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新宿スワン

2015-06-07 | 劇場映画れびゅー
すっかり人気監督になった園子温監督最新作『新宿スワン』を観てきました。
★★★★

原作漫画は未読です。

以前は、人間の中身をえげつなさ過ぎる描写で撮ってきた園子温監督が、全く違う目線の実験的なメジャー映画路線で撮るようになってから3年。
メジャーとは言っても一癖も二癖も有る映像作りで、すっかり人気監督になった感が有りますが、今回は久しぶりに人の深い闇の部分をチラつかせるような内容で、かつて培ってきた園子温映画の香りを漂わせながらも、全体的には主人公のポジティブさを反映した万人が楽しめるメジャー映画に仕上がっているように思う。

原作由来なのか、全ての登場人物達のキャラが立っていて、役者さん達が全員ハマッて生き生きと演じているところが見どころ。

特に意外だったのは出ずっぱりの主演綾野剛で、こんなに芝居上手かったっけってくらいにいろんな表情で体当たりの演技を見せているから、自然と映画の中に引き込まれてしまう。
この辺りは、染谷将太や二階堂ふみを世界で認めさせた監督の手腕なのだろう。

伊勢谷友介の余裕でクールな芝居と、不気味な闇を抱えた山田孝之からも目が離せない。
関を演じる深水元基については、誰だか最初全く気づかなかったくらいに役作りをしていて面白い。

YOUNG DAISが『TOKYO TRIBE』のヒールっぽいキャラクターで登場する辺りはご愛嬌。

編集にも全く隙が無く、テンポ良く展開していくので、2時間半の上映時間はあっという間に過ぎてしまいました。



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染谷将太,二階堂ふみ
ポニーキャニオン

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