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アイリアノス『ギリシア奇談集』:「ソクラテスの妻」(「見にいく」と「見られにゆく」)!「エジプト人の我慢強さと、インド人の妻の殉死」(エジプト人への拷問;殉死の風習サティ)!

2021-10-01 13:39:38 | 日記
※アイリアノス(200A.D.頃)『ギリシア奇談集』(第1~14巻)岩波文庫

第7巻(10)「ソクラテスの妻」:クサンティッペは「見にいく」のであって、かつ「見られにゆく」のだ!
ソクラテスは、妻のクサンティッペが祭りの行列を見物に行くのに、夫の上着を着てゆくのを嫌がった時、「ほれごらん、お前は見にいくのじゃなくって、見られにゆくんだよ」と言った。
《感想1》「夫の上着を着てゆく」のを嫌がったクサンティッペの方が普通だ。それに文句をつけるソクラテスは女性(妻)への理解不足だ。
《感想2》またクサンティッペの行動に関するソクラテスの発言は誤りだ。クサンティッペは「見にいく」のであって、かつ「見られにゆく」のだ。

第7巻(18)「エジプト人の我慢強さと、インド人の妻の殉死」:拷問されたエジプト人は、自白するより前に死んでしまう!インドの殉死の風習サティ!
エジプト人は恐ろしく我慢強いという。拷問されたエジプト人は、自白するより前に死んでしまうそうである。インドでは夫が死ぬと、妻たちは夫を焼く火で自ら焼死することを厭わない。死亡した男の妻たちは互いに競い合い、籤(クジ)に当たった女が夫とともに焼かれる。
《参考1》インドの殉死の風習はサティと呼ばれる。例えば、17世紀ムガール帝国宮廷に仕えたフランス人ベルニエ『ムガル帝国誌』にサティの記述がある。「昔ほど多数が焼死していない。現在統治しているイスラーム教徒は、この野蛮な風習に敵対しできるかぎり防止している。 とはいえ・・・・反乱を恐れ、自分達よりずっと多数の偶像崇拝の徒(ヒンドゥー教徒)である人民に、自由な宗教行為を許している。・・・・サティ(殉死)は夫に対するあふれんばかりの愛情によるというより・・・・本当のところは、妻達を夫にもっと隷属させ、夫の健康にとりわけ心を配らざるを得なくさせ、妻達が夫を毒殺するのを妨げるための、男達の策略だった。」
《参考2》1829年にイギリス植民地当局がサティ禁止令を出した。
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浮世博史『もう一つ上の日本史、近代~現代篇』(104)-3 百田氏の誤り③:「WGIPの洗脳」に関し一方で「日本人の精神を粉々にした」が、他方で「染まっていない」と言い矛盾し、誤りだ!

2021-10-01 11:03:13 | 日記
※浮世博史(ウキヨヒロシ)「もう一つ上の日本史、『日本国紀』読書ノート、近代~現代篇」(2020年)「日本の復興」の章(385-455頁)  

(104)-3 百田氏の誤り③:「WGIPの洗脳」についての百田氏の見解は矛盾しており、誤りだ!一方で洗脳が1945-1946年に「日本人の精神を粉々にした」と言い、他方で洗脳にこの時点[1953年]で「多くの日本人が染まっていなかった」と述べ矛盾する!(408-409頁)
C-4  百田尚樹『日本国紀』は戦犯赦免運動に関し述べる。「まさしく日本人全員の総意であったといる。またこれはGHQによる『WGIP』[戦争責任を伝える計画]の洗脳にこの時点[1953年]では多くの日本人が染まっていなかったということでもあった。もし洗脳が完全に行われていたなら、戦犯赦免運動など起こるはずがなかった。洗脳の効果が現れるのは、実はこの後なのだった。」(百田432頁)
C-4-2  百田氏の誤り③:百田氏は一方で、1945年から1946年にかけて「WGIPの洗脳」があったと強調し、「かくの如く言論を完全に統制され、ラジオ放送によって・・・・洗脳プログラムを流され続ければ、国民が『戦前の日本』を徹底的に否定し嫌悪するようになるのも無理からぬことだ」(百田425-426頁)とし、それは「日本人の精神を粉々にした」(百田421頁)と述べた。ところが他方で、「この時点」[1953年]では、まだ「WGIPの洗脳」に「染まっていなかった」(百田452頁)と述べる。「WGIPの洗脳」についての百田氏の見解は矛盾しており、誤りだ。(408-409頁)
C-4-3  「WGIP 」が「戦争責任を伝える計画」にすぎず、[※陰謀論的な]「日本人を洗脳するような計画」でなかったということを、戦犯赦免運動が証明したと言うべきだ。(409頁)
C-4-3-2  百田氏は史料や社会科学的検討を怠っている。(409頁)
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