金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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42:小路幸也 『コーヒーブルース Coffee blues』

2017-03-09 20:39:22 | 17 本の感想
小路幸也『コーヒーブルース Coffee blues』(実業之日本社)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

北千住の“弓島珈琲”店主の僕(弓島大)は、
近所の小学生の少女から、姉の行方を探してほしいと頼まれた。
少女の両親には何かの事情があるのだろうか。
僕の家に間借りする三栖刑事や他の常連客も
解決に乗り出してくれることになった。
だがその矢先、僕と三栖が関わった過去の事件が、
五年ぶりに頭をもたげ、事態は錯綜していくことになるが…。

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読んだのは単行本の方。
スカイエマさんのこの表紙、すごくいいよね……と、以前から気になっていた。
はやりの「ほっこり+日常の謎+連作短編集」かと思いきや、全然違った。

ストーリーにまったく関係ない登場人物の名前や設定が出て来て、
回収もされないのでいぶかしく思っていたら、これ、シリーズものの2冊目だ。
本当に、毎回思うのだが、シリーズとして読まなければわからないものは
ちゃんとナンバリングするかシリーズであることを示してほしいし、
そうしないのなら単独できちんと楽しめるようにしてほしい。
「前巻も読んでみよう」と思うよりも腹立たしさの方が先に立つ。

展開に意外性があって退屈はしないのだけども、
つながりすぎた世界がご都合主義に思えるし、
えらく重い要素が多いのに掘り下げられないので、
うすっぺらく感じられてしまう。
恋人が薬漬けになって死んだ事件が、
作中で軽く扱われていることに衝撃を受けたわ……。

それでも一冊の本としてきちんと整っているのは
ベテラン作家さんの実力だなあ。

コメント
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