金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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63:赤木かん子編『あなたのための小さな物語20 居場所』

2007-05-21 17:27:33 | 07 本の感想
赤木かん子編『あなたのための小さな物語20 居場所』(ポプラ社)
★★★☆☆

【収録作品】
橋本治「愛の矢車草」
小松重男「代金百枚」
アイザック・アシモフ「迷い犬」

幼くして父親になってしまった少年が、子供を
引き取ろうとするところからはじまる「愛の矢車草」。
主人公の卓也がいろんな意味で不気味で、
母の智恵子の恐怖がよくわかる。
そして父の文彦の大人げなさと言ったら……。
人のいやな面を容赦なく描いているのだけれど、
おもしろい。
しかし、なぜ矢車草なのだ……?
『蝶のゆくえ』でも思ったのだけれど、
橋本治のタイトルセンスはよくわかりません。

「代金百枚」は時代小説。
やっぱりな、というオチではあるのだけど、
ほのぼのユーモラスな作風で楽しめました。

コメント
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