金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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30:永井路子『続 悪霊列伝』

2022-02-19 16:48:37 | 22 本の感想
永井路子『続 悪霊列伝
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

直木賞作家・永井路子氏の作品が遂に電子化!
平将門、楠正成、祟徳上皇など、
中世および近世の武家社会における悪霊を、
時代とともに、描いた連作評伝。
悪霊を描きながらも、歴史上の人物の人間臭さ、本質に迫る。

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Kindleの99円セールにて購入。

目次:平将門/崇徳上皇/頼朝の死を廻って/楠木正成/
   将軍家斉の周辺

この巻は平安時代から江戸時代まで。
悪霊の祟りの規模の大きさの変化から、
時代ごとの悪霊というもののとらえ方、
扱われ方の変化を考察。

楠木正成、小学校の頃に読んだ学習漫画と大河ドラマ「太平記」で
イメージが形成されていて、それがまったく更新されていなかった。
彼の出自、立場は思っていたものとはかなり違った模様。
「悪党」として登場する彼が、どうして後醍醐天皇、
そして南朝サイドにずっとついていたのか、
不思議といえば不思議だった。
この本では、代々寺院の荘官を務めていた家の出で、
幕府よりは朝廷・寺社に代表される保守側に所属していたほうが
利益の得られる立場であったとしている。

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