金木犀、薔薇、白木蓮

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242:穂村弘 『本当はちがうんだ日記』

2006-11-06 14:43:38 | 06 本の感想
穂村弘『本当はちがうんだ日記』(集英社)
★★★★☆

世界音痴』でいきなりわたしのハートをわしづかみにした穂村氏。
さっそくほかのエッセイも借りて参りました。
まず、トビラの著者近影(笑顔)で笑ってしまった。
わけがわからない!
『世界音痴』ほどのインパクトは受けなかったけれど、
すっかりファンモードになりつつあるので楽しめました。

「俺について来い」どころか「僕を守って」タイプ、
まさに「うじうじしてかわいい」だ。
本当にうじうじするばかりの男の人は鬱陶しいけれど、
この人は書き方がうまいんだよね。
突き詰めて笑いまで昇華させたり、
自分を冷静に客観視してから文章にしている気がする。
奥さんは「山で襲われたときに僕を守って戦ってくれるひと」
なのかしら。
寝込んだ恋人を放って友人の家に泊まり、
「そろそろ治ったかな」と帰ってくるような人はいやだけど、
同じことをされて文句を言わないのならいいな、別に。

帯にも引用されていたあとがきの言葉、
「今はまだ人生のリハーサルだ…… でも、本番っていつ始まるんだ?」。
似たようなことを日記に書いたことがあって、どきっとした。

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