墨汁日記

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平成マシンガンズを読んで 99

2006-10-28 19:48:56 | 

「突然ですが、えー、今回は趣きを変えまして特別に緊急な報告です!」

「今晩は特報なんだな。突撃レポートだ」

 テレビカメラをかついだ死神と、マイクを持って『報道』の腕章をつけた私が、とあるマンションの一室の前に立つ。
 カメラが状況の全てを克明に逐一と記録する。

 ガン・ガン・ガン!
 ドアに全身全霊を込めて、力まかせにノックする。

「内山さん、こんばんはー。木村みのりです!」

 ドアから白いシャツとトランクスの男が顔を出した。
 男はしてやられたーって顔をして頭を掻いている。
 男が問う。

「楽屋落ちの禁を犯してまで、俺に直訴か?」

「当然です。もう連載は100回を超えようと言うのに、物語が全くぜんぜん進行してないじゃないですか!」

「俺だってこんなモンもう止めたいんだ。それに、俺の事は『内山』と呼ぶな。『protozoa』と呼んどくれ」

「なら、protozoaさん。あなたには小説の才能が全くありません! 」

「ごめんなさい」

「いや、素直に謝られても。なら、なんで私たちキャラを産み出したんですか?」

「計算を間違えた」

「何の計算です!」

「安全日」

「キャラの誕生に、排卵とか月経とか関係ないだろ! コラ!」

「コラって、まぁとにかく、いや、君は可愛いね。さすがは俺の産み出した理想の『木村みのり』だ。想像していた以上に可愛い。顔も声も年齢も俺の好みだ!」

「えーと。誉められて嬉しいんですけど、ひとつ疑問が?」

「何?」

「顔と声が好みなのは良いとしましょう。でも、最後の『年齢』ってのに、ひどく引っかかるのですが?」

「あぁ、俺はロリコンだから」

「コラァー!」

「コラコラ言うなよ。俺はコアラか、ユーカリの葉を食いながらマーチするぞ」


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