風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

真夏のフェリーとダブルデッカー index

2014-08-10 | 神奈川


◆ その1 (久里浜)
   なにをする気力も出ない、真夏の暑い日。
   フェリーで海に繰り出しました。
   目指すは房総半島。千葉に着きましたが、下りずにUターンして戻りました。
    ○ 横浜駅待ち合わせ ○ 京急イエローハッピートレイン ○ 金谷フェリー往復チケット
    ○ 出航の切なさ ○ 千葉に渡る乗客たち ○ 金谷港到着



◆ その2 (渋谷)
   海から陸に戻ると、やはり暑さを感じます。
   横須賀から都心に移動して、二階建てバスに乗りました。
   乗り物を乗り継いで、夏の屋外を楽しみました。
    ○ さよなら金谷 ○ 久里浜の鮨 ○ 都内に移動 ○ 渋谷ヴィジットバス
    ○ オタク青年の会話 ○ 星乃珈琲のスフレ ○ エピローグ




真夏のフェリーとダブルデッカー-2

2014-08-09 | 東京
その1からの続きです。

○ さよなら金谷

乗船時間になり、人々が乗り込んできます。
行きよりも少ない乗客数で、再び出航。
さようなら、金谷~。
まだ金谷港に降りたことがないQちゃんは、「今回は見るだけね~」と別れを告げていました。



往復なので、帰りには飽きてるかな?と思いましたが、そんなことはありません。
やっぱり海路はいいもの。ワクワクしているうちに、再び久里浜の町が近づいてきました。



思ったよりもすぐに到着します。
今度は降りなくてはなりません。



結構気に入ったので、二人で「あともう一往復しようか?」と考えましたが、そろそろお昼時でおなかがすいてきたため、下船することにしました。

○ 久里浜の鮨

再び暑い陸上へと降り立ちます。ああ、うだる~。
バスに乗り、久里浜へ戻りました。



海をずっと見ていたせいか、なんだか魚を食べたい気分。
駅ビルWingのお寿司屋さんに入り、鮪・地魚セットを頼みました。



○ 都内に移動

フェリーを満喫しましたー。さてこれからどうしましょう?
炎天下の下を歩き回りたくはありません。
涼しいところにいたいわー。
そして今は、子供たちが街に繰り出す夏休み。
混んでいないところがいいわー。



そこで、思い切って場所を東京に移すことにしました。
京急・東急と乗り継いで、一路渋谷に出ます。
フェリー、電車のお次に乗るのは、バスです。



○ 渋谷ヴィジットバス

路線バスではありません。この月限定の渋谷ヴィジットバスです。
東急が出している、渋谷と赤坂と六本木を結ぶダブルデッカーのことです。
天井すれすれの高さ!



2階建てバスの2階最前列に座れました。やったあ。
私たちの通路向こうの2席には、ふくよか体系の青年2人が窮屈そうに座りました。
出発時間になり、たった4人を乗せて、バスは走り出しました。

○ オタク青年の会話

はじめのうちは、キャッキャッと話していましたが、隣の会話が聞こえてくるにつれ、黙りがちになりました。
青年たちは、コテコテのオタクっぽかったのです。



赤坂御所の横を通った時、一人が「ここが佳子様のおうちだよ」ともう一人に言ったのが聞こえました。
Qちゃんと(うわ~)と無言でシートにもたれかかります。
普通の人は、赤坂御所の説明をするとき、そんな表現はしませんよね~。



その彼の「おばあ様が大好きな」とらや本店とか、「僕が大好きな」赤坂見附駅ビルのビックカメラの紹介を、私たちも力なく聞きながら、バスは走って行きます。
途中の赤坂で彼らは降り、入れ違いに外国人が乗り込んできたので、クセのある町の紹介はなくなり、私たちもまた普通におしゃべりを再開しました。



人でごった返しているスクランブル交差点も、2階建てバスの上から見ると、見渡せて圧迫感を感じません。
なじんだ町がまた違うように見えて、新鮮でした。



○ 星乃珈琲のスフレ

バスを降りてから、スクランブル交差点の一角にある星乃珈琲に行きました。
ここに入ったら、やっぱり頼むのはふわふわスフレ。
うーん、おいしい~。





さっきまでいた海沿いの横須賀は、気取らないカジュアルな服装の人ばかりでしたが、渋谷の中心地になると、夏でもきちんとしたファッションの人が目立ちます。
ところ変わればですねー。

○ エピローグ

一日中暑くて、なにをするにもだれてしまうような日でしたが、楽しく過ごせました。
Qちゃんは鉄子なので、船やバスも喜んでくれるはず!と勝手に思って今回のプランに付き合ってもらいましたが、「待って、鉄子だからってどんな乗り物でも好きってわけじゃないからね」と訂正が入りました。
へえ、そうなの~。
「でもどちらも楽しかった!」と喜んでもらえたので、よかったです。

暑い時にはフェリーに乗って。ついでにダブルデッカーにも。
これって新しい避暑の形?(違うか)

真夏のフェリーとダブルデッカー-1

2014-08-09 | 神奈川
○ 横浜駅待ち合わせ

真夏らしい暑い日、Qちゃんと横浜で待ち合わせて、京急に乗りました。
私が京急に乗るのは、気がつけばいつも南へ行く時。
品川方面ではなく、三浦方面ばかりです。
なので、とってもバカンス気分になれます。

京急の横浜下りホームには、知らない間にタリーズコーヒー ウィズ イトーヤのお店ができていました。
電車を待ちながらコーヒーと文具。なんかおしゃれー。

○ 京急イエローハッピートレイン



黄色のハッピートレインがやって来ました。
これまで、まだ一度しか見たことがありません。
それに乗れるなんて、ハッピー! Qちゃんと喜びます。



駅には、水兵服の防衛大学生がいて、Qちゃんは「キャ~、かっこい~♪」とテンションが上がりまくりでした。(制服好きね…)



京急久里浜駅からバスに乗り換えて、フェリー乗り場へ向かいます。
大学へのルートなのか、停車したバスの横を水兵服の青年たちが列を作って歩いていき、Qちゃんはふたたび浮かれていました。
早くもハッピートレイン効果?



○ 金谷フェリー往復チケット

今日はフェリーに乗ります。房総半島の金谷行きのフェリーです。
でも、千葉には行きません。
そのまま下りずに戻ってきます。
どういうこと?って思いますよね。

冬に勝浦に行った時、金谷フェリーを利用して、その際に"下船しない往復チケット"があることを知りました。
行って帰ってくるのです。「行きて帰りし物語」(ホビットの冒険)みたいに。

(おもしろそうだな、いつか使ってみたいな)と思っており、この真夏日に実行に移すことにしました。
だって何もできないくらいに暑い日。海に囲まれて涼しい気持ちになりたいのです。

それでも(チケットを買う時に、変な人って思われないかな)とちょっとドキドキしました。(小心者)
「往復です」と言ったら、「下船しない方ですね?」と念押しされました。
(マイクを通して聞かないで~)と思いますが、下船をする往復チケットもあるので、確認しないと金額が変わってしまうためでしょう。

冗談のように思われた(?)チケットは確かに存在し、2人で船内に入ります。
一番前の席に座れました。

○ 出航の切なさ



時間が来て出航する船。
久里浜港がみるみる小さくなっていきます。



なんだか、故郷を離れ行くようなさびしい気持ち。
1時間半後には戻ってくるんですけどね!



抜けるような青い空に深い青い海。
白波が立ち、見ていると暑さを忘れます。
実際、海に囲まれているので、そんなに暑さを感じません。



夏のフェリーはいいですね。
甲板には、通るとミストが降りかかる場所もあり、じりじり照りつける日光の熱が和らぎました。



○ 千葉に渡る乗客たち

乗客はほどほど満員といった感じ。サイクラーが多いなあと思います。
次に見るのは、釣りに行く人たち。あとは普通の格好の人たちです。
さて、この中に、私たちと同じ乗り方をする人は何人いるでしょう?



デッキに出たり中に入ったりして、海を見て過ごしました。
海の上は完全に非日常。沖まで出ると、いろんなしがらみから解き放たれた気持ちになって、スッキリします。
目的のない船旅は、これが初めて。
先のことを考えずに、今を楽しめるというぜいたくなひと時を満喫しました。

○ 金谷港到着



房総半島がどんどん近くなり、金谷港に着きました。
乗客がざわつき始めます。
下船が始まり、出口へと移動する人々。

さあ、ほかに残る人は?

・・・いませんでした。
みんな降りてしまい、下船しなかったのは私たちだけ。
Qちゃんと顔を見合わせて、笑います。



フェリーから車がどんどん出ていくのが見えます。
自転車に乗った人々も。
乗船までの間、掃除の人が客席に入ります。
(私たち、邪魔かな?)とわたわたしましたが、スタッフたちは
「あ、下船しない人ですね。そのままで大丈夫ですよ」と、慣れた様子でてきぱき掃除を始めました。



乗客を乗せる前の船って、こんな感じなんですねー。
その2に続きます。

光と緑の新潟紀行 index

2014-08-05 | 中部(甲信越)
◆ 1日目-1 (光の館)
   ジェームズ・タレルの光の館に泊まりました。
   芸術作品に宿泊できるなんて、すごいことです。
   一緒に泊まる人たちと楽しく過ごしました。
    ○ プロローグ ○ 光の館に宿泊予約 ○ 昼の長距離バス
    ○ 六日町ICでひとり ○ 光の館独り占め ○ 芸術作品に泊まるということ
    ○ 同泊仲間たち ○ サンセット天体ショー ○ もはやたまり場
    ○ ムーディーなお風呂 ○ いったん消灯

◆ 1日目-2 (光の館)
   街から離れた自然の中にある宿。真夜中には、星降る夜を満喫しました。
   こぼれ落ちそうな星々の美しさに、声も出ません。
   眠ることを忘れるほど、忘れられない夜になりました。
   ○ 真夜中のハイテンション ○ 星降る夜 ○ 寝ようか寝まいか
   ○ 夜明けの天体ショー ○ 2時間×2時間睡眠 ○ 同泊者たちとのお別れ



◆ 2日目-1 (長岡・弥彦)
   新潟山岳部は自然たっぷりの緑に満ちた環境。カエルやトカゲに出会います。
   日本のミケランジェロと呼ばれる彫刻家のことを知りました。
   山間部から沿岸部へ出て、越後一ノ宮の弥彦神社を参拝しました。
   ○ 光の館を出て ○ アオガエルくん ○ 狛犬巡り
   ○ 日本のミケランジェロ ○ 越後一ノ宮 弥彦神社 ○ スカイツリーと弥彦山
   ○ 弥彦山クライミングカー ○ 弥彦神社の奥宮登山

◆ 2日目-2 (寺泊、刈羽)
   夏の日本海は穏やか。海沿いのドライブを楽しみます。
   海産物がおいしい寺泊に行ったのに、おなかいっぱいで素通りしたのが残念。
   ふたたび山を越えて、山あいにある温泉につかりました。
   ○ 山を越えると日本海 ○ シーサイドドライブ ○ 寺泊は宿坊にあらず
   ○ ブルボンと原発の町 ○ 酒呑童子も神様に ○ 峠の温泉へ ○ 和食ではなくイタリアン



◆ 3日目-1 (八海山)
   新潟は、地名や名前に数字が多いような気がします。
   ダム湖にて、豪雪地帯の大規模な雪解け水害を学びました。
   まぎらわしいので、八海神社と八海尊神社の両方をお参りしました。
    ○ はくたかとほくほく線 ○ ナンバリングの名前 ○ さぐり川ダム
    ○ 坂本日吉神社 ○ 八海神社 ○ 八海尊神社 ○ 野生の猿に遭遇
    ○ 灯籠にトカゲ ○ なじょだの通り ○ 妻有ポークカレー

◆ 3日目-2 (加美、仙台)
   水郷竜が窪で、まろやかな湧水を飲んでリフレッシュします。
   お気に入りの吊り橋を渡って大満足。
   温泉につかり、へぎそばを食べて、新潟のいいところ満喫です。
    ○ 竜が窪と竜神伝説 ○ グーグルマップのストリートビューカー
    ○ 見倉橋ふたたび ○ けっとう橋とダム ○ 見玉不動尊
    ○ モダンアートと温泉 ○ へぎそばとまいたけ



◆ 4日目-1 (十日町)
   最終日はのんびり過ごします。
   日本一おいしいところてんに舌鼓を打ちました。
   すんなりとした別嬪さんぞろいの、ブナの美人林を散策しました。
    ○ 新潟も暑かった ○ 日本一おいしいところてん
    ○ 屋根付き橋 ○ 美人ぞろいの美人林

◆ 4日目-2 (加美、仙台)
   「大地の芸術祭」会場を訪れて、ランチにします。
   アバンギャルドな芸術を、首をひねりながら鑑賞しました。
   雪国まいたけのきのこをかかえて、帰途につきました。
    ○ キョロロの森ランチ ○ ポチョムキン ○ 夏の通行止め
    ○ 冬はスキー天国 ○ 雪国まいたけ本社 ○ 山を越えての帰り道 ○ エピローグ





光と緑の新潟紀行 4-2

2014-08-04 | 中部(甲信越)
4-1からの続きです。

○ キョロロの森ランチ





美人林のすぐそばのキョロロの森でランチにしました。



「長い間 待たせてごめん~♪」
「ほ~ら 足元をみてごらん~♪」
などと歌いながら、二人で店内に入ります。(Kiroro)



野菜カレーにしました。そういえば昨日もカレーだったなあ。
今度は大きな夏野菜がゴロゴロ入っています。
食べごたえがあって、ヘルシーなのに、相当おなかがパンパンになりました。



ここも、芸術祭の拠点となっている場所です。
入り口には、現代アートとは関係ないのに、なぜか亀が3匹いました。



カメたちがかわいくて、しばらく見入りました。



四国百八カ所巡りの石碑近くにもアート作品があったことですし、「大地の芸術祭」は、かなり広い範囲でアートを展示しているんだなあという印象。
町おこしが主な目的だからでしょう。



横浜トリエンナーレは、みなとみらいから山下公園あたりと、かなり場所は限定されています。
地域への根ざし方と地元の協力体制、そしてなんといっても活用できる土地の広さが違うようです。



モダンアートと土地の寺社が共存している、不思議な場所です。



これは双体像祖神。ピントが合っていませんが、どちらも僧侶という初めて見るコンビでした。



○ ポチョムキン

それから「ポチョムキン」という現代アートを見に行きました。
戦艦ポチョムキンしか想像できません。
おもしろい響きにもうすでにツボを持って行かれている気がします。



川を超えて、橋を超えて。



河原沿いの長細い敷地に作られた、赤錆鉄のオブジェ。
作家はフィンランド人でした。



うーん、どのあたりがポチョムキンなのか、全っ然わかりません。
川沿いにある鉄のものだから、戦艦を意味しているのかもしれません。



まあ「わからなーい」と二人で言いながら首をひねるのも、なんだかおもしろいです。
ポチョムキン内のタイヤのブランコに乗って遊びました。



矢放神社という、気になる名前の神社に行くと、社号碑には「金毘羅権現」と彫られていました。
かつて、神仏習合時代には、その名で祀られていたのでしょう。



橋の欄干に双体道祖神がいました。今度はちゃんと男女のカップルでした。



郊外に広がる水田。稲穂が垂れ下がってきて、収穫の時はもうすぐです。



山間をずっと通っていたので、突然雨が降ってきたりしました。
やはり山の天気は変わりやすいものです。

○ 夏の通行止め

ドライブ中に見かける表示で、冬季封鎖する場所がところどころにあるのがわかります。
「もしもなにかあったらこわいから」と、夏の今でもそうした道を避けている彩を見て(雪がなくても過酷な道なんだろうなあ)と思いました。

こんな真夏でも、交通封鎖している道路があり、バスやトラックなど大型車量が窮屈そうに迂回していました。
なにがあったのでしょうか。

○ 冬はスキー天国



塩沢の辺りを通り、「この辺は、上越国際スキー場のそばよ」と教えてもらいます。
言われて見回すと、確かに旅館やペンションが多いなと思います。



塩沢スキー場で滑ったことがあるので、この辺りは前に通ったことがあるかもしれませんが、雪景色とは全く景色が違うため、記憶にありません。
夏に見ると、水田がたくさんあります。
みんな、夏の間は農業をしているんでしょうね。





いろいろ情報が書かれているけれど、一番目に飛び込んできたのは、やっぱり「直江兼続の生まれ故郷」ということ。



長岡でもこのカネツグ自販機を見ました。地元に愛されている武将ですね~。



○ 雪国まいたけ本社

最後に、雪国まいたけ本社横にある物産展に寄りました。



ここでお土産を大量購入。
その場できのこをもぎって直売してくれるという張り紙を見て、さっそくお願いしました。
私の注文を受けて、係の人が、ヘアキャップとマスクとエプロンと手袋を身に着け、無菌室に入って詰んできてくれました。



しめじとえりんぎでした。
あれ、舞茸じゃないのね?
慣れない私が、頼み方を間違えたようです。
しめじもえりんぎも好きなので、そのままありがたくいただくことにしました。

○ 山を越えての帰り道

ここで彩とはお別れ。
彩ちゃん、3日間プラスアルファ、すっかりお世話になりました。
どうもありがとう!
「家で飲んでねー」と、物産展に売っていた「新潟限定風味・爽快サッポロビール」を渡しました。
まだ飲んだことがないそうなので。



行きと同じ六日町ICに向かいます
早めに到着し、ちょうどバス停に着いた時に、私の乗る1本前のバスが到着しました。
それから1時間、のんびり次のバスを待って、帰りました。



辺りがまぶしくなってきたので、ふと顔を上げると、山々の尾根に沈みそうな夕日が見えました。
山肌をあざやかな夕日が照らしていきます。
旅の終わりにふさわしい、美しい光景でした。



○ epilogue

いい旅行でした。彩はあちこちに連れて行ってもらい、これまでよく知らずにいた新潟の広さを実感できました。
本当に、大きな県なんですね。しかも南北に伸びているので、文化が違うことにも納得です。

特に新潟の山間部には、スキーで行ったことくらいしかなかったので、土地の奥深さを知ることができました。
カエルにトカゲ、サルと、いろいろな野生の動物にも遭い、(自然の豊かな地方っていいなあ)と思いながら、リフレッシュを終えて、熱帯夜の広がる都会へと戻っていきました。

     ◆ 光と緑の新潟紀行 index