おおたとしまさ『勇者たちの中学受験~わが子が本気になったとき、私の目が覚めたとき』
★★★☆☆3.5
【Amazonの内容紹介】
中学受験最後の3週間、そして、人生で最も長い1週間といわれる入試本番期間中の、
親子の濃密な心情を克明に描いた衝撃作!
親子3組の実話をもとにしたノンフィクション物語であり、
親子3組の実話をもとにしたノンフィクション物語であり、
真剣勝負のルポルタージュでもある。
****************************************
先輩から借りた本。
生々しさや、真に迫る感じは『翼は翼』のほうが断然すごいのだけども、
あれは結構ボリュームのある小説なので、
本が得意でない親御さんにはこちらのほうがよいと思う。
ある程度客観的な視点の入ったルポタージュなので、重くないし、
途中、休憩を挟みつつも、2時間弱で読み切れた。
「中学受験に父親が介入すると、ろくなことにならない」は、
「あるある」として周知されてきた感じがある。
ここに登場する3家庭も、やはりそんな感じ。
思うような結果を出せない子どもを罵倒して否定するのは、
なぜか決まって父親のほう。
母親の
「本人が知らない間に入試が終わっていて、受けさせてもらえなかった」
って話は、そんなことありうる!?!?と思ったが、
他はもう、普通にあることすぎた……。
「カルト化」と筆者は書いていたが、本当にそうなんである。
不合格になった子を罵倒する塾講師も、実在してほしくないが
いるんだろうな。