ちゃうよ、じゃなくてチャイナです

さよなら原発の合い言葉を「冷やし中華」にしちまったわけを
聞いておくんなさいよ。

ジョーダンとノリで、始まりましたに続く言葉として冷やし中華と書いた
んだけど、中華＝チャイナ、そうか原発冷却だもんな、冷やし中華は意外
と的を得てるじゃん、そう思ったのでした。

チャイナシンドロームってご存知でしょうか。
'79米国映画のタイトルですね、映画好きなら若い人でも知っている
有名な作品。ジェーン・フォンダが若く美しい記者を演じてます。

米国にも原子力発電所、もちろんあります。核爆弾作った国ですから。
原子炉がメルトダウンを起こしたら、高温の核燃料棒は溶け落ちて、
原子炉の床のコンクリートもろとも地中へ溶け出してしまうことを
メルトスルーといいます。

そうなると、放射性物質がアメリカから地中をつきぬけた裏側の中国
（チャイナ）まで届くってことからチャイナシンドロームと言ったわけ
です。この映画が公開された直後にスリーマイル島原子力発電所は事故
を起こしました。

メルトダウンすれば連鎖して最悪の事態が多発し、最終的には被爆と
汚染で広範囲の地域が住めない土地になってしまう、シンドロームとは
理論上の想定であったはずなのですが。
社会派の地味な作品だった映画は予想を超えてヒット、この言葉も広く
世界中で知られるところとなったんでしたね。

地球を貫いて（メルトスルー）がフィクションではない日がこようとは、
誰が想像したいたでしょうか。
いや、していた人がいたんですねー、想像ではなくリアルに心配し続け
追いかけてた人々が。
多くの国民は詳しく知らないまま、知らせられないまま、映画もいつしか
忘れられ、頭の片隅の不安を押しやりながら30数年過ごしてきました。

今、福島第一原子力発電所の敷地を取り囲み地下へ深い遮蔽壁（地下ダム）
を作らねば地下水汚染は止められません。
メルトスルーはすでに始まっているでしょうから。

けれども東電は１０００億円と見積もられた工事費が高すぎるとして
発表さえ見送り、すっぱ抜かれて後にいいわけするという態度です。
面の皮が厚いというか、人でなし。
水俣病の時と同じように、人々が次々に死んでいけば賠償金も少なくて
すむからゆっくり対応しようという悪い根性がはびこってる会社ですね。
28日は株主総会です。

冷やし中華は若い人たちの、未来のための、あたらしい国づくりのための
おいしいご飯。でも冷やし中華は夏場のモンだから、秋口には売り切れ
ゴメンで、この夏は商売大繁盛になるといいなあと思います。