木工挽物という仕事

基本的には時代遅れの仕事
正反対の位置にいるブログから発信してみます
でもブログも先端じゃなくなりましたね

生きている不思議

2013-02-21 22:59:57 | こころ
断腸の思いで、今日は一つ仕事を断念した
ずっと職人さんが関わってきた仕事、何とか引継ぎができないかと今週初めから悪戦苦闘してきたのだが
昨日まで3日間、進歩無し
最後の最後で製品が完成せず、砕け散る
機械が順調に回りだせば、一日あればできる仕事が全くのお手上げ状態
まだ時間さえあれば、挑戦し続けるのだが、他の仕事もいつも以上に在って
もう残念ながらこれに力を注ぐ、物理的余裕がなくなってしまった
残念ながらお客さんに理由を告げ、自分の力不足を詫びて、了承していただきました
いや了承はしてないのだけれど、出来んやつにやれと言ってもしょうがないってとこでしょうか
「5月までに、職人さんが復活されたらなんとか10000個ほど作っていただけるように手配してください」
温かいお言葉もいただきました

一人になってやっていける仕事、どうしても断念せざるを得ない仕事
二人が一人になるのだから当然ではあるけれど、
今まで、父、母が抜けた時には、それによってお断り仕事は無く
仕事が減ったから引退した 的な意味合いの方が強かったような気がする
今回は、もういくつかのお仕事を断念させてもらったし、
正直言ってそれは職人が遊んでるよりはまし、の仕事だったはずだが
今回のはちょっと意味合いが違って、あった方がいい仕事だったわけだ

でも、やらなきゃいかん仕事はまだ十分に残ってるし、あてにしてもらってるから
頑張らなきゃいかん

でも心の重荷を一つ降ろした気分になってるのも確かなこと
生まれ変わっていくつもり


職人さんの様子は芳しくないようです
見舞いに行きたいと言っても 「今はまだちょっと」という返事だし
もしかして、まさか、 そんな気持ちも心のどこかに潜んでる

12月11日からずっといない仕事場
そろそろ傷害保険とか市県民税の特別徴収の異動届とか・・
帰ってくるかもしれないけど手続きだけは、一応動き始めています


いつまでも続くことはこの世にない
いつか途切れて、新しい何かが始まる
その時にいかに希望に満ちたそれがあるのか
そのためには続いてる間にどれだけの精進を重ねて行けるかです
一生懸命やって来てくれた職人さんがもし力尽きてしまったとしても
今までやって来てくれたことに感謝して、感謝して、感謝するしかない

生きている不思議
死んでゆく不思議
そんな言葉が胸に刺さる



木村弓 「いつも何度でも」












コメント (6)
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