昔から多肉植物は好きでよく買っていました。でも、秩父の気候では
ダイニングテーブルの上に置いていても溶けてなくなるという現象に
あい、正月の賑わいに買った福寿草なども花を楽しむまでもなく溶けて
無くなってしまうということを繰り返しました。
日常のほんの少しのぬくもりと憩いのために多肉植物やエアープランツや
コケの植栽を置くというのはささやかな贅沢と癒しの空間をということなのでしょう。
今ブームとしてとらえられるこれらの緑のブームは一つの背景として
工場の緑化に使われているからという説明があります。これは日本の規制が
強く、大規模工場に一定の緑化が義務付けられているからだといいます。
実は秩父地域にもそれらの規制のせいかと思うような光景を目にすることが
できます。最初それらの工場ができた当時は、敷地内にテニスコートや
プール、体育館といった福利厚生の施設が充実していることに目が行きましたが、
今行くと以上にまできれいに整備されたその佇まいに丸で公園かというような
徹底された整備状況にびっくりします。昔は工場というと騒音と悪臭がたちこめ
建物には仰々しいスローガンの表示が一般的でした。それがきれいな植栽とその
あまりにきれいに整備された様は異常なほどで何となく不自然にすら感じるほどです。
まあこれが製造業がことごとく海外に工場を移転した背景なのだと思います。
このあまりにきれいな工場の偽装の様なスタイリングは今開催されているサッカー
ワールドカップのあるシーンを思わせます。サッカーの場合あまり攻めずにとにかく守りに
徹することもあり、するとたとえ0-0でも勝ち点がもらえるという制度で時に
守りを固めるあまりその味方に球が当たりゴールしてしまうこともあります。
また、ゴール前ではあたっていないのに倒れたりしてそれが偽装だとすると
シュミレーションととられ反則になります。シュミレーションは反則の名前では
ありません。バスケットボールではシュート前に少し間を取り相手を飛ばし、
それにあたってからシュートすることがあります。自分から当たりに行ったのは
あきらかでもこれは相手のファールになり、フリースローとなります。基本、
接触したら反則であり、これはサッカーなどより厳しい判定です。
まあ、こんな点の入るのに苦労するゲームに世界中の人々が熱中し、どんな途上国の
試合でもスタンドはその国の国旗を掲げる人であふれサッカーのためなら仕事も
投げ出して地球の裏側からでも駆けつける人々を魅了しているものは何なのでしょうか。
ガチガチに守ってオウンゴールなんて結果でもただ、スタンドで騒げればOKなのでしょうか。
こんな単純なことならなぜ自分に爆弾をつけて繁華街で爆発させてしまったり、学校で
銃を乱射したり、新幹線で刃物を振り回して前途有望な人が殺されたり、公共の建物で
地震で塀が崩れて小学生が下敷きになってしまうのでしょうか。そんな理不尽なことを避け
少しでも良い世の中にするには何が必要か。考えずにはいられません。
誰もがいいなと思うこと、誰もがこころいやされること。そんな環境を整えるという
意味で、工場は異様なほどきれいに整えられ、コケやら腐肉植物もブームなのでしょう。
ブームということでは健康にいいとされる日本食も世界に
広がっています。魚介を中心にした食事や味噌や漬物などの発酵食品と
四季を感じて生活する感性に憧れ真似をしている人々が増えています。
逆に日本では自宅で出汁をとる家庭はどんどん少なくなり、まな板がない家庭も
多いといいます。そんな日本でも西欧から入った珈琲は年々人気でワインと同様
健康に良い食品として愛されています。多肉植物やコケを眺めて飲む珈琲もよいもの
です。