金木犀、薔薇、白木蓮

本の感想、ときどき映画。
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大河ドラマ「光る君へ」♯2

2024-01-14 21:39:31 | 大河ドラマ「光る君へ」

第1話から6年飛んで、子役はすべて本役にチェンジ。

 

本郷奏多の花山天皇、とってもいいねえ。

足の指で扇を開きながら親子丼の話をする花山、

「他の奴はみんな逃げたけど、お前はずっと側にいてくれたし、

  お前のおかげで俺もちょっとは賢くなった」

と為時に恩義を感じている花山。

Ω<「内緒だけど、俺、そろそろ帝になるみたい」

一握りの人類にしか口に出来ないパワーワード。

 

6年前の殺人は父にバレていて、それをネタに脅されて

帝に毒を盛るように父から言われてしまう道兼。

ここから、花山天皇を退位に追い込む汚れ役をやらされ、

(おそらく父にチクったと考えて)道長との不仲も極まるのだろう……

ときちんと後の展開への導線が引かれていて、とってもいい。

まひろが代筆の仕事でさまざまな人の恋の話を聞いたり、

相手になりきって文や歌を書いたりしたことが、

源氏物語を書くにあたっての土台になった、っていうのもちゃんと見える。

ものすごく丁寧に作られているのがわかる。

 

その反面、まひろと道長の恋は???だった。

いや、まだ恋と自覚してない恋なのだろうと思うけれど、

「幼いころに出会った相手と再会して恋に落ちる」という物語のパターン、

文脈に頼りすぎているというか……

あれ、そんな要素あったか???

という唐突さを感じている。

 

【その他いろいろ】

・色黒の実資には笑っちゃったが、

 ロバート秋山、公家や帝の肖像画っぽい顔立ちだし、

 ちゃんと「実資!!!!」って振る舞いしててよかった。

 筋は通すが、プライドが高く、小うるさいおじさん。

 

・時姫、ナレでさらっと死去がアナウンスされた。

・帝の愛を取り戻したいのに、円融天皇から冷たく拒絶される詮子、

 可哀想。

 でも、お父ちゃんひどいから、しょうがないよな……。

 当時の娘は、夫より父との関係のほうが強いし、

 帝の愛は政治だし、

 兼家と詮子はほぼ同一の存在なんだよな、帝にとって。

 

・兼家が、「人を殺したこと」ではなく「自ら人を殺したこと」を

 咎めてるの、いいね。

 現代の価値観に寄せすぎず、ちゃんと当時の感覚に沿おうとしている。


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2 コメント

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Unknown (ゆきこ)
2024-01-15 21:18:10
実資がヒット!先週の晴明に引き続きだいぶヒット!

ところで…まひろが飛ばした履物ですが、あの時代からあんなトイレのスリッパみたいなのだったの?

絵巻物の庶民の足元に注目してみようと思います。
明日…忘れなかったら!
Unknown (晶子)
2024-01-16 22:45:08
まひろの履き物、ずいぶん立派だったよね。
当時の履き物、藁や木で作った痛そうなイメージしかない……

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