懐かしのバレエ

バレエ、パフォーミングアーツ等の感想、及び、日々雑感。バレエは、少し以前の回顧も。他、政治、社会、競馬、少女マンガ。

テレビで映画「大奥」

2007-12-24 01:23:32 | Weblog
大奥の偉い女中さんと、役者の禁断の恋。

(大奥総取締・絵島と役者・生島の密通事件は、この映画より、本で読んだ時の方

が、ずっと生々しく色っぽかった。さらに絵島の主君の月光院の妖しいこと。)

史実を読むより、映画はずっと清らかなニュアンスでやってる。ま、いいけど。

映画は、後半は、一種のロミオとジュリエット状態。

題材は良かったが、テレビドラマから映画になった作品なので、当然ながら、

映画的でない所が・・。

映画だと、男女の機微、男女関係の不条理さを言葉でなく、映像で伝えるものだ

が、この映画は、全部言葉で、せりふで言ってしまってる。

さらに、AUのCM付けで女優度がやや落ちた仲間ゆきえの台詞回しが、な・・。

肝心な所で、せりふを、全部「歌って」言ってしまってる。これで真実味が損なわ

れるのだが・・。内面性が感じられない演技で、勿体無い。

後半、地位や主君の立場よりも、もっとこの恋が大切、という女優のためのシーン

が、仲間の台詞回しによって、ちょっと「お芝居」っぽくなっていた。

ほんとは、いいせりふなんだけどね。ベタといっても。

命にかえても、惜しくない、恋。

そんな想いは、仲間のせりふから、微塵も滲みはしない。

大河ドラマで、情念の女を演じていた時の仲間ゆきえの演技は、実感と華があって

魅力的だった。

まあ、女優さん側の問題なのか、この企画の問題なのかは、わからないけれど。

もし、AUのCMに女優さんが出すぎたせいなら・・・。

俳優、芸術ごとの難しさを感じさせる。常に自分を調律していかないといけないの

が、俳優。人気タレントになれば、演技をする人であることを優先させるか、知名

度に見合う、スターオーラを優先させるかと言う選択肢は、いつもつきまとう。

この映画は、脇役の方に妙に色気があって、史実から逆算され想像力をかきたてら

れる月光院の妖しい色香に近いのは、例えば高島礼子の方なんじゃないかと思って

みたりした。

せりふで、「説明」は一切しないもので、改めて秀逸だったのは、洋画「ダメー

ジ」とか。

何でか知らんが、偉い議員で紳士の中年男が、息子の婚約者と、男女関係になる。

その、「出会い」、二人の視線、なんでか知らんが、たいしてよく知らない女に、

男がにじりよって、密室でセックスシーンになる。男が、なにかわけ判らんことを

言う・・・。

といった、「唐突すぎる不条理な関係のはじまり」から、議員が、関係の発覚によ

り愛する息子を失う悲劇まで、その後の展開の全てが、わけわからんけど、なんと

なく、映像に説得力がある。

言葉での、条理的な説明など一切なかった。うまい。巧く出来てる映画だと思う

が、素人目には、なんであんなに巧く映画つくれるのか、わからない。

もう一本出すと、この「大奥」では、ひたすらいい男・生島役の西島秀俊が、メチ

ャメチャなプレイボーイ役で出てた、軽い映画・・。(タイトル失念)

その男は、出会った女性と見詰め合うだけで、仲良くなってしまう。

病院へ診察に行き、看護師さんに脈かなんかとってもらったら、なんか見詰め合っ

て、そのまま二人で手に手を取って逃避行。おつきあい状態に。でも、あの、「見

詰め合う」シーンで、言葉なしで、そういう関係になることを訴求できていた。

(蛇足だが、この男は、塾の講師をやると生徒の女高生に口説かれ口説いてたり、

自宅に女性を連れ込んで奥さんとはちあわせすると、女の子が服を脱いでるのに

「いや、これは違うんだ」とか言ってたり、笑える尻軽男だったのだが。実在のモ

デルがいるそうで、見るには楽しい男だが、自分がやったら心臓に悪そうで、度胸

の良さに感心した。)

「せりふ」は大事。映画のせりふは、原則説明のためにあるわけではなかろうが。

美人女優が、いい恋をして、いい女の演技をするのって、びみょーなことなのだろ

う。その意味で、松坂慶子さんなんて、人生の中盤に女優として脱皮できるような

恋をしたのだろうと(相手の世間受けはともかく)、演技を見て思う。

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大穴。有馬記念

2007-12-24 00:28:59 | Weblog
ウオッカが負けるんじゃないかと思った時点で、もう、

今年の有馬は嫌な気分だった。

ウオッカが負けるレースは、やはり嫌いだ。馬場は渋っていたが。

人気のウオッカ、実績のダイワスカーレット。最優秀牝馬もスカーレットか?

でも、スカーレットも好きだ。

1着、マツリダゴッホ。名前がな・・・。

スーパー競馬が終わったか・・。ふっと大川慶二郎を思い出す。

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