森に住む。ごくあたりまえにあった水と緑と土。
夏に輝く樹々。
あたりまえでなくなって、とてもいとおしいと思うが、
時すでに遅し。
我が国土は、古来、樹を植えつづけ、土を耕し続け、
人の手によって慈しまれてきたのだった。
名もなき草木の一本とて、それらに連なる命であった。
どうしたら取り戻せるか、と考えるのをやめた。
わたしたちは何をしてきたか、と振り返ることをもっと
じゅうぶんにしなければ、復興はない。
人は先へ先へと、反省したふりをして進みたがる。
進むことが良いことのように思い込んでいる。
進めばなしくずしに過去の過ちを消して上書きできると
思っている。
記憶を書き換えることもできる。
かようにできると思っていたことごとが、すべて不可能
だと思い知らされたこの一年。
これからも深い悔恨の淵に立ち続けなければならない。
急ぎ、焦ることで自分を偽っていないか。
他を欺いてはいないか。
まことあやまちを認めるとは、己を捨てたときではないか。
夏に輝く樹々。
あたりまえでなくなって、とてもいとおしいと思うが、
時すでに遅し。
我が国土は、古来、樹を植えつづけ、土を耕し続け、
人の手によって慈しまれてきたのだった。
名もなき草木の一本とて、それらに連なる命であった。
どうしたら取り戻せるか、と考えるのをやめた。
わたしたちは何をしてきたか、と振り返ることをもっと
じゅうぶんにしなければ、復興はない。
人は先へ先へと、反省したふりをして進みたがる。
進むことが良いことのように思い込んでいる。
進めばなしくずしに過去の過ちを消して上書きできると
思っている。
記憶を書き換えることもできる。
かようにできると思っていたことごとが、すべて不可能
だと思い知らされたこの一年。
これからも深い悔恨の淵に立ち続けなければならない。
急ぎ、焦ることで自分を偽っていないか。
他を欺いてはいないか。
まことあやまちを認めるとは、己を捨てたときではないか。