金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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133:森絵都『いつかパラソルの下で』

2005-11-10 12:36:50 | 05 本の感想
森絵都『いつかパラソルの下で』(角川書店)
★★★★☆

深刻な問題も含んだ物語なのに、ユーモアを織り込んだ文章でさらさらと
読めてしまった。
登場人物の服のセンスだとか、ちょっとした会話にふふっと笑ってしまう。
三兄妹のキャラクターがよい感じ。
佐渡へ出かけた第二章以降はちょっと失速して、釈然としないところも
あったのだけど、おもしろかったし読後感もよかった。
誰かのせいにすることは簡単だけれど、いつかは自分自身の問題に
向き合わなければなければならないときが必ずやってくるんだよな……
とちょっとしんみり。

最近大人向けの文章をよく見かける森さんですが、個人的には児童書の
『アーモンド入りチョコレートのワルツ』(表題作が◎)と、
『DIVE!!』シリーズが好き。

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