金木犀、薔薇、白木蓮

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211:永井路子『はじめは駄馬のごとく ナンバー2の人間学』

2023-09-13 23:08:57 | 23 本の感想
永井路子『はじめは駄馬のごとく ナンバー2の人間学』
★★★★☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
歴史エッセイの名手が紡ぐ「わが愛する男たちの肖像」
SNSで話題。累計15万部の伝説の名著が、緊急復刊!

『炎環』『雲と風と』『北条政子』『つわものの賦』……
多くの歴史小説を著した著者が、
歴史上はほとんど無名・英雄の陰に隠れながらも
実力を持ったしたたかな仕事師、
〈ナンバー2の男〉の生き方を描きます。

『鎌倉殿の13人』ですっかり有名になった北条義時は、永遠のナンバー2.
根っからの権力・政治好きにもかかわらず、
あえて表には立たず、したたかに、ナンバー2の生涯を全うした。

源義経。同じくナンバー2でありながら、
組織のなかの自分の位置づけが出来ず。
華やかなスタンドプレーを繰り広げ、
ナンバー1が霞むなど数々の致命的失敗をおかした。

徳川秀忠。家康と三代家光の陰にかくれた秀忠こそが、
徳川家の最大の功労者。
大名の転封、改易、人員の配置転換など重要な施策を行い、
幕府の基礎を固めた。
メシよりイロより政治が好き。

他、平家政権の仕掛人「平時忠」、
途中入社ゆえに栄光と挫折を味わった「明智光秀」、など。

巻末の城山三郎氏との対談には、2
024年大河ドラマ『光る君へ』で注目の
関白・藤原道長も登場。
「この世をば」と詠った彼はナンバー1志向と思いきや、意外にも……。

歴史好きはもちろんのこと、今を生きるビジネスパーソンも必読!
「組織論」本としても読める名エッセイです。
 
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やったー新装版が出た~!!
 
義時や秀忠のこと、買いかぶりすぎじゃないかな……とも
思うのだけども、面白かった。
時忠 vs 成親、時忠 vs 重盛という図式は
まったく意識していなかったので、
特に平時忠の章は興味深く読んだ。
 
優れたナンバー2として挙げられていたのは
北条義時、徳川秀忠、平時忠、藤原不比等。
ナンバー2の失敗例として挙げられているのが、
源義経、明智光秀。
 

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