3日目からの続きです。
● 夜明けの琵琶湖
夜明け前に起床。
「かなり寒いので、朝のお勤めに参加される場合には、十分防寒してください」とチェックインの時にフロントで言われていたので、モコモコの格好になって、外に出ます。
外はまだ薄暗く、ひんやりとした空気の中を、坂を上って根本中堂に向かいます。
歩いているうちに少しずつ明るくなってきて、夜明けの琵琶湖がきれいに見えてきました。
小高い場所に見えるのは、根本中堂の正面に向かい合う文殊楼。
868年に、円仁(慈覚大師)が坐禅の修行を行なう道場として建てたもの。
現在の建物は寛文8年(1668)のもので、大津市の指定文化財となっています。
根本中堂側からの文殊楼
● 朝のお勤め
お堂は、目下平成の大改修中。
建物全体が鉄骨ですっぽりと覆われており、この中に一大聖地の中心があるとは思えません。
体育館のようになっていて、かなりイメージとかけ離れています。(なので写真は撮らずじまい)
工事の骨組みの中のお堂に入り、僧侶たちの読経に耳を傾けます。
千二百年間絶えたことのない不滅の法灯は、お勤めの場所からはあまりよく見えませんでした。
読経の後に、お坊さんの法話を聞きます。
2日前には雪が降り、堂内は寒くてとてもつらいお勤めだったそう。
この日は割と暖かく、しっかり防寒対策してきたこともあって、きつくはありませんでした。
延暦寺ドライブウェイが夜間は閉鎖するため、朝のお勤めに参加できるのは宿泊客のみ。
静かで贅沢な時間です。
お堂を出ると、目の前の文殊楼に朝陽が射して、明るく輝き始めていました。
● 精進モーニング
宿に戻り、防寒服を脱いで身軽になってから朝食をとります。
朝ももちろん精進料理。
ヘルシーですが、するすると体内に消化されるようで、少しするとすぐにおなかが空いちゃいます。
今回の旅は宿坊に連泊しているため、夕食は懐石料理か精進料理ばかり。
海から離れた山の上なので、ここは山菜メインです。
いよいよ仙人になれそうです。
● バスで下山
食後に辺りのお堂を見学して、宿をチェックアウト。
朝一のシャトルバスに乗って、下山します。
上りたての朝日が輝きだして、琵琶湖の湖面に反射します。
うーん、まぶしい。
そして神々しい…。
聖地では、太陽も月もこんなに大きく輝くのでしょうか?
30分のドライブルートを楽しんで、大津京駅前に着きました。
● ロッカー難民
昨日と逆方向のJRに乗って京都へ戻ります。
鴨川の辺りで電車が停まりました。京都駅が混雑しており、構内に電車が入れないそう。
とうとう電車まで混雑遅延…。
日の出前に起きたのに、山を下りて京都に着いたのは10時頃になっていました。
京都駅の構内でロッカーを探しますが、どこも見事に埋まっています。
手荷物預かり所に行くと、長蛇の列がとぐろを巻いていて、すさまじく時間がかかりそう。
ショッキングなレベルです。こんなに預けたい人がいるなんて。
外人の姿をとにかく多く見かけます。
改札の外に出てロッカーを探しましたが、こちらも全く空いていません。
大勢のキャリーをひいたツーリストたちが、空きロッカーを求めてグルグル移動しています。
10時の段階でこんな状態だなんて。
京都のすさまじい混雑ぶりに参ってしまい、この日は奈良へ向かうことにしました。
あきらめて、奈良まで荷物を持っていこうとコンコースを歩いていると、奇跡的に開いているロッカーがひとつありました。
壊れてるからかと思って確認しましたが、大丈夫そうなので、さっそく預けました。ラッキー!
身軽になって、近鉄に乗り込みます。
京都でロッカー探しに時間がかかってしまい、西ノ京駅に着いたのはもう12時近くになっていました。
● のんびり奈良
奈良に着きました。
あれ、空いてますよ!なんだかのんびり、ゆったりしています。
だって悠久の都、奈良だから!
しかも混んでいそうな東大寺の辺りは避けて、西ノ京で降りました。
鹿さんマンホール
ぽかぽかと暖かいいい天気。すがすがしい気持ちになります。
大混雑のカオスの京都からさほど離れていないのに、奈良はとってものどか。
パラダイスです。
● 唐招提寺へ
お散歩気分で、まずは唐招提寺へ向かいました。
鑑真高僧が建てた、奈良時代のとても古いお寺です。
門を入ってすぐにまっすぐ見えるのは、国宝の金堂。
落ち着いていて美しい建築様式。
中には、ご本尊の盧舎那仏坐像を中央に、薬師如来立像と千手観音立像が安置されています。
全て国宝の仏像の静かな迫力に圧倒されます。
奈良の有名な寺院はどこも敷地が大きいですね。
中央は2階建の鼓楼(国宝)。左は講堂(国宝)。右は礼室(重要文化財)。
● 太鼓と鐘
鼓楼と対をなす場所には、鐘楼があります。
広々とした様子が伝わってくるでしょうか。
鐘楼から見た鼓楼。美しい入母屋造です。
うちわまきの時には、この鼓楼の上からうちわが撒かれます。
紅葉が盛り。
静かで落ち着く場所です。
● 鑑真上人のお墓
本願殿にある鑑真像のお身代わり像(レプリカ)を参拝。
オリジナルの国宝は、年間数日しか公開されませんが、こちらはいつでも見られます。
境内の奥まった場所にある開山御廟で、鑑真上人のお墓参りをしました。
苔がきれいで見とれます。
境内の奥まったところにあるため、訪れる人たちもそう多くなく、落ち着いています。
● お宝とお経
双子のようにそっくりな、宝蔵と経蔵。
酔っぱらって帰ったら、間違えて隣の家をピンポンしてしまうレベル!
● 静かな秋
京都の喧騒を抜けて奈良に来たのは大正解。
すっかり落ち着きました。
京都は華やかで、奈良はじっくりと味わえる、それぞれの秋です。
その2に続きます。
● 夜明けの琵琶湖
夜明け前に起床。
「かなり寒いので、朝のお勤めに参加される場合には、十分防寒してください」とチェックインの時にフロントで言われていたので、モコモコの格好になって、外に出ます。
外はまだ薄暗く、ひんやりとした空気の中を、坂を上って根本中堂に向かいます。
歩いているうちに少しずつ明るくなってきて、夜明けの琵琶湖がきれいに見えてきました。
小高い場所に見えるのは、根本中堂の正面に向かい合う文殊楼。
868年に、円仁(慈覚大師)が坐禅の修行を行なう道場として建てたもの。
現在の建物は寛文8年(1668)のもので、大津市の指定文化財となっています。
根本中堂側からの文殊楼
● 朝のお勤め
お堂は、目下平成の大改修中。
建物全体が鉄骨ですっぽりと覆われており、この中に一大聖地の中心があるとは思えません。
体育館のようになっていて、かなりイメージとかけ離れています。(なので写真は撮らずじまい)
工事の骨組みの中のお堂に入り、僧侶たちの読経に耳を傾けます。
千二百年間絶えたことのない不滅の法灯は、お勤めの場所からはあまりよく見えませんでした。
読経の後に、お坊さんの法話を聞きます。
2日前には雪が降り、堂内は寒くてとてもつらいお勤めだったそう。
この日は割と暖かく、しっかり防寒対策してきたこともあって、きつくはありませんでした。
宿側からの文殊楼
延暦寺ドライブウェイが夜間は閉鎖するため、朝のお勤めに参加できるのは宿泊客のみ。
静かで贅沢な時間です。
お堂を出ると、目の前の文殊楼に朝陽が射して、明るく輝き始めていました。
● 精進モーニング
宿に戻り、防寒服を脱いで身軽になってから朝食をとります。
朝ももちろん精進料理。
ヘルシーですが、するすると体内に消化されるようで、少しするとすぐにおなかが空いちゃいます。
今回の旅は宿坊に連泊しているため、夕食は懐石料理か精進料理ばかり。
海から離れた山の上なので、ここは山菜メインです。
いよいよ仙人になれそうです。
● バスで下山
食後に辺りのお堂を見学して、宿をチェックアウト。
朝一のシャトルバスに乗って、下山します。
上りたての朝日が輝きだして、琵琶湖の湖面に反射します。
うーん、まぶしい。
そして神々しい…。
聖地では、太陽も月もこんなに大きく輝くのでしょうか?
30分のドライブルートを楽しんで、大津京駅前に着きました。
● ロッカー難民
昨日と逆方向のJRに乗って京都へ戻ります。
鴨川の辺りで電車が停まりました。京都駅が混雑しており、構内に電車が入れないそう。
とうとう電車まで混雑遅延…。
日の出前に起きたのに、山を下りて京都に着いたのは10時頃になっていました。
京都駅の構内でロッカーを探しますが、どこも見事に埋まっています。
手荷物預かり所に行くと、長蛇の列がとぐろを巻いていて、すさまじく時間がかかりそう。
ショッキングなレベルです。こんなに預けたい人がいるなんて。
外人の姿をとにかく多く見かけます。
改札の外に出てロッカーを探しましたが、こちらも全く空いていません。
大勢のキャリーをひいたツーリストたちが、空きロッカーを求めてグルグル移動しています。
10時の段階でこんな状態だなんて。
京都のすさまじい混雑ぶりに参ってしまい、この日は奈良へ向かうことにしました。
あきらめて、奈良まで荷物を持っていこうとコンコースを歩いていると、奇跡的に開いているロッカーがひとつありました。
壊れてるからかと思って確認しましたが、大丈夫そうなので、さっそく預けました。ラッキー!
身軽になって、近鉄に乗り込みます。
京都でロッカー探しに時間がかかってしまい、西ノ京駅に着いたのはもう12時近くになっていました。
● のんびり奈良
奈良に着きました。
あれ、空いてますよ!なんだかのんびり、ゆったりしています。
だって悠久の都、奈良だから!
しかも混んでいそうな東大寺の辺りは避けて、西ノ京で降りました。
鹿さんマンホール
ぽかぽかと暖かいいい天気。すがすがしい気持ちになります。
大混雑のカオスの京都からさほど離れていないのに、奈良はとってものどか。
パラダイスです。
● 唐招提寺へ
お散歩気分で、まずは唐招提寺へ向かいました。
鑑真高僧が建てた、奈良時代のとても古いお寺です。
門を入ってすぐにまっすぐ見えるのは、国宝の金堂。
落ち着いていて美しい建築様式。
中には、ご本尊の盧舎那仏坐像を中央に、薬師如来立像と千手観音立像が安置されています。
全て国宝の仏像の静かな迫力に圧倒されます。
奈良の有名な寺院はどこも敷地が大きいですね。
中央は2階建の鼓楼(国宝)。左は講堂(国宝)。右は礼室(重要文化財)。
● 太鼓と鐘
鼓楼と対をなす場所には、鐘楼があります。
広々とした様子が伝わってくるでしょうか。
鐘楼から見た鼓楼。美しい入母屋造です。
うちわまきの時には、この鼓楼の上からうちわが撒かれます。
紅葉が盛り。
静かで落ち着く場所です。
● 鑑真上人のお墓
本願殿にある鑑真像のお身代わり像(レプリカ)を参拝。
オリジナルの国宝は、年間数日しか公開されませんが、こちらはいつでも見られます。
境内の奥まった場所にある開山御廟で、鑑真上人のお墓参りをしました。
苔がきれいで見とれます。
境内の奥まったところにあるため、訪れる人たちもそう多くなく、落ち着いています。
● お宝とお経
双子のようにそっくりな、宝蔵と経蔵。
酔っぱらって帰ったら、間違えて隣の家をピンポンしてしまうレベル!
● 静かな秋
京都の喧騒を抜けて奈良に来たのは大正解。
すっかり落ち着きました。
京都は華やかで、奈良はじっくりと味わえる、それぞれの秋です。
その2に続きます。