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風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

大井町せんべろナイト 2

2019-04-05 | 東京
その1からの続きです。

● 青竹平打ち中華そば

長ーい行列ができているお店がありました。
麺壱吉兆というお店のようです。



看板には巨大な文字で『青竹平打ち』小さく『中華そば』と書かれています。
『京都大原三千院』みたいな語呂。

青竹打ちといったら、佐野ラーメンの独特な製麺法。
たしかに食べてみたくなります。
小さなお店に入りきれない人たちが、寒い外でじっと待っていました。
見るからに人気店です。きっととてもおいしいのでしょう。



東小路や平和小路を、ウロウロ。
次はどこに入ろうかな~。
座れるお店がいいな~。

● 3軒目はうずら亭

平和小路にあるうずら亭の前で立ち止まりました。
「ここ、うずら料理を出してくれるお店なんですって」
「そう、席あるかな?」
ガラガラ・・・



店内は、品のいい落ち着いた雰囲気。
店主おひとりで切り回している、L字カウンター7、8席ほどの小さなお店です。
飛び込みで座れたらラッキーという規模で、ちょうど2席開いていました。
ラッキー!

うずら料理だけのお店ではなく、メニューにはいろいろありました。
ドリンクは、友はちょっと特別なキンミヤ。私はグレープジュースハイ。
コースターがファンシー!



「どの辺が特別なの?」と聞いてみると、「これはキンミヤを梅酒で割った梅キン。まあ焼酎の梅酒割りだね」と教えてもらいます。
ただ、その特別感が全くわからないゲコなので、「ふーん」としか返せません。
(聞いておきながら、反応が薄い!)
でも、おいしかったようです。



お通しは、磯辺巻きかと思いきや、ノリで巻いたねぎとろでした。
おつまみ5点盛り。珍味が出てきました。
からすみや辛子明太子、いぶりがっこをつまんで、「うーん、みんな辛いね」と言うと「酒のつまみだからね」との応え。
そうでしたね!



● からすみは青い鳥

「ねえ、からすみって何か知ってる?」と友人に聞かれました。
「えー、なかなか獲れない、貴重なイカじゃないの?」
「ブブー!ボラなんだよ」

ボラ!?
「えー、嘘でしょ?」
「本当だよ」

これまで、希少イカだと信じて疑わなかったのに、なんとボラ!
近くの川には、ボラがたくさんいて、時々トビウオみたいにパシャパシャ水面を跳ねています。
あれを釣ったら、からすみを作れちゃうんですね!

からすみのレアなイメージが、がらりと変わりました。
"幸せ"ならぬ"珍味"は、実はすぐそばにあったなんて、まさに『青い鳥』食べ物版だわ!
「でもからすみはボラの成魚じゃなくて卵だから、産卵期のメスからしか獲れないよ」
あ~!

● うずらの殻つき卵串

お店の名物は「うずらのカラ玉串」。
なんとうずらの卵を殻ごと焼いてあるものです。
「えっ、殻ごと食べるの?食べれるの?」
かなり躊躇していると、隣で友人は全く臆することなく、おいしそうに食べ始めました。
おお、勇者がいる・・・!
保身的な自分が小さいなあと感じました!



「あ、おいしいよ。パリパリいけちゃう」
言われて、ようやくおそるおそる口にします。
食べると、口の中でバリンバリン殻が割れて飲み込めないんじゃないかという予想に反して、びっくりするほど抵抗なく食べられました。
殻はたしかにありますが、むく必要はありません。
下茹でした卵を、柔らかくなるまでじっくりと焼いて作るのだそう。
香ばしく焼けていて、ちょっと歯ごたえのある新食感でした。



寒い日だったからか、けっこう鍋を頼んでいるお客さんが多かったです。

● お魚sunふたたび

お店を出て、「4軒目どうする?」と話をしながら歩いて行くと、先ほど入れなかったお魚sunの前に来ました。
再トライしようかと近づくと、またさっきの料理人おじさんが外でタバコ休憩していました。
「今度はどうですか?」
「あー、やっぱり今もいっぱいなんだよね~」
「じゃあまた今度にします」
「ごめんねえ、また来てね」

お魚sunには今回縁がなさそう。
ファーストトライですんなり入れるお店もあれば、再チャレンジしても入れないお店もあり。
すべてタイミングです。

いよいよ本格的に夜になってきて、どのお店も混み始めてきました。
気がつけば結構いろいろ飲んで食べているので、この辺りで解散することにします。



● ゼームス坂上さん

お互いほろ酔い状態での帰り道。
「ゼームス坂上」の交差点で信号が変わるのを待ちながら「ゼームスって、きっとジェームズだよね」と話します。

「ジェームズ三木みたいな感じ?」
「『澪つくし』!沢口靖子と川野太郎!」
「年がバレる!せめて『独眼竜政宗』と言って!」
「どっちもかなり古いから(笑)!」
何を話しても笑える、飲んべえ2人です。



後で調べたところ、明治時代に英国人のジョン・M・ジェームス船長(1839~1908)が住んでいたためついた地名だそう。

● うずら亭ふたたび

駅で解散し、東急線に乗って田園調布駅に来たところで、首元にマフラーを巻いていないことに気づきました。
酔っぱらっていて、気にならなかったのです。
バッグの中を見ても、ありません。最後に入ったうずら亭に置いてきてしまったのかしら。

(取りに戻ろうかな、それとも捨ておこうかな)と考えましたが、なんとなく気になるし、落とし物を見つけた人も困るでしょう。
解散が早く、時間に余裕があったので、戻ってみました。

あの細道が入り組んだ界隈にひとりで迷わず行けるかな?と心配でしたが、さっきまで歩いていた道なので、何とかなりました。
カラカラとうずら亭の入り口を開けます。
出てから30分ほどたっていましたが、中のお客さんはほぼ変わっていません。
あれ?という顔で、みんなに迎えられます。
わけを話すと、店長さんが先ほど私が座っていた席の辺りを探して見つけてくれました。

「わあ、どうもありがとうございます~!」
「あってよかったですね~!」と、お店の人たちも和やかでアットホーム。
店長さんに「気づかなくて済みません」と謝っていただいちゃいました。
めっそうもない!私がいけないのです!!!

私たちは一番端っこの席だったたのに、さっきいた客だとみんなわかっている様子。
常連さんばかりだったのかな?
うずら亭、また行きますね!ああうずら飼いたい。

● epilogue

先日、野毛でせんべろごっこをしましたが、大井町はまたちょっと違う雰囲気がありました。
野毛ほど広範囲ではありませんが、かなり都心に近いため、仕事帰りのスーツ姿の人が目立ちます。

そういった人たちと対照的な、大井競馬場帰りのような人々も、大勢います。
野毛にも場外馬券場がありますが、競馬場帰りの人たちは「一日よく闘ったぜ」的な濃いオーラが出ている感じ。



さらに、ビギナーが軽い気分で入ってはいけないような雰囲気のお店が何軒もあり、かなりディープでした。
野毛にも、踏み込んではいけないラインがあるとなんとなくわかりますが、土地勘のあるエリアなので、安心感が違います。
大都会、品川の隣の大井町に、こんな昭和の界隈があったとは。
なかなかの社会勉強ができました。



大井町せんべろナイト 1

2019-04-04 | 東京
● prologue

先日野毛で吉田類ごっこをした友人と、再び会うことになりました。
「野毛で吉田類ごっこ」
今度は大井町で、せんべろしようというお誘いです。

いくつも電車が入り、品川までひと駅のアクセス至便な大井町ですが、実はかなり居酒屋が多い町。
職場の同僚が大井町在住で、よくよく居酒屋ネタを話してくれるので、知っていました。
今回も、お勧めのお店を何軒か教えてもらって、待ち合わせ場所へ。
金曜夜の街に繰り出します。

● 奥深そうな大井町

私は、去年の忘年会で大井町の飲み屋街に行ったことがありますが、友人は初めての場所だそう。

その割に、居酒屋が立ち並んでいる大通り脇の小路をすぐに見つけて入っていきます。
この嗅覚、のん兵衛ならでは!?



駅からすぐの平和小路。小路という名の通り、細くて暗い路地に足を踏み入れます。
上の画像は、入ってすぐ、振り返ってみた光景。



くるりと前を向くと、行く先にはこんな光景が広がっていました。
道の両脇に、小さなお店がずらりと立ち並んでいます。
明るい駅前からあっという間に奥の深そうな飲み屋街へ。
魔法をかけられたようです。

● 1軒目はいさ美寿司 

小路を入ってすぐのところにあったのが、いさ美寿司
同僚が「まだ行けてないんだよね」と話題にしていたお店です。



「いつも混んでいて、なかなか入れないんですって」
「へえそう、ちょっと覗いてみよう」

ガラガラ・・・

躊躇する私をしり目に、サッと行動に移せる友人。
外から見えないお店はかなり入りづらいものですが、この人は全く気にならないようです。
すごい、私にはこれも特技に思えます。

「ちょうどあいてるよ、入ろう」
すごーい、入れちゃうなんて!



年季の入った店内にはL字カウンターがあり、8名入れるかどうかの広さ。
小さなスペースなので、カバンやコートはみんな入口の階段へ置かせてもらいます。



「ドリンクは何にする?」
そんなに種類はありません。
「チューハイにしたら?無理なら飲んであげる」
と言われたので、私は缶チューハイ、友はビールを注文。
どっちも缶のまま、渡されました!自販機状態!

● 昭和スタイル

お寿司はなんと1貫30円からあるようです。
30円握りはどんなものか、気になりますが、おまかせ握りの上(1500円)をシェアすることにしました。





三代目の大将は寡黙で、ほとんどしゃべりません。
そのため迫力があって、こちらも注文以外の声はかけづらく、周りに合わせて見よう見まね。

さみだれ式にやってきますが、なにが握りの終わりがわかりません。
「多分アナゴじゃない?」
なんとなく当たっていたようです。

モクモクとした煙が流れてきました。
寿司屋なのに喫煙OK。吸殻は床へポイ!
忘れていた昭和スタイル!

ところでこのお店のすぐそばに平和小路の看板がありますが、お店は東小路にあるそうです。
うーん、どっちの道なんだろう?まあいっか!

● 晩杯屋、肉のまえかわ

同僚お気に入りの晩杯屋がありましたが、とても混んでいます。
今回は早目の6時集合だったのに、もういっぱいなんですね。

ほかにも人だかりができているお店がありました。
肉のまえかわ。ここも同僚から聞いているお店です。すごい混みようです。
しかもかなり独特の雰囲気。女性だけでは入りづらい感じ~。
お店の中をのぞくと、ショーケースがあり、生肉が売られていました。



お肉屋さんの店先で、みんな立ち飲みをしています。
迫力があるお店なんですよね。
大井競馬場帰りの人たちが帰りがけに一人飲みをする界隈なんでしょう。

混んでいるところには無理やり割り込まないのが大人のルール。先に進みます。

● 2軒目は臚雷亭

すずらん通りの臚雷亭(ろーらいてい)は、珍しい中華の立ち飲みのお店です。
職場の人行きつけのお店なので、入ってみることにしました。



ここで軽く一杯。 
10人入ると、もういっぱいです。



入口を入ってすぐのところに陣取りましたが、あちこちから注文の声がかかり、アコーディオン式の扉がひっきりなしに開きます。
そのたびに外の冷気が舞い込んで、足元が寒い~。



● 立ち飲み中華料理小店

お店の人は中国人女性が2人。親子のような年齢差で、お互い中国語で会話をしています。
2人とも愛想はいいですが、しゃべる暇もないほど忙しく動いています。
中華メニューが一通り揃っているので、いっぱい食べたい人も満足できますよ。



正面黒板に書かれていた「エビのマヨネーズ和え」を頼みました。
エビがプリプリで、すごくおいしい!



ギョーザもなかなか。同僚が気に入っているというのも納得です。
さくっといただいて、また移動。
入った2件とも立ち飲みのお店だったので、「そろそろちょっと座りたいねえ」と言いながら、次のお店を探します。

● 謎の御婆灯

すずらん通りで見つけた、独特なオーラを放つお店。
店構えが重厚で風格があります。
提灯が灯っているだけで、メニューなどの情報はありません。
提灯の御婆灯の文字が店名でしょうか。



中が見えないので、とても謎めいていますが、「じゃあちょっと入ってみよう」と再び潜入を試みる友人。
この才能、本当に分けてもらいたいものです。

戻ってきた友人に「どんなお店だった?」と聞くと、「おばあちゃんが2人いた…」との答え。
「予約されていますか?」と聞かれ、「いいえ」と答えて扉を閉めたとのこと。
おでん屋さんだそうです。



● お魚sun

お魚sunという店名を見て、「あ、ここも職場の人が推薦していたお店だ」と話しました。
「じゃあ入ってみようか」



友人がまたもや入り口に手をかけた時、ちょうど内側から扉が開いて、一人のおじさんが出てきました。
いかにもこのお店の料理人という格好だったので「中あいていますか?」と聞くと、「あ~、今は満席だねえ。もうちょっとしたら開くと思うんだけど」との答え。
「わかりました、また来まーす」

お店の前で、脚は止めません。
ダメなら、はい次ー!

その2に続きます。



春は花見と探検に 2

2018-04-13 | 東京
1日目からの続きです。 

● 昭和記念公園へ

前日の鎌倉の桜にかなり満足した母と私。
翌日も早起きをして、立川の昭和記念公園に行ってみることにしました。

母は何度も行っているそうですが、私は初めて。
「米軍基地の跡地で、とにかく広い」と聞いています。
敷地面積180ha、東京ドーム約39個分だとか。もはや想像がつきません。

立川駅でお弁当を買い、青梅線に乗り換えてひとつめの、西立川駅で降ります。
改札を出るとすぐ目の前が、公園の西立川口ゲート。
ほぼ開園時間に入ったので、行列ができていましたが、開いたばかりの公園内はガラすきでした。

● 水鳥の池



「水鳥の池」の周りをぐるりとめぐります。見た感じ、水鳥はいません。
静かで絵になります。
アンドレ・ギャニオンのピアノがBGMで流れてきそう。

● 花木園

花木園という言葉を見るたびに(「はなきえん」かな?「かもくえん」かな?)と思っていました。
答えは「かぼくえん」でした。どっちでもなかった~。



水鳥の池の隣にある花木園には、ハーブ園やフレグラントガーデンがあります。
双眼鏡と図鑑の無料貸し出しをしてくれるそうです。



● さくら橋

「さくら橋」を渡りました。
ここは、園内を自転車で回る人たちとの合流点。
サイクリストも、橋からの眺めに見入っていました。



● みんなの原っぱ

しばらく歩いていくと、広々とした場所に出ました。
「みんなの原っぱ」という場所。
広いですね~。日本じゃないみたい。



公園の大クスノキ。
大きな木ですが、公園がだだっ広いので、さほど目立ちません。



● 桜の園

原っぱの遠くに見える「桜の園」まで、ひたすらせっせと歩いていきます。
桜の園といったらチェーホフじゃないですか。



そこは桜の中でした。どこを見ても桜、桜。
なんて美しいんでしょう。



開いているベンチに腰掛けました。



あまりの美しさに気に入って、ここでお花見をすることにします。



ひなたぼっこをしながらお花見をします。
大勢の人々が、桜を見ながら歩いて行きます。



朝のうちはまだ人も少なかった桜の園ですが、どんどんレジャーシートとテントが増えていき、気が付くと足の踏み場もないほどになっていました。
大賑わい。それでも混んでいる感じがしないのは、さすがの広さです。



花見弁当も食べ、そろそろほかの場所も周ろうと、ベンチから立ち上がりました。

● 渓流広場のチューリップ

「渓流広場」では、チューリップがまっさかり。
カラフルなカーペットのようです。



美しくて、言葉になりません。
ちょっと遠かったけれど、ここまで来てよかったわ。

こんなにきれいなチューリップを見られるなんて。
ここはオランダか、ハウステンボスか、と思います。





























● ムスカリの川

紫色のムスカリも、今が盛り。
桜とムスカリとチューリップ。
華やかで、まさに春が来た!という感じです。



(ムスカリが尾形光琳の「紅白梅図」のようだなあ)と思ったら、
母も「光琳の絵みたいね」と言いました。
同じこと考えてたー。




尾形光琳の「紅白梅図」


みんな、これを見て紅白梅図を連想するものでしょうか?
それともやっぱり親子だから?

● 立川のマンホール



立川のマンホール、カラー版。
市の花のコブシが描かれていて、きれいでした。

この日はライトアップも行われるということで、どんどん人がやってきます。
園内を一周して、かなり歩いし、混んでいく一方なので、3時前に帰途につきました。
帰りは立川口まで歩いてみます。
公園の外も広い敷地が続き、大勢の人々がそこでもお花見をしていました。

3日目に続きます。


お台場・横浜ももてなし index

2018-03-15 | 東京
[2018.2.25-2.26]
◆ お台場 1-1
 ポーランドの友人が一年ぶりにやってきました。
 東京マラソンデーで銀座は大混雑ですが、隣の新橋は休日で静か。
 ゆりかもめに乗って、ガンダムやトヨタカーを見学しました。 
  ● ももてなしランチ ● マカレナ、マッケレル ● ゆりかもめ
  ● 冬のお台場 ● 白いガンダム ● MEGA WEB
  ● FT-1 ● SETSUNA ● FV2 ● パレットプラザ



◆ 渋谷 1-2
 ゆりかもめで新橋に戻り、宿にチェックイン。
 銀座でコスメを買ってから、食事に出かけます。
 友人お勧めの渋谷のお寿司屋は、外国人に大人気でした。
  ● ビーナスフォート ● パレットタウン ● トラウマを癒やす旅
  ● カプセルホテル ● 銀座資生堂 ● ガイド交代
  ● ミライさんとハチ公 ● うおべい ● カウンターだらけ
  ● 走るトレー ● ドライビング話 ● 渋谷で解散



◆ 横浜 2-1
 この日は横浜待ち合わせ。なんとか無事に落ち合います。
 カップヌードルミュージアムで、外国の麺に初トライ。
 晴れ渡った青空の下、大桟橋から港と海を見渡しました。
  ● 2日目は横浜 ● 救世主ミンさん ● 僕はここだよ
  ● クイーンズイースト ● カップヌードルミュージアム ● ラグマンとミーゴレン
  ● ウォッカとズブロッカ● ひよこちゃんトミカ ● ノー・スパイボート
  ● 大桟橋へ ● 低い望遠鏡 ● ルソーの絵 ● くじらの背中



◆ 新横浜 2-2
 中華街とスタジアムの喧騒を抜けて、新横浜へ。
 レトロなラーメン博物館を探検して、東京に向かいます。
 旅の幸せを祈りながら、北海道に飛ぶ友を見送りました。
  ● さくら味のクッキー ● キムチと日清 ● 春節期の中華街
  ● 横浜スタジアム ● 下校途中の小学生 ● 父と子の日本映画
  ● ラーメン博物館 ● ラーメン断念 ● 新横・新橋・渋谷
  ● 夜は焼き肉 ● ホッカイドーエスキモー ● 中国経済パワー
  ● スケート国オランダ ● また会う日まで





お台場・横浜ももてなし 2-2

2018-03-15 | 東京
その1からの続きです。

● さくら味のクッキー

大桟橋にて、「日本人はキムチを食べる?」と突然の質問。
「キムチ?食べるけど、どうして?」
「買いたくて。好物なんだけど、ポーランドでは種類が少ないし高いから」

「じゃあ、中華街に行こうか?」
「中華街?韓国フードなのに、チャイナタウン?」
気にしなかったけれど、そういえば確かに変ですね。
中華街では、中国だけでなく韓国やタイのお店も多く、アジアごった煮というイメージ。

途中のドラッグストアに寄りたいとのことで、中に入ります。
「前にリカがくれたクッキー、また食べたいな。覚えてる?」
「私、何をあげたっけ?」
全く覚えていません。
説明を聞いたところ、ヨックモックのよう。
それは、ドラッグストアには売っていないわね。



彼はカントリーマアムのさくら味を買いました。
「なんか変わった味だね」
「これ、桜の味。ポーランドでは桜は咲く?」
「咲かないよ。桜は日本で咲く花でしょ?」
「でもチェリーは食べるでしょ?」
「うん。あれ?」
二人でもぐもぐ食べながら、海岸通りを歩きます。

● キムチと日清

どうやら彼は、今すぐに食べるキムチではなく、持ち帰り用が欲しいもよう。
中華街で売られているのは、おそらく新鮮なものでしょう。
途中のスーパーで探してみましたが、あるのはパック入りか要冷蔵の瓶入りのものでした。
「缶入りはないんだね。じゃあ滞在最終日に買うことにするよ」

そう言いながら、パック入りキムチをかごに入れていました。
日清カップヌードルも買っています。



「食べたことないから、今日の夜食にするよ」
今行ったばかりなので、食べたくなったんでしょうね。

● 春節期の中華街

中華街にやってきました。
今は春節の時期、平日でもにぎわっています。



人混みを縫いながら、通りを歩いて行きます。
去年、ここで食事をしたので、まだ彼の記憶に新しいはず。



キムチはもう探す必要がなくなりました。
家で飲む中国茶を買おうと、お茶屋さんに向かいます。



喧騒のチャイナタウンの中にありながら、時が止まったような雰囲気のお店、悟空。
そこで中国緑茶と花茶を買いました。



朝陽門から中華街に入り、大通りを歩いて玄武門を抜けて、横浜スタジアムにさしかかります。

● 横浜スタジアム

「あ、前にここ来たことあるね」と彼。
一度連れて行ったところは、どこも全て覚えています。



平日なのに、驚くほど長蛇の列ができていて、横浜公園内にぐるぐると続いていました。
これ、なんだろう?

「本日の予約は終了しました」
3・4月分の特典チケットの整理券配布が、9時から始まっていたそうです。
全く分かりませんが、すごいことです!
今、ベイスターズは盛り上がっていますからね。

「ここはベースボール専用?ヨーロッパはフットボール専用スタジアムばっかりだね」
と、この前試合観戦したという写真を見せてくれたDaniel。 
周りにいるのは男性ばかり。
「女性はいないの?」「ほとんど見かけないね」
男の世界なんだあ。日本とはずいぶん違うようです。

「中にはフーリガンもいるよ」「えー!」
「毎回、発煙筒がたかれるよ」「えー!」
フーリガンって、イギリス以外にもいるのね~。

● 下校途中の小学生

関内駅から、メトロに乗ります。
向かいの席には、帰り道の私立の小学生たちが5人、楽しそうにお喋りしていました。
Danielがその様子をじっと見ているので
「彼らがしょっているのはランドセル。ドイツの軍人が背負っていたんですって」と説明します。
「へえ、向こうでは見ないなあ。それにしても、電車の中に子供たちだけって、ありえないよ」
「外国では常に大人同伴なんだっけ?それって何歳まで?」
「15、6歳くらいじゃないかな。子供が一人で外にいたら、すぐにポリスに保護されるよ。
 そして親が罰を受けるんだ。犯罪に巻き込まれる恐れがあるから」
子供たちが一人で歩ける日本って平和ですね。
それでも、事件に巻き込まれないようにいろいろな対策が組まれています。
「彼らが定期券で改札を通ると、その通知が親元に行くサービスがあるのよ」

● 父と子の日本映画

「あの子たちを見てたら、父親と子供が旅をする日本の映画を思い出したよ。知ってる?」
「うーん、なんだろう?」



(『菊次郎の夏』かな?でも英語のタイトルは何だろう?)
考えているうちに、Danielはちゃっちゃと検索し「ああ、これこれ」と画面を見せてくれました。
『やがて父になる』でした。



私よりも日本映画を見てるわ~。
いけない、このままだと国籍をはく奪される…!?

関内から新横浜まで、結構長く乗りましたが、子供たちはもっと乗っていきました。
私立の子は、通学が遠くて大変ね。

● ラーメン博物館

新横浜で降りて向かったのは、ラーメン博物館。



カップヌードルの次はラーメンに連れて行くというのはこれいかに?
どっちも横浜にありますからね!



地下に下りると、レトロな古い町並みが広がっています。
「古い時代の街並みだね」
「戦後の復興時期くらい」



前日に訪れたビーナスフォートと空がちょっと似ていますが・・・。
いいえ、やっぱり似ていませんね!



こちらは夜の飲み屋横町。
バーやスナックにまぎれてラーメン屋の看板が見えます。



昔の郵便配達バイクでしょうか。
こんなおしゃれな赤いスクーターで配っていたんですね。



こちらは公衆浴場の入り口。男湯と女湯で湯気の長さが違うのが気になります。



Danielは、古すぎるコカコーラのマシンに興味津々。



ラーメン店分布世界地図がありました。(2013年時点のもの)
やっぱりアジアが多いですが、アメリカも相当多いんですね。
アフリカは、まだブルーオーシャン地域。



● ラーメン断念

ひとしきり辺りを散策してから、「じゃあ入ろうか」と言って、館内のラーメン店のひとつに入りかける彼を「ちょっと待って」と止めました。
「さっき食べたばっかりだけど、もう食べられる?」
「食べようと思えば」
「正直、おなかすいてる?」
「まだだけど。君は?」
「私もまだ。むしろおなかいっぱいレベルなんだ」
「じゃあ・・・出ちゃおうか!」



先ほどカップラーメンミュージアムで麺を食べたばかりで、まだお腹がこなれていません。
ここでラーメンを食べようと思っていましたが、ちょっと早く来過ぎてしまったようです。
まだ外も明るいし。

● 新横・新橋・渋谷

「夕食、どこで食べようか?」
「渋谷にしよう」
「また?」

まあ、渋谷に移動するうちに、おなかも空いてくるでしょう。
でも、新横浜からどうやって渋谷に行くのかわかりません。
とりあえず東神奈川まで出て、やってきた京浜東北線に乗りました。
「渋谷に行くには、品川でまた乗り換えるの」
「じゃあまず新橋で降りていい?チェックインできる時間になったから」
カプセルホテルは、10時から16時の間は清掃時間となり、宿泊客は外に出されるそうです。



再び新橋駅。前日乗ったゆりかもめの入り口です。

● 夜は焼き肉

ホテルでこの日のチェックインを済ませた彼。
「じゃあ出かけよう」
渋谷まで今度はメトロで。
食事なら、この辺りでもいいじゃないと思いますが、渋谷が気に入っているのでしょうか。
まさか前日と同じ寿司屋に行くつもり?
「いいや、別のところにしよう」

渋谷マークシティ内の梅丘寿司の美登利に行ってみましたが、あいかわらずの長蛇の列。
「じゃあトリップアドバイザーに聞いてみよう」と調べたDaniel。
「あ、ここにしよう」と選んだのは、Han's Diningというお店。
行ってみると、日本語店名は韓の台所 別邸でした。



あまり焼き肉を食べない私。
たまに来るときも、好きな人に注文をお任せしています。
まあでもなんとかなるだろうと、お店のお勧めを聞いて適当に注文。
彼用にキムチも頼みました。



● ホッカイドーエスキモー

お肉を焼きながらも、いろいろな話をします。
今回の彼の東京滞在はこの日で終了。
翌明、彼は北海道に飛び、一週間ニセコでスキー三昧の旅程です。
わざわざ日本まで来なくても、寒い北国ポーランドで滑れるでしょう!と思いますが、ポーランドにはそれほど高い山がなく、雪質も違うようです。



北海道について聞かれたので「日本の中でも歴史は浅いところ。
150年前に今の人々が南から移り住む前には、ネイティブ・ホッカイドウ・ピープルしかいなかった」と話すと
「知ってるよ。ホッカイドー・エスキモーだね」
アイヌは北海道エスキモー?新鮮な響き!

● 中国経済パワー

ファッションデザイナーの彼の母は「安くて質の低い中国産の服が、質のいい服を駆逐する」と言って嫌がっているため、Danielも多分にアンチ中国。
「中国の勢いはすごい」と彼。
「これから行くニセコは、中国に買収されているんだ」と言います。
サホロ・クラブメッドも星野リゾートトマムも、中国傘下に入っているとか。

なんということでしょう。
びっくりしていると「ACミランもアトレチコも中国が買収したんだよ」と教えられて、さらに驚愕。
私、いろいろ知らなすぎですね。反省です。

経済問題にも政治問題にも自分の意見をはっきりと言う彼。
「靖国神社への参拝とか、大きな問題なんでしょう。複雑?」
「そうねー、説明するのは難しいなあ」
複雑すぎて説明できませんー。



● スケート国オランダ

そして話題は、目下競技中のピョンチャンオリンピックの話に。
「ポーランドは、ほとんど冬季メダルは取れないんだよ」
「へえ、強いのかと思ってたけど」
「でもオランダは、スピードスケートだけでメダルを20個取ってるんだよね」
「うっそ~!」

聞いてびっくり。そもそもスピードスケートに、それほどたくさん競技種目があるとは思いませんでした。
「確かに今回、日本勢が活躍したのは、優秀なオランダのコーチを呼んだからって聞いてるよ」

スピードスケートだけで、日本よりもたくさんメダルを取っているなんて、すごすぎです。
そのオランダに勝った日本。がんばったんですね~。



● また会う日まで

「あちこち連れて行ってくれて、ありがとう」
「どういたしまして。今度は私がポーランドに遊びに行くね」
そう言うと、
「この前、リカはポーランドをスルーしてリトアニアに行ったからなあ。僕に何も言わないで」
と、またブチブチ言われます。
スウェーデン旅行は大丈夫でしたが、隣国リトアニアというのがいけなかったもよう。
二国はライバル関係にあるようです。
リトアニア、いい国だったんですけどね。(小声)

「待ってるけど、ポーランドじゃなくドイツに行ったりしたら、首絞めるよ!」
「う、うん」
歓迎されているのか、いないのか、うーん?(^_^;)

食事を終えて、駅へ向かいます。
「スキー、実は6年ぶりなんだ」
「えー?気をつけてね。それ以上顔の傷を広げないで!」
「大丈夫だよ、パウダースノーだから」
「そういう問題かな~?」

銀座線の入り口で、ひしっとハグをして、しばしのお別れ。
「じゃあ、ニセコに行ってきまーす!」
「行ってらっしゃーい!楽しんでね!」



その後、北海道に飛んだ彼から画像がたくさん届きました。
楽しそうにスキーをしています。
日本の冬を満喫しているようで、なによりだわ。
元気になって母国に帰ってねー。
次は私がポーランドに行くわ~。