歪んできたり、つまみそこねて、何処かへ転がっていってしまったり。

三種類のヤスリが、デビアス・ダイヤモンドの「私の過去、現在、未来が輝くトリロジー」みたいだと思いましたが、そう話しても誰もわかってくれた人はいなさそうでした。(しょんぼり)
そんなふうにダイヤモンド、いえ木の珠を磨き上げて、次には祈りを込めながら数珠の珠を紐に通していきます。
紐はさまざまな色がある中から、直感で選びました。



形の同じ珠を入れ終わると、今度は真ん中にある磨いた珠に、飾りをつけます。
自分の干支の守り本尊の梵字が書かれた守り札が、めいめいに配られました。

手を動かしながら、一人の男性参加者に「チュートリアルの徳井に似てますね」と女性が話しかけました。
干支が酉と聞いて、みんな「徳井さん、あ、違った、鳥居さん」と話し出します。
ひとしきり話題が盛り上がってから「あれ、お名前は鳥居さんでしたっけ?」と聞くと、「いえ、タカハシです」と言われました。
違ったあ。
もうその頃には、私たちは「徳井さん」か「鳥居さん」としか思えなくなっていました。

またトリロジーのやすりで角を削って丸みを出し、紐に通します。
最後に、組紐をして、丈夫に編みこんでいきますが、これがなかなか大変で、何度も失敗しては、先生や永崎僧侶に助けてもらいました。
最後に、梵字の裏側にバーナーで自分の名前を手彫りしました。
ようやく完成~!
世界にたった一つの、私だけのお数珠です。



単に紐を通すだけかと思っていましたが、なかなかの作業でした。
苦労をしただけに、感激もひとしお。
みんな、達成感と充実感でニコニコになりました。

要所要所で、先生と一緒に精神を統一させながら、きれいな心で願いを込めて作ったお数珠。
聖地・高野山で作った数珠は、とっても効力がありそう。
大切に使っていきたいと思います。

◆ お坊さんドライブ

数珠作りにかなり時間がかかってしまったので、集合時間ぎりぎりになってしまいました。
永崎僧侶の車で宿坊まで送っていただきます。
大きな車の運転席に袈裟姿で座る僧侶。なんだか不思議な光景だわ。
黒い車に黒い袈裟がお似合いでした。(そういう話?)
よく見ると、反対車線を走ってくる車のドライバーはお坊さん率が高かったです。

学生時代に巫女をしていた時には、正装をした神主さんの運転で、近くの祠に祝詞を上げに行っていました。
そのことを懐かしく思い出します。
神主さんとお坊さんの運転に乗せてもらえたなんて、果報者です。

2日目その2に続きます。
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