風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

りんご王国おためし暮らし 1-1

2016-09-30 | 東北

○ prologue

シルバーウイークを使って、弘前に9日間滞在しました。
UJIターンを推進する青森県主催の、都市部のIT系従事者対象の調査モニターツアーに参加したのです。
テーマは「来ればわかるさ、青森」。

青森市内に親戚がいる私は、先月のお盆休みに青森駅そばに滞在していましたが、弘前は子供の頃に日帰りでお城を見に行ったきり。
青森県=青森市になっている私にとって、未知の弘前を知るいい機会です。

長めの滞在期間中は、仕事をしながら町になじむという生活型スタイルを送ります。
普段の旅行よりもずっとゆっくり、のんびりできるだろうと、楽しみにしていました。

○ はやぶさに乗る

乗るのは8時20分の新幹線、はやぶさ5号。
連休初日なので、東京駅はスーツケースを引いた旅行者たちで、にぎやかに大混雑しています。
手早く車内をきれいにしてくれた清掃エンジェルたちを見送ってから、中に入りました。

通路向かいには3世代家族が座席を向かい合わせにして、楽しげに駅弁をほどいています。
「シュン君はエビフライ弁当だね。おじいちゃんはなすび弁当だよ」
なすび弁当が気になります。どこで売ってるの?グランスタ?

出発後すぐに、周りのみんながお弁当を食べだしますが、私はとりあえず、寝ます!
なんだかとても眠いのです。
最近まで暑くて寝苦しかったのが、ここ数日、過ごしやすい気候に戻ったので、それまで寝不足だった分が一気に出てきているのでしょうか。
"寝ないだめ"をしていたとか。そんな言葉、ないか。



大宮を出ると、次に停まるのは仙台。一気に進みます。
これってのぞみに乗ると、新横浜の次は名古屋に停まるような感じ?

○ 車内の人々

仙台で8人家族と入れ替わりにやってきたのは、戦うビジネスマンたち。
座席はボックス席仕様から元通りの向きに変わりました。

10時頃に、お弁当を開けました。
みんなもう食べ終わっていて、私だけ変なタイミング。
サバ食べ比べ弁当。サバサバ~。



「北陸新幹線の富山~金沢間は、トンネルばかりでネットがつながらない」と聞いていましたが、盛岡を過ぎてからは、山また山でこちらもだめ。
山岳地帯ですからね。
東北新幹線は、東海道のように特に目立つなにかが見えるわけではなく、東京から遠ざかるにつれて、少しずつ田園と山々が増えていく感じです。

○ 事前弘前情報

青森市内のことはほかの人より知っていても、弘前と八戸のことはほとんど知りません。
今年は両方の町を訪れることができるので、少しは知識も広がるように思います。
青森市内の仲良しイトコ2人も、あまり弘前のことは詳しくないみたい。
近すぎるからかしら。
それで、弘前出身の東京の友人に、町情報をいろいろ教えてもらいました。

その子によると、リンゴラーメンなるものがあるそうです。
なにそれ~?
リンゴとハチミツならぬ、リンゴとラーメンを合わせるなんて、考えたこともありませんでした。
こ、これは、食べてみないと…。

○ 青森に着きました

そんなこんなで、新青森駅に到着。
レトロな青森駅とは比べ物にならないほど新しいホームに驚きます。



津軽弁のウェルカムメッセージ。八戸駅にかかっていた南部の言葉「おんでやぁんせ」は理解不能でしたが、これならわかります。
滞在中も、なんとかなるかな。

○ ねぶた・ねぷた・たちねぶた

構内では、青森ねぶた・弘前ねぷた・五所川原立佞武多の3種がおでむかえ。
向き合うと壮観。子供の頃なら怖くてベソをかきそうですが、今はどこからかにぎやかな祭囃子が聞こえてくるようです。







ところで皆さん、どれがどれか、区別がつきますか?
県外の人には意外と難しいかもしれませんね。
ねぶた・ねぷた・たちねぶたの順です。ここテストにでますよー。

○ 津軽三味線のお出迎え

ここから在来線に乗り換えて、弘前へ。



駅構内にはSL銀河鉄道DC号のプラレール。
真ん中の山は、富士山ではありません。津軽富士、岩木山です。





駅のコンコースでは、津軽三味線の生演奏を聴けました。
研ぎ澄まされた音色がはじけます。オツな歓迎だわ。



弘前ねぷたは青森ねぶたよりもマイルドだと思っていましたが、至近距離で見るとやっぱり大迫力。つい腰が引けます。



ポストの上には真っ赤な大きなリンゴ!かわいい~。
青森アスパムのポストには、ミニねぶたがついています。
ここはリンゴに一票!



駅前にはリンゴの飾りがかかっていました。なんだかほのぼのするわー。

○ ふらいんぐうぃっち

駅の壁には「ふらいんぐうぃっち」の大きなポスターがかかっていました。
弘前が舞台なんですね。どんな話なんだろう。



○ さっそく迷う

駅から今回の企画主催の会社、コンシスへと向かいます。
バスから降りて、地図を片手に歩いているのに、どういうわけか迷ってうろうろ。
慣れない町だと、グーグルマップを使っても方角がわからず、ピンときません。

そのうちに担当さんから電話が入り、話しているうちに正しい道を発見。
ようやくたどり着くと、心配した彼女が、会社の前に出てきてくれていました。



ここで、今回の滞在にあたっての主旨と説明を聞きます。
滞在先にはすでに男女各1名ずつ住んでいる方がおり(デグチ先輩・tomさん)、今日から開始する人は、男性1人(ヒヤマさん)、会社が同じ女性2人(ヤマモトさん・Nekoさん)、そして私の4名。
人の名前がたくさん出てきて、頭の中はアップアップ。

女性2人は、駅前で買ってきたという嶽きみのトウモロコシを取りだしました。
甘くていい香りが漂います。嶽きみ大好き~!
今はシーズンだし、私も滞在中に食べようっと!

説明後、担当さんに車で滞在先まで送ってもらいます。
リンゴラーメンのことを聞きましたが、よくわからないみたい。
地元の人は逆にわからなかったりするものですね。
小高くなったお城の辺りから、岩木山が良く見えました。



これがこの旅1枚目の岩木山ショット。
滞在中には、毎日この山を撮りました。

○ お試しハウス

赤い屋根のかわいらしい家を見て、参加者全員「わあ~!」と声が上がります。
ファンシー!



弘前滞在期間中は、このシェアハウスで過ごします。
カナダの学生寮で暮らしたことを思い出すなあ。
見知らぬノマドワーカーたちが一つ屋根の下に住むなんて、初めての体験でワクワクします。

リビングには青森フード。「イモ当て」ってなんだろう?



大きな食器棚に圧倒されます。開けてみるとお皿がびっしり。



栓抜きが5本って!多すぎ~!



そしてこんな昭和なおしぼりを発見!
わー、昔むかしに見たことあるー!
君、今までどこに隠れてたんだい?



私の部屋は2F。
バルコニーに出ると、岩木山が大きく見えました。
弘前ライフの始まりだわ~!

○ 青森一の山

青森県で一番高い山は八甲田山ではなく岩木山(標高1,625m)と知って驚きました。
八甲田山は2番目。(標高1,584m)
青森市から見ると、八甲田山は厳しい山。『雪中行軍』のイメージもあるし、冬には樹氷もできるので、富士山よりもハードボイルドなイメージです。
優しい形をしている岩木山はなだらかな印象ですが、津軽富士と言われるだけの高さがあるんですね。

○ 会話の始まり

こわもてトトロのような方の車に乗ってきた女性2名は、お昼を食べに出掛けていき、私はリビングでヒヤマさんと自己紹介がてらお喋りをします。
大阪の人と聞いて、驚きました。
青森と大阪では、人の性格も食文化も、笑いのツボも違いそう。
でも、とても穏やかな方で「ボケたらつっこまなきゃ」という謎のプレッシャーを感じることはありませんでした。(大阪の方ごめんなさいー)

去年下北半島を訪れ、いい印象を持ったとのこと。
九州はまだ行ったことがなく、向こうにはいつでも行けるから、まずはこちらにと思ったそう。
そういう浪速っ子もいるのねー。

下北半島のことで、話題が弾みます。
「私もこの夏、恐山に行ったんですよ~♪」
「この世の場所とは思えませんでしたね~♪」
こんな話題で盛り上がるなんて(笑)!

○ とりま散歩

ひとしきりおしゃべりし、気づくと4時近くになっていたので、ハウスの外に出て、近くを散歩してみることにします。
といっても、ここは駅からもお城からも少し離れた郊外。
右も左もわからないので、まずは一番わかりやすいお城を目指すことにしました。
町の全方位からお城が見えるわけではないので、おおよそこっちらへん、という勘です。

さっそく渡された鍵で施錠します。
ガチャリ。うわあ☆(感激)

玄関は二重扉になっており、温室のような空間があります。
「あ、サッシがあるんや」とヒヤマさん。
「冬に雪が降るから、防寒のために」と私。
ちょっとなら雪国のことを説明できるのです。

少しの期間ながらも一緒の家に住む人なので、お互いいろいろと質問し合います。
「趣味ってなんですか?」と聞かれて「うーん」と考えました。
この場合、何を言ったらいいのやら。旅?読書?
マニアックなことしか浮かばないし、ほぼ初対面で言うようなことでもないし。

○ マンホール

下を向いて考えていたところで「あ、ちょっと待って下さい」と足を留めた私。
そのまま足元のマンホールを、パチリ。





さて、きちんと自分の行動の説明をしなくてはいけませんね。
「実は、マンホールが好きで...」
微妙な趣味がさっそくバレちゃった。



でもヒヤマさん、引かずに「なるほど~」と一緒に撮っていました。
いい方です。そしていいマンホール。

「僕はベースを弾いたりしてます」
「ベースといえば、田村ですね」

言った後でハッとしました。
またマニアックなことを言ってしまったかも。
友人からスピッツ強化合宿を受けた直後だったので、つい。

案の定「タムラ?」と怪訝そうに返されたので、観念して説明しました。
「スピッツのベーシストです。みんなそう呼ぶんです」
「ああ~」

いけない、まともな話題に戻さなくては。
「私、ベースに詳しくないんですが、有名なベーシストって誰ですか?」
「うーん、タムラですかね」
優しさのような、煙にまかれたような?

○ お城の公園

しばらく東に歩いていくと、標識があり、公園内に入れました。
お濠なのか池なのか川なのか。
スイスイ泳ぐ水鳥たち。雰囲気がいいです。





「わあ、オシドリ」と声を上げましたが、ヒヤマさんは無反応。
なんと、オシドリを見たことがないそうです。
えーっ!?
いえいえ、驚きませんよ。大学講師なのにオシドリを知らない友人がいますから。
意外とマイナーなんですね。がんばれ、オシドリ(?)



桜の時期にこの橋から臨む景色は、ワシントンD.C.のポトマック川の様子に例えられるそうな。
アメリカの方を知らないので、何とも言えませんが、確かに異国っぽさもあります。



雨が降ってきました。この日は天気が不安定で、時々ザーッと降ってきます。
そういえば、今低気圧が接近中だったわ。



お城の中を散策しながらあちこち通って最後に城門を抜けると、にぎやかな界隈が広がりました。
先ほど車の中から説明してもらった、観光館です。
地図なしでここまで歩いてこられたわ。なんとかなるものです。



その2に続きます。
Comment

御柱祭期の諏訪・松山 index

2016-09-16 | 中部(甲信越)
[2016.4.30]


◆ 諏訪 1 ←旅行記へ
 休日ドライブで、諏訪と松本に行くことにしました。
 諏訪大社は4つお社があって、それぞれ離れていることを知ります。
 さらに今年は7年ぶりの御柱祭が行われるため、現地のテンションはマックスのようでした。
  ○ prologue ○ 諏訪大社との距離 ○ 御柱祭の年
  ○ 出発 ○ 海老名インター ○ ハイウェイドライブ
  ○ 諏訪大社上社本宮 ○ 諏訪大社上社前宮 ○ マンホール



◆ 諏訪 2
 諏訪にあるお城を訪れ、湖向こうの下宮に向かいました。
 ツアー参拝客にもまれながらも、無事4社コンプリート。
 ユーモラスな大仏の周りをぐるぐる回り、分厚いカツを食べました。
  ○ 諏訪の浮城 ○ アンと少年 ○ 上社と下社、春の宮と秋の宮
  ○ 親切なパーキングの人 ○ 喧騒の渦 ○ 諏訪大社・下社秋宮
  ○ 後援会バス ○ 諏訪大社・下社春宮 ○ ミシェルコンプリート
  ○ 御柱は何本? ○ 万治の大仏 ○ マンホール ○ 丸一ランチ



◆ 松本・諏訪 3
 松本城まで訪れたものの、待ち時間の長さに中には入れず。
 ぐるりとお堀を一周してから、諏訪に戻りました。
 湖畔の風で冷えた身体をローマ風温泉で温めて、ほかほかになって帰りました。
  ○ 車でもバイクでもないトライク ○ サラダ街道 ○ 黒い松本城
  ○ まさかの待ち時間 ○ 天守閣ネットワーク ○ 松本神社
  ○ 手まりマンホール ○ 再び湖へ ○ 市長の土地?
  ○ 勇壮なシャッター ○ ひとあじ違う~ ○ 諏訪湖のほとりへ
  ○ クジラでもイルカでもなくカメ ○ シルクエンペラーの館 ○ 談合坂SA ○ epilogue



Comments (2)

御柱祭期の諏訪・松山‐3

2016-09-16 | 中部(甲信越)
その2からの続きです。

○ 車でもバイクでもないトライク

おなかいっぱいになったところで、諏訪を離れて松本に向かいます。
いい天気だし、諏訪湖のほとりを散策したいところですが、道路の込み具合が気になるため、先に進むことにします。
車の中から眺める湖面は、日光を受けてキラキラと輝いていました。
心配していたGWの混雑にも会わず、快調にここまでこられています。

ん?なんだか気になる車に乗っている人を発見。



あれはなんだろう?
後ろから見ると、スリムなオープンカーのようにも見えます。
横に並ぶと、前は一輪だとわかりました。
「前はバイクで後ろは車。うーん、どっちなんだろう?」
おじさんはピシッと姿勢よく、微動だにせずに乗っていて、なかなかいなせでした。



車体にはハーレー・ダビッドソンのロゴが見えました。
おじさん、リッチー!
これは車でもバイクでもない、トライクという乗り物だそう。
なんと、知り合いにもこのトライクを持っている人がいました。
凝ってますね~。

○ サラダ街道

町に近づいてきましたが、この光景の中に気になる表示が二つもありますよ。



まずは「日本アルプスサラダ街道」
なぜにサラダ?ベジタブルじゃダメ?
キャベツとかニンジンとか、もっと原材料的な野菜の方がよさそうなのに。

もう一つは「多治見・木曽」と書かれていること。
え~、多治見って岐阜県でしょう?遠くない?
そうでもないのでしょうか?行く人が多いから、表記しているんでしょうけれど。
多治見のキャラクター、うながっぱの話をしながら、先に進みます。



広い長野県。ここは上田からはちょっと距離がありますが、真田丸の旗が立っています。
県をあげて応援しているんでしょうね。

○ 黒い松本城

いよいよ、国宝・松本城に着きました。
おお~、黒いお城。貴重な現存天守が見えます。



白い天守閣は「これぞ日本の城!」という感じですが、黒はキリッとしまって大人風味。かっこいいですね。
大鷲の健とコンドルのジョーみたい。(たとえが古いよー)



黒い城といえば、去年、熊本城・岡山城・松山城を訪れました。
狙っていませんでしたが、気づけば黒い城を集中的に周ったような。



○ まさかの待ち時間

ぐるりとお堀を巡って入り口の門の所まで行きました。
が、ここで、ガクゼンとします。
「90分待ち。場内の見学には約60分かかります」と書いてあったんです。
90分!ってことは1時間半待たないとお城に入れないのね?
さらに1時間見ないとダメということですか…。


一の門・黒門


今まで、大きな渋滞もなく、快適に来られましたが、ここで長い行列に会いました。
「どうしようか・・・?」
トータル2時間半は、かなり大きな時間になります。
帰りも混雑に遭わないようにしたいため、今回は中には入らないことにしました。


二の門・高麗門


目の前まで来ているのに入れないなんて、残念でなりません。
でも天守閣にあがる急勾配の階段を、大混雑の中で上がるのは避けたい気持ちがあります。
美しい全貌を外から眺めることにして、ぐるりと一周しました。

○ 天守閣ネットワーク


太鼓門


太鼓門の上に上り、中に入ってみると、現存十二天守閣のお城の紹介がされていました。
熊本城のところには、「復興を祈ります」というメッセージが。
ほかのお城関係者も、深く心を痛めているに違いありません。



今回、このお城を見に来た理由の一つは、地震で石垣が崩れた熊本城の映像にショックを受けたから。
いつどこで大地震が起こるかわからないため、どのお城も、他人事ではありません。
お城同士の絆は、いっそう強いものになるでしょう。

○ 松本神社

お城の横にある神社を参拝しました。
ご祭神は歴代の松本藩主とその正室など。
御神木の大欅は境内ではなく、外の道路の中央分離帯上にあります。



お城のすぐ隣にある神社なのに、大勢の人でにぎわっているお城とはうって変わって、ここはとても静か。
私たち以外に人がおらず、閑散としていました。



ところで最近、この神社がTVで紹介されました。
ポケモンGOのポケストップになり、お賽銭が増えたとの喜びの声でした。
ゲーマーたちは境内を汚さずに参拝しているようです。よかったよかった!

○ 手まりマンホール



松本市の民芸を代表する「松本手まり」の柄。
カラー版もありましたが、撮り損ねてしまいました。

○ 再び湖へ

泣く泣くお城拝観を諦めたことで、予定よりも少し時間ができました。
混雑している松本から離れて、先ほど車窓から見ただけの諏訪湖へと再び向かいます。



途中、雲の切れ間から光が射して見えました。
エンジェルズ・ラダー(天使の梯子)ですね。

○ 市長の土地?

途中、車内から歩道橋を見上げて「んん?」と思いました。
「岡谷市長地」と書かれています。
岡谷市長の土地ってこと?総理大臣だって官邸どまりなのに。
ここでは皇室並みに土地があるのかしら?いやいや、まさかね~。
首をひねっていたらミシェルに「どうしたの?」と聞かれましたが、説明できずに「ん~」と言っているうちに、歩道橋から離れてしまいました。



その後、通った交差点には「長地」と書かれていました。
あれ、そこで切るのね。
読みは「おさち」のようです。
市長が独り占めしている(言い方ひどい)土地ではありませんでした。安心した~。

○ 勇壮なシャッター

お店のシャッターを何枚も使って、御柱祭の様子が描かれていました。
氏子たちの威勢のいい掛け声が、今にも聞こえてくるようです。
走行中の車の中から撮ったので、ピントが合っていませんが、実際はとても壮観でした。



○ ひとあじ違う~

タケヤミソの工場を発見。
この辺なのね?
そういえば以前「♪信州一、信州一、おみおつけ♪」っていうCMが流れていたなあ。なつかしいなあ。



しかーし、後で調べてみたら、それは「信州一」ではなく「神州一」だったんです!
神州ってどこ??と思ったら、神の国つまり日本のことでした。
長野一じゃなくて、日本一ってことだったんだー!
でも、どこのお味噌かわからないじゃなーい。
皆さん、知ってましたか?
これ、誤解しますよね~。

正確には、これはみ子ちゃん印の「神州一味噌」のCMで、作っている会社、宮坂醸造は上諏訪にありました。
やーだ、この辺じゃなーい。
神州でも信州でもあったんですね。

そうよ、タケヤミソの歌は「ひと味違う、タケヤミソ♪」でしたね。
いろいろな懐かしCMソングを思い出したので、その後しばらく頭の中でお味噌の歌がワンワン流れていました。

○ 諏訪湖のほとりへ

湖のほとりに着きました。
わあ、すごい風。



湖から吹いてくる強風にあおられながら、湖畔に立ちます。
とんびが翼を広げて風に乗ってふわふわ。気持ちよさそう。



○ クジラでもイルカでもなくカメ

スワンボートもゆらゆら揺れています。
ん?スワンボート?



ボートというにはかなりビッグサイズのスワン。
近くに行ってみると、よくある2人乗りではなく、10数人が乗れそうな遊覧船でした。



「あのスワン、まつ毛がバサバサだねー」とミシェル。
確かに!女の子なのねー。
その横にいるのは、カメ?
「いえ、イルカでしょ」
実際はクジラかなと思いましたが、調べてみたらやっぱりカメでした。

雲が立ち込めていましたが、切れ目から日光が差し込み、光の線が見えていました。
湖面に降り注ぐ光。またもやエンジェルズ・ラダー(天使のはしご)です。



湖面に差し込む光はとてもきれいでした。
この光、母親はまだ実際に見たことがないというので、たくさん写真を撮っておきました。

○ シルクエンペラーの館

諏訪湖の辺りは温泉保養地になっています。
「近くによさそうな温泉があるらしい」ということで、片倉館という場所に行きました。



諏訪に製糸業を起こした片倉財閥の2代目、片倉兼太郎氏が1928年に造った温泉。
財を成し、シルクエンペラーと呼ばれた人が、日本にも一般の人々が楽しめる場所をと作った施設。



中は全く日本の温泉らしくなくて驚きました。
ローマ風の豪奢なお風呂でした。テルマエ・ロマエ気分です。



それでも、入り口には前回使用した御柱祭の縄が飾られており(やっぱり諏訪ね)と思います。



千人風呂があると聞いて、プールのようなところかと思いましたが、そんなに大きくはありませんでした。
20-30人風呂といったところでしょうか。
それでも十分大きいです。底には石が敷き詰められていて、つるっと滑ってバランスを崩すこともありません。
湖畔の風を受けてすっかり冷え切った体が、ぬくもります。

歴史的価値の高い建物の中に入れて、ほかほかと身体の芯から温まって、幸せ~。
入る時にはまだ外は明るかったのですが、外に出た時にはもう日は落ちて暗くなっていました。



○ 談合坂SA

身体から湯気を立てながら、一路帰途につきます。
帰りに15キロほどの渋滞情報が出ていましたが、走っているうちに自然解消されたようで、私たちが通った時には問題ありませんでした。

途中でミシェルが「これ、見て見て」と言うので、運転台を覗き込みました。
湯気が立ったコーヒーのサインが出ています。
「長く運転しているから、休憩をとれっていうサイン」
「えっ、疲れちゃったでしょう、次のSAでお茶にしよう!」




車のアドバイスに従って、コーヒーブレイクをすることにしました。
向かったのは談合坂SA。名前はよく聞きますが、訪れるのは初めてです。
ここで信玄が秘密の談合をしたんでしょうか。

「あ、ここは一つなんだ」とぐるっと回って反対側に向かうミシェル。
どちらか一つだけのSAってあるんですね。
私だったら帰りの道がわからなくなって、逆走してやってきた方向へとまた戻ってしまいそうです。

山梨らしく、このSAにはほうとうのメニューがありましたが、昼に食べた分厚いとんかつがまだお腹に残っていて、おなかは空いていません。。
現地でしか食べられない水信玄餅を探してみましたが、残念ながら見つかりませんでした。

○ epilogue

お茶休憩をした後も、特に渋滞にあわずに、家まで着きました。
連休中なので、長い渋滞にはまることを覚悟していましたが、全く引っかからずに行きも帰りもスイスイ。
びっくりするほど快適なドライブだったのは、ミシェルの立ててくれた時間采配のおかげでしょう。

御柱祭のムードの中にある諏訪大社4社をすべて参拝できたのは貴重な体験。
近所の諏訪神社を訪れた時にも、これからは(まだ総本社に行っていなくて)ともじもじせずに済みそうです。
松本城の中に入れかったのが、唯一残念なところでしたが、また行く機会はあるでしょうし、立派な外観を見られただけでも満足~。
いい天気の下、自然たっぷりの長野ドライブをした、楽しい一日でした。

Comments (2)

御柱祭期の諏訪・松山‐2

2016-09-15 | 中部(甲信越)
その1からの続きです。

○ 諏訪の浮城

まずは、氏子たちの熱気がはじける御柱祭期の上社を2社参拝しました。
圧倒されながら、神社を後にしました。

次に寄ったのは、諏訪高島城。
ぐるりとお堀が取り囲んだ、絵になるお城です。
かつては諏訪湖がこのお城のほとりまで来て、壕の役割を果たしたことから、難攻不落を誇り「諏訪の浮城」とも呼ばれていたとのこと。
松江城(島根県松江市)と膳所城(滋賀県大津市)と合わせて日本三大湖城の一つとされています。



築城主は日根野高吉。戦国時代の武将で美濃斎藤氏→織田信長→羽柴秀吉と仕えていき、信濃諏訪藩(高島藩)の初代藩主となった人。
城は1598年(慶長3年)に完成し、葛飾北斎の『富嶽三十六景』などに描かれましたが、明治期に廃城となりました。
現在の天守は1970年(昭和45年)に復元された鉄筋コンクリート製ながら、辺りの緑にしっくり合って、いい雰囲気です。



お堀の中は公園になっており、春の花が咲いていました。
5mほどもあろうかと思われる椿の木。
こんなに育つんですね。



隣には諏訪市役所が。
池もあり、散策にいい場所です。



敷地内には、諏訪護国神社がありました。
明治~昭和期の諏訪出身の戦没者を祀っています。



神社の上に目を向けると、鳥の巣がたくさん。
にぎやかで楽しそう。



こういうお城の公園が近くにあったらいいのになあ。
お城がない横浜人は、城下町ライフに憧れます。

○ アンと少年

上諏訪駅前近くで、お店の前に顔はめパネルがあるのを見かけました。



店名からして、少女は赤毛のアンだとわかります。
ただその隣にはハッピ姿の少年が。
御柱祭にあわせて登場させた、氏子でしょうか。

背丈は一緒ですがバランスが違う2つの絵。
世の中にはいろんなデコボコカップルがいますが、この2人はとてもそうは見えませんでした。

○ 上社と下社、春の宮と秋の宮

上社が2つあるように、下社も2つあります。
ただ、上社と下社とではずいぶん雰囲気が違っています。
上社は、自然そのままの荒々しい荒神を祀っているようなところでしたが、下社は洗練されたお上品な感じ。

私が怖がっている御頭祭を行うのは上社のみで、下社では行わないのだそう。
さらに、上社は出雲系で、下社は伊勢系だそうです。
同じ神様を祀っているのにそんなに違うなんて、ますます謎めいています。

春の宮と秋の宮なんて、ロマンチックですね。
諏訪は盆地で、夏と冬の気候が過酷だから、春と秋にしたのかな?

○ 親切なパーキングの人

諏訪湖に沿ってぐるりと半周し、湖を挟んで向こう側にある下社へと向かいました。
まずは秋宮へ向かいます。
神社の前にある駐車場が満車だったので、参道の下の方まで下がり、そこにあった駐車場に入りました。



パーキング内にびっしりと飾られていた、鯉のぼり。
貼りつけられているので、少しはためく程度で泳いではいません。
こういう飾り方も、あるんですねー。

係のおじさんに「どこに行くの?」と聞かれて「諏訪大社に」と答えます。
「それなら、参道を登って鳥居を抜けて、入り口を入って右の奥に行ったところにあるから、そっちを使ってー」と言われました。
(上のPは混んでいたから、ここでもいいのに~)と思いながらも、言われるがままに再び道を戻ると、前を走っていた車がそのままスーッと神社の中に入って行きます。
車で神社に入っていいの?
驚きながらもその後に続いていくと、たしかに奥まったところに無料駐車場がありました。
これは知らない人にはわかりません。
おじさん、教えてくれてありがとう。

○ 喧騒の渦

車から降りて、手水舎へ。
なんと、お湯が出ると書いてあります。



どれほど熱いお湯が出てくるのかと、こわごわと龍の口の前に手を出してみますが、お湯どころか水も何も出てきません。
後ろにいたおばさんが、私の後に同じくやってみましたが、やはり出ずに「どうしてかしらね?」と言っていました。

それから社務所へ向かうと、大きな人垣ができていました。
観光バスの乗客たちで、みんな集合時間を気にしながら、御朱印やお守りなどをいただこうと、我さきにと押し寄せています。



私は早々にその人垣を抜けましたが、ミシェルの姿はおばさまたちの渦の中に見えなくなっていました。
ミシェル~。押されて怪我しないで~。
どんどん人が増えてきて、口々に「あれが欲しい、これを書いて、今すぐに」と自己主張するので、巫女さんはとてもさばききれずに半泣き顔。
みんな、おちついて~。神社の人を混乱させちゃダメ~。

御朱印を書く神主さんを中断させて、なにやら質問をしている人もいます。
神主さんが「本日は上の方の水道管の点検で止めているんです。ええ、いつ復旧するかはわかりません」と言うのが聞こえました。
はたと相手を見ると、それは先ほど手水舎のところで「お湯が出ない」と言っていたおばさんでした。

納得できずに神主さんを捕まえて質問しているなんて~。
相手が見るからに忙しそうな様子なのに、お構いなしです。
しかもそのおばさん、その答えにも納得できないようで、神主さんは何度も言い方を変えて、説明を繰り返していました。
ああ、この間に待っている人たちの御朱印を書けるのに。

上宮では氏子の男性たちが大勢働いていましたが、ここ下宮ではツアー客のおばさんたちが社務所に群がっているという、正反対の状態。

一旦人の渦の中に消えたミシェルでしたが、すぐに抜け出してきました。
「御朱印帳を預けてきたよ」
これで落ち着いて参拝できます。

○ 諏訪大社・下社秋宮

上社は木々の中にあるようなイメージでしたが、下社は明るく開けた印象。
太い注連縄が下がっています。



狛犬は青銅製で日本一の大きさで、高さは1.7m。私よりも大きいんだわ。
太い注連縄といい、ずんぐりとした狛犬といい、迫力がありますね。



頭上の空高く、飛行機が通っていきました。いい天気。



下社 秋宮の御神木(御神体)は、推定樹齢800年といわれるやさしげなイチイの木。
夜中になるといびきをかく「寝入の杉」と言われています。
木のイビキってどんなでしょうね?



先ほど預けておいた御朱印帳を頂きに社務所に再び行くと、周りにはもう誰もいませんでした。
先程の混雑がうそのよう。分刻みで観光するツアー客たちは、嵐のように去っていったようです。
ミシェルが「さっきは大変でしたね」と声をかけると、巫女さんは「はい・・・」と小さな声で答えていました。

○ 後援会バス

最初に満車で停められなかった神社前の駐車場から、大型バスが6、7台続けて出るところでした。
観光バスかと思ったら、「○○氏後援会」と書いてあるのが見えました。
調べてみると、それは知らない名古屋の市会議員でした。
大名行列のように、ぞろぞろとバスは続きます。
「こんなに何台も大型バスをチャーターして、すごい人気なのね」
「女性ファンが多いのかな?」
「見た目は普通~の人だけど…?」

車体の横には「鯱バス」と書いてあります。
「しゃちバス? ほこバス? しゃちほこバス?」
しゃちバスでした。名古屋のナンバーでした。



○ 諏訪大社・下社春宮

諏訪大社の3社を参拝し、最後に春宮に向かいました。
道路の真ん中に、なにやら古い建築が見えます。



これは橋で、御柱祭りの時に通るんだとか。
7年に一度、柱が通るためだけの橋。
「そのために、車は毎回よけて通るんだね」とミシェル。
ドライバーにとっては障害物にしか・・・いえ、なんでもありません。



「春宮・秋宮ってすてきな名前~」とのんきに言う私の横で、「ここは駐車場が小さいらしいんだ」と、停めるのに一生懸命なミシェル。

車道の真ん中近くをおじいさんがトボトボと歩いていたので、「おじいさん!」とつぶやくと、それが聞こえたのか、ゆっくりこちらを振り返ったおじいさん。
「聞こえたのかな」「まさか~」
なんとかすり抜けて進みます。
神社の近くまで来ましたが、小さい駐車場を見逃して見つけられなかったため、ぐるりと大回りをして、また同じ道に戻りました。
すると、まださっきのおじいさんが前をトボトボ歩いていたので、「ああ、おじいさん~」「仙人なのかしら~」と2人で笑いました。

二度目には無事小さな駐車場を見つけて、またあいていた最後の場所に停めることができました。

○ ミシェルコンプリート

秋宮と春宮は、一見区別がつかないほど、かなり似ている造りです。
こちらの境内は静か。ほっとして落ち着きます。
4社とも、境内の木はとても高く、お宮の歴史の古さを伺えます。



先ほどの秋宮はツアー客が押し寄せてクレイジーな状態になっていましたが、ここの社務所は空いていました。
駐車場も小さいし、こちらには観光ツアーはあまり訪れないのかしら。タイミングがずれたのかな。

参拝を済ませ、諏訪大社4社すべての御朱印を頂いたミシェル。
神社から「4社巡りをされた方に」と、特製グッズをいただきました。
御朱印デビューの日にひとつの巡礼をコンプリート!おめでとう!


○ 御柱は何本?

「境内から万治の大仏まですぐ」という看板を見て、行ってみることにしました。
「徒歩290m」と書かれており「家からここまで来るのに、このくらいかかったね」とミシェル。
「m(メートル)にk(キロ)がつくけどね」
ああびっくりした(笑)!



少し小さめの柱が、歩道沿いに人に踏まれないように置かれていました。
熊本神社の名前が書かれています。
諏訪大社の4社だけでなく、熊野神社でも御柱祭を行うんですね。
「三の御柱」と書かれているので、もっとほかにもあるんでしょう。
いったい何本の御柱が諏訪を練り歩くのか、さっぱりわからなくなりました。



○ 万治の大仏

標識に沿って向かうと、さんさんと陽に当たった大仏さんがいました。
石でできた阿弥陀仏。まあ、なんてユーモラスな形。
岡本太郎や新田次郎が気に入っていたというのもわかります。

この大仏、ただ眺めているだけでなく、周りを3回ぐるぐる回ると、願いが叶うのだそう。
ぐるぐる、一列になって黙々と周っている人たちがいて、それだけ見ているとかなりアヤシイ様子。
ちびくろサンボのバターになりそう。
私?もちろん、やりますよー♪



周っている間もこの石仏の放つ柔らかい雰囲気に包まれて、ぽかぽかした楽しい気持ちになりました。
うん、この石仏、好きだなあ~。
凛としていながらも、威厳や怖さがなく、パーツパーツのバランスは悪いながらも全体的なバランスは不思議ととれている、温かなデフォルメ具合に親しみやすさを感じます。

ステキすぎて恋してしまいそう~。
でもちょっとマツコに似てる・・・いえなんでもありません(笑)。



存在感がある石仏。お祈りするとどんな病気でも治すから「万治の石仏」なのかと思ったら、「万治三年」と銘があるからだそうです。
でもなんでも治してくれそうな、癒されるルックスです。
途中で、一茶の句を見つけました。



「一番に乙鳥(つばめ)のくぐるちのわ哉」
茅の輪くぐりのことですね。
ホンワカ気分になって車に戻りました。

○ マンホール

この辺りのマンホール。バリエーションに富んでいました。
華やかさのあるお花のデザイン。



消火栓だけに火消しの纏、いいですね~。



シンプルな花形もかわいいです。



4社巡りも無事済ませたことだし、この辺りでランチをすることに。
長野の友人に教えてもらったお店のうち、一番近い丸一に行ってみることにしました。

○ 丸一ランチ
  

車で神社の横の道に入ったところで、ミシェルが噴き出しました。
前を見ると、前方には、先程から何度なく見ているおじいちゃん。
「えー、また?」「まさかまた会うなんて!」

あれから、春宮を参拝したし、石仏も見たし、それなりに時間は立っていますが、おじいちゃんはその間ずっと参道を歩いていたのでしょうか。
それとも、どこか途中の家にでも寄っていたのでしょうか。
あるいは時速100mくらいの歩みなんでしょうか。
謎です。妖精なのかもしれません。(なんの?)

丸一の駐車場は、ちょうど一つだけあいていたので、停めて入りました。
今回はこの「ちょうど一つだけあい(てい)た」パターンが、とっても多いです。
諏訪の神さまのパワーかしら。



ここは分厚いトンカツで有名なお店。
どれほど分厚いのか、この目で確認しようと待っていたら、本当に断崖絶壁のようなカツが揚げられてきました。



まるで、アイルランドのモハーの断崖。
口を大きく開けないと。
すごいボリュームですよ~。
でも油っぽすぎずに食べやすくて、サクサクジュワーっと、全部いただきました!



13時をすぎ、店内のTVでは『真田丸』の再放送が流れました。
同じ県という意味では、ここも地元ですからね。
「今日、上田城に行くのはちょっと難しいかなー」とミシェル。
諏訪からだと少し距離があるし、今年の大河の舞台なので、道も混んでいることでしょう。
いえいえ、今回は、よそ見をせずに松本城を目指します。

とても食べやすかったカツ。
食事が終わって立とうとした時になって、おなかのずっしりさを実感。
「うむむ、どっこらせ~」という感じで、テーブルに両手をかけて立ち上がりました。

その3に続きます。

Comment

御柱祭期の諏訪・松山‐1

2016-09-14 | 中部(甲信越)
[2016.4.30]
○ prologue

GWに入り、天気がいい日が続いています。
陽気に誘われて、友人ミシェルとドライブに出かけることにしました。
「どこに行こうか?」
「松本城がちょっと気になるんだけど」
ひと月前に起こった熊本大地震で、難攻不落の熊本城の石垣が崩れて落ちた光景に、熊本県民ならずとも日本人はみな衝撃を受けました。
ミシェルは(ほかのお城もいつ崩れるかわからない)という危機感を感じ、熊本城同様に立派な城郭として知られる松本城を思い浮かべたそうです。

「たしかに」と私。
被害は甚大で、崩れた石垣の修復に長い時間がかかるのだそう。
去年の夏に初めて熊本城を訪れて、立派な石垣を間近で眺めてきましたが、この時見ていなければ(なぜもっと早くに訪れておかなかったんだろう)と悔やんだことでしょう。

私も松本城に行ったことがありません。その途中で、諏訪大社4社もお参りしたいものです。
そんなわけで、行き先は諏訪湖と松山城に決まりました。

どちらも、これまで訪れる機会のなかった場所です。
前に友人とのドライブで新潟から東京に戻る時「一つくらいなら途中の町に寄れるけれど、どうする?」と聞かれて、私は「上田!」とリクエストしました。
「真田幸村のゆかりの地だから」
サマーウォーズの舞台なので、友人も興味を持ち、上田城を訪れました。
「あと松本城にも行きたいな~」
そう言ってみましたが、「二つは無理」と却下されたのです。

○ 諏訪大社との距離

諏訪大社にもなかなか御縁がありませんでした。
鹿の首がずらりと並べられる御頭祭(おんとうさい)は、かなりショッキング。
謎めいた諏訪の神様に、怖さと近寄りがたさを感じていました。

でも関東に諏訪神社はとても多く、我が家の地区の氏神様も諏訪の神様。
実は普段からお世話になっているのです。
諏訪という地名の響きも好きだし、これを機に諏訪の神様への苦手意識を克服したいため、行ってみることにしました。

改めて調べてみると、諏訪大社はひとつではありませんでした。
2つでもありません。その数なんと4つ!
4社が総合して諏訪大社となっているんですね。すごいパワーになるはずです。
そういう神社って、他にあるかしら。
独特だなあと思います。諏訪の神様は、古代より相当力があったのでしょう。

しかもこの4つのお宮、上社と下社は湖を挟んで向き合うような位置にあり、ちょっと離れています。
お参りする以上は、全てを巡りたいもの。となると、きちんと時間を見なくてはなりません。

○ 御柱祭の年

今年は7年に一度の御柱祭の開催年。
長野の友人に「お祭りだから来るの?」と聞かれて知りました。
たまたま偶然ですが、これもまたご縁でしょう。

御柱祭はひと月かけて行われる長いお祭りで、直近のお祭りは5月3日~5日の上社里曳き。
「祭礼期間は車両規制がかかっている道も多いので気を付けて」と言われて、道路情報をチェックしました。

○ 出発

当日は早朝にミシェルに家の前で拾ってもらい、ドライブスタート。
前日のプラネタリウムで、日の出の時間は6時台だと聞いていましたが、5時にはもう外は明るくなっていました。
あれ?ああそうか、どうやら日の出と日の入りの時間を間違えたようです。

連休中の高速は渋滞にならないかと心配していましたが、まだ朝早いのでスイスイと快適。
天気も一日よさそうです。

○ 海老名インター

ここで軽く朝食を取ることにしました。
「ここに来ると、どうしても名前につられて、海老のなんとかっていうのを食べちゃう」
「桜海老のラーメンとかね」
「海老名はエビの産地じゃないのにね」
吉野家のブースに行列ができていて、(みんな朝からガッツリ食べるなあ)と思ったら、ほかのお店がまだほとんど開いていないからでした。
しかも朝食メニューがあって、別にみんな牛丼をモリモリ食べているわけではありませんでした。



パンにします。ミシェルは湘南豚シューマイパン。
「これ、ネタになるでしょう!」
私のブログに協力的で、ありがとう~(笑)
ちょっと分けてもらいました。湯気が立ったホカホカです。
「あたたかくておいしーい」
「あ、そばにレンジがあったから、チンしたんだ」
気がつかなかった。そつがない人です。
パンを割ると、中から大きなシューマイが顔を見せました。



私が選んだのは、ボンレスハムとチーズのパンとクロワッサン。
「ボンレスって、Bone Less、つまり骨なし肉のこと?」
「そうそう」
小学生の時、太った子にボンレスというあだ名がついていましたが、英語圏の人には意味が通じなかったでしょうね。
子供の時に覚えたカタカナって、意味なんておかまいなしに丸ごと覚えちゃいますからね。
アートネイチャーとか。

○ ハイウェイドライブ

休憩を終えて、ふたたび走り出します。
日が昇るにつれて、少しずつ高速を走る車も増えてきました。



目の前に白く富士山が見えます。わあ、近づいてくる~。



この辺りまで来るとすっかり緑の色も深くなり、気持ちも旅モードに入ります。



富士山を撮影したいのですが、高速移動中だしフェンスがあらわれたり背の高い茂みがあらわれたりして、なかなかいいシャッターチャンスがありません。
ちょうど山の間に見えた時に、なんとか拾えました。



「わあ、きれい」
美しい連峰が見えてきて、思わず声が上がります。南アルプスの山々です。



電車と併走しました。中央線特急かしら。



快晴のツーリング日和。荷物を積んだバイクをたくさん見かけます。
仲間10数名で走っていくグループも見かけます。
お先にどうぞ~。何台ものバイクを見送ります。



高速道路上で見るバイクは、後ろからバリバリ音を立ててやってくるので、かなり迫力があります。
間を詰めながら追いかけてくるように見えるから。
またもやバイクが迫ってきました。ひー、後ろを振り返るとこわいよう。



山また山。しかも高山ばかり。信濃の国に近づいているなあと感じます。
山間へとまっすぐ向かっていきます。



○ 諏訪大社・上社本宮

諏訪の町に入ると、カラフルな飾りが張り巡らされていることに気づきました。
神社の参道だけでなく、一般道路にも注連縄のようなものがずっーと飾られています。
見たことがない光景。注連縄は聖なる結界のようなものなので、町全体が神域だということでしょうか。



あとで調べたところ、里曳きの際に御柱が通るすべての道に飾られているとのことでした。

御柱祭の里曳きに向けての最終準備で、町全体が盛り上がっています。
駐車場もいっぱいで、たまたま車が一台出たので、そこに入りました。



境内に入ったすぐのところに、長い柱が立てられていました。
御柱の位置を確認しているのかな?



柱は、何本もの太い縄で支えられており、鳥居の横のいかつい狛犬の台座にもそのうちの一本がくくりつけられています。
わー、ほかでは見ない光景。台座は動いたりしないのかなとひやひやしながら見守ります。
ここの狛犬さんは、足場が悪くて大変ね。



古代信仰がそのまま続いているかのような、自然と一体化した神殿。
苔が生き生きとして美しかったです。



参拝しようとしたところに、ちょうどまぶしい陽が射してきました。
わあ、畏れ多い~。パワーを感じます。



境内のあちこちで、大勢の氏子さんたちが作業をしており、御柱祭の準備が着々とおこなわれていました。
小屋根に座布団を引いて乗って作業をしている人がいるとは、これまた、ほかでは見ない光景。



拝殿内には、とぐろを巻いた大蛇のようなものがいくつもあります。
一つ一つに「本宮二之柱五番女綱」などと書かれています。
御柱を曳く縄でしょう。



今回の旅に合わせて御朱印のことを学んできたというミシェル。
晴れて、ここ諏訪大社で御朱印デビューをはたしました。パチパチ、おめでとう~!
諏訪大社の御朱印帳は黒地に金のアクセントの入ったシックなもの。
私も自分の御朱印帳を持ってきています。



御柱祭の時には、御柱と同じ樅の板に書かれた御朱印も配布されます。
木の御朱印帳は持っていますが、木の御朱印そのものがあるとは思いませんでした。
巨大な将棋の駒のようにも見えました。天童にありそう。

○ 諏訪大社・上社前宮

本宮から前宮へ。本宮よりも駐車場のスペースが少なくて満車状態でしたが、ちょうど観光タクシーのお客さんが車に戻ってきて、ここでも入れ違いに入れました。



拝殿へ至るまでの参道の石段が、木の板で覆われています。
御柱が通るために作られたよう。
人も登っていいとのことで、ワクワクしながら踏みしめました。
まだ作りたての、新しい木の香りがして、爽やか~。



地図がないのでよくわかりませんが、おそらくは坂の上に拝殿があるだろうという推理のもと、どんどん上っていくと、ここでも大勢の氏子さんたちが設定の準備をしていました。



クレーンを動かして、細かく調整をしているところ。
この辺りにも、もう一本の御柱が立つのでしょう。



御柱祭を一望できる、会場内の観覧席。
一席1万円くらいするプレミアムシートだそうです。



今日び、建築業界で活躍する女性は増えていますが、ここは女性の姿を一人も見かけない、昔ながらの男の世界。
まだ女人禁制なのでしょうか。ワイルドです。



さまざまな組のハッピを着た人々が集まっており、江戸時代のよう。
いなせで格好良かったです。
目を引く黒地に白の「斧」の文字。「よき」と読んで、祭りの係の一つだそうです。



作業場の一番奥に、目指す拝殿がありました。
古代祭祀の雰囲気の残るつくり。凛とした空気と静かな迫力を感じます。



参道の途中には、山吹の花がこぼれんばかりに咲いていました。



参拝を済ませて今来た坂を下ります。
先ほど登った、石段にかぶさった特設の板を、そろそろと降りました。
つるつるの板の上を下る時に、滑っては大変と、上る時よりも慎重になります。
なんだか自分が御柱になった気分~。(どんな?)



○ マンホール

諏訪市は市花、アヤメがモチーフでした。



その2に続きます。

Comment