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パリ3区の遺産相続人

2015-11-20 | 劇場映画れびゅー
マギー・スミスが大好きで『パリ3区の遺産相続人』を観てきました。
★★★★★

109シネマズ大阪エキスポシティーが、オープン二日前から営業していたので、フライング初日のレイトショーで観てきました。
誰も居ない貸し切り状態で、比較的静かな時間が流れる本作の上映中、隣のスクリーンが4DXが『マッド・マックス』を上映していて、ずっと轟音を響かせて気が散ったのが本当に残念。

マギー・スミス、ケヴィン・クライン、クリスティン・スコット・トーマスの超大御所、演技派俳優三人の共演のこの映画は、この秋絶対に観るべき映画の一本です。

疎遠になっていた父の死で、パリの庭付き高級アパルトマンを相続したニューヨーカーのおっさん。
いろいろ有ってお金に困っていたので、アパルトマンの様子を見に来てみたら、ヴィアジェとして92歳の婆さんが住んでいて、売りに出せないどころか婆さんに毎月2400ユーロ(30万円前後)もの年金を支払う義務が有ると言われる。
って、「えええええ?!何それ?!w」状態。

そこから、婆さんと、主人公と、主人公と同年代の婆さんの娘の三人のばかしあいのような生活が始まるのかと思いきや、物語は思わぬ方向へ進んで行きます。

今のパリは先週末の不幸な出来事で大変な事になっていますが、映画の中のパリは美しく、また行きたい気分にさせてくれます。

ネタバレ
「あなたまさか不倫もしたことが無いなんて言うの?」と言う、何気ない婆さんの台詞がどれだけおっさんの心に突き刺さったか。
そして、その台詞を吐いたババアが、おっさんのトラウマを産んだ張本人だったと知った時の苦しみたるや、思い出しながらもう一度この映画を観たら、また深く感じる事がありそう。

「自分たちの秘密にさえしておけば、不倫は誰にも迷惑をかけない」なんて浅はかな考えでいた若かりし頃の婆さんの価値観は、92歳になって真実を突きつけられても「今更言われても」状態でカオス。
傷ついた二人の元子供たちは、お互いの傷を舐めあう事で収まるところに収まれたけど、実の兄妹じゃなくて本当に良かった…。



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