金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

41:辻井南青紀 『縁結び仕り候: 結婚奉行』

2017-03-08 14:10:09 | 17 本の感想
辻井南青紀『縁結び仕り候: 結婚奉行』(新潮社)
★★☆☆☆2.5

【Amazonの内容紹介】

幕府の礎は幕臣の家庭円満にあり。
「同心・桜井新十郎、本日より結婚奉行配下を命ず」
鬼の火盗改から一転、武家同士の婚姻や養子縁組を推進するお役目を
命じられた桜井新十郎。
幕政安泰の大義名分のもと、祝言当日に消えた花婿探しや
自らお家断絶を願い出る老臣の宥め役を振られ悪戦苦闘の日々。
さらにある一件に潜む不正の構図に気づいた新十郎は
強大な敵と対峙することとなり…… 。
新鋭が贈る痛快お仕事時代小説!

**************************************************

コンセプトは面白いと思ったんだけど……。
まず前半は、深堀りしない&オチが付かないまま終わり、
「面白くなりそうなのにならない!」ともどかしさを覚えた。
そして、連作短編だった前半に対し、後半は3話ひとつながりになっていて、
最初から「それ、主人公の役目と関係なくない?」という感じだったのが、
話が進むにつれて当初のコンセプトからずれていく一方。
田沼意次の政治に関する評価も、ひと昔前のものでちょっと違和感があったし、
主人公がピンチに陥っているにも拘わらず、全然ハラハラできず、
ひたすら退屈だった。
奥さんのキャラ付けと主人公との関係はとっても良かったんだけどなあ。
新人さんなんだろうと思ってたら、
デビューから結構経っている作家さんで驚いた。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする