金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

16:浅倉ユキ 『あな吉さんの 人生が輝く! 主婦のための手帳術』

2017-01-21 20:15:53 | 17 本の感想
浅倉ユキ『あな吉さんの 人生が輝く! 主婦のための手帳術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

【Amazonの内容紹介】

めんどうくさがりでも、努力が苦手でもOK。
「メモはすべてフセンに書いて、手帳に貼る」
たったこれだけのことで、忙しい主婦の生活がとってもラクになります。
家族との関係が良くなる!
自分の時間が見つかる!
やりたいことに向かって動けるようになる!
“ゆるベジ”でおなじみ、あな吉さんの大人気講座が本になりました。

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全部は読んでいないので、好み度★はなし。

毎年手帳特集の雑誌を買っているのだし、
もう手帳術の本を買っても目新しいことなんかないよ……
と自分で理解しつつ、ついつい手に取ってしまうのだった。
まあ、今回は、自分のためというより、
仕事相手のためといった感が強いセレクトけれども。

ふだん手帳を使っていない人には、いいんじゃないかな?

"大人というのは、いつも自分で、自分をゴキゲンに保たなくてはいけない。
それが大人の責任である。”

にはハッとさせられた。


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15:山口晃 『ヘンな日本美術史』

2017-01-21 19:42:37 | 17 本の感想
山口晃『ヘンな日本美術史』(祥伝社)
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

山口晃、初の書き下ろし「画論」!

自分が描いたということにこだわらなかった「鳥獣戯画」の作者たち。
絹本に白色を差すまでの絵師の心細さ。
「伝源頼朝像」を見たときのがっかり感の理由。
終生「こけつまろびつ」の破綻ぶりで疾走した雪舟のすごさ。
グーグルマップに負けない「洛中洛外図」の空間性。
「彦根屏風」など、デッサンなんかクソくらえと云わんばかりのヘンな絵の数々。
そして月岡芳年や川村清雄ら、西洋的写実を知ってしまった
時代の日本人絵師たちの苦悩と試行錯誤……。

絵描きの視点だからこそ見えてきた、まったく新しい日本美術史!

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あー面白かった!

上の内容紹介は非常にまじめなんだけども、
文章にユーモアがあって読みやすく、なおかつ勉強になる。
自分で見たときには気づかなかった視点で絵を紹介してくれているので、
「言われてみればそうだ」という発見が多かった。
学生の頃から、資料集に載っていた月岡芳年の絵が好きだったんだけど、
あの絵の良さも言語にしてもらって初めて理解できた気がする。

"一方、この「高津本」は、ぱっと見で明らかにこれは駄目だろうという
ビジュアルを持っています。斬新な構図と言えば聞こえはいいですが、
これは明らかに「下手」です。"(P.141)

と書かれた後にその絵が載っていて、笑えてしまう。
下手だとこきおろしているわけではなく、
その絵が生み出された背景や、美術教育にまで話が及んでいて、
絵を描かない人間にも納得できることが多かった。


コメント (2)
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