DIARY yuutu

yuuutunna toki no nikki

感情の根拠を問うたら、君は根拠があいまいで捉えがたく霧のようだと気づくだろう!君は、君を失う!何と面倒くさい感情! 

2018-08-16 22:59:57 | 日記
(1)
感情は根拠を問わない。感情は感情だ。怒りは怒り。絶望は絶望。悪意は悪意。落胆は落胆。心の現場では、さしあたり、それがすべてで、それ以上の根拠を問うことがない。そして普通、自分の感情の根拠など問わない。
(2)
なんという傲慢。しかし人間は傲慢なのだ。人格とは傲慢そのものだ。なぜなら感情の根拠を問うたら、君は根拠があいまいで捉えがたく霧のようだと気づくだろう。君は、君を失う。何と面倒くさい感情。
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いろはかるた「念には念を入れよ」:だが慎重すぎるのも問題かもしれない!「善は急げ」、「義を見てせざるは勇なきなり」とも言う!

2018-08-16 22:06:10 | 日記
「念には念を入れよ」
You have to be careful as much as you can.

《感想1》「念には念を入れよ」といっても、「石橋をたたいて渡る」ばかりで、慎重すぎるのも問題だ。「善は急げ」と言うし、また「義を見てせざるは勇なきなり」だ。善いことはすぐすべきだし、正義に向け直ちに勇気をもって行動すべきかもしれない。
《感想2》「念」とは心の働きのこと。ここでは細心の注意をすること。
《感想3》なお「念力」は、心の思いが物理的変化を引き起こすこと。Ex. 念力で巨石を持ち上げる。
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映画『カメラを止めるな』(2017年)上田慎一郎監督:4層の現実の次元を持つ映画!さらに映画の現実を虚構として出現させる(つまり映画がその内部で上映される)日常のこの現実が、第5層目の現実の次元だ!

2018-08-16 17:45:48 | 日記
(1)
ゾンビ映画の撮影の時に、本物のゾンビが現れて驚愕する。俳優は一人を除いてゾンビ化し、そのゾンビをナタで殺すので、一人を除き誰もいなくなる。最後に生き残った人間の女の子の悲惨と絶望。
(1)-2
ここにはまず、3層の現実の次元がある。①製作される《ゾンビ映画》の現実、②《本物のゾンビ》の出現の現実、③《①②を含むゾンビ映画》の現実。この③《①②を含むゾンビ映画》の現実そのものが、『カメラを止めるな』の前半だ。
(2)
ところが「ここで映画が終わる」には、早すぎると観客は思う。すると後半が始まる。《①②を含むゾンビ映画》(『カメラを止めるな』の前半)がどのように撮影されたかの一部始終だ。撮影は大変な苦労だ!なかなかの力作だ!しかも低予算。
(3)
かくて現実の次元に4層目が付け加わる。映画『カメラを止めるな』の現実の次元は4層(①②③④)である。①製作される《ゾンビ映画》の現実、②《本物のゾンビ》の出現の現実、③《①②を含むゾンビ映画》の現実。(この③の映画そのものが『カメラを止めるな』の前半。)④《①②を含むゾンビ映画》の製作場面の現実。(この④が『カメラを止めるな』の後半。)
(4)
4層の現実の次元の重なりと相互象徴(相互指示)の錯綜が、不思議感をもたらす。
(4)-2
なお③《①②を含むゾンビ映画》の現実(『カメラを止めるな』の前半)の怖さは本物!また④《①②を含むゾンビ映画》の製作場面の現実(『カメラを止めるな』の後半)の可笑しさは爆笑もの!極めてリアルであることが、爆笑的な可笑しさを生み出す。しかも緻密に計算されている。
(5)
さらに言えば、4層の現実の次元をもつ映画『カメラを止めるな』は、映画の現実であって、それが上映される日常のこの現実が、第5層目の現実の次元だ。
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‘THE RUMOR’ (「噂」) ERSKIN CALDWELL(アースキン・コールドウェル)(1903-1987):事実を核に、一方で悪意の推論(想像)、他方で善意の推論(想像)が、増殖する!

2018-08-16 12:35:56 | 日記
(1)
タウン・ミーティング評議員の熱狂的賛成で、町の収入役に、サム・ビリングズが選出された。サムを「立派なホテル経営者で正直者だ」と推薦したジョージ・ウィリアムズは鼻が高かった。サムのホテルは町の固定資産税収入の10分の1を占めた。シーズンには、ホテルが町の住民を80-90人も雇った。サムは立派なビジネスマンで正直者だったので、町の金がすべて、収入役のサムに預けられた。
(2)
さて、サムのホテルのシーズンが10月で終わった。ところが冬の初め、突然、「収入役のサムが、町の金を全部持ち逃げして、フロリダに逃亡した」とのうわさが広まった。その噂を知ったジョージは驚いて、町の評議員で雑貨店主のクライドの店に行った。ほかの町民たちもそこに集まっていた。「サムが女とフロリダに行った」という「事実」が噂の根拠だった。
(3)
「サムは、とんでもない悪党だ」とジョージが言う。「だがお前がサムを収入役に推薦した張本人だ!」とクライドが責めると、他の者たちが「そうだ!そうだ!」と同調した。「サムは、あの時は正直者だったが、後で変節(turn around)したのだ。」とジョージが反論。さらにクライドが言った。「サムは町の金を全部持って逃亡しただけでなく、女(情婦)も一緒だ!」町民たちが「盗んだ金を持って女と逃げるのはよくある話だ」と叫ぶ。
(4)
クライドが、妻がパーティで聞いた噂も紹介した。「サムは自分のホテルでNYからの客を殺して、金を奪った。」ジョージが「サムは、この町の過去最悪の犯罪人だ。終身刑にすべきだ。」と言う。周りの町民たちが「逮捕に協力するぞ!」と気勢をあげる。
(5)
やがて冬の終わり頃、「サムは、女とキューバに渡った」との情報(噂)ももたらされた。「サムが持ち逃げした町の金を穴埋めするには10年かかる」とクライドが嘆いた。
(6)
その後、町の収入役サムについて、なんの新しい情報もなかった。ところが春になり、「サムが女とともに、戻って来た」と町民たちが知る。サムが、シーズン前、ホテル再開の準備をするためだった。彼はまず、大工と労働者の一団20人を雇った。さらにボートハウスの建設などもあり、町の失業者すべてが、サムのホテルで働くこととなった。
(7)
町民たちは誰も、サムについての悪い噂を、もう語らなくなった。サム自身は、「町の金の持ち逃げと殺人罪で、彼を終身刑にする」との町の噂について、ついに何も聞かなかった。
(8)
しばらくしてジョージが、クライドの雑貨店に来て言った。「町の金は、安全で、なんの心配もない。」クライドは、パーティーで聞いた噂を話した。「サムは、フロリダで去年の秋、大きなホテルを買収した。一緒に行った女は有能な客室管理責任者のジェニーで、新しいホテルのメイドたちの仕事を監督に行った。」ジョージが言った。「ジェニーは立派な仕事ぶりで、俺はその昔、彼女と結婚したいとさえ思った!サムは今やホテルを二つも所有する立派な経営者だ!」
(9)
クライドが「サム・ビリングズは、本当に正直な男だ。町の金の心配は何もない」と言った。するとジョージも、「サムが正直なのは昔から知っていた。彼は町一番の正直者だ」と同意した。

《感想1》
「噂」は、融通無碍に変形し広がり恐ろしい。サム本人が知らないところで、「町の金の持ち逃げ」の噂が立った。「サムが女とフロリダに行った」という事実を核に、「町の金の持ち逃げ」という悪意の推論(想像)が増殖した。
《感想2》
「サムがホテルを所有する」という事実を核にして、「サムが殺人犯だ」との噂が生れた。つまりサムは「町の金の持ち逃げ」をする悪い奴だから、「殺人」くらいするはずだ。「サムがホテルを所有する」事実があるのだから、「サムは自分のホテルでNYからの客を殺して、金を奪った」と推論(想像)できる。
《感想3》
このような悪意の推論(想像)(「町の金の持ち逃げ」「ホテルでの殺人」「情婦」等)は、「サムが女とともに、戻って来た」という事実によって否定される。すると今度は、善意の推論(想像)が、この事実を核に増殖する。サムは「立派なホテル経営者で正直者だ」と再び推論(想像)されることなり、女は「情婦」から「有能な客室管理責任者」へと推論(想像)が変更された。
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