風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

初夏の瀬戸内・岡高エリア index

2019-08-29 | 中国(山陽)

[2019.6.1-3]

◆ 岡山 1-1←旅行記へ

 JALの「どこかにマイル」で岡山に行ってきました。
 ご当地キムラヤの高菜パンとたくあんパンに挑戦。
 フェリーで小豆島に初上陸し、世界一狭い海峡を渡りました。
  ● Prologue~どこでもマイル ● 出発 ● しまじろうジェット 
  ● ももたろう空港 ● 岡山駅にて ● キムラヤのパン 
  ● 高菜パン! ● 港行きのネコバス ● 小豆島行きフェリー 
  ● フェリーで足湯 ● 初めての小豆島 ● 土庄エリア散策
  ● 世界一狭い海峡 ● 西光寺の鐘



◆ 小豆島 1-2

 迷路のような島の道をたどっていくと、海辺に出ました。
 海から現れたエンジェルロードを通ります。
 瀬戸内海の夕日を眺めながら、高松に渡りました。
  ● 迷路のまち ● ようかい美術館 ● 天使のポスト館 
  ● エンジェルロード ● ワン・キャデラック ● オリーブの木 
  ● ミクジュー ● イルカ、イコカ ● 波止場センチメンタル 
  ● 高松行きフェリー ● キムラヤパン3種 ● 高松港、高松駅



◆ 高松 2-1

 朝からうどんの洗礼を受けて、ことでんに乗り込みます。
 せっせと石段を登ってこんぴらさん参拝。
 登山ハイになったのか、勢いあまって奥社まで向かいました。
  ● うどんバイキング ● みそしるうどん ● うどんとヤドン
  ● シュールなことちゃん ● 座席でジャンピング ● 線路と山 
  ● こんぴら参り ● 森の石松 ● 乘るも担ぐも駕籠はつらいよ 
  ● カッコイイ灯篭 ● 五人百姓 ● 白い神馬 
  ● 神椿カフェ ● 小鳥とおじさん ● 力士の手水舎 
  ● 旭社  ● 到着~! ● さらに奥社へ 
  ● 奥社到着 ● 下りも足にきます ● 裏参道 
  ● ザーザー降り ● 屋根付き橋

 

◆ さぬき 2-2

 ことでんを乗り換えて、源平合戦の屋島方面へ。
 香川ハマチの感動的な美味しさとの出会い。
 展望台から高松港の夜景を眺めて、一日が終わりました。
  ● こんぴらさんのマンホール ● 道の駅・源平の里むれ ● ハマチのづけ丼
  ● ヤシマ ● 琴電志度駅 ● さぬき弁 
  ● 栗林公園 ● 紫雲山ハイキングコース ● あぶないソロ登山
  ● ベンチに座布団 ● くるりの琴電ソング ● 日本最長アーケード 
  ● 那須与一マンホール ● 片原町と瓦町 ● 展望台からの夜景

 

◆ 直島 3-1

 本場の讃岐うどんのおいしさは底なしですね。
 高松からフェリーに乗って、現代アートの直島へ。
 赤いカボチャと黄色いカボチャに迎えられました。
  ● 朝からうどん ● レンタサイクル ● 瀬戸内の港
  ● 高速船とフェリー ● 船上にて ● 珍客あらわる
  ● 直島の赤いカボチャ ● 直島の黄色いカボチャ ● 埋もれた鳥居
  ● 港まで散歩 ● 直島のマンホール ● 時が停まった町

 

◆ 直島 3-2

 帰りの船を逃して青くなりましたが、なんとか復活。
 岡山ではフルーツよりも、地元パンの方を食べていたようです。
 ハプニングもまたスパイス。結果オーライの癒しの旅でした。
  ● 静かな本村地区 ● 直島八十八か所巡り ● タレルと忠雄
  ● ツバメと私 ● フェリー乗り場へ ● のがした・・・!
  ● バスに飛び乗る ● インフォメお兄さん ● I💛湯
  ● 高速船 ● 駅に猛ダッシュ ● 予定通りに
  ● 原因判明 ● JR乗り換え ● 岡山駅フリータイム 
  ● フルーツのお勧め ● キムラヤのパン ● メロン生ジュース 
  ● 空港バス ● 空港パンコーナー ● 岡山みやげ 
  ● 非常口座席 ● 到着ゲート ● epilogue


初夏の瀬戸内・岡高エリア 1-1(岡山・小豆島)

2019-08-20 | 中国(山陽)

● Prologue~どこかにマイル

JALマイルの利用期限が近づいてきました。
いつもそんなに貯まらずに、流してしまうことが多いのですが、今回は3年前にルイジアナに行った時のマイレージが残っていました。

それを使ってどこかに行こう!どこにしようかな?
と考えていると、JALが「どこかにマイル」というプランをもうけているとのこと。
6000マイルで4択のうちの一つの都市の往復航空券と交換できるそうです。
これ、いいんじゃない?お得ですが、最終決定はおまかせというところがちょっとギャンブル。
でもおもしろそうなので、やってみることにしました。

4つの都市は、JALが選んだパターンから決めます。
私が選んだのは、帯広・岡山・熊本・那覇の4つ。
(北海道かなあ、沖縄かなあ)と思っていたら、決まったのは岡山でした。
4択のうちで一番近場ですが、それでもオッケー!
ずっと、瀬戸内の島に行きたいと思っていたのです。

マイレージ期限があるため、6月のフライトになりました。
2泊3日の旅です。

久しぶりに連絡をもらった岡山出身の友人に、現地情報をいろいろ教えてもらいました。
5年前に新潟十日町の「大地の芸術祭」で知り合ったアートつながりの人で、ちょうど今年は「瀬戸内芸術祭」の開催年。
でも私が行く日は、ちょうどやっていない合間の期間でした。

瀬戸内の島について調べているうちに、どうやら岡山よりも、海沿いの高松を拠点にする方が動きやすいと判明。
そのため、高松のホテルに泊まることにしました。
梅雨が近づいているので、あとは大雨にならないことを祈るばかり。

● 出発

土曜日10時台のフライトなので、ラッシュを気にすることもなく、ゆったりと出発。
空港でのんびりと東京みやげをチェックします。

やや、「ブラックサンダー東京版」なんてあったのね。雷おこし風ですって。
この前、京都で京都抹茶版を買ってきたところなので、注目します。
京都の方が、インパクトが強いなあ。

目指す搭乗ゲートは5A。5にAとBがあるのはなぜでしょう?
となりのゲート4には、広島行きが停まっていました。
たまたまでしょうけれど、ゲートも行き先も、仲良くお隣さんです。

● しまじろうジェット

東京-岡山間は、新幹線にするか飛行機にするか迷う距離。
飛行機の方が短時間で行けますが、空港が少し不便な場所にあるので、一長一短です。
「どこでもマイル」で取れたので、飛行機は空いているのかなと思いましたが、満席でした。
しまじろうジェット~!かわいいけど、見える限りお客さんは大人ばっかり~!
ちなみにしまじろうは、岡山拠点のベネッセがTVスポンサー。それでなのかしら?

・・・調べてみたら、しまじろうはほかの都市にも飛んでいるようです。
特に岡山便限定ではありませんでした。

機内雑誌がパリっパリの新品です。
今日は6月版に変わったばかりの1日なので、私が初めての読者なんですね。
なんだか得した気分です。

 


ベイブリッジとつばさ橋

天気がいい日で、離陸直後には横浜ベイブリッジや海ほたるがよく見えました。 

● ももたろう空港

予定時刻より早い、12時ジャストに岡山到着。
快晴で、機内にいても外の暑さが伝わってきます。さすがは晴れの国。

空港バスに乗り換えて30分、岡山駅に着きました。
予定よりもバスが少し遅れて、駅でのフリータイムは40分ほどになります。

● 岡山駅にて

まずはインフォメーションセンターで、新岡山港行きバスのチケット売場を聞き、駅の反対側に移動して、小豆島までのフェリー込みの切符を購入。

それから、カフェを目指します。
フルーツの国岡山では、最近はフルーツパフェを推しています。

今回、岡山発着のフライトですが、実質的には香川に滞在する方が長い旅程になるため、せめてフルーツの国でパフェを食べよう!とお店を調べておいたのでした。

目指すカフェまで行ったものの、土曜日のランチタイムでお店は混んでおり、パフェが出るまで少しかかるとのこと。
バスの時間があるため、残念ながらパスすることにしました。


駅前の桃太郎とユカイな仲間たち

● キムラヤのパン

代わりに、キムラヤのパンを買うことにします。
ふたたびインフォメーションセンターに行き「あの、キムラヤのパン・・・」と言ったところでピンときたお姉さん。
私に皆まで言わせず、テキパキと売り場を教えてもらいました。
キムラヤパワーね!

数年前に泊まった岡山のホテルの朝食に、“ソウルフード”とのコメント付きで出されていたのが、キムラヤの「バナナクリームロール」。
そのほかにも「高菜クリームパン」「たくあんサラダパン」なるものも出していると知り、(うわ~、キワモノ?)とビックリしました。

それを同僚に話すと「なにそれ、食べてみたい!」と、興味しんしんなので、おみやげに買うと約束してきました。
それなら、自分も食べてみないとね!

 

キムラヤのパン店には、焼きたてのパンがずらりと並んでいます。
その中で一角だけ、袋入りのパンがびっしりと並んでいるのが、普通のパン屋では見ない、不思議な光景です。
トレイもトングも必要ないんですけど、一応礼儀として(?)使いました。
一番人気のバナナクリームロール、そして問題の高菜サラダロールとたくあんサラダロールをチョイス。

さらに、フルーツ企画で出したものだというマンゴープリンに目が留まりました。
パフェをあきらめたばかりなので、代わりにこちらをゲットします。

● 高菜パン!

さっそく、気になりすぎる高菜から食べてみました。
ちぎってみると、中に本当に高菜が入っています。信州おやきに入っている、アレです。
おそるおそる口に運んでみました。


うーむ。食べてみたら、これが不思議と合うんですねー。ミラクル・マリアージュ!
最初に試してみた人、いったい誰なの?

パンが軽めで、高菜もマヨネーズもそれほど濃い味ではないため、いい感じのバランスが出ています。
イヤー、驚きました。はじめはオドオドしながら口に運びましたが、こうおいしいとなると、たくあんパンもがぜん楽しみになってきました。
やはり「人にはそうてみよ、馬には乗ってみよ、パンは食べてみよ」ですね!

● 港行きのネコバス

岡山駅前から、新岡山港行きのバスに乗ります。

港へのシャトルバスの乗客は、フェリーに乗る人ばかりかと思いきや、制服姿の学生やお年寄りも乗ります。
そして普通に町の中の停留所をいくつも通っていきます。
普通のバス路線なんですね。
分厚いカーテン越しでも、肌を刺すように強い直射日光が射しこんできます。
外はよっぽど暑いだろうなあ。

 


ネコバス
 
乗る時にも、(ん?)と思いましたが、並んでいたのでそのまま乗り込みました。
降りて改めて見ると、バスに耳がついてる~。
ブルーの車体の上に、ケモ耳がついています。
ネコバス?タマバス?なぜネコ???
 

バスのスイッチも、ネコでしたよ!
リアル、ネコバスだった~!

これは和歌山電鉄の貴志駅にいた、猫の「たま駅長」をあしらったのだそう。
え、でもここは岡山。和歌山とは響きが似ているけれど場所が違うアルよ?
和歌山電鉄は岡山のバス会社、両備グループの子会社で、つながりがあるそうです。

定刻に出たのに、バスは20分ほど遅れて終点の港に到着。
20分着のはずが40分を越えましたが、誰もイライラしていません。
ここまで来ると、みんながフェリーの乗客だからです。
次のフェリーは15時。多少バスが遅れても間に合う時間です。
 

● 小豆島行きフェリー

新岡山港と聞いたら、新しい港かと思いますよね。
ところがどっこい、木製の小さなレトロな船着き場でした。
どのへんが「新」なんだろう?

乗り場の食堂のラインアップは、ほぼうどん。
すでに、うどん県の勢力範囲内に入っているようですね~。

フェリー乗り場うどん

フェリーを待ちながら、キムラヤのマンゴープリンをいただきました。
う~んおいしい!
普通だと、下のマンゴーピューレ部分は完全になめらかなクリーム状ですが、これにはきちんと果肉が入っています。
三層になっていて、味の違いも楽しめます。いいですね~。


岡山のマンゴーに満足。さっきカフェで見たメロンパフェも、食べたかったなあ。
帰りがけにも、再チャレンジしようと思います。

● フェリーで足湯

両備フェリーの、大きくて立派な「おりんぴあどりーむ」に乗り込みました。
JR九州の顧問デザイナー、水戸岡鋭治氏のデザインだそう。
水戸岡さんは、フェリーも手掛けているんですね。


小豆島行きフェリー


これに乗って小豆島へ。一日13便運行しているので、割と頻繁です。
宇野港から向かう便もあります。小豆島には岡山か香川からでしか行けないので、便が多いんでしょう。


フェリーから眺めたフェリー乗り場

おだやかな瀬戸内の海を、滑るように走り出したフェリー。
風が心地いいです。

 

 

船の甲板に、足湯を発見。えー、デッキに?
初めて見ました。


足湯・オンデッキ

海水なんだとか。足を入れてみると、かなり熱かったです。
 

海の上で足湯~

まだ旅は始まったばかりですが、船上足湯で、足が元気になった気がするー。

フェリー内で、キムラパンのたくあんサラダパンを食べました。
中身は黄色黄色しておらず、高菜ほどの衝撃はありませんでした。

たくあんのポリポリした食感そのままで、これまたナイスです。
謎の組み合わせですが、アリです。

● 初めての小豆島

16時10分に、小豆島の土庄(とのしょう)港に到着。
初めての小豆島です。わあ、ドキドキする~!
ここに、2時間半滞在します。短いですが、今回は経由地なので、ちょっと立ち寄ってみた感じ。

 

まずインフォメーションセンターで、訪れたい場所を確認します。
大勢降りた乗客たちは、送迎の車や宿泊先マイクロバスに乗っていきました。
暑い時間帯ということもあって、歩いている人はほとんどいませんが、島内バスは30分くらい待たないと来ないので、行動あるのみ。
旅の荷物を持って歩き出します。たいして重くないので、平気です。

● 土庄エリア散策

土庄港の船着き場桟橋で、訪れた旅人を迎えてくれる、大きな黄金の月桂冠。
「太陽の贈り物」というオブジェです。

近寄ってよく見てみると、葉の一枚一枚に、様々な人の名前とメッセージが刻まれています。


二十四の瞳の銅像もありました。大石せんせーい!
子どもたちを数えてみました。多すぎず少なすぎず、ちゃんと12人いました。


小豆島霊場会総本院

小豆島にも、四国のような八十八ヶ所霊場があります。
それらのお寺をまとめているのが、この小豆島霊場総本院。

小豆島霊場御開創のお大師さまが祠られています。
巡拝者はここで授戒を受けてから、巡拝を始めるそうです。

百十四銀行を発見。
えっ、ナンバー銀行って、いくつまであるのかしら?

宮城に住んだことがあるため、七十七銀行は割と身近。
ですが、三桁の番号にはなじみがなく、百十四と聞いた瞬間(わっ、七十七の倍!)と思いました。
でも、掛けてみると114ではなく、154でした。
計算できなかった・・・ええと、暑さのせいにしよう!

日本には、かつて第百五十三国立銀行まであったそうですが、今残っているのは
   第三銀行(三重県松阪市)、
   第四銀行(新潟県新潟市)、
   十六銀行(岐阜県岐阜市)、
   十八銀行(長崎県長崎市)、
  七十七銀行(宮城県仙台市)、
  八十二銀行(長野県長野市)、
   百五銀行(三重県津市)、
  百十四銀行(香川県高松市)

の8つのみだそうです。もはや貴重なナンバー銀行ですね。

ちなみに、第一は第一勧銀→みずほ銀行で、第二は横浜銀行です。

● 世界一狭い海峡

港からまっすぐのびるメインストリートをドンドン進んでいき、突き当たりを左折して少し行ったところに、土渕(どふち)海峡があります。
最も狭い部分は9.93メートルの、「世界一狭い」海峡。
まさか、ギネス記録の海峡が日本にあるとは思いませんでした。


海峡に架かる橋(10mくらい)
 

「海峡」とは、陸地によって狭められている海域を意味する言葉。
私が海峡といって思い出すのは、イスタンブールをアジアとヨーロッパに分ける、ボスポラス海峡です。
でも、ここ土渕海峡の見た目は、完全に細い川。
海峡のイメージからずいぶんかけ離れていますが、きちんと公式認定されており、目の前にある土庄町役場では渡航証明書を出してもらえるそうです。


上画像の橋から眺めた海峡最狭部(橋のたもと付近)

反対に「世界一幅の広い海峡」は、南アメリカと南極近くの島の間を流れるドレーク海峡。
最も狭い部分でも、約650キロメートルあるそうです。「キロ」ですからね!

 

小豆島には、古民家をリノベーションしたカフェをよく見かけました。
瀬戸内トリエンナーレの会場にもなっているようです。


カフェの庭先にある、妖怪オブジェ
 

古民家

● 西光寺の鐘

小豆島霊場八十八ヶ所・第58番の西光寺に着きました。
朱色の映える、立派な門構えのお寺です。


参拝者は、入り口の鐘付きで、鐘をついてからお参りするのがお作法。
見上げると、鐘の下は格子状になっており、天井には干支の守り本尊が描かれていました。

 

 

鐘の紐を引っ張りましたが、全く音がしません。
おかしいなあと思っているところに、お寺から2人の女性が出てきたので「あの、この鐘つかれました?」と聞くと、状況が伝わったようで「思いっきり力を入れて紐を引っ張らないと、ダメですよ」とアドバイスしてもらいました。

そこで、気合を入れて引っ張ってみると、今度は
  ゴ~~~~ン!
という大きな音が、辺り中に響き渡りました。
頭上の反響に耳を押さえながら、2人にお礼を言ってすれ違い、境内に入り、お参りしました。

この寺を訪れた尾崎放哉と種田山頭火の句碑がありました。

咳をしても一人  放哉

その松の木のゆふ風ふきだした  山頭火

ここで「咳をしても一人」の句に出逢うとは思いませんでしたが、このお寺に放哉のお墓があるそうです。
境内に五重塔もそびえる、大きな古刹でした。


その2に続きます。

 


安芸の宮島、牡蠣の旅-2

2016-03-25 | 中国(山陽)
その1からの続きです。

○ 厳島のサムライ

宮島には侍がいるそうですよ。
武将隊って、お城にいるものだとばかり思っていましたが、ここにもいるんですね。
祈りの場であるこの島に、闘いのイメージはありませんが、海外ツーリストには大人気でしょう。



こちらの侍は、毛利元就公を筆頭とする小早川隆景などの精鋭部隊だそうです。
でもこの日は姿を見かけませんでした。出陣は休日のみのようです。

そうかと思えば、サンダーバードの消防隊員募集ポスターがありました。
国際救助隊じゃない。広島ってふり幅広い!と思いましたが、これは消防庁の作成で、全国にとのこと。
都心のビル群にも貼られていたのかもしれませんが、古い日本家屋に貼られていたので、目を引いたんでしょう。



○ 表参道でなに食べよう

行きはまだ時間が早く、商店街はどこも閉まっていましたが、戻ってくる頃には開店の時間になっており、宮島の中で一番にぎやかな表参道商店街を歩きます。
制服姿で固まって動く修学旅行生の姿も見かけます。ああ、かつての自分と重なるわ~。

世界一の大しゃもじがありました。
島のお店にしゃもじがたくさん売られていたのは覚えていますが、これは見た覚えがありません。
もみじ饅頭のことしか頭になかったのかな。(ありえる)



この島は穴子丼が有名ですが、帰りの船の時間がそろそろ近づいてきており、店内に座って注文をする時間はありません。
なにかすぐ食べられて、この辺りらしいものってないかな?

美味しそうなものがいろいろ売られています。
揚げもみじ饅頭がおいしいと言う人がいましたが、それならアイスもみじ饅頭の方がいいな。でも冷えるかな。
クリーム牡蠣コロッケもあります。牡蠣カレーパンも穴子まんもあります。味の想像がつかないものもちらほら。



○ 牡蠣の串焼き

その中で「大粒牡蠣の串焼き」の看板を見て足をとめました。
なんだか気になったので、頼んでみました。
おかみさんが目の前で牡蠣を串に刺し、蓋をかぶせて、まずは蒸し焼きにします。
プレートからジューッと大きな音があがります。



ジュージュー音がする中で「味付けは何にする?」と聞かれました。
数種類ある中で「迷ったらこれ」と書かれているバター牡蠣醤油にしました。
秘伝のたれを使っているとか。



蓋を取り、たれをはけで塗って味付けします。
隠すことなく、目の前で一から作ってくれるので、見ていてワクワクします。



バターと牡蠣醤油を加えると、焼き音がひときわ音を増します。
なおも焼いていくと、牡蠣の磯の香りとたれが絡み合った、美味しそうな匂いが辺りに漂い出します。



「はい、どうぞ」
渡された牡蠣は、確かに大きくて、びっくり!
ずっしりとした重みがあります。



一人なのに、一口食べて、思わず「う~ん!」と声が出ました。
これは満足だわ~。
プリプリの牡蠣に、絶妙な味付け。新鮮さが損なわれないままに香ばしく食べられて、とっても美味しかったです。

本場のものって、人を幸せにしてくれますね~。
来月、この島で牡蠣祭りが行われ、大勢の人が牡蠣を目当てにやってくるそうです。
混ざりたーい!

予定通りに帰りのフェリーに乗り込み、振り返って離れ行く宮島にお別れをします。
あっ、清盛神社をお参りするのを忘れちゃった。
まあ、京都で清盛さんゆかりの若一神社や祇王寺を参拝しているから、よしとしましょう。

○ 雨降りはじめ

フェリーを下りると、雨がぽつぽつと降ってきました。
この日の午後は、次第に天気が悪くなるという予報で、空模様が気になります。
でもとりあえずは、傘を差さずに宮島を観光できて、よかったわ。
再び山陽本線に乗り、次は広島大学に向かいました。

温かい車内の中でうとうとしながら広島駅を越え、今度は西条駅で降りました。
比較的大勢の人が降りる駅。先程の白市駅よりもずっと大きくて近代的です。
同じ電車から降りた人たちは、皆改札を抜けてほぼ同じ方向に歩いて行きます。
もしやと思ったら、みんな広島大学行きのバス停に並びました。

広い敷地が必要な大きな大学は、アクセス困難な場所にあることが多いです。
空港から広島大学に行く時には、バスに乗り、電車に乗り、またバスに乗るという面倒な行き方をしなくてはいけません。

やってきたバスに10分ほど乗り、キャンパス前に着きました。
広島大学を出た人で知っているのは、アンガールズの田中くらい。
広島出身の人って、東京にはそんなにいないですね。
東京より大阪の方が近いからでしょうか。

○ 広島大学で迷いかける

大学敷地に面した道路に停まるバス停がいくつかあります。
今回私が向かう場所は、キャンパス内の「学士会館」。
最寄りのバス停は「大学会館前」だろうとなんとなく思っていましたが、バスを降りる前に地図を確認したところ、全く違う場所だとわかって、ギリギリで降りるバス停を変更。

大学会館前で降りたら、延々歩く羽目になったので、セーフでした。
学士会館と大学会館があるなんて、まぎらわしーい。



バスから降りると、さっきよりも雨足は強くなっていました。
キャンパス内を歩きます。煙突に大学名が書かれていましたが、冷たい雨が降る中、煙突のそばまで歩いていくパワーは出ずに、斜め遠くからパチリ。

広大(ひろだい)は、広大(こうだい)。
大きな池がありました。向こう岸が遠くかすんで見えました。
これ、キャンパスの中なんですよ。



○ 白いグランドピアノ?

これ以上迷わないように、地図を見ながらキャンパスを歩いていきます。
サタケメモリアルホール(下画像)の前を通りました。
国立大学初の本格的音響設備やオーケストラピットを備えた演奏会用ホール。
サタケさんっていったい何者?戦国武将の佐竹氏?でも常陸の人だから遠いし・・・と思ったら、東広島市に本社がある食品加工機械・食品製造メーカーだそうです。
初代は、日本で最初に動力式精米機を考案した人だとか。



グランドピアノをイメージした外観と聞いて、気になっていました。
でもこれピアノ・・・かな?
目下修復工事中でほろに覆われていたため、よくわかりませんでした。

学士会館になんとかたどり着き、用を済ませて再び建物の外に出た時には、もう夕方になっていました。
雨はますます強くなり、嵐のように風が吹いていました。

帰りがけに、別の角度からもサタケメモリアルホールを眺めました。
左が学士会館、右がホールです。
うーん、グランドピアノに見えるかな?(まだ気になってる)



○ 酒どころ西条

西条駅行きのバスを待って乗り込みます。
雨なので夜になるのが早く、西条駅に着いた18時には、辺りはもう暗くなっていました。

安芸西条は、灘・伏見と並び称される銘醸地として知られる酒どころ。
日本酒の酒蔵が多いことで有名な、日本酒ファンの聖地だそうです。
下戸の自分には初耳でしたけど~。

西条駅周辺では、現在も7社の蔵元が醸造を続けているんだそう。
そう聞いて、暗くなるまで西条の酒蔵通りを散策するつもりでした。
もう内部の見学時間は終わっている時間なので、外から建物を見ようと。

でも本格的な大雨が降っており、町はすでに夜のような暗さ。
そして私はざっくりとしか蔵元の場所を把握していません。
それでも駅のそばにある、昔のままの建物の酒造屋数軒の周りを、さらっと散策しました。

○ 賀茂鶴酒造と伏流水



まずは賀茂鶴。有名なお酒のようです。
大吟醸酒造りの先駆けとなった蔵元だとのこと。わー、いいお酒を作っているんですね。
クラシカルな白壁やなまこ壁の屋敷が、往時の景観を伝えてくれます。



賀茂鶴の清酒には、福神井戸からくみ上げた龍王山の伏流水が、仕込み水として使用されているそうです。



○ 煙突めぐり

酒造屋はまとまったエリアにあり、あちこちに見える赤レンガの煙突が目印となるので、探しやすいです。
賀茂鶴、亀齢、白牡丹、賀茂泉の4つの酒蔵を巡りました。
みんな、ライバルでありながら、仲よく協力している様子がわかります。


ほかにも賀茂泉とか賀茂輝とか、賀茂○というお酒が何種類かありました。
でも京都の賀茂川がここまで流れてくるわけではなさそう。(あたりまえ!)
賀茂の名前は、かつてこの辺りが賀茂郷と呼ばれていたことに由来するようです。

下戸の私は、何度聞いても、「かもの」といったらカモノハシを思い浮かべるんですけどね。
きゃー、酒瓶投げないで!



残念ながら下戸の私は、どのお酒も飲んだことがありません。
マンホールがすてき。酒都・西條!(興味はそっちかい)



駅の近くでも、タイムスリップをしたような非日常感覚を味わえる界隈。
そぞろ歩きを済ませてから、ずぶぬれになる前に駅に戻りました。
やってきた山陽本線に乗ります。ああ、暖かい。

○ デーモン閣下とがん検診

駅に貼られていたポスターの中で、ひときわ異彩を放つものに目を吸い寄せられました。



デーモン閣下じゃありませんか!
県民にがん検診を勧めてるー!
閣下がめちゃくちゃ長生き(満100053歳)なのは、健康に気を使っているからなんですね。
謎のコラボですが、こういうのってインパクト勝負。
確かに行こうという気になりますね。

それにしてもなぜ広島?と不思議に思っていたら、閣下ファンの友人(毎回「ファンじゃなくて信者よ!」と訂正されます)が「閣下は、世を忍ぶ仮の少年時代に広島に住んでいたことがあるのよ」と教えてくれました。
なるほど、仮の(?)ゆかりの地なんですね~。

白市駅から再びバスで空港へ。ここまで来ると、傘を開く必要はなくなります。

○ おなかを空かせてお土産選び

19時少し前に空港に着きました。
お土産ターイム。普通のもみじ饅頭と杓子せんべいと、気になっている生もみじ饅頭を買いました。
バラ売りもしてくれるのが嬉しいところ。工場販売みたい。

会計を済ませた後で、ハッと思い出して再び売り場に行き「バターケーキはありませんか?」と店員さんに聞きました。
どこかで聞いた気がするんです。広島に美味しいケーキがあるって。
「長崎堂のバターケーキでしょうか?」と聞かれましたが、そこまで覚えておらずに「ええと、たぶん」とごにょごにょ。
土壇場で思い出した自分がめずらしくグッジョブだわ~。と思いましたが、「そちらは空港ではお取り扱いしておりません」と言われてちょっとがっかり。
次回は町なかでさがそうっと。

広島の食べ物はどれも好きなので、空港内でいただきたいところですが、19時半のフライト時間が迫っているため、食事をしている時間はありません。
後ろ髪をひかれる思いで、保安管理場を通過しました。

すると、私が乗るフライトは悪天候のために少し遅れると、搭乗口でグランドホステスがアナウンスをしていました。
えー、それ、保安場を通る前に教えてほしかったわー。
広島焼きが食べられたかもしれないのに~。
食べ損ねた広島グルメをあれこれ思い浮かべて、しょんぼり。

○ お餅もみじ饅頭



もう飛行機の中でお茶にしようと、離陸してからお茶をもらい、先ほど買ったもみじ饅頭をいただきました。
これは餅味。餅味ってなにか、気になったんです。
生もみじ饅頭もお餅入りだと聞いていたので、店員さんに「生もみじ饅頭とはどう違うんですか?」と聞いてみると「こちらに入っているのは餅だけです」とのこと。
そう言われてもいまいち味がわからないので、頼んでみました。

食べてみると、たしかにお餅だけでした!
ほんのり甘くておいしかったですが、味的にはちょっと物足りなさが残りました。

○ 生もみじ饅頭

生の方は、後日実家に持って行って、親と一緒にいただきました。



見づらいですが、まんじゅうに鹿が描かれているのがかわいい。
確かにモチモチさがありました。なるほど、おいしいわ。



でも私は、普通のもみじまんじゅうも同じくらい好きー。
アイスもあるし、いろんなバリエーションが出てきているんですね。
もみじ饅頭のリキュールまで出ているそうな。空港で遅れたフライトを待つ間、さんざんそのCMが流れていました。
うーん、甘そう。西条の清酒もびっくりでしょう。

出発が遅れるほどの大雨になりましたが、羽田に着くとからりとしており、気温も暖かめ。
雨雲を追い越してきたんですね。
明日は東京も大雨でしょう。

○ epilogue

今回は観光メインではなかったため、あちこち廻れませんでしたが、高校生ぶりに宮島を訪れることができて、満足。
記憶とほとんど変わっていない、ぶれない場所があるって、安心するものです。
年月を経てもそのままの姿であり続けるって、すごいことですね。
広島はすてきな所ですね。東京からちょっと遠いですが、また訪れたいです。

安芸の宮島、牡蠣の旅-1

2016-03-23 | 中国(山陽)
2016.1.28
○ prologue

2016年初の旅行は、広島でした。
観光というより用事ありきの日帰りですが、あいた時間にどこかに立ち寄りたいものです。

広島をきちんと観光したのは、高校の修学旅行の時くらい。
そんなに訪れていなかったなんて。
京都旅行中に知り合った外国人ツーリストに「これからどこに向かうの?」と聞くと、たいてい「ヒロシマ」と返ってきます。
だから広島は、隠れた国際観光都市というイメージ。
確かに宮島は日本らしくて、外国人はぜひとも行ってみたい場所でしょう。
十代ぶりに行きたくなって、今回は宮島を目指すことにしました。

行くとなると、広島は意外と遠いことに気が付きました。
今回用がある広島大学は、新幹線の最寄駅が東広島。
東京から行くとなると280分くらいかかります。
5時間弱―!うっそー!
東広島駅には途中で乗換て行くため、広島駅よりも時間がかかるんですね。

往復するだけで10時間近くかかるなんて、日帰りはムリ。
飛行機で行くことになりました。

○ 夜明け前の出発

当日は朝5時に起床。外は真っ暗でしーんとしています。
冬の早起きって、寒くてつらいわ~。うう、まだ寝ていたいわ~。
でも、ここで自分に負けていたら、旅には出られません。
身仕度をして出発。まだ朝になるまでしばらくかかりそうです。

それでも、シャトルバスに乗っているうちに、少しずつ東の空が明るくなってきました。
朝だ朝ーだ~よ~朝日が~昇る~♪
なんてハツラツと歌う気持ちはありません。
半分寝ながら空港に到着し、機上の人となりました。

平日の朝のフライトって、ほとんどビジネスマン風の人ばかりですね。
女性客の姿は数えるほどだったせいか、CAさんに「寒くないですか?」とフリースを出してもらったり、暖かいドリンクを持ってきてもらったり、親切にしてもらいました。
外が見えやすい窓際の席ですが、乗っている間ほとんど寝ていて、気がついたら広島空港でした。



○ 広島到着

やってきました広島!
ワシ、違うシマにやってきたじゃけんのう。
広島弁、わかりませーん。

空港には特にインパクトのあるものはなく、白市(しらいち)駅行のバスを待って乗りました。
宮城県の白石市を思い出しますが、もちろん何の関係もありません。
下ろされた駅は、空港最寄りのJR駅という割に、あまりにも小ぢんまりとしていて、待合室もありません。寒さに一瞬目が覚めます。

バスでは使えなかったSuica、電車はどうかなと試してみたら、通りました。JRは強いわ。
やってきた山陽本線に乗ります。ああ、中は暖かい。



広島は温暖なイメージがありますが、ここのところの寒波は九州や沖縄に雪を降らせるくらいのパワー。
ここ瀬戸内もかなり冷え込んでいます。

温かさと電車の揺れでうとうとしていたら、人がざわざわと降り始めました。
気がついたら、終点の広島駅に着いていました。(今日はこればっかり)

ここで岩国駅行きの電車に乗り換えます。
終点まで乗っていったら、錦帯橋が待っているんだわ。ああ、行きたーい。
でも今回は、宮島口駅で降りました。海沿いから連絡船が出ています。

○ 宮島口の蘭陵王

フェリー乗り場の前には、蘭陵王の銅像がいました。
美系すぎて家来が戦意喪失しちゃうから、お面をかぶったという王さまね!
みんなほわ~んと、幸せになったんでしょうね。
この銅像はお面をかぶったもので、気になるお顔はわかりませんでした。
厳島神社の檜舞台で、蘭陵王の舞が披露されるので、ここに銅像があるのでしょう。



○ 島行きのフェリー

フェリー待ちの列に並ぶと、かつての記憶がよみがえってきました。
高校の時の修学旅行なので、楽しくて舞い上がっていて、きちんと旅程を覚えているわけではありませんが、仲良しみんなでフェリーに乗ったはち切れそうなワクワク気分がまだ残っています。

あの時は大勢の同級生たちとワイワイ一緒でしたが、今回は一人きり。
ちょっとさびしいけど、後でその時のみんなに話そうっと。
前後には外国人グループがおり、やっぱり人気のようです。
みんな、外国人専用のホリデーパスを持っています。連絡船はJRなので、パスが適用されるのでしょう。
余分な交通費がかからずに現地まで行けるのも、外国人に人気が高い理由なんでしょうね。



途中に養殖の網が見えました。
おそらく牡蠣でしょう。
ここで広島の牡蠣が育っているんですね。



○ 大鳥居のそばへ

水中にどっしりと立つ大鳥居が見えてきました。
そばを通る便に乗ったため、久しぶりに近づいた鳥居を眺めます。
前に、あの鳥居の間を小舟で通るツアーに両親を招待したことがあります。
喜んでもらったのはいいんですが、何度もその話をされるので、行けなかった私はうらやましくなるばかりでした~。

高校時に訪れた時には、ちょうど干潮で水が引いている時で、ワカメのへばりついた水底を鳥居の辺りまでずっと歩いていけました。
結構遠くだし、ぬかるんでいるので、真下までは行きませんでしたが、それまで水がたゆたう美しい写真しか見ていなかったので、なかなかショッキングでした。

フランスのモンサンミッシェルに行った時にも干潮で、水が引いた泥土の上を牛がモーモーいいながら歩いていました。
うーん、あれもショッキングだったなあ。

今回は満潮。海は美しさを保っています。

○ 宮島上陸



宮島に到着しました。日本三景の碑があります。
数年前に天橋立を訪れて、すでにコンプリート済み。
でも風光明美な場所には、一度だけではなく、何度も訪れたいものです。



まずは清盛公にごあいさつ。
京都の祇王寺が好きな私は、彼にもてあそばれた(?)女性の味方で、あんまり清盛公のことは好きではありません。
でも、こうして後世の人々も魅了する厳島神社を建立したのはすばらしいことです。



○ 鹿に注意

どこからか英語のアナウンスが流れていました。
「Deers Miyajima are wild and dangelous. Be careful!」
あれ、宮島に鹿っていたっけ?
そう思いながら歩いていたら、どこかから視線が。
振り向くと、大きな黒目とバッチリ目が合いました。
さっそく発見、お鹿様~。



危険だという割にはおとなしそうで、向こうからは向かってきません。
お腹がいっぱいなのかな?
むしろ人間の方が、カメラを構えてグイグイ近寄っています。



奈良公園の鹿には、危険アラートは出ていないので、なぜだろうと調べてみました。
宮島では、鹿に餌やりをしていないそうです。それで腹ペコの鹿たちは、食べ物を持っている人に寄って行くんだとか。
奈良の鹿は、鹿せんべいがあるし、みんな餌やりをしているため、平和なんでしょう。



もともとは、ここの鹿さんは、奈良公園から連れてこられたんだそう。
宮の鹿たちは、夕方観光客が減ると、山に戻って行くんだそうです。
出稼ぎ気分?





厳島神社の大きな鳥居をくぐりました。一大観光地とはいっても、平日なのでそんなに混んでいません。
以前がどこを向いても制服姿の生徒たちがワサワサいる、修学旅行でしたからね。
ちょうどそれに当たってしまった一般の人たちには迷惑をかけちゃっただろうなと思います。

○ 水上の神社

いよいよ神社の入り口に。ここ、覚えているわー。
仲良しグループみんなで写真を撮ったわ。なつかしい。



水中にせり出した造りの神社。



どこを見ても、絵になります。



海に面しているため、広々とした眺望。
とても広いイメージがありましたが、それは海の見晴らし効果で、実際にはそんなに巨大なお宮というわけではありませんでした。



狛犬も水の上に立っています。冷えそう~。
犬だから大丈夫ね。というか霊獣でしたね。



○ 勅使橋の謎

美しい朱色の太鼓橋がありました。これは勅使(ちょくし)橋。
ほかの神社でも、ときどき見かけます。都からの勅使がやってきたときに通る橋で、普段は誰も通れません。
でも、勅使の人って、毎回このハードな傾斜をうんうん登って行かなくちゃいけなかったのなら、結構ハードワークですよね。
正装姿でしょうから、身動きがとりづらそうですが、かといって格好悪く滑り落ちたら末代の恥ですし。
こういった橋を見るたびに勝手に心配していましたが、実際には、勅使が来たら、段々を付けて上りやすくしたそうです。
なーんだ!



水の上の檜舞台。大失敗したら、身投げしやすいシチュエーションですね。
ってネガティブ思考?じゃあ潜水して潜って逃げるとか・・・(ハリウッド的思考)



ここは本当に美しい。水の神様を祀っているだけあります。
今回、がんばって早起きして、宮島まで足を伸ばして、よかったわー。

○ 大願寺の護摩焚き



以前は全く気がついていませんでしたが、厳島神社の隣には大願寺がありました。
ここには弁天さんが祀られています。

140年ぶりの平成18年に、ここの護摩堂が再建されました。
総白壇の不動明王像を彫った名仏師、松本明慶さんのドキュメンタリー番組を見たことがあります。
近寄ってみると、不動堂で護摩焚きをしていました。
なんてラッキーなんでしょう。外から拝観し、お坊さんの法話にも耳を傾けます。
この日はちょうどお不動さんの日の28日だったからのようです。



すごい松。伊藤博文が植えたと伝えられる、廿日市市の天然記念物の黒松です。
根元から9本に分かれ、放射線状に枝を広げていて、火花みたい。

○ 巡礼古刹の大聖院

それから少し歩いて、山の中腹にある大聖院に行きました。
空海ゆかりのお寺で、こちらも大願寺同様、立派な古刹です。
中国三十三観音のお寺と聞いて、ほかの場所で観音巡り中の私は興味津々。
さすがに中国地方のルート巡りは大変で、手を出せません。



なにやらかなり山の中に入り込んだ雰囲気ですが、実際には厳島大社から歩いて行ける距離です。



立派な仁王門をくぐり、長い石段を上がって行きます。



脇には、ずらりと石像が並んでいます。
お地蔵様かと思いきや、どうやら羅漢さんのよう。
みんな、おそろいの毛糸の帽子をかぶっていて、かわいい。
編んであげた人、優しいですね。



帰りの参道に、参拝お礼のメッセージが各国語で書かれていました。
フランス語があるのが珍しいなと、目を留めます。
厳島神社を訪れるフランス人が多いのかもしれません。

○ 地元の寄進灯篭

参拝道は、おびただしい数の灯篭に囲まれていますが、そのうちの一つに「宮島中学校第六期生」と彫られていました。
卒業生が寄進したようです。
前に、出雲地方の神社でも同窓生一同の名前が彫られているのを見かけたことがあります。
寺社になじんで育った人は、大きくなると寄進をするものなんでしょうね。



厳島神社の裏側へ。敷地の外から眺める神社。
勅使橋のカーブは、やっぱり絵になります。



○ 五重塔の丘

小高い丘の上にある五重塔と千畳敷のところにも上りました。
ここにいたのも外国人ツーリストばかり。
関東や東北では見られない、ちょっと南国風の光景。



上から見下ろすと、箱庭図のように厳島神社を一望でき、計算されて造られた様式美を堪能しました。

その2に続きます。

安芸の宮島、牡蠣の旅 index

2016-03-23 | 中国(山陽)
[2016.1.28]



◆ 宮島-1 ←旅行記へ
 高校の修学旅行ぶりに広島に行くことになりました。
 日帰りの強行軍ですが、早起きして宮島に向かいます。
 やはりここは日本の宝。以前と変わらず風光明媚な場所でした。
  ○ prologue ○ 夜明け前の出発 ○ 広島到着
  ○ 宮島口の蘭陵王 ○ 島行きのフェリー ○ 大鳥居のそばへ
  ○ 宮島上陸 ○ 鹿に注意 ○ 水上の神社
  ○ 勅使橋の謎 ○ 大願寺の護摩焚き ○ 巡礼古刹の大聖院
  ○ 地元の寄進灯篭 ○ 五重塔の丘

◆ 安芸西条-2
 宮島の後は広島大学に向かいました。
 用を済ませて西条へ。夕方に軽く近くの酒蔵巡り。
 帰りは大雨になりましたが、もみじ饅頭の食べ比べはできました。
  ○ 厳島のサムライ ○ 表参道でなに食べよう ○ 牡蠣の串焼き
  ○ 雨降りはじめ ○ 広島大学で迷いかける ○ 白いグランドピアノ?
  ○ 酒どころ西条 ○ 煙突めぐり ○ デーモン閣下とがん検診
  ○ おなかを空かせてお土産選び ○ お餅もみじ饅頭 ○ 生もみじ饅頭 ○ epilogue