墨汁日記

墨汁Aイッテキ!公式ブログ

平成マシンガンズを読んで 100

2006-10-28 20:17:35 | 

「まぁ、立ち話もなんだし、部屋に上がれや」

 私たち取材班2人は、家の深部へと侵入する。

 な。
 なんと。
 部屋の中にあったのはシーツもない敷き布団であった。

 私たちは立ち尽くす。
 部屋に入る余地がない。
 ちゅーか、敷き布団の敷いてある他人の部屋には本能的に入りたくない。

「遠慮せずに座りなよ。座り場がないのかな。ところで、この枕には、2年物のマイよだれが染み付いているがザブントンがわりにするかい?」

 フルフル。首をふる。

「仕方ないなぁ」

 protozoaは、急に首の付け根まで真っ赤になって、私に向かい真顔で言った。

「座るところがないのなら、ここに座れば良いよ!」

 そう言いながら、すでに座り込んであぐらをかいている太ももをピシャンと叩く。
 その、あぐらの上に座れと言うのですかい。いろいろ固い物が当たりそうだ。真顔で赤くなりながらも必死で親父ギャグを飛ばすあたりに、私に対する痛いほどの好意を感じるが、その好意が逆に

 キモイ!

「てなわけで、才能もない上に、読者も無視しているけど、連載は100回を超えました。明日からも適当に頑張ってね」

 あぁ。私と死神はため息をつく。


平成マシンガンズを読んで 99

2006-10-28 19:48:56 | 

「突然ですが、えー、今回は趣きを変えまして特別に緊急な報告です!」

「今晩は特報なんだな。突撃レポートだ」

 テレビカメラをかついだ死神と、マイクを持って『報道』の腕章をつけた私が、とあるマンションの一室の前に立つ。
 カメラが状況の全てを克明に逐一と記録する。

 ガン・ガン・ガン!
 ドアに全身全霊を込めて、力まかせにノックする。

「内山さん、こんばんはー。木村みのりです!」

 ドアから白いシャツとトランクスの男が顔を出した。
 男はしてやられたーって顔をして頭を掻いている。
 男が問う。

「楽屋落ちの禁を犯してまで、俺に直訴か?」

「当然です。もう連載は100回を超えようと言うのに、物語が全くぜんぜん進行してないじゃないですか!」

「俺だってこんなモンもう止めたいんだ。それに、俺の事は『内山』と呼ぶな。『protozoa』と呼んどくれ」

「なら、protozoaさん。あなたには小説の才能が全くありません! 」

「ごめんなさい」

「いや、素直に謝られても。なら、なんで私たちキャラを産み出したんですか?」

「計算を間違えた」

「何の計算です!」

「安全日」

「キャラの誕生に、排卵とか月経とか関係ないだろ! コラ!」

「コラって、まぁとにかく、いや、君は可愛いね。さすがは俺の産み出した理想の『木村みのり』だ。想像していた以上に可愛い。顔も声も年齢も俺の好みだ!」

「えーと。誉められて嬉しいんですけど、ひとつ疑問が?」

「何?」

「顔と声が好みなのは良いとしましょう。でも、最後の『年齢』ってのに、ひどく引っかかるのですが?」

「あぁ、俺はロリコンだから」

「コラァー!」

「コラコラ言うなよ。俺はコアラか、ユーカリの葉を食いながらマーチするぞ」