風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

りんご王国おためし暮らし 1-1

2016-09-30 | 東北

○ prologue

シルバーウイークを使って、弘前に9日間滞在しました。
UJIターンを推進する青森県主催の、都市部のIT系従事者対象の調査モニターツアーに参加したのです。
テーマは「来ればわかるさ、青森」。

青森市内に親戚がいる私は、先月のお盆休みに青森駅そばに滞在していましたが、弘前は子供の頃に日帰りでお城を見に行ったきり。
青森県=青森市になっている私にとって、未知の弘前を知るいい機会です。

長めの滞在期間中は、仕事をしながら町になじむという生活型スタイルを送ります。
普段の旅行よりもずっとゆっくり、のんびりできるだろうと、楽しみにしていました。

○ はやぶさに乗る

乗るのは8時20分の新幹線、はやぶさ5号。
連休初日なので、東京駅はスーツケースを引いた旅行者たちで、にぎやかに大混雑しています。
手早く車内をきれいにしてくれた清掃エンジェルたちを見送ってから、中に入りました。

通路向かいには3世代家族が座席を向かい合わせにして、楽しげに駅弁をほどいています。
「シュン君はエビフライ弁当だね。おじいちゃんはなすび弁当だよ」
なすび弁当が気になります。どこで売ってるの?グランスタ?

出発後すぐに、周りのみんながお弁当を食べだしますが、私はとりあえず、寝ます!
なんだかとても眠いのです。
最近まで暑くて寝苦しかったのが、ここ数日、過ごしやすい気候に戻ったので、それまで寝不足だった分が一気に出てきているのでしょうか。
"寝ないだめ"をしていたとか。そんな言葉、ないか。



大宮を出ると、次に停まるのは仙台。一気に進みます。
これってのぞみに乗ると、新横浜の次は名古屋に停まるような感じ?

○ 車内の人々

仙台で8人家族と入れ替わりにやってきたのは、戦うビジネスマンたち。
座席はボックス席仕様から元通りの向きに変わりました。

10時頃に、お弁当を開けました。
みんなもう食べ終わっていて、私だけ変なタイミング。
サバ食べ比べ弁当。サバサバ~。



「北陸新幹線の富山~金沢間は、トンネルばかりでネットがつながらない」と聞いていましたが、盛岡を過ぎてからは、山また山でこちらもだめ。
山岳地帯ですからね。
東北新幹線は、東海道のように特に目立つなにかが見えるわけではなく、東京から遠ざかるにつれて、少しずつ田園と山々が増えていくという感じです。

○ 事前弘前情報

青森市内のことはほかの人より知っていても、弘前と八戸のことはほとんど知りません。
今年は両方の町を訪れることができるので、少しは知識も広がるように思います。
青森市内の仲良しイトコ2人も、あまり弘前のことは詳しくないみたい。
近すぎるからかしら。
それで、弘前出身の東京の友人に、町情報をいろいろ教えてもらいました。

その子によると、リンゴラーメンなるものがあるそうです。
なにそれ~?
リンゴとハチミツならぬ、リンゴとラーメンを合わせるなんて、考えたこともありませんでした。
こ、これは、食べてみないと…。

○ 青森に着きました

そんなこんなで、新青森駅に到着。
レトロな青森駅とは比べ物にならないほど新しいホームに驚きます。



津軽弁のウェルカムメッセージ。八戸駅にかかっていた南部の言葉「おんでやぁんせ」は理解不能でしたが、これならわかります。
滞在中も、なんとかなるかな。

○ ねぶた・ねぷた・たちねぶた

構内では、青森ねぶた・弘前ねぷた・五所川原立佞武多の3種がおでむかえ。
向き合うと壮観。子供の頃なら怖くてベソをかきそうですが、今はどこからかにぎやかな祭囃子が聞こえてくるようです。







ところで皆さん、どれがどれか、区別がつきますか?
県外の人には意外と難しいかもしれませんね。
ねぶた・ねぷた・たちねぶたの順です。ここテストにでますよー。

○ 津軽三味線のお出迎え

ここから在来線に乗り換えて、弘前へ。



駅構内にはSL銀河鉄道DC号のプラレール。
真ん中の山は、富士山ではありません。津軽富士、岩木山です。





駅のコンコースでは、津軽三味線の生演奏を聴けました。
研ぎ澄まされた音色がはじけます。乙な歓迎だわ。



ポストの上には真っ赤な大きなリンゴ!かわいい~。
青森アスパムのポストには、ミニねぶたがついています。
ここはリンゴに一票!



弘前ねぷたは青森ねぶたよりもマイルドだと思っていましたが、至近距離で見るとやっぱり大迫力。つい腰が引けます。



駅前にはリンゴの飾りがかかっていました。なんだかほのぼのするわー。

○ ふらいんぐうぃっち

駅の壁には「ふらいんぐうぃっち」の大きなポスターがかかっていました。
弘前が舞台なんですね。どんな話なんだろう。



○ さっそく迷う

駅から今回の企画主催の会社、コンシスへと向かいます。
バスから降りて、地図を片手に歩いているのに、どういうわけか迷ってうろうろ。
慣れない町だと、グーグルマップを使っても方角がわからず、ピンときません。

そのうちに担当さんから電話が入り、話しているうちに正しい道を発見。
ようやくたどり着くと、心配した彼女が、会社の前に出てきてくれていました。



ここで、今回の滞在にあたっての主旨と説明を聞きます。
滞在先にはすでに男女各1名ずつ住んでいる方がおり(デグチ先輩・tomさん)、今日から開始する人は、男性1人(ヒヤマさん)、会社が同じ女性2人(ヤマモトさん・Nekoさん)、そして私の4名。
人の名前がたくさん出てきて、頭の中はアップアップ。

女性2人は、駅前で買ってきたという嶽きみのトウモロコシを取りだしました。
甘くていい香りが漂います。嶽きみ大好き~!
今はシーズンだし、私も滞在中に食べようっと!

説明後、担当さんに車で滞在先まで送ってもらいます。
リンゴラーメンのことを聞きましたが、よくわからないみたい。
地元の人は逆にわからなかったりするものですね。
小高くなったお城の辺りから、岩木山が良く見えました。



これがこの旅1枚目の岩木山ショット。
滞在中には、毎日この山を撮りました。

○ お試しハウス

赤い屋根のかわいらしい家を見て、参加者全員「わあ~!」と声が上がります。
ファンシー!



弘前滞在期間中は、このシェアハウスで過ごします。
カナダの学生寮で暮らしたことを思い出すなあ。
見知らぬノマドワーカーたちが一つ屋根の下に住むなんて、初めての体験でワクワクします。

リビングには青森フード。「イモ当て」ってなんだろう?



大きな食器棚に圧倒されます。開けてみるとお皿がびっしり。



栓抜きが5本って!多すぎ~!



そしてこんな昭和なおしぼりを発見!
わー、昔むかしに見たことあるー!
君、今までどこに隠れてたんだい?



私の部屋は2F。
バルコニーに出ると、岩木山が大きく見えました。
弘前ライフの始まりだわ~!

○ 青森一の山

青森県で一番高い山は八甲田山ではなく岩木山(標高1,625m)と知って驚きました。
八甲田山は2番目。(標高1,584m)
青森市から見ると、八甲田山は厳しい山。『雪中行軍』のイメージもあるし、冬には樹氷もできるので、富士山よりもハードボイルドなイメージです。
優しい形をしている岩木山はなだらかな印象ですが、津軽富士と言われるだけの高さがあるんですね。

○ 会話の始まり

こわもてトトロのような方の車に乗ってきた女性2名は、お昼を食べに出掛けていき、私はリビングでヒヤマさんと自己紹介がてらお喋りをします。
大阪の人と聞いて、驚きました。
青森と大阪では、人の性格も食文化も、笑いのツボも違いそう。
でも、とても穏やかな方で「ボケたらつっこまなきゃ」という謎のプレッシャーを感じることはありませんでした。(大阪の方ごめんなさいー)

去年下北半島を訪れ、いい印象を持ったとのこと。
九州はまだ行ったことがなく、向こうにはいつでも行けるから、まずはこちらにと思ったそう。
そういう浪速っ子もいるのねー。

下北半島のことで、話題が弾みます。
「私もこの夏、恐山に行ったんですよ~♪」
「この世の場所とは思えませんでしたね~♪」
こんな話題で盛り上がるなんて(笑)!

○ とりま散歩

ひとしきりおしゃべりし、気づくと4時近くになっていたので、ハウスの外に出て、近くを散歩してみることにします。
といっても、ここは駅からもお城からも少し離れた郊外。
右も左もわからないので、まずは一番わかりやすいお城を目指すことにしました。
といっても、町の全方位からお城が見えるわけではないので、おおよそこっちらへん、という勘です。

さっそく渡された鍵で施錠します。
ガチャリ。うわあ☆(感激)

玄関は二重扉になっており、温室のような空間があります。
「あ、サッシがあるんや」とヒヤマさん。
「冬に雪が降るから、防寒のために」と私。
ちょっとなら雪国のことを説明できるのです。

少しの期間ながらも一緒の家に住む人なので、お互いいろいろと質問し合います。
「趣味ってなんですか?」と聞かれて「うーん」と考えました。
この場合、何を言ったらいいのやら。旅?読書?
マニアックなことしか浮かばないし、ほぼ初対面で言うようなことでもないし。

○ マンホール

下を向いて考えていたところで「あ、ちょっと待って下さい」と足を留めた私。
そのまま足元のマンホールを、パチリ。





さて、きちんと自分の行動の説明をしなくてはいけませんね。
「実は、マンホールが好きで...」
微妙な趣味がさっそくバレちゃった。



でもヒヤマさん、引かずに「なるほど~」と一緒に撮っていました。
いい方です。そしていいマンホール。

「僕はベースを弾いたりしてます」
「ベースといえば、田村ですね」

言った後でハッとしました。
またマニアックなことを言ってしまったかも。
友人からスピッツ強化合宿を受けた直後だったので、つい。

案の定「タムラ?」と怪訝そうに返されたので、観念して説明しました。
「スピッツのベーシストです。みんなそう呼ぶんです」
「ああ~」

いけない、まともな話題に戻さなくては。
「私、ベースに詳しくないんですが、有名なベーシストって誰ですか?」
「うーん、タムラですかね」
優しさのような、煙にまかれたような?

○ お城の公園

しばらく東に歩いていくと、標識があり、公園内に入れました。
お濠なのか池なのか川なのか。
スイスイ泳ぐ水鳥たち。雰囲気がいいです。





「わあ、オシドリ」と声を上げましたが、ヒヤマさんは無反応。
なんと、オシドリを見たことがないそうです。
えーっ!?
いえいえ、驚きませんよ。大学講師なのにオシドリを知らない友人がいますから。
意外とマイナーなんですね。がんばれ、オシドリ(?)



この橋の上から臨む景色は、ワシントンD.C.のポトマック川に例えられるそうな。
そうかな~。アメリカの方を知らないので、何とも言えませんが、確かに異国っぽさもあります。



雨が降ってきました。この日は天気が不安定で、時々ザーッと降ってきます。
そういえば、今低気圧が接近中だったわ。



お城の中を散策しながらあちこち通って最後に城門を抜けると、にぎやかな界隈が広がりました。
先ほど車の中から説明してもらった、観光館です。
地図なしでここまで歩いてこられたわ。なんとかなるものです。



その2に続きます。
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