The Aziola
By Percy Bysshe Shelley
'Do you not hear the Aziola cry? 「アズィオーラがないているのが聞えない?
Methinks she must be nigh ―' 私が思うに、彼女は近くにいるにちがいないわ―」
Said Mary, as we sate メアリーが言った。その時、私たちは座っていて
In dusk, ere stars were lit, or candles brought ― 夕暮れだった。まだ星が輝く前、まだ蝋燭が灯される前―
And I, who thought そして私は思ったのだ
This Aziola was some tedious woman, このアズィオーラは飽き飽きする女だろうと。
Asked, 'Who is Aziola?' How elate それで尋ねた、「アズィオーラって誰だ?」
I felt to know that it was nothing human, 私は舞い上がるほど嬉しかった。人間でないと知ったからだ。
No mockery of myself to fear or hate! ― それは恐れ憎むべき私自身のくだらぬ模倣でなかった!―
And Mary saw my soul, そしてメアリーは私の魂を見抜き、
And laughed, and said ― 'Disquiet yourself not, そして笑って、そして言った―「不安にならないで、
'Tis nothing but a little downy owl.' それは小さな柔らかい毛のふくろうよ。」
Sad Aziola, many an eventide 悲しいアズィオーラ、夕暮れにしばしば
Thy music I had heard お前の歌を私は聞いた
By wood and stream, meadow and mountainside, 森や小川で、草地や山腹で、
And fields and marshes wide, そして野原や広い沼地で
Such as nor voice, nor lute, nor wind, nor bird, それは声でもなく、リュートでもなく、風でもなく、鳥でもなく、
The soul ever stirred ― 魂がずっと震えるような歌―
Unlike and far sweeter than them all. 何にも似ていず、そして何よりもずっと甘美な歌。
Sad Aziola, from that moment, I 悲しいアズィオーラ、あの時から、私は
Loved thee and thy sad cry. 君と君の悲しい鳴き声を好きになった。
《感想1》「私」は「あの時」から、アズィオーラとその悲しい鳴き声を好きになった。アズィオーラの鳴き声(歌)は、「魂がずっと震える」ような歌、「何にも似ていず、そして何よりもずっと甘美な」歌だ。
《感想2》「あの時」とは、いつか?「私」は「人間」を恐れていた。つまり「恐れ憎むべき私自身」のくだらぬ模倣である「人間」を恐れていた。するとメアリーが私に言った。「不安にならないで、それは・・・・ふくろうよ。」私は「ないている」のが人間でないと知って、「舞い上がるほど嬉しかった」。その時から、「私」はアズィオーラとその悲しい鳴き声を好きになった。
《感想3》「あの時」、私は、メアリーへの愛をあらためて確認したのだ。メアリーは、「私」の恐れをよく知っていた。そして私に「不安にならないで」と言った。メアリーの私への深い理解。私はメアリーをあらためて愛し、そして「悲しいアズィオーラ」とその鳴き声を愛するようになった。
《感想4》アズィオーラは、コノハズクで、雄が悲しい声で鳴く。メアリーは、シェリーの夫人だ。