金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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24:桂望実『Run!Run!Run!』

2010-02-11 10:41:28 | 10 本の感想

桂望実『Run!Run!Run!』(文春文庫)
★★★☆☆

長距離ランナーとして恵まれた肉体を持ち、
幼い頃からランナーとして努力を積み重ねてきた岡崎優は、
S大学陸上部に入る。
オリンピックを目標とし、箱根駅伝は通過点に過ぎないと
公言する優は協調性もなく、周囲の反感を買う。
そんな中、突然の兄の死をきっかけに母が精神を病み、
母の口から思いがけない言葉を聞いた優は
自らの出生にまつわる秘密を知り、苦悩する。

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知らない作家さんだなあ……と思ってたのだけど、
『県庁の星』の人ね。
(映画になってたことくらいしか知らないが)
陸上や駅伝を題材にしたものは、
佐藤多佳子、三浦しをん、あさのあつこ……と
いろいろ出ているけれど、
この話、物語の軸となる設定は
今まで読んだことのないパターンで新鮮でした。

しかし、人物造形や部内での人間関係に関するエピソードはベタ。
主人公のキャラクターもなんか中途半端だなあ。
好きだと思える登場人物が一人もいない。
ふろしきを広げすぎてうまく回収できなかった感じで、
浅い印象を残してしまうのが残念。

コメント
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