金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

130-134:PEACH-PIT 『清少納言と申します〈1〉~〈5〉』

2022-06-10 13:52:15 | 22 本の感想
PEACH-PIT 『清少納言と申します〈1〉~〈5〉』
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

時は天元――春。
橘氏長者の長女・光子は、溺愛する弟・則光の婿入りに
ショックを受けていた。
則光の結婚相手・なぎ子は、輝く美貌と雅なセンスの持ち主。
しかし、なぎ子の言動に不審なものを感じた光子は、
二人の離縁を画策する。
光子がたどり着いた、なぎ子の秘密とは――!?

後の清少納言である、なぎ子の奔放かつ胸に刺さる言葉の数々。
歴史漫画の枠にとらわれない、
これまでになかった新たな平安絵巻、開幕!

****************************************

2巻は再読。他は初読。

ロリ定子様が可愛いよ~!!
定子さま以外も、デフォルメされた絵が本当にキュート。

義姉の婚活が、花山天皇の登場に繋がるとは。
ヒロインはサングラスかけてるし、
ばんばんカタカナ言葉も使うのだけど、
ちゃんと勉強して崩しているのが分かるので、安心して読める。

定子―清少納言の物語であるから、
どうしても中関白家サイドに立って話が進むため、
どんなにイケメンに描かれていたとしても
やっぱり道長が嫌な感じ。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

129:松田志乃ぶ『 嘘つきは姫君の始まり』

2022-06-10 13:39:25 | 22 本の感想
松田志乃ぶ『 嘘つきは姫君の始まり』
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

密室から姫君が消えた!?
破天荒姫君&乳姉妹が身分を入れ替えて謎を追う!

時は平安。
美しくも破天荒な没落貴族の姫君・馨子と
乳姉妹の宮子は貧しいながらも幸せに暮らしていた。
ある日、馨子が超名門貴族・九条家のご落胤だと発覚、
一家に迎え入れられることに。
が、馨子には名乗り出られないある事情があった。
脱・貧乏生活をもくろむ馨子の提案で
主人と女房の立場を入れ替えた二人は九条家へと向かう。
そこでは密室から姫君が消えるという事件が起きていて……!?

****************************************

ラブコメパートがなんか古いな……と思っていたら、
コバルト文庫から出ていたものを再刊したものらしい。

エンタメなんだし、喋り口調も、キャラクターの性格も、
その思考パターンも、現代的で全然構わない。
コメディなら、カタカナ語を使ったって気にならない。
でも、その分、ディテールをちゃんとしてほしい。
「週二度はきてくれています」
はダメだよ、さすがに……。
この時代、期間を表すものとしての「週」の概念はなかったはず。
「三日に一度はきてくれる」と書いても大差はないのだから、
これは「わかりやすく現代語で置き換えた」という言い訳は
通用しない不注意だと思う。

事件とその事情に対して話が長すぎる、
そこまで大がかりなことをする必要性が感じられない、
という欠点はあれど、表紙とキャラクターは好き。
性に奔放で、お腹の子が誰の子かわからないと
あっけらかんとして言う薫子姫のキャラクターも、
きっぱりとした性格と賢さゆえに、マイナスにはならない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする