金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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28:柚木麻子 『私にふさわしいホテル』

2017-02-08 09:31:18 | 17 本の感想
柚木麻子『私にふさわしいホテル』(扶桑社)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

「元アイドルと同時受賞」という、史上最悪のデビューを飾った
新人作家・中島加代子。
さらに「単行本出版を阻止される」「有名作家と大喧嘩する」
「編集者に裏切られる」etc.絶体絶命のトラブルに次々と襲われる羽目に。
しかし、あふれんばかりの野心と、奇想天外なアイデアで
加代子は自分の道を切り拓いていく―。
何があってもあきらめない不屈の主人公・加代子。
これぞ、今こそ読みたい新世代の女子下剋上物語。

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出版業界を舞台にしたコメディ。
『小説ばるす』に笑った。
こちらが慣れてしまったのか、徐々にパワーダウンしていくように感じられたのだけど、
ほしいものをつかみ取るために、人を蹴落とすのもいとわない、
エネルギッシュな主人公が面白い。
もうちょっとはっちゃけてもいいと思うけど。

作者さんと仲がいいのであろう実在の作家が、
キャラクターとして実際に登場するのは、
なんだかなれ合いを見せつけられているようで気恥ずかしい。

「人を嫌な気持ちにさせず、はっきりと映像が浮かび、
 主人公の成長が明確に描けていること、
 老人か動物か美味しいものが出てくればなおベター」
という「売れる本」の条件は、あるあるだった。


コメント
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