[2014・2・4公開]
《 2018・5・20 再掲載 》
エッ!ホンマかいな!?
こんな偶然、また、あり!?
また、驚く事実と、隠された裏側が、次々と判明した!
先に書いた第2弾の記事が、私の予想を大きく超越する反響と、検索数を数えることとなった。
それに、ヤル気を起こし、さらに調査と、取材を続行。
心ないテレビドラマを作っている、あの制作スタッフの、知られていない事実と、作るに至った真相と深層に、少しでも迫りたい。
そう、思った。
なんと、第3回の視聴率が、下がるどころか、逆に15%と、上昇。
正直、予想外だった。
観る人の「意識」というのは、なんと言うべきか・・・・。
日本テレビ放送網(株)と、番組制作スタッフと、「松田沙也」は、やった! やった!と、表向き、意気が上がっていることだろう。この記事も、さらに、逆に、その一助に、ヘタすると成りかねない。
そう危惧する一方で、この「明日、ママがいない」について、放送中止や、内容の改善や修正を求める関係者の動きについて、
[表現の自由の侵害]だの、[圧力団体]だのと、歪んだ勘違いをしている輩。
また、もっと燃えろ!というような、火事場見物の如き、[ネット野次馬]。
そして、一番怖いのが、[たかがテレビドラマなのに]、そんなに反応するのはおかしい、と主張しつつ、番組内での、児童養護施設のありえなさや、職員の異常な言動、里親の感情などを、[ほぼ事実]なのではないか!? と、信じて疑わない文面を、書き、ないし、打ち殴り書きするネット上の輩が、多いこと!
自傷行為をしたと報じられている児童が、15人もいる。それについても、「たったの15人しかいないんでしょ。たいしたことないじゃん!」と、書いてのける奴もいた。
報道を受け、2月3日の国会の審議で、田村厚労大臣が、調査に乗り出すむね、言明した。
いよいよ、日本テレビは、窮地に立たされ始めた。
昨年起きた、みのもんたこと、御法川法男(みのりかわ・のりお)いわく、「バカ息子」の雄斗の事件の比では、なくなってきた。
さて、テレビドラマ見て、内容を信じて疑わない人。
それは、NHKの「大河ドラマで描かれる歴史」を、事実と信じて見てる人に、よく似ている。描かれているその時代に、100%間違いなくいなかった歴史的人物を、平気で登場させたり、歴史上いない架空のオリジナル人物を、何人も登場させたり、明らかになった歴史的事実に照らして、ありえない言動をさせたり、している。
もし、日本史の試験で、大河ドラマで出てくる歴史上の人物の問いに対して、その記憶のままに書き答えたら、0点と採点されることは、間違いない。
古典落語の一節に、「小野小町が、平清盛に送った恋文があるけど、買うかい?」というのがあり、客は、どっと笑う。
笑えない人が、”大河”ファン。
昨年の、「八重の桜」。原作は、無し。
脚本を書いたのは、山本むつみという、女性。「シナリオ・センター」では、先の「松田沙也」というペンネームを持つ、旧姓・大江の大先輩だ。
山本は、書き出すにあたって、後に新島八重となる実在の女性のことを調べたが、まったくと言って良いほど、書かれて無かったという。
買い込んだ歴史本を、部屋に山積みにした末に、書かれたものは、「彼女の考えた、オリジナルの新島八重」。
歴史的には、実証出来ない、ありえない八重像が、大河ドラマで、縦横無尽に描かれた。
ちなみに、山本むつみは、独身・・・らしい。プライバシーを、極めて明かそうとしない熟年女性。朝の連ドラ「ゲゲゲの女房」で、一躍実力を開花させた人だ。
さて、また、横道にそれた。
「明日、ママがいない」の、現実と違い過ぎることについては、第1話の冒頭の、ホラーまがいの、おどろおどろしいシーンから、そうなのだが、ここで詳しく書かない。
各自、私の記事に反発を感じる人を始めとして、調べて下さい。それが、児童養護施設の実態を、少しでも知ることになりますから。
また、長くなりそうなので、軌道修正します。
視聴率上昇の一方で、世間の冷たい視線は、屁でもないが、番組スポンサー皆無の問題では、アタマを悩ましていた日本テレビと、制作スタッフ。
コレは、スポンサーがいるからこそ、ドラマ作りが出来る民放としては、死活問題。
そんな真っ只中の、1月29日。第3回目の放送前に、「全国児童養護施設協議会」が、日本テレビ放送網(株)に対し、改めて2度目の、このドラマの内容に対して「改善要求」を出した。
それに対して、どんな思惑が潜んでいたのか、予想外に反応は素早かった。
翌30日。日本テレビ側は、千代田区霞が関にある、新霞が関ビルの中に入っている、同協議会のもとへ足を運んだ。
この協議会は、「社会福祉法人 全国社会福祉協議会」の、児童福祉部が窓口になっている。
日本テレビから赴いたのは、3人。
これが、驚いた!
制作局長の、佐野譲顯(よしあき)。
元アナウンサーという経歴があるのだが、ブラウン管越しに、その名を見た記憶は、無い。その後、プロデューサーを経験したのち、局傘下の番組制作会社である、旧・日本テレビビデオ、現在の「日テレ AXON(アックスオン)」の常務から専務を経て、本社に戻り、現職に就いている。
AXONが、この問題の番組を作っていることは、過日の記事で書いた。
で、驚いたのが、なんと佐野も、東京外国語大学を、卒業していたこと。
佐野は、ドイツ語学科だった。
大江の実父が、中国語学科卒。日本テレビ社長・大久保好男が、フランス語学科卒。
見事に、ラインが一本連なった。
先輩・後輩。同窓生としての、「引き」が、あったか!? はたまた、奇妙な偶然か、奇縁か!?
早速、日本テレビに勤める旧知の制作畑の人間や、局舎に麹町や、生田スタジオ時代から出入りしているベテランに、ひそかに、数多く聞いてまわった。
結論を言おう。
「ライン」は、つながっていた。
ある人は、こう、私に言った。
「いやあ、脚本家の新人の女の子の父親との関係までは、知らなかったけれど、大久保社長と、佐野制作局長との長年の親しい関係は知っていたよ。そうだね、屈強なラインと言っても、良いだろうね。新人の子を起用するらしいという噂は、去年から耳にしていた。大胆なことやるなあ、と思っていたよ」
また、ある人は、「局の社運を賭けたってまで言うと、大げさだけど、ゴーサインが出てからは、すごかったね。大丈夫かなあと、不安視する現場のスタッフ はいたけどさ・・・・。社長と制作局長が、やる気満々でお墨付き、出してるんだもん。もう、プロデューサーたちは、イケイケだったからなあ・・・」
「会社の社長と、制作局長が、まあ、言って見れば、クビ賭けてもいいくらいの気持ちで、臨んだはずだからね。僕らとしては、何も、クチはさめる訳ないじゃない! ねえ、お分かりになるでしょ? あなたも、この業界と現場、知らないわけないでしょ?(笑)」
ドラマを始めとして、企画の段階で上層部で審議され、了承を得るのがタテマエ。
また、局内試写を放送前に行ない、上層部に見て戴いて、問題の有る無しを、チェックする慣習もテレビ局にはある。
だから、実は多忙でまったくタッチしていなかった、観ていなかったので・・・という、言い訳、釈明は通用しない。
ましてや今回は、ニコ動に呼びかけ、大々的に一般視聴者向けに、異例とも思える、試写会イベントまで行なった。
太いライン。いや、個人的な、トリプル、トリオの太い綱でも、結ばれていた。
イケイケ。その筆頭と見られていたのは、この30日の、1時間10分にもわたる会談に同席した、福井雄太プロデューサーだ。
まだ、わずか26歳という若さ!
2009年に、日本テレビに入社。アシスタント・ディレクターを経て、いきなりプロデューサーになったことで、社内で話題を呼んだ。
日本テレビ史上、最年少で、飛び級でのし上がった彼。
社内インタビューに答えている言葉は、勇ましい。
そんな人物が、この番組を担当し、難題待ち構える会談に参加。
現場最高責任者は別にいるのに、局の期待の大きさが、しのばれる。
これまで、プロデューサーとして担当したのは、この「明日、ママがいない」も含めて、6本。
そのうち、2本は、皮切りの「ピースボート」もそうだが、深夜枠。極めて言えば、視聴率0%台でも、構わない。自分の好きなモノを作ってみろ、という世界。
実際、視聴率も低いまま。巷の話題にも、ならなかった。
福井が、脚本家・野島伸司とコンビを初めて組んだのは、丸2年前の「理想の息子」というドラマ。
土曜の夜9時からという、好時間帯にも関わらず、最高14%、最低10%という、まままあの成績。
以来の、野島との仕事。「脚本監修」という、訳わかりにくい名目で、据えた。まあ、「松田沙也」こと、大江が新人のため、脚本の不備に手をを入れさせる、ということもあってかも知れない。
福井にとっては、今、初の挫折というところか・・・
ちなみに、福井は、東京外国語大学出身では無い。そこまで、つながったら、奇跡だろう。
対峙したのは、「全国児童養護施設協議会」の会長・藤野興一と、副会長・武藤素明(そめい)。
当初は、よくありがちな、厚生省などから早期退職後、天下った名誉職の、へっぽこ官僚かも?と、思っていたら、大間違い。
2名とも、若い時から児童養護施設の仕事に関わってきた、もろに専門家だった。
藤野興一(72歳)の方は、明治時代に「孤児院」として発足した児童養護施設に、戦後、親族が関わってきた家に産まれた。
「鳥取こども学園」を基盤に、時代の流れとともに、子供を囲む環境も変わるに従い、情緒障害児のための短期治療施設など、必要に応じて、大、中、小。さまざまな施設を作り、他県の岡山県からの助成金も得て、運営してきている。
孤児院のスタートから、すでに創立106周年をかぞえ、普段は、藤野は、園長として、心の傷を抱えている児童たちと接しつつ、職務をこなし、必要に迫られるときだけ、上京している。
入所している児童を、叱る時は、叱っている。そのやり方は、経験の積み重ね。児童には、叱られる権利があるとも言っている。
もう一方の、副会長である武藤素明は、61歳。
駒澤大学の社会学科を卒業したあと、東京都調布市にある、「社会福祉法人 二葉保育園」に、児童指導員として勤め始め、以来一筋。こちらも園長として、日々、頑張っている。
この「二葉保育園」も、創立は、明治33年。なんと、日本テレビの局舎が今もある麹町に、私立幼稚園として建てたのが、スタート。華族の子供も、貧しい子供も、分け隔てなく預かり育てた。以来、紆余曲折を経て、こちらも、118周年を数える。
名称こそ、保育園だが、分園も多く拡大。「乳児院」や、「児童養護施設」や「グループ・ホーム」もあり、いつも子供たちと、現実に接している。
だからこそ、あの心無いドラマに怒りの声を挙げざるを得なかったようだ。
間違っても、圧力などかけるつもりも無いし、そのような「団体」でも無いことは、調べてわかった。
別に、支援するつもりなど、毛頭ない。なかなか、交渉ごとが上手く、権謀術数にたけているなとも、感じているし。
しかし、デタラメ過ぎるドラマと、作り方は、いけない。太く、堅いラインも、気になる。
ただ、事実を調べて、書くのみの身だ。
会見で武藤は、こう言っている。
「子供を、まるで動物のようにさげすみ、平手打ちしたり、バケツを持たせたりしているが、あれは、施設内虐待に当たります」
施設内虐待が、露見し、確認された場合、ヘタすると、施設閉鎖につながる。
言葉も含めての虐待を、「明日、ママがいない」では、ドラマとはいえ、平気でやってのけている。
あり得ないことの連続。
もし、アレが日常茶飯事なら、即刻、立ち入り検査が入り、三上博史演じる施設長は、取り調べを受けたうえ、逮捕拘留される可能性が高い。
「架空」の「フィクションです」では、済まされない。
その範疇(はんちゅう)を、超えているのだ。
1部には、確かに存在していた。いや、今も、あるだろう。個人の「犯罪」が。
だが、「叩く」「怒鳴る」「見下す」「家畜。動物。ペット扱いする」このドラマの日常。
このドラマによって、どこもかしこも、全国でやっているんじゃないの?と、誤解されるのが、怖い。
ましてや、ペットは、無い! 里親に、そんな人間はいない!
作り手が、無神経のままだけに。
里親制度にも、誤解を与えるストーリーだ。
近年は昔と違い、父母の虐待というより、子育て責任放棄による児童が、増えつつあるという。
預かれる子供は、基本的には、2歳から18歳まで。しかし、個々のケースに応じ、0~20歳まで育てているところもある。
日本全国に、585か所。児童というくくりでの入所者、3万人を少し超えている。
あだ名などで、互いを呼び合わない。ましてや、「ポスト」などは、常識外れだ! 誰が、どう言い訳しても、熊本市にある「慈恵病院」を想起させてしまう。
このドラマは、それが致命傷となった。「架空」と、見なされなくなってしまった・・・・
全員が、ドラマでは、あだ名。それも、心傷つける、出生にまつわる、あだ名。
大江(旧姓)が産んだ子供に、そう、マンション近くで呼びかけたら、彼女は平気だろうか・・・・・
結婚後のフルネームは、あえて書かないでいるが・・・・
当方の、「配慮」と思ってもらっていい。
会長、副会長。2名の勤務する施設に、やはりプレゼントを届けたのが、「タイガーマスク」こと、伊達直人。
藤野の所へは、三陸大津波・大地震の起こった2か月前。段ボールに詰めた、筆箱、消しゴム、ノートなどが運ばれたという。
そして、武藤の所へは、伊達直人がランドセルを送っていた。
大江に聞きたい。福井に聞きたい。
漫画の中で、伊達直人は、施設にいたとき、あんなことしたろうか? されたろうか?
ちなみに、最近、児童も含む施設に長年勤務している人に、話しを聞くことが出来た。
理不尽なことを、職員にしてくる入所者も、いる。しかし、当たり前の姿勢として、絶対に怒らない。ましてや、暴言を吐いて傷つけたり、叩かないという。
一息ついて、ガマンする。
時をおいて、せつせつと注意するという。
施設内虐待は、絶対にやってはいけないこと、とキッパリ言った。
それは、クビになることに、直結してゆく。給与は、時間給に直すと、信じられないほど安い。職員の気持ちと、児童への思いやりが、仕事を続けさせている。泊まり勤務も、定期的にある。
現実は、そうだ。
片一方で、「現実は、あんなもんじゃない。もっと、ひどい所もある」という、施設職員の話しも、聞かされた。
確かに、少ないがある。
少女への、元職員による過去の性的強要事件が、質問形式で、本日、ネット上に載っていた。
答えの大半は、唾棄すべきモノばかり。
しかし、すでに過去の記事に私が盛り込んだように、その手の事件化すべきものは、毎年発覚。
とりわけ、物事の判別が付けられにくい、精神薄弱児(知的障害)の少女に対する和姦とは認めがたい強姦が、時折り発生し、施設側が、出来るならば外部に知られたくないと、計りがちなのも事実。
しかし、たかが、ドラマ? されど、ドラマだ。
大江に聞きたい。福井に、聞きたい。
施設で働いてみませんか? その後、ドラマを書いてみませんか?
その後、ドラマを、作ってみませんか?
イケイケではなく、施設へ、行け行け。そう言いたい。
それで、あのドラマなら、まだ少し許せる。
18歳で、世に出される子供たち。
高校への進学率こそ、決して低くはないが、その上の大学へとなると、かかるオカネと、さまざまな要因が重なり、入所児の10%程度だと言う。
かつて、私が行方を知りたくて、足を棒にして追い続けた、映画「誰も知らない」で言うなら、長男の少年。
実は彼、猛勉強して、誰もがその名を聞けば分かる有名私大に合格していた。
その後も、彼は、施設で彼の面倒を見ていた男性によれば、「一流企業へ入社し、結婚もしたよ。キチンと、年賀状も毎年、くれているし、立派に生活しているようだよ」と言う。
さらに、その後を調べると、子供も産まれ、良きパパとして、関東のある街で、幸せな家庭を営んでいる。
何一つ取材しないまま映画を作り上げちまった是枝裕和は、それも、知らないだろう。まさに、何も知らない、誰も知らない。
さて、人々と周囲の善意と、寄付金と、助成金で、何とかやりくりしている全国の施設だが、近年、それを阻む動きが、オカミから出てきている。
地方に、施設に関わる権限を委譲させろというのだ。オカミが、主導して、「適切」な動きが出来たことは、過去に1度たりとも、無い!
当初、私が誤解したように、天下りの役員がひしめきあって、子供のことなど、どこへやら。税金を食い物にしていくだけ。それが、透けて見えてくる。
それでなくとも、近年、我が子へのしつけと、虐待の識別を、個々にじっくりと見つめて判断することなく、もう、一律「虐待」「虐待」と叫んで、すぐさま、子供と親を引き離してしまう「児童相談所」職員の動きが目立つ。マスコミが、それに安易に乗っかる。
職員の「権限」は、絶大過ぎる。
例え、間違って「虐待の事実あり」と判断されたら、一巻の終わり。
我が子とは、会えなくなる。
そんな「風潮」にも、拍車がかかりそうだ。
しつけと、虐待。その差は、ケース・バイ・ケースで判断しなければならないはずなのに・・・。
昭和の時代には、「しつけ」とみなされた親の行為が、平成では、「虐待」とみなされる。
歪んだ時代の流れというべきか・・・・・
ただ、確実に、親としてすべき養育の責任放棄は、微増ながら増えている。生活して、食べていけるはずの経済力のある、ママでさえ、そうしてしまっている。それが、怖い。背筋が、凍る。
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さてさて、1月30日の会談後、「2月4日までに、改善を求めたことに対して、文書で回答して欲しい」という、全国児童養護施設協議会の要求に対し、日本テレビ放送網側は、即答を避け、あいまいな答え。
「ご意見を局に持ち帰って、慎重に検討致したいと思っております」
だが、報道では、まるで、日本テレビ側が、その場で、ドラマのストーリーや、今後の展開を変更する、変更せざるを得ないかのような決断を早くもしたような、書かれ方をしている。
記者たちと、協議会側の、希望的観測が、入り混じっていたのだろうとしか、考えられない。
このまま、慎重な答えに終始しながら、番組内容をカケラも変えることなく、突っ走ろう!
「松田沙也」の、公的コメントの如く、「ご意見は、伺いました」
で、ハイ、右から左へ聞き流し、無視しましょうか? どうしたら、カッコつくでしょうねえ・・・・・
そう考えていたところに、2月3日の、国会での田村厚労相の発言。
日本テレビは、その時々の権力に近い立場に添い寝する反面、権力にひれ伏す傾向が強い。
承諾こそ全くしていないが、2月4日の前日の、3日夕方までに、日本テレビ側から、「文書」は、新霞が関ビルのなかにある、協議会へ届いていなかった。
送り先は、鳥取市の施設でも、調布市の施設でもない。霞が関にと、告げたにも関わらずだ・・・・
日本テレビの「常識」は、世に通用するであろうか・・・・・
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さて、次の写真、というより、ポスターを見て戴こう。
左上のポスターは、「明日、ママがいない」の、大判宣伝ポスター。ご存じ、4人の子供が大きい毛布に身を寄せ合って路上に浮浪者のように座り込んでいる。
そして・・・・・・
えっ!と驚かれる人もいるはず。これは、かつて世界的人気を誇った、イギリスのロック・バンド「THE WHO」(ザ・フー)のポスターだ。
だれが、見ても、ひっくり返しても、裏側から覗いても、そっくり!!
もろ、パクリ!
偶然、似ていたなんて、言い訳は通用しない酷似ぶり。
こちらは、イギリスの国旗の大きい布と思われる。
プロモーションしたLPは、1979年。昭和54年に出した「キッズ・アー・オールライト」。
いまも、「ザ・フー」を検索すると、バンド名と共に使われている、有名な写真だ。
法的には、問題ないのだろうか?
福井雄太以下、やり放題か?
現在の「ザ・フー」の、日本におけるレコード会社である「ユニバーサル・ミュージック・ジャパン」の、法務部と、広報部に連絡をとってみた。
かつては、直接、すぐ話せたのだが、今や、あれこれアレコレ、たどり着くまでに、とんでもなく壁があって、手間取る。
おまけに、電話に出たユニバーサルの女の子は、有名だった「ザ・フー」のことを、まったく知らない。「ザ・フー? 誰のコト????」と言いそうだった(笑)。
パクリか? たまたま似ているだけです、で逃げ切れるか?
はたまた、事前了解、了承をとっているのか?
今後、問題になるかも知れない。
そして、パクリは、ポスターだけでは、なかった!
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「明日、ママがいない」の、キャッチ・コピーに、以下の1文がある。
<捨てられたんじゃない。わたしたちが、捨てたんだ。>
実は、これに酷似した内容のキャッチ・コピーが、39年前にあった。
<親から、見捨てられたんじゃない。おれたちが、見限ったんだ>
1975年から、1981年まで、「花とゆめ」という雑誌に連載された、「はみだしっ子」という漫画が、それだ。
当初は、「われら、はみだしっ子」という題名での、読み切りの予定だった。ところが、読者からの圧倒的支持を得て、題名も変え、長期にわたる人気作となった。
いまもって、隠れた人気を誇り、テレビのアニメ談義で出てきたり、谷山浩子という、シンガー・ソングライターが、これに材を得て、歌ったりしている。
作者は、三原順というペンネームを持った、実は女性。
この漫画の舞台は、イギリス。偶然にもイギリスだが、年代を見比べて欲しい。「はみだしっ子」の方が、4年も早い。「ザ・フー」は、デビューこそしていたが、世界的に誰もが知る人気を得るまでには、至っていなかった。
主人公は、マックス、アンジ―、サーニン、グレアムの、少年「4人」。
これが、現在発売されている「はみだしっ子」の、第1巻の表紙だ。
興味、関心のある方は、是非手に取って、見て戴きたい。
「子供4人」。もろに、設定からして、戴いちゃった!
毛布、布こそ絡んでないものの、パクリ疑惑は、免れようも無い。
それだけでは、無い。
この作品のファンや、愛読者に取材したところ、ところどころのセリフや、展開が似ているところがあると言う。
物語の基本は、それぞれ、親に捨てられたり、親を見限って、家を飛び出したりしていた「4人の児童」。彼らが、知り合い、さまざまな経験をしてゆく、という物語だ。
そこに、孤児院、現在の児童養護施設も深く関わり、作品中に何人も登場する。
まさに、キャッチ・フレーズ通り。
先に、大江が、アニメのプロットや、脚本を書いていたことは紹介した。
この「はみだしっ子」の人気は、今も根強く、絶版となったりした末に、「花とゆめ」を出版していた白泉社から、文庫となって出ている。
大江が、このドラマの企画段階の昨年。ネタ探しに苦心した末に、「はみだしっ子」を手にした可能性は、極めて大きい。
今、このキャツチ・コピーといい、パクリ&酷似疑惑をどう感じているのか、作者である三原順こと、鈴木順子に話しを聞こうと思った。
ところが・・・・・残念なことに、今を去る19年前。42歳という若さで、この世を去っていた。
残念でならない。
パクリ、ないし、酷似をよそに、本日2月4日。
全国児童養護施設協議会が要望した、文書送致の締め切り日となった。
先ほど、連絡を入れてみたところ、「会議中」とのこと。
先の2名の他に、実務担当者たちも加わっている。
おそらく、日本テレビが、ギリギリ、送ってか、届けてきたように思われる。
一部報道によれば、5日。厚労省の記者クラブで、記者会見を開くとの記事も見かけられた。
果たして、この先、どういう展開になっていくのか・・・・
まだ、会議は続いている・・・・・・・
静かに、冷静に、見守りたい。